所得の減少が止まらない。
冬のボーナスはこれまで好調だった業種や企業でさえ大幅に落ち込む。
中小企業ではボーナスがなくなるところが相次ぐ。
生活者は節約志向をさらに徹底させよう。
長らく不況に強いとされてきた“牛丼”も今回ばかりは様相が異なる。
「吉野家」などのチェーンは既存店売上高が前年をかなり下回っている。
サラリーマンがわりと比重の大きい食費をぎりぎりまで切り詰めようとした結果だろう。
かつての2百円台後半の最安値は原材料の高騰があって難しいにしろ、再び値下げ合戦が繰り広げられる?
外食産業は「餃子の王将」に代表されるように、かなりの低価格でしっかりとした満足感を与えられるところが元気。
ところで、時流にうとい私が驚いたのは、都心に「たまごかけご飯(卵かけご飯)」の朝食専門店が次々と登場していること。
ほかにメニューはなし。
不況が追い風になったのは確かだとしても、それだけではこの現象を説明できない。
基本は「こだわり」。
なぜなら、家庭で手軽に食べられる。
調理が不要。
外食なら3百円前後になるはずだ。
ましてビジネスとして成り立たせるには、それに見合った価値を打ち出さなくてならない。
たまごかけご飯はシンプルなので卵と米の品質が大事になり、味噌汁と漬け物も手を抜けない。
卵も米もピン切り。
食材にこだわると、値段が高くなるのはやむをえない。
ただ、スーパーでこだわりの卵と米を買えば済む話だ。
また、牛丼に卵を付けた値段と比べると、割高に感じる。
さらに、いくらお決まりの朝食メニューといえ、毎日たまごかけご飯では飽きてしまう。
そこで、豊富なトッピングが揃う。
しかし、そうなると牛丼などと値段が変わらなくなる。
実は、たまごかけご飯は数年前から静かなブームが起きていた。
専用醤油が登場したのが2005年頃だ。
いまでは数十の銘柄が売られている。
これを見逃さなかったのが、岡山県美咲町。
合併後の町おこしの一環として、2008年1月に専門店「食堂かめっち。」をオープンした。
「。」は笑える。
アイドルグループにあやかりつつ、卵を連想させようとしたのか?
ご飯、卵、味噌汁、漬け物をセットにした「黄福(こうふく)定食」が3百円。
半信半疑で始めたところ、行列ができるほどの盛況となり、観光に一役買った。
同町出身の偉人・岸田吟香(画家・岸田劉生の父)が大好物の「たまごかけご飯」を全国へ広めたとの説があり、また町内に西日本最大級の養鶏場があった。
これより先、2007年3月に兵庫県豊岡市に「但熊(たんくま)」という専門店がオープンしている。
2007年9月に読売連合広告社が「365日たまごかけごはんの本」を出した。
ユニークなレシピが盛り沢山。
これがブームに火を付けた。
頭文字を取った「T.K.G.」という呼称を流行らせた。
これはもっと笑える。
わざわざ「たまごかけご飯」と呼ばなくても、ご飯に卵(生卵)をかけて食べるのは大昔から行われていた。
私は半世紀前の小学生時代から親しんできた。
当時は卵が高く、2個を3人で分けたりした。
黄身と白身が偏らないよう、思い切りかき混ぜた。
「ボクは白身ばかり」とふくれたかどうか…。
私は醤油味を好むので、たまごかけご飯はいまでも好物である。
妻が「しょっぱそう」と顔をしかめる。
それをご飯にかけず、いり卵にしてご飯にのせるのも好きだ。
しかし、醤油の量が多いせいか、家族にすすめてもだれも食べたがらない。
ご飯と卵、醤油の相性は素晴らしい。
専門店が各地にできているとのこと。
しかし、私は「たまごかけご飯」の外食ブームは長く続かないと思う。
不況が直接の理由でないが、不況期における一種のポーズだろう。
むろん、ブームが去っても、家庭でこれからも食べられつづける。
一生に1回くらい、極上のご飯と極上の卵で食べてみるのもよいかもしれない。
飛び切りおいしいはず。
以下は、ウィキペディアに基づく。
卵かけご飯は、生の鶏卵と飯を混ぜ、少量の醤油などで調味してつくる飯料理である。
卵を生のまま用いること、主食の飯と混ぜて食べることなどから、日本特有の食文化とされる。
卵かけご飯には、呼称のバリエーションがある。
「卵ぶっかけご飯」、「卵ご飯」、「たまご飯」、「ぼっかけご飯」などとも呼ばれる。
「卵」の字に「玉子」が当てられることもある。
以上。
そうか、「料理」「食文化」。
となると、私は料理人、文化人。
初めてほめられた気分…。
私はそこそこの醤油を入れるため、ご飯は黄と茶の中間くらいの色になる。
塩分の過剰摂取につながっているか。
もともと濃い味を好むのだが、新聞奨学生になってから体が猛烈に塩分を欲するようになった。
新聞販売店では、だいたい所長の奥さんが朝食をつくっている。
かなりの人数分だ。
夕食もつくらなくてならないので、朝食は手を抜く。
そこで、しばしば生卵が置かれる。
物価の優等生でもある。
私は茶色のたまごかけご飯を食べていた。
1個の卵で2杯の丼飯がいけるからだ。
また、以前は器に生卵を落として醤油を加え、かき混ぜてからご飯にかけた。
だが、昨今は横着になり、ご飯にチキンラーメンの「たまごポケット」みたいなくぼみをつくり、そこに生卵を落として軽くかき混ぜながら醤油を加え、頃合いを計ってご飯全体とかき混ぜるように変わった。
ポイントは、醤油とご飯が直接触れないようにすること。
これは人生の極意に通じる(通じない)。
昔も今も変わらないのは、白いキロキロを取り除くこと。
神経質なのだ。
…思い出した。
私は学生時代、卵も買えないときは「しょうゆかけご飯」を食べた。
こちらは茶褐色。
Copyright (c)2009 by Sou Wada
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冬のボーナスはこれまで好調だった業種や企業でさえ大幅に落ち込む。
中小企業ではボーナスがなくなるところが相次ぐ。
生活者は節約志向をさらに徹底させよう。
長らく不況に強いとされてきた“牛丼”も今回ばかりは様相が異なる。
「吉野家」などのチェーンは既存店売上高が前年をかなり下回っている。
サラリーマンがわりと比重の大きい食費をぎりぎりまで切り詰めようとした結果だろう。
かつての2百円台後半の最安値は原材料の高騰があって難しいにしろ、再び値下げ合戦が繰り広げられる?
外食産業は「餃子の王将」に代表されるように、かなりの低価格でしっかりとした満足感を与えられるところが元気。
ところで、時流にうとい私が驚いたのは、都心に「たまごかけご飯(卵かけご飯)」の朝食専門店が次々と登場していること。
ほかにメニューはなし。
不況が追い風になったのは確かだとしても、それだけではこの現象を説明できない。
基本は「こだわり」。
なぜなら、家庭で手軽に食べられる。
調理が不要。
外食なら3百円前後になるはずだ。
ましてビジネスとして成り立たせるには、それに見合った価値を打ち出さなくてならない。
たまごかけご飯はシンプルなので卵と米の品質が大事になり、味噌汁と漬け物も手を抜けない。
卵も米もピン切り。
食材にこだわると、値段が高くなるのはやむをえない。
ただ、スーパーでこだわりの卵と米を買えば済む話だ。
また、牛丼に卵を付けた値段と比べると、割高に感じる。
さらに、いくらお決まりの朝食メニューといえ、毎日たまごかけご飯では飽きてしまう。
そこで、豊富なトッピングが揃う。
しかし、そうなると牛丼などと値段が変わらなくなる。
実は、たまごかけご飯は数年前から静かなブームが起きていた。
専用醤油が登場したのが2005年頃だ。
いまでは数十の銘柄が売られている。
これを見逃さなかったのが、岡山県美咲町。
合併後の町おこしの一環として、2008年1月に専門店「食堂かめっち。」をオープンした。
「。」は笑える。
アイドルグループにあやかりつつ、卵を連想させようとしたのか?
ご飯、卵、味噌汁、漬け物をセットにした「黄福(こうふく)定食」が3百円。
半信半疑で始めたところ、行列ができるほどの盛況となり、観光に一役買った。
同町出身の偉人・岸田吟香(画家・岸田劉生の父)が大好物の「たまごかけご飯」を全国へ広めたとの説があり、また町内に西日本最大級の養鶏場があった。
これより先、2007年3月に兵庫県豊岡市に「但熊(たんくま)」という専門店がオープンしている。
2007年9月に読売連合広告社が「365日たまごかけごはんの本」を出した。
ユニークなレシピが盛り沢山。
これがブームに火を付けた。
頭文字を取った「T.K.G.」という呼称を流行らせた。
これはもっと笑える。
わざわざ「たまごかけご飯」と呼ばなくても、ご飯に卵(生卵)をかけて食べるのは大昔から行われていた。
私は半世紀前の小学生時代から親しんできた。
当時は卵が高く、2個を3人で分けたりした。
黄身と白身が偏らないよう、思い切りかき混ぜた。
「ボクは白身ばかり」とふくれたかどうか…。
私は醤油味を好むので、たまごかけご飯はいまでも好物である。
妻が「しょっぱそう」と顔をしかめる。
それをご飯にかけず、いり卵にしてご飯にのせるのも好きだ。
しかし、醤油の量が多いせいか、家族にすすめてもだれも食べたがらない。
ご飯と卵、醤油の相性は素晴らしい。
専門店が各地にできているとのこと。
しかし、私は「たまごかけご飯」の外食ブームは長く続かないと思う。
不況が直接の理由でないが、不況期における一種のポーズだろう。
むろん、ブームが去っても、家庭でこれからも食べられつづける。
一生に1回くらい、極上のご飯と極上の卵で食べてみるのもよいかもしれない。
飛び切りおいしいはず。
以下は、ウィキペディアに基づく。
卵かけご飯は、生の鶏卵と飯を混ぜ、少量の醤油などで調味してつくる飯料理である。
卵を生のまま用いること、主食の飯と混ぜて食べることなどから、日本特有の食文化とされる。
卵かけご飯には、呼称のバリエーションがある。
「卵ぶっかけご飯」、「卵ご飯」、「たまご飯」、「ぼっかけご飯」などとも呼ばれる。
「卵」の字に「玉子」が当てられることもある。
以上。
そうか、「料理」「食文化」。
となると、私は料理人、文化人。
初めてほめられた気分…。
私はそこそこの醤油を入れるため、ご飯は黄と茶の中間くらいの色になる。
塩分の過剰摂取につながっているか。
もともと濃い味を好むのだが、新聞奨学生になってから体が猛烈に塩分を欲するようになった。
新聞販売店では、だいたい所長の奥さんが朝食をつくっている。
かなりの人数分だ。
夕食もつくらなくてならないので、朝食は手を抜く。
そこで、しばしば生卵が置かれる。
物価の優等生でもある。
私は茶色のたまごかけご飯を食べていた。
1個の卵で2杯の丼飯がいけるからだ。
また、以前は器に生卵を落として醤油を加え、かき混ぜてからご飯にかけた。
だが、昨今は横着になり、ご飯にチキンラーメンの「たまごポケット」みたいなくぼみをつくり、そこに生卵を落として軽くかき混ぜながら醤油を加え、頃合いを計ってご飯全体とかき混ぜるように変わった。
ポイントは、醤油とご飯が直接触れないようにすること。
これは人生の極意に通じる(通じない)。
昔も今も変わらないのは、白いキロキロを取り除くこと。
神経質なのだ。
…思い出した。
私は学生時代、卵も買えないときは「しょうゆかけご飯」を食べた。
こちらは茶褐色。
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