フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ第5戦「フランス杯」の女子シングル。
ロシアのアリーナ・ザギトワがショートプログラム(SP)で珍しく転倒するなどのミスが出て5位と出遅れました。

しかし、フリースケーティング(FS)で自己ベスト、世界歴代2位の得点を叩き出し、第3戦「中国杯」に続く逆転勝利を収めています。
世界歴代1位はロシアの絶対女王エフゲニア・メドベージェワです。

アリーナ・ザギトワは演技に大人の女性らしさが感じられますが、滑りに粗さも残っています。
が、一番の強みは高難度ジャンプを苦にせず、しかも10%のボーナスポイントがつく後半に置けることです。
おのずとプログラムの基礎点が高くなります。
GPシリーズ2戦でSPを失敗したにもかかわらず、ライバルを圧倒しています。
技術が秀でているだけでなくメンタルも強いのかもしれません。

アリーナ・ザギトワはGPファイナルに初出場します。
世界ジュニア選手権で1歳上の本田真凜に勝ちました。
肉体的にも精神的にも難しい15歳ですが、スピード違反気味の急成長を果たし、いまでは本田真凜を引き離しました。

アリーナ・ザギトワは平昌五輪で金メダル大本命エフゲニア・メドベージェワを脅かす存在になりそうです。
その女王と激突するGPファイナルはオリンピックの前哨戦といえます。



エフゲニア・メドベージェワは第1戦「ロシア杯」に続き、第4戦「NHK杯」でもジャンプで転倒しています。
NHK杯のFSでは両足の足首からふくらはぎにかけて、テーピングが施されていました。
女子選手が本番で巻くのは、よほどの痛みと察します。

エフゲニア・メドベージェワはオリンピックシーズンにミスが出るようになりました。
私には「完璧」というイメージしかありませんでした。
フィギュアスケーターなのでスタイルがいいのは当然として、彫りの深い顔立ちです。
女優に劣らない華やかさを振りまきます。

いささか不自然なのは平昌五輪について口をつぐんでいることです。
ドーピング問題でロシアが出場できない恐れがあるからでしょうか。
自分に対する期待の過度の高まりを警戒しているのでしょうか。
それとも年頃の女性に特有の問題に直面しているのでしょうか。

⇒2017年11月20日「平昌五輪フィギュアはロシア不出場か」はこちら。

高難度ジャンプはとてもデリケートであり、身体面だけでなく精神面のバランスがちょっとでも狂うとうまく跳べません。
エフゲニア・メドベージェワは神経質になっています。

名古屋で開催されるGPファイナルには二人が出場します。
私はアリーナ・ザギトワがエフゲニア・メドベージェワを倒す展開もありうると考えています。
二人がどれくらいの高得点を叩き出すのか楽しみです。

4年に一度のオリンピックではその時点で一番勢いのある選手がまま金メダルを獲得してきました。
いまやアリーナ・ザギトワが最有力候補に変わりつつあります。

◆書き加え(11月22日)

ロシア・フィギュアスケート連盟は、エフゲニア・メドベージェワが右中足骨の骨折で治療を受けていることを明らかにしました。
NHK杯の帰国後は患部をギプスで固定しているようです。
本人は連盟を通じて「回復のために全力を尽くしている」とのコメントを出しました。
しかし、3連覇のかかるGPファイナルを欠場することになるでしょう。

ロシア杯では痛み止めを飲んでいました。
NHK杯ではSP後に状態が悪化し、強い痛み止めを飲んでFSに出ました。
完璧なジャンプが崩れた原因が分かりました。

おそらくGPファイナルは世界王者の羽生結弦と世界女王のエフゲニア・メドベージェワが欠場します。
このブログで幾度も述べてきましたが、現行のフィギュアスケートの採点基準ではけが人だらけになるのは分かりきったことです。
この競技の人気を保つためにも、選手の健康を保つためにも採点方法の見直しが急務です。

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