世界歴代最高を更新して完全復活へ

平昌五輪フィギュアスケート団体戦女子シングルのショートプログラム(SP)が2月11日に行われました。
ロシアのエフゲニア・メドベージェワがショパン「ノクターン」の調べに乗せて滑り、自身が持つ世界歴代最高を更新する 81.06点をマークしています。
(これまでの最高は昨年4月の国別対抗戦の 80.85点でした。)

エフゲニア・メドベージェワは五輪の夢舞台で鳥肌ものの演技を見せました。
息を飲むような美しさとはこのこと。
異次元の「舞」は世界に衝撃を与えています。
技術も表現もどちらも完璧であり、一頃の羽生結弦のようなすごみを感じさせました。

冒頭のスピン、ステップシークエンスを経て、3回転フリップ−3回転トウループのコンビネーションジャンプを決めました。
2本目のトウループでは両腕を高く上げて跳びました。
3回転ループ、ダブルアクセル(2回転半)も決めました。
演技終盤には会場が拍手と歓声に包まれています。
観衆を惹き込む力が突出しています。

首をのけぞらせて喜びを爆発させる

エフゲニア・メドベージェワはキスアンドクライで、表示された得点にガッツポーズを取り、首をのけぞらせて喜びを爆発させました。

「10年間、五輪を待ちつづけていた。この舞台に来たかった」。
意気込みが強すぎたせいか、最初はちょっと緊張していたそうで、「演技はタフだった」と振り返りました。

自らの存在と実力を改めてアピール

エフゲニア・メドベージェワはシニアデビューのアリーナ・ザギトワが驚異的な成長を遂げるまで、自他ともに認める平昌五輪金メダルの大本命でした。
彼女は同じエテリ・トゥトベリーゼコーチに師事する後輩です。

メダル争いの関心は銀メダル以下に絞られていましたが、GPシリーズ連勝後の11月に右足甲にひびが入る故障が判明し、GPファイナルを欠場しています。
そして、復帰戦の1月の欧州選手権でアリーナ・ザギトワに敗れ、2年振りに個人戦勝利を逃しました。

エフゲニア・メドベージェワは団体戦SPで、自らの存在と実力を世界に改めてアピールしました。
しかしながら、勝負は言うまでもなく「個人戦」です。

ザギトワが団体戦FSで完璧な演技

12日に行われた団体戦フリースケーティング(FS)でアリーナ・ザギトワが世界歴代2位の158.08点を記録しています。
五輪初出場の緊張をまったく感じさせず、完ぺきな演技を見せています。
アリーナ・ザギトワは揺るぎない自信が伝わってくる滑りであり、いまだに成長の勢いが止まっていません。
二人のオリンピックでの激突は伝説として語り継がれるかもしれません。
どのような得点で決着がつくのか、私は予想ができません。

エフゲニア・メドベージェワもそれを十分に承知しており、団体戦SPの演技に対して「5点満点で3.75点」ときわめて辛口の自己採点を行っています。
小学生の通知表でいうと「4△」でしょうか。
自分はもっと得点を伸ばせると言いたかったようです。

メドベージェワに感じる特別な価値

転倒など、大きなミスだらけの男子シングルと異なり、女子シングルのレベルは高いし、何よりもフィギュアスケートの美しさと醍醐味を堪能できます。
いくら「競技」とはいえ、あそこまでひどいと興覚めであり、私が会場へ足を運んでいたら「チケット代を返せ」と言いたくなったかもしれません。

エフゲニア・メドベージェワの演技は文字どおり特別な「価値」を感じさせる出来でした。
フィニッシュと同時に浮かべた万感の表情に、こちらも胸が熱くなりました。
苦しいけがを乗り越えて「完全復活」を果たしましたので、体の底から湧きあがるものがあったのでしょう。
この選手は飛び切りの美人だから、こうした仕草が余計に引き立ちます。

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