コンサルの引き出し|和田創ブログ

だれの目の前にも可能性の地平は広がる。それを切り拓けるかどうかは自分次第である。「面白くないジョークの会」初代会長が解き明かす経営と人生の奥義とは?

カリスマ社長

創業社長と二代目社長…カリスマ性の違い

一代でそれなりの会社をつくりあげた創業社長はたいてい「カリスマ性」を持つ。
それは、例えば、社員や取引先が後継者と接したとき、感覚的なものとはいえ、はっきりとした違いとして感じる。

私は指導や相談の機会を通じ、大勢の創業社長、後継者、そして創業社長と後継者と接してきた。
とくに両者を前にすると一目瞭然である。
後継者はたいていカリスマ性を持たない。
本人もそれを自覚しており、私が相談に訪れた二人をあえて交互に眺めると、目を伏せたりする。

後継者はカリスマ性のなさを恥じることはない。
しかし、カリスマ性を備えていれば社員をけん引しやすく、会社を経営しやすいのは事実である。

では、このカリスマ性とは何か。
頭を巡らせても、結局のところはつかめない。
おそらく当人が持つ、いくつかの優れた要素が絡まり合い、強い輝きとして体の内から湧き出たものでなかろうか。
発せられる光は「オーラ」とも呼ばれる。

私みたいな凡人が解き明かそうとしても難しい「カリスマ性」だが、それに「人間的な魅力」が大きく関わっているということくらいは分かる。
後継者には、ここに着目してほしい。
私は、かならずしも先天的な資質でないと考えている。

人間的な魅力を高めるというのは、人生における重大なテーマかもしれない。
そこで、話を思い切り簡素にする。
結論を述べれば、トップセールスを推し進めるのが一番手っ取り早い。
体を張り、至難の「開発営業」に挑む。

社長が会社を伸ばせる売り上げをつくろうとすると、顧客を惹きつけるほかにない。
結局、ここに行き着く。
その失敗の経験を糧に、人間的な魅力が増す。
そして、失敗の経験を土台に深い「感謝」の念は生まれるので、成功の暁にはさらに人間的な魅力が増す。
トップセールスに打ち込むことは、自らにこの好循環をもたらす。

実は、優秀な社員を招き入れるのも、つなぎ止めるのも、社長の営業力にかかる。
顧客をつかもう、社員をつかもうとする本気と根気が、社長の人間的な魅力を高める。
私はこれまでに、業務用の大型掃除機のような凄まじい吸引力を持つ創業社長を見てきた。

なお、私なりにカリスマ性の“源泉”に関する仮説は持っている。
ずばり、「骨折り得」。
経営者に「骨折り損」などありえない。
この世はほとんど「骨折り損」である。
しかし、社長がそちらに頭と心を悩ませているようでは、あまりに未熟・・・。

ところで、立派な創業社長に苦言を呈したい。
子にバトンタッチするとき、自分の成功を誇らしげに語る。
うそばっかり!
そもそもあなたの突出した人間的な魅力は無数の失敗により身についた。
親の都合で苦難を背負わせる子に、それを語ってやれ!

Copyright (c)2013 by Sou Wada

人気ブログランキング←応援、よろしく!

二世経営者、後継者、偉大な父の重圧

テレビ東京の「レディス4」で、「陳建一のチンゲン菜レシピ」を紹介していた。
私はチンゲン菜が大好きだが、レシピに興味はない。
再建屋雑記帳0888陳建一直伝の絶品・簡単料理が明かされた。
ゴクリ(唾を飲む音)。

…それにしても、懐かしい笑顔だ。
陳建一といえば、私が思い出すのはフジテレビの「料理の鉄人」である。
日本を代表する和洋中の3名のシェフに対し、腕に覚えのあるゲストシェフが毎週、真剣勝負を挑む。
調理(厨房)をエンターテイメントに演出した番組!
とてもエキサイティングで面白かった。
その中華の鉄人が、陳建一(ちん・けんいち)。
穏やかな表情からははかり知れない内面の葛藤があったようだ。

私は昨秋来、経営層を対象とした「個別経営相談会」を幾度も開いてきた。
そこに真っ暗な目で尋ねてくるわりと若い方が、二世経営者や後継者だったりする。
再建屋雑記帳0889カリスマ性の強い創業社長、オーナー社長に負い目を感じている。
その重圧から、自分にどうしても自信を持てない。
私は彼らが気の毒でならない。

周囲は不安そうな様子を隠さない。
とりわけ番頭格やベテラン社員が、ちょっとした意思決定など何かにつけて先代と比べる。
陳建一また、長らく懇意にしてきた取引先も…。
まして、いまや中小・中堅企業はぎりぎりの経営を強いられる。
会社が存続していけるかどうかは社長次第ということを、本人を含めて皆がよく分かっている。

陳建一は、勉強のつもりで引き受けた「料理の鉄人」で、当初1年間は負けが込んだ。
何せ、父は「中華の神様」と称えられた陳建民(ちん・けんみん)である。
再建屋雑記帳0890苦悩する毎日…。
が、その偉大さに押し潰されかけたとき、気づいた。
「父と僕は違う」。
わずかな意識の変化で陳建一はよみがえり、今日の地位と名声を築いていく…。

なお、私は陳建一について語ったことがある。
3分14秒の講話映像、ユーチューブの動画。
二世経営者や後継者に限らず、父の重圧と戦うすべての方々にご覧いただきたい。
親は親、子は子。
この世に一人しかいない自分を大切に、ね。



******************
講演TV(賢人編)
陳建一

******************

Copyright (c)2009 by Sou Wada

人気ブログランキング←応援、よろしく!

無料個別相談会20091111





フリーランス募集
コピーライター、デザイナー(グラフィック、ウェブ)、イラストレーターなどのクリエイター、コンサルタントなどを求めています。
詳しくは、和田創研のホームページをご覧ください。

和田創研
9784907620035-00



応援クリック
このブログは、おもに長期出張の移動時や宿泊時などに数日分〜1月分の記事を書き溜め、それを家族に更新してもらっています。
しかも、私がときどき新しい記事を割り込ませています。
内容が古かったり、順序が変だったりするのはそのためです。

なお、ブログによりぎりぎりのジョーク、成人向けの内容が含まれます。
ご承知おきください。
私は執筆に当たり全人格を投影したいと考えます。
著作権について
ここに掲載した記事を複写・複製・翻訳・転載・掲示・送信・配信すること、および各種媒体に入力することは、著作者の権利侵害となります。
和田創PDF無料本
(272頁。2月10日発売)
9784907620011-00
プロフィール
wada01











和田創

和田創研代表
シニア起業家
和田 創(わだ・そう)

数字立て直し(伸長)一筋の経営コンサルタント。
教育と指導の年間実績は約百回。対象は社長から役員、管理者、社員まで、テーマは経営から管理、採用、事業、商品、企画まで広範。著書や教材は多数。
2017年、66歳以降はAIやロボット関連の起業に挑むとともに、おもに内需・地場企業から先端分野・成長分野の事業・商品開発を請け負う。

その他の役職
面白くないジョークの会会長 

和田創研
お気に入り

わだ・そう

カテゴリ




QRコード
QRコード


最新記事









月別アーカイブ
  • ライブドアブログ