四大陸フィギュアスケート選手権の男子シングル。
米国のネイサン・チェンは17歳と思えない堂々とした演技で3百点超えを果たし、初優勝を飾りました。

フリースケーティング(FS)では最終グループの最終滑走でした。
直前の羽生結弦がミスを執念でリカバリーし、2百点を超えました。
それでもネイサン・チェンは平常心を失いません。
会場にざわめきが残っていましたが、SPに続いて4回転ルッツ−3回転トウループの連続ジャンプを見事に決めました。
GOE(出来栄え点)を加え、これだけで20点以上の荒稼ぎ・・・。

ネイサン・チェンは出場選手でただ一人、4種類5本の4回転ジャンプを跳びました。
トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で着氷の乱れが出たほかは完ぺきでした。
FSは羽生結弦に次ぐ2位でしたが、史上4人目の2百点超え。
SPの貯金で羽生結弦を倒しました。

ネイサン・チェンは試合後に「ユヅの後に滑ることはわくわくする」と語っています。
私は、何と不敵な発言というか、挑発的な発言だろうと驚きました。
五輪王者の羽生結弦を煽っています。
さらに「正直に言おう。素晴らしい」と言い放っています。
羽生結弦に「君が代を流せないのは悔しい」と言わせています。

ネイサン・チェンはシニア1年目であり、しかも昨年1月に股関節を手術しています。
得点源となる高難度ジャンプを中心にして技術点を伸ばしてきましたが、経験を重ねながら演技構成点も上げてきました。
幼い頃にバレエを習っていることが役立っているのかもしれません。

現時点で羽生結弦とネイサン・チェンはちょっとしたミスが勝敗を分けるほど拮抗しています。
ネイサン・チェンはジャンプで優位に立ちますが、演技全体の完成度で羽生結弦が上回っているように思います。
が、恐ろしいのは高難度ジャンプでミスを滅多に犯さないことです。
五輪連覇を狙う羽生結弦のライバルどころか、金メダルの本命に名乗りを上げました。

2018年平昌冬季五輪のフィギュアスケートは今大会と同じ会場で行われます。
ネイサン・チェンは絶大な自信をつけました。
羽生結弦ははたして本番で悔しさを晴らせるのでしょうか。
その前に3月末から五輪出場枠のかかる世界フィギュアスケート選手権で激突します。

ネイサン・チェンは勢いに乗っています。
しかし、あれだけ強気の言葉を吐くのは世界選手権で羽生結弦を倒してからにしてほしい。

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