おおらかさと繊細さという両極端の気質
そこから生まれる張り詰めた品格と迫力

フィギュアスケート女子シングルの紀平梨花。
シニアデビューシーズンの主要大会での演技を動画で幾度か見直す機会がありました。

時系列で眺めると、スケーティングに当初の伸びやかさが若干失われました。
滑りを磨いてきたわけですから、完成度と引き換えに弱まるのはやむをえません。
それにかつてのトップスケーターなどに絶賛されれば、「うまく滑ろう」と意識過剰になって当然です。

⇒2018年12月21日「プロが絶賛、紀平梨花の天性のスケーティング」はこちら。

それでも、私は紀平梨花のスケーティングは絶品だと改めて思いました。
「うまい」という言葉では説明がつかない魅力があります。

おそらく彼女の気質が多分に関わっています。
4つしかない血液型と結びつけるのは乱暴ですが、O型特有の「おおらかさ」があります。
大会後の舞台裏や特番での様子や発言から、やや保守的でほんわかとした印象を受けます。
ところが、神経質といえるほどの「繊細さ」を合わせ持ちます。
それが、完璧でありたいと希求する美意識を支えています。

おおらかさと繊細さという両極端の気質がスケーティングにまれに見る「美しさ」を与えていると思います。
張り詰めた品格と迫力もそこから生まれます。

音楽を筋肉で感じ取り、瞬時に全身の動きに変えられます。
とくに背中から腰、下半身にかけての使い方にキレがあり、普通に滑っていても躍動感があります。
親から授かった身体が強くてしなやかだからでしょう。
さらに、一歩一歩に加速があり、変な言い方になりますが膝の下の伸びが他の選手と違います。

⇒2018年11月27日「紀平梨花、音を筋肉で感じ取り再現する才能」はこちら。

この伸びやかさが紀平梨花のダイナミックでありながらナチュラルなスケーティングにつながっているのでないでしょうか。
主張しないうまさのせいか、すーっと引き込まれます。

信仰心のない私が言っても説得力がありませんが、スケーティングに魂が救済されるような「宗教的な美しさ」さえ感じます。
「神秘性」が宿り、観客を震わせる力があります。
したがって、しっとりとした曲調もマッチします。
心が洗われていく感覚に捉われます。

背中でここまで感動させられる選手はほかに思い起こせません。



紀平梨花は全日本選手権で坂本花織に次ぐ2位に留まり、(全)日本女王の称号を逃しました。
2月は米国で四大陸選手権に出場し、3月はさいたまで世界選手権に出場します。
むろん、ピークを合わせるのは後者です。
採点競技ですので、紀平梨花は「トリプルアクセル」を決めることが勝利の条件です。
が、スケーティングが世界の頂点に立つにふさわしい。
それ自体で魅了することを大切にしてほしい。

⇒2018年12月11日「紀平梨花TV視聴率はスターの証、女・羽生結弦へ」はこちら。

通信制のN高校の1年生で、移動中や宿泊中にもスマホなどで授業を受けているようです。
試合が立て込んで山積した課題もこなさなければならないので大変です。
明治大学5年中退の私などは「だれかにやらせちゃえ」と思うのですが、そうもいかないのでしょうか。
(自分がインターネット授業のMBAで「営業学」を指導していることを失念していました。)
勉強も練習も頑張ってください。

(1月13日執筆)

category:紀平梨花ブログはこちら。

◆書き加え(1月16日)

紀平梨花が15日、西宮市スポーツ特別賞贈呈式のために兵庫県西宮市役所を訪れています。
出身の広田幼稚園の園児16人に入口で迎えられ、当時の先生と再会しました。
この幼稚園は園児全員が逆立ち歩きをすることで有名な「ヨコミネ式」を取り入れているそうです。
こうした環境のなかで天性の運動神経が一段と磨かれたのでしょう。

また、大社小学校の5〜6年生の担任先生も出席し、思い出話に花を咲かせています。
四大陸選手権が迫りつつありますが、いくらかリラックスした時間を持てたはずです。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年1月13日「紀平梨花は4回転ジャンプ競争元年に笑顔」はこちら。

⇒2019年1月9日「紀平梨花は米国合宿へ、ブラッシュアップと滑り込み」はこちら。

⇒2019年1月8日「紀平梨花は期待の重圧に寝つかれず」はこちら。

⇒2019年1月6日「紀平梨花はコスチュームにセンスとこだわり」はこちら。

⇒2018年12月30日「賢い紀平梨花は4回転ジャンプを跳ばない」はこちら。

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