徳島小松島中学校から城北高校へ
66歳の私は大昔、徳島県で1年2か月ほど暮らしたことがあります。
1969年10月下旬から1970年12月下旬まで、小松島市立小松島中学校と徳島県立城北高校に在籍しました。
先だって66歳で亡くなった大杉連と同じです。
⇒2010年9月19日「大杉漣プロフィール…小松島中学校・城北高校出身」はこちら。
私は東洋紡績小松島工場の長屋のような社宅に両親と妹の4人で住んでいました。
父が勤務していた呉羽紡績が実質的に吸収合併され、肩書を奪われて徳島に転勤しており、家庭内には重苦しい空気が流れていました。
東洋紡績桟敷席で阿波おどり見物
城北高校1年生の夏に東洋紡績の桟敷席で「徳島市阿波おどり」を見ました。
迫力満点、面白おかしい祭でしたが、私自身は先に述べた事情で心から楽しむことができませんでした。
それでも地元民がこの祭にかける情熱だけは十分に感じ取れました。
街全体の盛り上がりは凄まじいものがありました。
私は長い歳月を経て、家族で「東京高円寺阿波おどり」を見ました。
しかし、本場の阿波踊りと比べようもありません。
致し方のないことです。
⇒2010年9月2日「高円寺阿波おどりの感想評価…見る阿呆になれず」はこちら。
⇒2009年11月14日「日本の祭『阿波おどり』の天水たち」はこちら。
◇
阿波おどり主催の観光協会が破産
私は3月2日に徳島市が債権者として、阿波おどりを主催する公益社団法人徳島市観光協会の破産手続きを申請したというニュースを見ました。
どうやら徳島市と徳島市観光協会が阿波おどりの運営で対立しています。
徳島市は申し立ての理由を「市の負担額をこれ以上増やさないために、裁判所の関与で透明性を保って債権回収を行う」としています。
徳島市観光協会に委ねては収支を改善できないという判断です。
徳島市は借入の損失補償をしない
徳島市は2月7日に今後、徳島市観光協会の借り入れを損失補償しないことを決めました。
これを受けて、徳島市観光協会は2月16日までの期限に返済できないことを金融機関に伝えました。
預金などを差し引いた約3億8千万円が借入額となっています。
(それ以降、年利率14%の遅延損害金も発生しています。)
徳島市は金融機関が持つ徳島市観光協会への債権を譲り受けたうえで破産手続きを申請したのです。
(むろん金融機関から約3億8000万円の代理弁済を求められます。)
阿波おどり事業に不適正会計処理
阿波おどりの予算の執行と管理に重大な問題が見つかりました。
徳島市観光協会は徳島新聞社と共催し、事業会計を担当しています。
徳島新聞社は裏づけ書類に基づかない不適正な会計処理を慣例で行ってきたことを認め、累積赤字の負担も「一定の責任がある。可能なかぎり協力する」と回答しました。
阿波おどりは徳島というより、日本の夏の風物詩です。
私は約4百年の歴史を持ち、日本の三大盆踊りとして毎年百万人以上を集めている阿波おどりが累積赤字4億円超を抱えていたことがどうも腑に落ちません。
利権が絡んでいて、事業会計がずさんだったということでしょうか?
徳島市による損失補償の打ち切りが遅すぎたのかもしれません。
もっと早くメスを入れるべきでした。
2018年阿波おどりは開催されるか
破産手続きが開始されれば運営体制が整わず、2018年夏の「徳島市阿波おどり」の準備が間に合うかどうか微妙です。
徳島市は市の関係課でつくるプロジェクトチームで検討すると説明しました。
しかしながら、今回の破産騒動により阿波おどりのイメージ低下は絶対に避けられません。
軽妙でユーモラスな祭に暗い影が差すことになります。
踊る阿呆も見る阿呆も包み込んできた熱狂的な賑わいは次第に薄れていくのでしょうか・・・。
徳島もふるさとの一つと考える私は残念でなりません。
(自室で飼うアメリカンショートヘアの「クマ(♂)」は城北高校近くのブリーダーで見つけました。)
いまだに徳島に縁があるのです。
◆書き加え(3月5日)
真偽は不明、観光協会排除の企て
私はこのニュースに接したとき、巨額の経済効果をもたらすイベントでなぜこれほどの累積赤字が発生したのか疑問を感じました。
「週刊現代」が阿波おどりの存続危機に関わる状況の深層に切り込んでいるようです。
記事では、阿波おどりを巡る利益を守るために、徳島市長と徳島新聞社が徳島市観光協会を排除しようとしていると結論づけています。
徳島市観光協会は運営の健全化を推進する改革勢力になっています。
ちなみに、徳島市の遠藤彰良市長は地元放送局の四国放送の元アナウンサーであり、その四国放送の筆頭株主が徳島新聞です。
私にはこの記事の真偽を判断する材料(情報)がありませんが、一日も早く問題を解決してほしい。
長引けば長引くほど、阿波おどりのイメージ低下が深刻になります。
徳島といえば、「阿波おどり」。
地元民が大切に大切に育てあげてきた祭です。
彼らの「誇り」を台無しにすることがないように、心から祈ります。
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66歳の私は大昔、徳島県で1年2か月ほど暮らしたことがあります。
1969年10月下旬から1970年12月下旬まで、小松島市立小松島中学校と徳島県立城北高校に在籍しました。
先だって66歳で亡くなった大杉連と同じです。
⇒2010年9月19日「大杉漣プロフィール…小松島中学校・城北高校出身」はこちら。
私は東洋紡績小松島工場の長屋のような社宅に両親と妹の4人で住んでいました。
父が勤務していた呉羽紡績が実質的に吸収合併され、肩書を奪われて徳島に転勤しており、家庭内には重苦しい空気が流れていました。
東洋紡績桟敷席で阿波おどり見物
城北高校1年生の夏に東洋紡績の桟敷席で「徳島市阿波おどり」を見ました。
迫力満点、面白おかしい祭でしたが、私自身は先に述べた事情で心から楽しむことができませんでした。
それでも地元民がこの祭にかける情熱だけは十分に感じ取れました。
街全体の盛り上がりは凄まじいものがありました。
私は長い歳月を経て、家族で「東京高円寺阿波おどり」を見ました。
しかし、本場の阿波踊りと比べようもありません。
致し方のないことです。
⇒2010年9月2日「高円寺阿波おどりの感想評価…見る阿呆になれず」はこちら。
⇒2009年11月14日「日本の祭『阿波おどり』の天水たち」はこちら。
◇
阿波おどり主催の観光協会が破産
私は3月2日に徳島市が債権者として、阿波おどりを主催する公益社団法人徳島市観光協会の破産手続きを申請したというニュースを見ました。
どうやら徳島市と徳島市観光協会が阿波おどりの運営で対立しています。
徳島市は申し立ての理由を「市の負担額をこれ以上増やさないために、裁判所の関与で透明性を保って債権回収を行う」としています。
徳島市観光協会に委ねては収支を改善できないという判断です。
徳島市は借入の損失補償をしない
徳島市は2月7日に今後、徳島市観光協会の借り入れを損失補償しないことを決めました。
これを受けて、徳島市観光協会は2月16日までの期限に返済できないことを金融機関に伝えました。
預金などを差し引いた約3億8千万円が借入額となっています。
(それ以降、年利率14%の遅延損害金も発生しています。)
徳島市は金融機関が持つ徳島市観光協会への債権を譲り受けたうえで破産手続きを申請したのです。
(むろん金融機関から約3億8000万円の代理弁済を求められます。)
阿波おどり事業に不適正会計処理
阿波おどりの予算の執行と管理に重大な問題が見つかりました。
徳島市観光協会は徳島新聞社と共催し、事業会計を担当しています。
徳島新聞社は裏づけ書類に基づかない不適正な会計処理を慣例で行ってきたことを認め、累積赤字の負担も「一定の責任がある。可能なかぎり協力する」と回答しました。
阿波おどりは徳島というより、日本の夏の風物詩です。
私は約4百年の歴史を持ち、日本の三大盆踊りとして毎年百万人以上を集めている阿波おどりが累積赤字4億円超を抱えていたことがどうも腑に落ちません。
利権が絡んでいて、事業会計がずさんだったということでしょうか?
徳島市による損失補償の打ち切りが遅すぎたのかもしれません。
もっと早くメスを入れるべきでした。
2018年阿波おどりは開催されるか
破産手続きが開始されれば運営体制が整わず、2018年夏の「徳島市阿波おどり」の準備が間に合うかどうか微妙です。
徳島市は市の関係課でつくるプロジェクトチームで検討すると説明しました。
しかしながら、今回の破産騒動により阿波おどりのイメージ低下は絶対に避けられません。
軽妙でユーモラスな祭に暗い影が差すことになります。
踊る阿呆も見る阿呆も包み込んできた熱狂的な賑わいは次第に薄れていくのでしょうか・・・。
徳島もふるさとの一つと考える私は残念でなりません。
(自室で飼うアメリカンショートヘアの「クマ(♂)」は城北高校近くのブリーダーで見つけました。)
いまだに徳島に縁があるのです。
◆書き加え(3月5日)
真偽は不明、観光協会排除の企て
私はこのニュースに接したとき、巨額の経済効果をもたらすイベントでなぜこれほどの累積赤字が発生したのか疑問を感じました。
「週刊現代」が阿波おどりの存続危機に関わる状況の深層に切り込んでいるようです。
記事では、阿波おどりを巡る利益を守るために、徳島市長と徳島新聞社が徳島市観光協会を排除しようとしていると結論づけています。
徳島市観光協会は運営の健全化を推進する改革勢力になっています。
ちなみに、徳島市の遠藤彰良市長は地元放送局の四国放送の元アナウンサーであり、その四国放送の筆頭株主が徳島新聞です。
私にはこの記事の真偽を判断する材料(情報)がありませんが、一日も早く問題を解決してほしい。
長引けば長引くほど、阿波おどりのイメージ低下が深刻になります。
徳島といえば、「阿波おどり」。
地元民が大切に大切に育てあげてきた祭です。
彼らの「誇り」を台無しにすることがないように、心から祈ります。
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