辛く長いブランクを乗り越え

フィギュアスケートの欧州選手権(ヨーロッパ選手権)がモスクワで行われています。
女子シングルで異次元の強さを持つロシアの二人のスーパースター、エフゲニア・メドベージェワとアリーナ・ザギトワが出場しています。
超ハイレベルの戦いでイタリアのカロリーナ・コストナーが健闘しています。
これまでにこの大会で通算5回の優勝を飾っています。

カロリーナ・コストナーは2012年当時の恋人のドーピング検査回避を幇助したとの理由で出場停止処分を科せられました。
北京五輪競歩で金メダルを獲得したイタリアのアレックス・シュバーツァーです。
2014年4月1日から2015年12月31日まで1年9か月、試合に出られませんでした。
復帰初戦は2016年12月のゴールデンスピンとなり、いきなり勝ちました。
辛く長いブランクを乗り越えました。

スケーティングと表現に定評、演技に味わい

カロリーナ・コストナーは伸びやかでダイナミックなスケーティングに加え、美しい表現に定評があります。
年齢とともに演技の熟成度が増してきました。
若い選手にはない味わいが魅力です。
これまでに5種類の3回転ジャンプを用いましたが、近年はコンビネーションジャンプの難度を落としています。

昨年の欧州選手権ではジャンプに乱れが出ましたが、総合力でマリア・ソツコワを退けて3位に入りました。
これによりロシア勢の3年連続表彰台独占を阻止しました。

現行採点法でも世界トップクラスで踏ん張る

カロリーナ・コストナーは身長が 170僂△蠅泙后
スタイルはきれいですが、細いといえません。
手足も長い大柄の選手ですので、練習の繰り返しによる腰や膝、足への負担がかなり重いはずです。
しかし、依然として世界トップクラスで踏ん張っています。

このところ女子フィギュアは十代半ば過ぎの選手でないと活躍できない状況が続いていました。
現行の採点法では高難度ジャンプに大きな得点を与えますが、そのなかでこれだけ長く滑っていること自体が称賛に値すると思います。
平昌五輪開幕前日の2月8日が誕生日であり、31歳で臨みます。

選手寿命の短い女子フィギュアのレジェンド

やはり平昌五輪に出場するスキージャンプ男子の葛西紀明は冬季五輪史上最多の8度目、日本勢の五輪史上最多の8度目の代表となっています。
こちらは45歳ですから、正真正銘の「レジェンド(生ける伝説)」です。
しかし、選手寿命のきわめて短いフィギュア女子での31歳も素晴らしい。

カロリーナ・コストナーも葛西紀明も国内外を問わず、競技の愛好者や関係者、さらに選手から尊敬を集めています。



SP「行かないで」で浅田真央ベストに迫る

カロリーナ・コストナーはショートプログラム(SP)でセリーヌ・ディオン「行かないで」を滑りました。
そして、4年振りに自己ベストの 78.30点を叩き出し、3位に入っています。
3回転トウループでミスがありながら、浅田真央の自己ベスト 78.66点に迫りました。

FS次第ですが、平昌五輪の表彰台に上れる可能性さえ感じさせました。
まさに「恐れ入谷の鬼子母神」。

◆書き加え(1月19日)

第2組から最終組で滑れるまでに回復できた

カロリーナ・コストナーがSP後のインタビューに答えています。
「行かないで」のプログラムには、人生で大きな困難とぶつかって倒れても立ちあがり、闘いながら前へ進んでいくことの大切さを込めているそうです。
幸せを感じたいのなら、ときに苦しみを味わうことも大切と語りました。
しかし、勇敢さ、我慢強さ、強い決意を持たなくては困難に立ち向かえないとも言い添えています。

欧州選手権で昨年の第2組から一年間で最終組で滑れるまでに回復できたことを誇らしく思うと語りました。

◆書き加え(1月21日)

コストナーに平昌五輪表彰台に立つチャンス

FSが行われ、SP3位のカロリーナ・コストナーが204.25点で3位に入っています。
欧州選手権では2年連続でマリア・ソツコワを上回り、ロシア勢の表彰台独占を阻んでいます。
私はさすがに今年は難しいだろうと考えていましたが、ベテランの意地を見せました。

アリーナ・ザギトワとエフゲニア・メドベージェワの二人が異次元に達しているので、平昌五輪の女子シングルはだれが3位に食い込むかに焦点が絞られました。
宮原知子や坂本花織、カナダ勢の出来次第ではカロリーナ・コストナーにもチャンスが残されています。

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