平昌五輪後に劇的な心境変化
宇野昌磨は失敗さえも受け入れる

フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ第2戦「スケートカナダ」が行われます(この記事は26日金曜日にまとめました)。
男子シングルに平昌五輪銀メダリストの宇野昌磨が登場します。

五輪後に劇的な心境の変化がありました。
それまでは自分がスケートを楽しもうと努めていましたが、期待してくれるファンのためによい演技をしたいと願うようになりました。
心の成長でしょう。

宇野昌磨はむろん試合で勝ちたくて厳しい練習を積んでいますが、個人競技ですので勝つべき相手は「自分」になります。
そこで、今シーズンは「自分を信じる」をテーマに掲げました。
自分がやってきたことを信じ、失敗さえも受け入れようと考えています。

フィギュアスケートは採点ルールの大改正が行われました。
しかし、これまでも演技の「質」にこだわってきたつもりです。
今シーズンはとくに着氷が美しく流れるジャンプを心がけ、それがだいぶ実践できるようになってきました。

25日の公式練習では武器となる4回転サルコウ、4回転フリップの出来を中心に確かめました。
午前のフリースケーティング(FS)「月光」の曲かけ練習では失敗が目立ちました。
しかし、午後のショートプログラム(SP)「天国への階段」の曲かけ練習ではほぼ完ぺきでした。
ジャンプの確率が上がっており、いい結果がついてくると手応えを感じています。

スケートカナダでは王者として滑ることになりますが、自分らしい演技を行えれば連覇は揺るぎません。
時差調整にも慣れ、調子もまずまずとのこと。

初戦の「ロンバルディア杯」ではSPもFSも1位で3連覇を飾りました。
FSだけの「ジャパンオープン」では男子1位になっています。
おそらく12月のGPファイナルへの進出も難なくクリアします。

技術と表現にさらに磨きがかかり、羽生結弦を超えて世界一に上り詰める日は遠くないかもしれません。
本人も今シーズンを含めた今後のシーズンを2022年北京五輪の金メダル獲得へのステップと位置づけているはずです。

category:宇野昌磨ブログはこちら。

◆書き加え(10月28日)

宇野昌磨はSPで 88.87点の2位に留まりました。
ロンバルディア杯の104.15点にまるで及びません。
原因は分かりませんが、演技全体に精彩を欠きました。

冒頭の4回転フリップは4点近い加点を得ました。
しかし、続く4回転トウループ−3回転トウループの連続ジャンプは後半ジャンプの着氷が乱れました。
最後のトリプルアクセル(3回転半)は転倒し、フェンスに背中からぶつかりました。
練習でもあまり失敗しておらず、油断が出たそうです。
さらに、スピンの2つとステップはレベル3です。

カナダのキーガン・メッシングは 95.05点でした。
はたしてこの得点差をFSで逆転できるのでしょうか。

◆書き加え(10月28日)

宇野昌磨はFSで188.38点、合計277.25点で逆転優勝を遂げました。
ライバルが出場していなくてSPでスイッチが入りにくかったのかもしれませんが、すんなり勝ってほしかった。
実力は突出しているのですから。

演技時間は男子も女子と同じ4分間に短縮されました。
しかし、密度は濃くなるとの声も聞こえてきます。
楽になるとは限らないようです。

宇野昌磨は見事なジャンプ、快調な滑りを見せていました。
ところが、スタミナが切れたせいか、疲労のせいか、足下がぐらついてきました。
終盤の3連続ジャンプでバランスを崩して手をつき、最後の連続ジャンプで転んでいます。

それでも全体的には「さすが」という演技を見せてくれました。
(終盤までは完璧であり、大きな意味での表現力が凄いです。)

終了後に前かがみになり、呼吸が苦しそうでした。
力を出し尽くし、へろへろなのでしょう。

次戦は11月9〜11日に広島で行われるGPシリーズ第4戦「NHK杯」です。

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宇野昌磨に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年10月8日「宇野昌磨は憧れの高橋大輔を見にいく」はこちら。

⇒2018年3月24日「宇野昌磨、世界選手権枠取りに全日本王者の自覚と気迫!」はこちら。

⇒2018年3月22日「宇野昌磨は世界王者と枠取りへ強行出場か」はこちら。

⇒2018年2月24日「宇野昌磨は平昌五輪銀メダルを悔しがれ!」はこちら。

⇒2018年2月11日「宇野昌磨、五輪の魔物のぬいぐるみに笑顔」はこちら。

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