コンサルの引き出し|和田創ブログ

だれの目の前にも可能性の地平は広がる。それを切り拓けるかどうかは自分次第である。「面白くないジョークの会」初代会長が解き明かす経営と人生の奥義とは?

アンケート結果

人に教えるということ…講師経験

「和田創 プロ講師養成塾」シリーズのとりあえずの最終回である。
これまでの説明をちょっと補うくらい。

公開セミナーの主催者は「今後の参考にするために…」とアナウンスし、参加者にアンケートへの協力を依頼することが多い。
その中身は、おおよそ講師と講義、教材に対する評価になる。
フリーアンサー欄が設けられていると、率直な感想や意見も寄せられる。

しかし、すでに述べたとおり、セミナーアンケートは講師の評価を行うだけでない。
参加者の評価を行うものだ。
分かりやすい例を挙げよう。
公開セミナーでなく企業研修であるが、アンケートの内容はリストラの判断基準としてしばしば用いられる。

実は、講師を基準に述べれば、セミナーアンケートは経験の浅い人では、おもに講師を評価する物差しになる。
しかし、それをかいくぐってきたのがベテラン講師、そして人気講師である。
ゆえに、経験の長い人では、おもに参加者を評価する物差しになる。

アンケート結果をどう見るかは、講師経験の長短により比重が正反対になる。
それが公開セミナーの主催者の判断だろう。

私は、事務局がアンケートを読みながら溜め息をついている光景を目にしてきた。
「レベルが低いなぁ」。
「これだとついてこられない…」。
ぶつぶつつぶやく。

まして主催者が繰り返し実施してきた定番セミナーでは、参加者を評価する物差しになる。
私の「提案営業セミナー」は日本を代表するビジネスセミナー会社を中心に数百回開催されてきた。
マナーなど新入社員向けのベーシック講座を除き、同一テーマでこれほどの実績を持つ営業セミナーは長らく出ていない。

                       ◇

このシリーズは、プロ講師、それも主要なビジネスセミナーで活躍する講師を目指すという前提で書いた。
かなり高いところに目標を置いたことになる。

だが、そこまでいかなくても、講師料を収入の一部としている人は大勢いる。
ボランティアに近い条件で引き受ける人も…。
また、ビジネスを離れ、地域や社会において使命や趣味で引き受ける人は無数にいるはずだ。

今日、私たちはしばしば「人に教える」立場になる。
公が対象でないが、社内インストラクターはもとより社長や上司もそうした役割を担っている。
広い意味の「講師」を経験する機会は日常に広がっている。

ということは、私たちは逆の立場にもなる。
自分が講師を務めると、他人の講義を受ける際の心構えも態度も次元が違ってくる。
私は、現代の社会人に積極的に講師を経験してほしい。

もう一つの効用として、学ぶには教えるのが断然早く深い。

現実には、人に伝えたり人を導いたりするのは決して容易でない。
いや、非常に困難だ。
そこにセオリーとノウハウが存在するのは確かである。

私は今回のシリーズに限らず、このブログでたびたび講師の仕事について書いてきた。
近い将来、こうした記事を含めて「人に教えるということ(仮題)」といった著作を刊行してみたい。
それが講師本か教育本か指導本か、私のなかで固まっているわけでないが…。
大それた夢である。

和田創、大噴火プロフィール

和田創、大噴火営業変革講演

                      ◇◆◇

「和田創 プロ講師養成塾」シリーズは以下のとおり。

⇒2010年5月11日「次世代が育たない…プロ講師養成塾」はこちら。

⇒2010年5月12日「セミナーアンケート…プロ講師の常識」はこちら。

⇒2010年5月13日「プロ講師の心得…講義の内容と表現の評価」はこちら。

⇒2010年5月14日「教えたら育たない…教育を解釈する」はこちら。

⇒2010年5月27日「講師とは自己否定である…プロ養成塾」はこちら。

⇒2010年6月16日「講師にとっての顧客とは?…プロ養成塾」はこちら。

⇒2010年6月18日「プロ講師のなり方…地獄をくぐり抜ける」はこちら。

Copyright (c)2010 by Sou Wada

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セミナーアンケート…プロ講師の常識

「和田創 プロ講師養成塾」シリーズ第2回。
私はNPO法人営業実践大学に多くのゲストを招へいしてきた。
そして、会員や参加者とともに彼らのセミナーを受講してきた。
百数十名に及ぶ。
営業を学びたい、営業を究めたいとの一念である。
ゲストには、講師(コンサルタント)として独り立ちしようとする人も含まれる。
また、経営者や管理者、トップセールスパーソンとして企業で働きながら講師を引き受ける人も含まれる。

生意気な言い方になるが、私が納得すると彼らをビジネスセミナー会社になるべく紹介している。
私自身が運営を委託されているセミナーもあり、そうしたケースでは彼らを講師として積極的に起用している。
NPO法人営業実践大学はある意味で講師の経験を積んでもらう機会なのだが、さらにその先の登竜門をくぐれるように支援している。
次世代のプロ講師が育ってほしいとの一念である。

ところが、そうしたセミナーでは講師は参加者からシビアな評価にさらされる。
プロを目指す人の行く手に立ちふさがる第一の関門がアンケートなのである。
経験の浅い講師はその結果を気にしすぎる。
あまりの厳しさにショックを受け、人前で話すことが怖くなってしまう。
アンケートはそれなりに尊重しなくてならないが、その性格を理解しておくことが大事になる。
評価に遠慮が加わる社内講師と異なり、プロ講師は言いたい放題の状態に置かれる。
参加者は手加減してくれない。
なお、NPO法人営業実践大学ではゲストにボランティアで講師をお願いしているため、評価は行っていない。
参加者の当日の反応や後日の反響から、私がおおよその感触をつかんでいる。

公開セミナーでは参加者の属性がまちまちだ。
属する業種、扱う商品、当人の地位・経験・能力が異なる。
当然ながら、参加者は絞り込まれない。
講演でも同様。
例えば、私が4月に行った大盛況の提案営業セミナーでは、1社が新人研修として、1社が管理者研修として、相当数の参加者をまとめて送り込んできた。
講師として感謝しつつ、どちらを意識して講義を進めてよいか分からなくなる。
そもそも全員に役立つセミナーはない。
参加者により受け止め方が違ってくる。
それ以前に、派遣者の意図がまちまちだ。

また、公開セミナーには目的や趣旨も分からない参加者が混ざる。
自らの意思でなく、社長や上司など会社の命令によりやって来たのだ。
が、肝心の派遣者がセミナーの目的や趣旨を分かっていない。
例えば、私はソリューション系の営業に関する専門家であり、パンフレットに謳っている。
にもかかわらず、対極のリレーション系の営業に携わる人が珍しくない。
講師として感謝しつつ、困惑を隠せない。
講義が役に立たないのはもちろんである。

さらに、企業が手に負えなくて送り込んでくる参加者も少なくない。
もともと見込みがないのだ。
猫の手も借りたい好況期の採用者にありがち。
講義についてこられず、役に立てようがない。
いずれの場合にもセミナーへの評価が低くなる。

講師は、こうした公開セミナーの実情を知っておきたい。
そのうえでのアンケートだから神経質になっていけない。
ときおり示される極端な感想や意見は無視して構わない。
アンケートでは平均スコアが重要であり、それは参加者のおおよその満足度を表す。
これが一定の水準に達するよう全力を傾けよ。

後日に述べるが、アンケート結果に過敏になると講師の仕事を誤解し、方向を外しかねない。
まれにクレーマーまで紛れ込むのが公開セミナー。

一部の辛辣な言葉に自信をなくし、気持ちが落ち込む…。
これでは入口でくじける。
元も子もないことを言えば、その程度でプロ講師を目指していけないのかもしれない。
講義に自信を持っていれば笑い飛ばせる。
高額の受講料を頂戴する以上、そのテーマに関して参加者の十倍、百倍考え抜くのは必須だろう。
セミナーの準備で地獄を見ないから、本番で地獄を見るのだ。
険しい講師道を歩んだものだけがプロ講師としてやっていける。

念を押そう。
アベレージを重視し、それを引き上げよ。

◇◆◇

「和田創 プロ講師養成塾」シリーズは以下のとおり。

⇒2010年5月11日「次世代が育たない…プロ講師養成塾」はこちら。

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プロフィール
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和田創

和田創研代表
シニア起業家
和田 創(わだ・そう)

数字立て直し(伸長)一筋の経営コンサルタント。
教育と指導の年間実績は約百回。対象は社長から役員、管理者、社員まで、テーマは経営から管理、採用、事業、商品、企画まで広範。著書や教材は多数。
2017年、66歳以降はAIやロボット関連の起業に挑むとともに、おもに内需・地場企業から先端分野・成長分野の事業・商品開発を請け負う。

その他の役職
面白くないジョークの会会長 

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