東福岡ラグビーの印象は「強い」の一言
レギュラーはおおよそ高校日本代表候補

個々の能力の高さと展開力の大きさ

東福岡は第98回(2018年度)全国高校ラグビー大会で大阪桐蔭と桐蔭学園とともにAシードになっています。
毎年のように優勝候補として名前が挙がり、しばしば筆頭(本命)と目されています。
私の印象は「強い」の一言。
トライを量産し、ラグビーの試合と思えないほどの得点で他チームを圧倒します。
相手は戦う前に戦意を喪失しかねません。

私は福岡では他校の名前を思い浮かべられません。
九州で眺めると、37年連続の佐賀工、33年連続の大分舞鶴に及びませんが、19年連続ですので無理もありません。
東福岡はフィジカル(体格)を含め、選手の能力が突出して高いチームです。
(例年より体格は小さいようです。)
部員は百人を大きく超えており、層の厚さは群を抜きます。
レギュラーメンバーはほぼ高校日本代表候補になるくらいです。
こうした個々の強さに加えて、展開力の大きさも武器です。

第96回以来となる7度目花園制覇へ

毎年勝って不思議でありませんが、決勝や準決勝でまま大阪のチームに敗れます。
私はその理由がよく分かりませんが、激戦の大阪ほどトップクラスのチームと他流試合で揉まれる機会が多くないからでしょうか(推察)。

とはいえ、福岡もラグビーが盛んな土地柄であり、激戦区です。
そこでは「敵なし」の状態です。
東福岡は第96回(2016年度)以来となる7度目の花園制覇を目指しています。

八幡工戦では余力を残しながら大勝

元日に行われた3回戦で東福岡が八幡工に12トライを奪う猛攻で80−7と大勝しました。
藤田雄一郎監督は「いいアタックが何度かあった」と一定の手応えを得ましたが、次戦へ「ミスを減らしたい」とチームを引き締めました。
初戦(2回戦)に続いてハンドリングミスなどが出ました。
格がまったく違いましたが、八幡工は執念の1トライを奪いました。

一方的なゲーム展開に中盤以降はリザーブ選手を次々に投入し、準々決勝以降の3試合を見据えて余力を残しました。
13大会連続18回目の準々決勝進出(ベスト8入り)を決めています。

準々決勝で長崎北陽台と九州勢対決

3日に行われる4回戦(準々決勝)の組み合わせ抽選で、東福岡は第1試合でBシードの長崎北陽台と九州勢同士の対戦になりました。

フッカー(HO)福井翔主将は「九州で高め合ってきた相手と花園の舞台で戦えることはうれしい」と笑顔で語りました。
一方、長崎北陽台のナンバーエイト(No.8)山添圭祐主将も「春の九州大会の新人戦から決勝で戦ってきた東福岡と最後に花園の第1グラウンドでやれてうれしい」と話しました。
ちなみに、Bシードの長崎北陽台は公立校で唯一8強に残りました。
立派です。
「ここまで来たらベスト4、優勝と目指したい」と意気込みました。

⇒2018年11月23日「第98回高校ラグビー優勝候補は東福岡に大阪桐蔭、桐蔭学園」はこちら。

⇒2018年12月27日「高校ラグビー優勝本命に桐蔭学園の声、選抜と2冠」はこちら。

⇒2019年1月1日「常翔学園強し、高校ラグビー花園で上昇&常勝へ」はこちら。

◆書き加え(1月3日)

藤田雄一郎監督は桐蔭学園戦へ引き締め

4回戦(準々決勝)で東福岡が40−12で長崎北陽台を下し、九州勢対決を制しました。
互いに手の内は知り尽くしています。
東福岡のバックス(BK)がスピード豊かな展開力を発揮しました。
後半6分で7点差に詰め寄られましたが、13分にトライで突き放し、さらに3トライを奪いました。

藤田雄一郎監督は勝利のターニングポイントに前半の防御を挙げました。
しばらく劣勢が続きましたが、粘り強いディフェンスで乗り切りました。
後半勝負というゲームプランどおり、無失点で前半を折り返しています。
快勝と呼べるでしょう。

東福岡は6大会連続の準決勝進出(4強入り)を決めています。
前回はミスが響き、準決勝で東海大仰星(現東海大大阪仰星)に敗れて連覇を逃しました。

準決勝の相手は昨春の選抜の決勝トーナメント1回戦で34−40で敗れた桐蔭学園です。
藤田雄一郎監督は「うちはBシードに近いAシード。チャレンジしないといけない」とチームを引き締めました(謙遜でしょう)。

◆書き加え(1月5日)

逆転も実らず、点の取り合いで競り負け

準決勝で東福岡が38−46で桐蔭学園に敗れました。

東福岡は立ち上がりに17点のリードを許しました。
私が考えもしなかった展開です。
ここから東福岡が反撃し、前半は17−24で折り返しました。

後半はモールを軸に主導権を握り、7分に31−24とリードを奪いました。
しかし、逆転も実らず、桐蔭学園にトライやPGを奪われ、激しい点の取り合いで競り負けました。

藤田雄一郎監督は「点数的には形になっても完敗」「ブレイクダウン(密集での攻防)の精度の高さやスピードの差を考えると、相手が2枚くらい上手」とのコメントを出しています。

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