メドベージェワがさいたま出場へ
ザギトワと世界選手権を盛りあげ

フィギュアスケート・ロシアカップ・ファイナル女子シングル。
今大会の結果により3月にさいたまで行われる世界選手権2019への代表選手が決まります。
欧州選手権1位のソフィア・サモドゥロワ、2位の平昌五輪金メダリスト、アリーナ・ザギトワはほぼ確定です。
残る1枠を平昌五輪銀メダリストのエフゲニア・メドベージェワ、欧州選手権4位のスタニスラワ・コンスタンチノワ、GPファイナル3位のエリザベータ・トゥクタミシェワの3選手が争っています。

悪夢のSPはノーミスで首位発進

ショートプログラム(SP)が行われ、エフゲニア・メドベージェワが 76.89点で首位発進でした。
冒頭の3回転フリップ―3回転トウループをきれいに下り、他の2本のジャンプもミスなく跳び、演技後はガッツポーズが出ています。

ロシア選手権ではSPで悪夢の14位に沈みました。
今シーズンは不振に喘いでいましたが、ようやく復活を予感させる舞いを見せました。

ただし、技術要素点(TES)でアナスタシヤ・グバノワとスタニスラワ・コンスタンチノワに劣りました。
また、フリースケーティング(FS)の基礎点は今大会の出場選手でトップ5にも入っていません。
表現力を中心とした演技構成点(PCS)でライバルを突き放すほかに勝算がありません。

エフゲニア・メドベージェワはSPを振り返り、「スタートまでナーバスになりました」と語りました。
が、恐怖や動揺、プレッシャーに打ち克ちました。
「大会から悲しい気持ちで去るのに飽きていました」と喜びました。
このところファンに落ち込んだ姿しか見せていません。
(自信に満ちた絶対女王の時代を知るものとしてはさみしい限りです。)

トゥクタミシェワとの激闘を制す

FSが行われ、エフゲニア・メドベージェワが渾身の滑りで2位の146.01点、合計222.90点で逃げきり、今シーズン初の優勝を飾りました。
国際スケート連盟(ISU)公認記録でありませんが、まあまあの得点でしょう。

2番目の連続3回転ジャンプで転倒し、不安な序盤でした。
が、その後は気迫の溢れた滑りでジャンプをすべて決めました。
中盤は観客を煽る仕草を見せ、「リベルタンゴ」の世界を表現しました。
演技終了時と得点確認時に歓喜の表情を浮かべ、ガッツポーズを取りました。

SP4位のエリザベータ・トゥクタミシェワがトリプルアクセルを決め、FS1位の148.98点で追いあげましたが、合計221.19点で2位に甘んじました。
1位との差はわずか1.71点です。
SP2位のスタニスラワ・コンスタンチノワが合計206.67点で4位に退きました。

優勝は昨シーズンのGPシリーズ「NHK杯」以来、1年3か月振りでした。
残る1枠は本大会での直接対決を制したエフゲニア・メドベージェワが優位に立ちました。

エフゲニア・メドベージェワもアリーナ・ザギトワも日本で高い人気を持ちます。
母国開催で迎え撃つのはスーパースターの紀平梨花、宮原知子、日本女王の坂本花織です。
女子シングルはおおいに盛りあがりそうですが、今シーズンに関しては日本勢の表彰台独占も十分にありえます。
世界中に「日本のお家芸」を強烈に印象づけられる絶好のチャンスです。

◆書き加え(2月23日)

代表はトゥクタミシェワの予想

ウェブで「日本行きはエリザベータ・トゥクタミシェワ」という予想を見かけました。
その根拠はシーズン全体を通じた活躍と安定感のようです。
確かに今大会でも僅差の2位でした。
GPシリーズのスケートカナダで1位、GPファイナルで3位という実績を残しています。

まもなく代表選手が発表されます・・・。

◆書き加え(2月26日)

3枠目はコンスタンチノワか?

ロシアフィギュアスケート連盟は世界選手権の代表選手を発表しました。
女子シングルの3枠目はスタニスラワ・コンスタンチノワになりました。
私には意外でしたが、エフゲニア・メドベージェワもエリザベータ・トゥクタミシェワも補欠です。

ロシア勢では大ベテランとなる22歳のエリザベータ・トゥクタミシェワ。
コーチをエテリ・トゥトベリーゼからブライアン・オーサーへ変え、練習拠点をカナダへ移したエフゲニア・メドベージェワ。
連盟はこの二人を見切ったのでしょうか。

ただし、アレクサンドル・ゴルシコフ会長は「ロシアカップ・ファイナル後に十分な議論を行う時間を取れなかった。オーダーは世界選手権前に変更できる」と話しています。
最終決定ではないとも受け取れます。

◆書き加え(2月27日)

一転、メドベージェワが代表へ!

ロシアフィギュアスケート連盟は世界選手権の代表選手にエフゲニア・メドベージェワを入れたことを発表しました。
コーチ評議会の投票により、27人中19人が推したそうです。
おそらく選考基準を定めていないのでしょう。

そして、スタニスラワ・コンスタンチノワとエリザベータ・トゥクタミシェワが補欠に回りました。

エフゲニア・メドベージェワは序盤で結果を残せず、GPファイナルの出場を逃しました。
ロシア選手権でもまさかの7位に沈み、欧州選手権では補欠でした。
ロシアカップ・ファイナルに最後の望みを託していました。

国内では欧州選手権に派遣した3選手をそのまま選んだことが波紋を呼んでいたようです。
今度こそ確定でしょう。
世界選手権は興行的には盛りあがります。

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