羽生結弦はオリンピックシーズンに大得意とする曲の再演で勝負をかけます。
ショートプログラム(SP)はショパンの「バラード第1番」。
フリースケーティング(FS)は映画「陰陽師」をモチーフとした「SEIMEI」。
自分に一番しっくりくるのでしょう。

SPもFSも再演というのはきわめて異例だそうです(SPは再々演)。
2015年シーズンにGPシリーズNHK杯とGPファイナルで世界歴代最高得点を連発した最強の組み合わせであり、迷いがなかったとのこと・・・。

羽生結弦の選曲に対しては肯定的な意見がほとんどでした。
ブライアン・オーサーコーチも賢明な判断と支持しているようです。

しかし、私はこのニュースを知ったときに、平昌五輪でのオリンピック連覇を狙いすぎだと思いました。
それにより高得点が絶対条件となります。
当然、ファンや関係者から世界歴代最高得点の更新も期待されます。
自分で自分をがんじがらめにしてしまいます。

私には、羽生結弦は勝ちにいったときにあまり結果を残していないという印象があります。
とりわけメンタルが大きく左右する高難度ジャンプで乱れが出ます。
ハイレベルの争いが予想される平昌五輪ではちょっとしたミスが命取りになりかねません。
(おそらくノーミスで演じきった選手が金メダルを獲得することでしょう。)

精神的にもっともきつくなるチョイス(選曲)でした。
自身を活性化するためにも、どちらかは新しい曲にしたほうがよかったのでは・・・。

⇒2017年9月23日「出ましたどや顔、羽生結弦は飛ばしすぎ」はこちら。

◆書き加え(9月24日)

フィギュアスケート・オータムクラシックの男子シングル。
フリースケーティング(FS)が終わっています。
ショートプログラム(SP)で世界歴代最高得点をマークして首位に立っていた五輪王者・世界王者の羽生結弦はミスを連発し、まさかの2位に沈みました。
FSの155.52点は彼にとっては悪夢のような得点です(5位)。
自己ベストの223.20点を67点ほど下回っています。

世界選手権で2度の優勝経験を持つスペインのハビエル・フェルナンデスが合計279.07点で逆転優勝を飾っています。
が、本人は勝利が転がり込んできたと感じているはずです。

すっぽ抜けや回転不足、転倒や着氷の乱れなど、ジャンプの相次ぐミスは試合後に語った「雑念がすごく多くて」という精神状態から生まれました。
要は、演技にまったく集中できませんでした。
「いいときと悪いときの差が激しいのはスケート人生での永遠の課題」と悔しさをにじませました。

この大会前に明らかにした右ひざの違和感は、ブライアン・オーサーコーチによれば練習疲れとか。
しかし、右ひざ痛がFSでの敗因でないでしょう。

羽生結弦は本来の力を出し切れば無敵なのですから、気負いとけがが最大の敵になるでしょう。
ライバルは見当たらず、自分との闘いに勝つことが五輪連覇の条件です。
私は成長著しい宇野昌磨でも及ばないと考えています。
(おそらくノーミスの羽生結弦に勝てる選手は世の中に存在しません。)

⇒2017年9月23日「宇野昌磨と羽生結弦、海外での評価と人気」はこちら。

五輪で表彰台、まして頂点を狙う選手は得点を伸ばそうと、どうしても高難度ジャンプの練習で無理を重ねてしまいます。
ここでけがをしてしまったら努力が台無しになります。
ブライアン・オーサーコーチは4回転ルッツについてオリンピックシーズンの目標として持っていると語っています。

羽生結弦については五輪本番に体調と調子のピークを持っていくことを最優先すべきです。
それで十分に勝てる選手なのですから・・・。
オリンピックシーズンのこれからの組み立てを冷静に考えてほしい。

◇◆◇

羽生結弦に関するブログは以下のとおり。

⇒2017年9月23日「出ましたどや顔、羽生結弦は飛ばしすぎ」はこちら。

⇒2017年9月23日「宇野昌磨と羽生結弦、海外での評価と人気」はこちら。

⇒2017年5月16日「羽生結弦に全日本選手権特別シード」はこちら。

⇒2017年5月4日「羽生結弦の投げキスとファンのめろめろ」はこちら。

⇒2017年4月30日「羽生結弦は平昌五輪での現役引退を否定せず」はこちら。

⇒2017年4月22日「羽生結弦のお詫びと見せ場 国別対抗戦」はこちら。

⇒2017年4月16日「宇野昌磨と羽生結弦、勝ち飯と勝負パンツ」はこちら。

⇒2017年4月13日「羽生結弦は降臨、スーパースターを大切に!」はこちら。

⇒2017年4月9日「宇野昌磨と羽生結弦の得点差と実力差」はこちら。

⇒2017年4月8日「羽生結弦は宇野昌磨を追いかける」はこちら。

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