余分な力みや過剰な感情移入なし
山下真瑚、演技の爽快感は特筆もの

フィギュアスケート女子シングルの新星・山下真瑚のグランプリ(GP)シリーズ第2戦「スケートカナダ」での演技は衝撃的でした。
私はすっかり感動してしまいました。
いわゆる「一生懸命さ」が伝わってきません。

山下真瑚は余分な「力み」がありません。
頑張っているとか必死になっているというような印象を受けません。

山下真瑚は過剰な感情移入がありません。
まとわりつくとかうっとおしいというような印象を受けません。
選手は演技に心や思いを込めますが、ときに人工的に映ります。

どちらも才能であり、私は新鮮に感じました。

山下真瑚は滑りが軽やか、ジャンプが高らかです。
全体に流れるような気持ちのいい演技といえます。

憧れの対象はトリノ金の荒川静香

山下真瑚は愛知県名古屋市出身、中京大学附属中京高等学校在籍の15歳です。
浅田真央を育てた山田満知子コーチの秘蔵っ子とされています。
男子シングルで優勝した宇野昌磨と同じ樋口美穂子コーチの指導を受けています。

私はスケートカナダの演技に浅田真央と違った魅力を感じ、ウィキペディアで調べました。
7歳でスケートを始めたきっかけは、2006年トリノ五輪で荒川静香が見せた金メダルの演技でした。
なるほど、二人にどこかしら共通するものを感じます。
憧れの対象は荒川静香であり、一瞬ですが「イナバウアー」を取り入れています。

「優雅さ」では荒川静香が断然勝りますが、「爽快さ」では山下真瑚が勝ります。
特筆ものです。
厳しい練習を積んでいるはずなのに、その努力や苦労をコスチュームの隠しポケットに仕舞い込み、あっさりと滑っています。
(若さゆえの表現の未熟さも影響して、そう見えるのかもしれません。)
したがって、演技の楽しさやうれしさがすーっと前面に出てきます。
不思議な魅力です。

荒川静香も山下真瑚も生まれながらにして持つ「美意識」が演技全体に投影されています。
また、O型の血液型が関係しているのでしょうか、おおらかさやのほほんとした雰囲気を醸し出しています。
私は久しぶりにフィギュアスケートをスポーツ(競技)としてでなくエンタテイメントとして楽しむことができました。
(癒しさえも感じました。)

迫力不足は冷静で的確な自己分析

大会後、世界のトップ選手と比べ、「迫力」が足りないことを課題に挙げました。
そして、迫力を出すために「上半身の動きを大きくする」と語りました。
この迫力には輝きとかオーラという意味合いが含まれています。
あるいは観客や審判を惹きつける力が含まれています。
15歳とは思えない冷静で的確な自己分析です。
が、私は彼女の持ち味を失ってほしくありません。
「個性」だと思います。

山下真瑚の演技の爽快感は人間的な成長や競技者としての経験を経て、徐々に変わっていくかもしれません。
(あどけなさが残り、粗削りですので、緻密さや繊細さは必要になります。)

category:山下真瑚ブログはこちら。

◇◆◇

山下真瑚に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年11月1日「山下真瑚と村上佳菜子、女子フィギュア新星の鮮烈デビュー」はこちら。

⇒2018年10月27日「山下真瑚はスケートカナダで表彰台へ、ブレイクの予感」はこちら。

⇒2018年3月14日「山下真瑚がフィギュア世界ジュニアで銅メダル」はこちら。

Copyright (c)2018 by Sou Wada

人気ブログランキング←応援、よろしく!