コンサルの引き出し|和田創ブログ

だれの目の前にも可能性の地平は広がる。それを切り拓けるかどうかは自分次第である。「面白くないジョークの会」初代会長が解き明かす経営と人生の奥義とは?

キャスト競争原理

キャッツといえばメモリー、グリザベラの熱唱

横浜のキヤノン・キャッツ・シアターで上演されてきた劇団四季のミュージカル「キャッツ」が2012年11月11日(日)に幕を閉じる。
それが告げられたのは5月17日公演の本編終了後だった。
カーテンコールの終盤、ステージに突然、赤い靴が落ちてきた。

ネコ(出演者)たちがそのなかから黄色い幕を取り出して広げると、「CATS横浜公演千秋楽決定2012年11月11日」の文字が大きく記されていた。

つっぱり猫「ラム・タム・タガー」役の荒川務が出演者を代表して挨拶を行った。
「2009年11月11日に開幕したキャッツ横浜公演は、本年11月11日を千秋楽とすることと決定いたしました。
1983年に産声をあげたキャッツは、今年で29年目を迎えます。
この横浜公演は丸3年の上演となり、29年のキャッツの歴史のなかでも、2番目に長いロングランとなる見込みです。
千秋楽は決定いたしましたが、最後までキャッツは全力で走りつづけます。
これからもご声援賜りますよう、よろしくお願いいたします」。
客席から驚きの声が上がるとともに、横浜公演の成功を讃える大きな拍手がわいた。

劇団四季は、私が暮らす横浜に「四季芸術センター」を構えている。
東急田園都市線と横浜市営地下鉄ブルーラインの「あざみ野駅」のそば。
私の自宅からもそれほど遠くない。
「四季芸術センター」は実際の舞台とほぼ同じ機構で稽古できる本格的な練習場などを備える。
ほとんどの上演演目の稽古がここで行われている。
四季株式会社の本社所在地にもなっている。

横浜になじみの深い劇団四季だけに、「キャッツ」横浜公演の終了にさみしさを感じる市民も多いだろう。

以下に、「キャッツ・メモリーを歌う…佐渡寧子グリザベラ」と題する2010年11月4日のブログを収める。

                      ◇◆◇

私たち家族3人はステージのほぼ正面のS1席の2列目、通路寄りに陣取った。
そして、「キャッツ」を楽しんだ。
心ゆくまでと言いたいが、あっという間に終わった。

実は、上演時間が長すぎないかと思っていた。
私は映画でも2時間近くになると、いやになる。
が、まったく苦にならなかった。
これと関連するが、予備知識を仕込まなくて正解。

キャッツといえば「メモリー」。
音楽にうとい私でも知っている名曲だ。
美しい旋律に乗って歌うのは、老いた娼婦猫・グリザベラ。
いまはボロボロに朽ち、灰色に汚れたコートを身にまとう。
買った当時は、値が張ったに違いない。

キャッツでは、だれ(どの猫)が主役という位置づけはないらしいが、私にとりメモリーを歌う人(猫)がそれ。
当日のグリザベラは佐渡寧子(さど・やすこ)。

日本初代(初演)グリザベラは久野綾希子(くの・あきこ)。
私はテレビか何かで2〜3回聞いた。

さて、佐渡寧子グリザベラは、低いところからうねりながら立ちのぼっていくような歌唱だった。
私は最初、ドスが利いていると感じた。
太く力強い。
他の出演者の歌唱をさんざん聞いた後だったので違和感というかインパクトが強かった。
空気が動いた。
佐渡寧子は、高いところも言葉を一つひとつ押し出しながら歌っていく。

きわめて曖昧だが、久野綾希子は楽曲のクライマックス(?)がもうちょっと澄んでいたのでは…。
テントで長く歌ったせいか、突き抜けていた(意味不明)。
それが私のメモリー(記憶)。

後日、グリザベラは選び抜かれた多くの出演者が務めてきたことを知った。
人により持ち味はかなり違うようだ。

私は他のグリザベラのメモリーは聞いていないが、佐渡寧子はキャッツの主役にふさわしいと思った。
実に堂々とした歌唱だった。
そう、演じ込まれる。

佐渡寧子は大きな特徴として、歌唱のエネルギーが客席(人)へ向かう。
そこに彼女の真面目さと丁寧さが絡まり、会場を説得力で包み込む。
生意気な言い方になるが、好感を持った。

私たち3人は幸い、佐渡寧子と握手を交わすことができた。
最後にグリザベラが客席に降り、こちらに歩いてきたのだ。
女性としては手が大きく(失礼)、しかも力がこもっており、私はびっくり…。
こちらが座っていたせいか、背が高く感じた。
メイクの向こうの素顔はとても美しいのでは…。
握手だけで、私は佐渡寧子のファン。
妻も子どもも…。
自身のヤフーブログによれば、同じ横浜に暮らしている。

佐渡寧子は劇団四季を退団してフリーランス。
当日は、客演か。

若い雌猫・シラバブは五所真理子が務めた。
きれいなソプラノ(?)。
澄んで、通る。
私は心がキュッと締めつけられた。
彼女のメモリーと、それを受けた佐渡寧子のメモリーは、ギャップが大きい。
グリザベラの存在感が増した。

シラバブは小柄でスタイルがよく、滅茶苦茶かわいい。
気になり、インターネットで調べたら幼い雌猫だった。
残念(意味不明)。
どうも舞台でじゃれていると思ったら…。

                       ◇

当日(2010年9月22日)の出演者は以下のとおり。
劇場入口での配布資料による。

グリザベラ 佐渡寧子
ジェリーロラム=グリドルボーン 朴慶弥
ジェニエニドッツ 鈴木由佳乃
ランペルティーザ 石栗絵理
ディミータ 原田真由子
ボンバルリーナ 西村麗子
シラバブ 五所真理子
タントミール 大橋里砂
ジェミマ 小笠真紀
ヴィクトリア 斉藤美絵子
カッサンドラ 蒼井蘭
オールドデュトロノミー 米田優
バストファージョーンズ
アスパラガス=グロールタイガー 橋元聖地
マンカストラップ 福井晶一
ラム・タム・タガー 芝清道
ミストフェリーズ 松島勇気
マンゴジェリー 龍澤虎太郎
スキンブルシャンクス 劉昌明
コリコパット 入江航平
ランパスキャット 高城将一
カーバケッティ 松永隆志
ギルバート 鈴木伶央
マキャヴィティ 片山崇志
タンブルブルータス 川野翔

出演者はそこそこ変わる。
猫はまれに入れ替えられる(不確か)。

劇団四季はキャッツに限らず、安定した集客が見込めるロングランを基本としている。
ついては、公演のマンネリ防止と魅力向上のために、キャストにシビアな競争原理を導入しているはずだ。
だから、従業員に恥ずかしくない給料を払える。

しかし、出演者の立場からは厳格な自己管理が求められ、ずっと気を抜けない。
心身の疲労が溜まったときなどに、それを窮屈や拘束と感じることもあろう。
出演者は人気が出たり、実力がついたりして食べられると判断すれば、たとえ所得が減っても独立に踏み切るのでないか。
同劇団はもともと自由奔放な表現者の集まりである。
マネジメントに馴染まない。

経営上の視点からは彼らの活性化(リフレッシュ)を促すうえでも出演者の変動が欠かせない。

                       ◇

私がキャッツを再び見にいくとしたら、グリザベラも別の出演者になっていよう。
それがリピーター、サポーターの誘因であり、彼らの大きな楽しみでもある。

歌い手のエネルギーが私のなかを通過する、そんなメモリーも聞いてみたい気がする。
きっと天上に思いを馳せているだろう。

◆書き加え1(10月27日)

私のブログは書き溜めが中心だ。
時間を取れるときに数日から十数日分を記すことが多い。

ふと思った。
この記事は誤解されるかもしれないと…。
ミュージカルを初めて見た、所詮、素人の感想にすぎない。

私はキャッツの内容がいまでも分かっていない。
原作(?)はなおさら…。

グリザベラはいろいろな解釈が可能では?
はっきりしているのは、地上で生きてきたという事実である。
どろどろした半生だっただろう。
そこに愛着を持つのか、別れを告げたいのか。

「永遠の命と引き換えに、天上へ行くか」。
そう問われれば、私は答に窮する。
未練たらたら…。
腰だって振れないぞ、尻尾だって回せないぞ。

佐渡寧子がグリザベラで締めたキャッツは立派だった。

                       ◇

私は、自分がそれを好きか嫌いかはどうでもよい。
取るに足らないことなので、ブログにわざわざ書かない。
評価するか評価しないか、だ。

音楽に関しては皆目分からない。
評価できる力量がなく、立場にない。

それでも…。

笑われるのを承知で述べれば、私なりの評価を記した。

                      ◇◆◇

ミュージカル「キャッツ」に関するブログは以下のとおり。

⇒2010年10月30日「何か変、キヤノン・キャッツ・シアターの感動」はこちら。

⇒2010年10月31日「たわいない…劇団四季『キャッツ』の感想」はこちら。

⇒2010年11月2日「ミュージカル・キャッツ・キャスト・ヒップ」はこちら。

⇒2010年11月4日「キャッツ・メモリーを歌う…佐渡寧子グリザベラ」はこちら。

⇒2011年9月19日「エレイン・ペイジが歌うキャッツ・メモリーの感動と感銘」はこちら。

⇒2012年9月10日「キャッツ横浜公演、2012年11月11日千秋楽」はこちら。

⇒2012年9月12日「『ジェリクルキャッツ』を選ぶ舞踏会に集まったネコたち」はこちら。

⇒2012年9月14日「劇団四季ミュージカル『キャッツ』首都圏見納め」はこちら。

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名曲キャッツ・メモリー…グリザベラの歌唱

年末にパソコンが破損し、データが消滅した。
書き溜め記事が中心のこのブログは実質休止。
私は仕事がパニック状態…。
頑張って仕上げてきた講演と教材のコンテンツが飛んだ。
それも私が一番苦労した箇所。

以下に、「キャッツ・メモリーを歌う…佐渡寧子グリザベラ」と題する2010年11月4日のブログを収める。

                      ◇◆◇

おとといのブログ「ミュージカル・キャッツ・キャスト・ヒップ」の続き。
私たち家族3人はステージのほぼ正面のS1席の2列目、通路寄りに陣取った。
そして、「キャッツ」を楽しんだ。
心ゆくまでと言いたいが、あっという間に終わった。

実は、上演時間が長すぎないかと思っていた。
私は映画でも2時間近くになると、いやになる。
が、まったく苦にならなかった。
これと関連するが、予備知識を仕込まなくて正解。

⇒2010年11月2日「ミュージカル・キャッツ・キャスト・ヒップ」はこちら。

キャッツといえば「メモリー」。
音楽にうとい私でも知っている名曲だ。
美しい旋律に乗って歌うのは、老いた娼婦猫・グリザベラ。
いまはボロボロに朽ち、灰色に汚れたコートを身にまとう。
買った当時は、値が張ったに違いない。

キャッツでは、だれ(どの猫)が主役という位置づけはないらしいが、私にとりメモリーを歌う人(猫)がそれ。
当日のグリザベラは佐渡寧子(さど・やすこ)。

日本初代(初演)グリザベラは久野綾希子(くの・あきこ)。
私はテレビか何かで2〜3回聞いた。

さて、佐渡寧子グリザベラは、低いところからうねりながら立ちのぼっていくような歌唱だった。
私は最初、ドスが利いていると感じた。
太く力強い。
他の出演者の歌唱をさんざん聞いた後だったので違和感というかインパクトが強かった。
空気が動いた。
佐渡寧子は、高いところも言葉を一つひとつ押し出しながら歌っていく。

きわめて曖昧だが、久野綾希子は楽曲のクライマックス(?)がもうちょっと澄んでいたのでは…。
テントで長く歌ったせいか、突き抜けていた(意味不明)。
それが私のメモリー(記憶)。

後日、グリザベラは選び抜かれた多くの出演者が務めてきたことを知った。
人により持ち味はかなり違うようだ。

私は他のグリザベラのメモリーは聞いていないが、佐渡寧子はキャッツの主役にふさわしいと思った。
実に堂々とした歌唱だった。
そう、演じ込まれる。

佐渡寧子は大きな特徴として、歌唱のエネルギーが客席(人)へ向かう。
そこに彼女の真面目さと丁寧さが絡まり、会場を説得力で包み込む。
生意気な言い方になるが、好感を持った。

私たち3人は幸い、佐渡寧子と握手を交わすことができた。
最後にグリザベラが客席に降り、こちらに歩いてきたのだ。
女性としては手が大きく(失礼)、しかも力がこもっており、私はびっくり…。
こちらが座っていたせいか、背が高く感じた。
メイクの向こうの素顔はとても美しいのでは…。
握手だけで、私は佐渡寧子のファン。
妻も子どもも…。
自身のヤフーブログによれば、同じ横浜に暮らしている。

佐渡寧子は劇団四季を退団してフリーランス。
当日は、客演か。

⇒2010年10月30日「何か変、キヤノン・キャッツ・シアターの感動」はこちら。

若い雌猫・シラバブは五所真理子が務めた。
きれいなソプラノ(?)。
澄んで、通る。
私は心がキュッと締めつけられた。
彼女のメモリーと、それを受けた佐渡寧子のメモリーは、ギャップが大きい。
グリザベラの存在感が増した。

シラバブは小柄でスタイルがよく、滅茶苦茶かわいい。
気になり、インターネットで調べたら幼い雌猫だった。
残念(意味不明)。
どうも舞台でじゃれていると思ったら…。

⇒2010年10月31日「たわいない…劇団四季『キャッツ』の感想」はこちら。

                       ◇

当日(2010年9月22日)の出演者は以下のとおり。
劇場入口での配布資料による。

グリザベラ 佐渡寧子
ジェリーロラム=グリドルボーン 朴慶弥
ジェニエニドッツ 鈴木由佳乃
ランペルティーザ 石栗絵理
ディミータ 原田真由子
ボンバルリーナ 西村麗子
シラバブ 五所真理子
タントミール 大橋里砂
ジェミマ 小笠真紀
ヴィクトリア 斉藤美絵子
カッサンドラ 蒼井蘭
オールドデュトロノミー 米田優
バストファージョーンズ
アスパラガス=グロールタイガー 橋元聖地
マンカストラップ 福井晶一
ラム・タム・タガー 芝清道
ミストフェリーズ 松島勇気
マンゴジェリー 龍澤虎太郎
スキンブルシャンクス 劉昌明
コリコパット 入江航平
ランパスキャット 高城将一
カーバケッティ 松永隆志
ギルバート 鈴木伶央
マキャヴィティ 片山崇志
タンブルブルータス 川野翔

出演者はそこそこ変わる。
猫はまれに入れ替えられる(不確か)。

劇団四季はキャッツに限らず、安定した集客が見込めるロングランを基本としている。
ついては、公演のマンネリ防止と魅力向上のために、キャストにシビアな競争原理を導入しているはずだ。
だから、従業員に恥ずかしくない給料を払える。

しかし、出演者の立場からは厳格な自己管理が求められ、ずっと気を抜けない。
心身の疲労が溜まったときなどに、それを窮屈や拘束と感じることもあろう。
出演者は人気が出たり、実力がついたりして食べられると判断すれば、たとえ所得が減っても独立に踏み切るのでないか。
同劇団はもともと自由奔放な表現者の集まりである。
マネジメントに馴染まない。

経営上の視点からは彼らの活性化(リフレッシュ)を促すうえでも出演者の変動が欠かせない。

                       ◇

私がキャッツを再び見にいくとしたら、グリザベラも別の出演者になっていよう。
それがリピーター、サポーターの誘因であり、彼らの大きな楽しみでもある。

歌い手のエネルギーが私のなかを通過する、そんなメモリーも聞いてみたい気がする。
きっと天上に思いを馳せているだろう。

◆書き加え1(10月27日)

私のブログは書き溜めが中心だ。
時間を取れるときに数日から十数日分を記すことが多い。

ふと思った。
この記事は誤解されるかもしれないと…。
ミュージカルを初めて見た、所詮、素人の感想にすぎない。

私はキャッツの内容がいまでも分かっていない。
原作(?)はなおさら…。

グリザベラはいろいろな解釈が可能では?
はっきりしているのは、地上で生きてきたという事実である。
どろどろした半生だっただろう。
そこに愛着を持つのか、別れを告げたいのか。

「永遠の命と引き換えに、天上へ行くか」。
そう問われれば、私は答に窮する。
未練たらたら…。
腰だって振れないぞ、尻尾だって回せないぞ。

佐渡寧子がグリザベラで締めたキャッツは立派だった。

                       ◇

私は、自分がそれを好きか嫌いかはどうでもよい。
取るに足らないことなので、ブログにわざわざ書かない。
評価するか評価しないか、だ。

音楽に関しては皆目分からない。
評価できる力量がなく、立場にない。

それでも…。

笑われるのを承知で述べれば、私なりの評価を記した。

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キャッツ・メモリーを歌う…佐渡寧子グリザベラ

おとといのブログ「ミュージカル・キャッツ・キャスト・ヒップ」の続き。
私たち家族3人はステージのほぼ正面のS1席の2列目、通路寄りに陣取った。
そして、「キャッツ」を楽しんだ。
心ゆくまでと言いたいが、あっという間に終わった。

実は、上演時間が長すぎないかと思っていた。
私は映画でも2時間近くになると、いやになる。
が、まったく苦にならなかった。
これと関連するが、予備知識を仕込まなくて正解。

⇒2010年11月2日「ミュージカル・キャッツ・キャスト・ヒップ」はこちら。

キャッツといえば「メモリー」。
音楽にうとい私でも知っている名曲だ。
美しい旋律に乗って歌うのは、老いた娼婦猫・グリザベラ。
いまはボロボロに朽ち、灰色に汚れたコートを身にまとう。
買った当時は、値が張ったに違いない。

キャッツでは、だれ(どの猫)が主役という位置づけはないらしいが、私にとりメモリーを歌う人(猫)がそれ。
当日のグリザベラは佐渡寧子(さど・やすこ)。

日本初代(初演)グリザベラは久野綾希子(くの・あきこ)。
私はテレビか何かで2〜3回聞いた。

さて、佐渡寧子グリザベラは、低いところからうねりながら立ちのぼっていくような歌唱だった。
私は最初、ドスが利いていると感じた。
太く力強い。
他の出演者の歌唱をさんざん聞いた後だったので違和感というかインパクトが強かった。
空気が動いた。
佐渡寧子は、高いところも言葉を一つひとつ押し出しながら歌っていく。

きわめて曖昧だが、久野綾希子は楽曲のクライマックス(?)がもうちょっと澄んでいたのでは…。
テントで長く歌ったせいか、突き抜けていた(意味不明)。
それが私のメモリー(記憶)。

後日、グリザベラは選び抜かれた多くの出演者が務めてきたことを知った。
人により持ち味はかなり違うようだ。

私は他のグリザベラのメモリーは聞いていないが、佐渡寧子はキャッツの主役にふさわしいと思った。
実に堂々とした歌唱だった。
そう、演じ込まれる。

佐渡寧子は大きな特徴として、歌唱のエネルギーが客席(人)へ向かう。
そこに彼女の真面目さと丁寧さが絡まり、会場を説得力で包み込む。
生意気な言い方になるが、好感を持った。

私たち3人は幸い、佐渡寧子と握手を交わすことができた。
最後にグリザベラが客席に降り、こちらに歩いてきたのだ。
女性としては手が大きく(失礼)、しかも力がこもっており、私はびっくり…。
こちらが座っていたせいか、背が高く感じた。
メイクの向こうの素顔はとても美しいのでは…。
握手だけで、私は佐渡寧子のファン。
妻も子どもも…。
自身のヤフーブログによれば、同じ横浜に暮らしている。

佐渡寧子は劇団四季を退団してフリーランス。
当日は、客演か。

⇒2010年10月30日「何か変、キヤノン・キャッツ・シアターの感動」はこちら。

若い雌猫・シラバブは五所真理子が務めた。
きれいなソプラノ(?)。
澄んで、通る。
私は心がキュッと締めつけられた。
彼女のメモリーと、それを受けた佐渡寧子のメモリーは、ギャップが大きい。
グリザベラの存在感が増した。

シラバブは小柄でスタイルがよく、滅茶苦茶かわいい。
気になり、インターネットで調べたら幼い雌猫だった。
残念(意味不明)。
どうも舞台でじゃれていると思ったら…。

⇒2010年10月31日「たわいない…劇団四季『キャッツ』の感想」はこちら。

                       ◇

当日(2010年9月22日)の出演者は以下のとおり。
劇場入口での配布資料による。

グリザベラ 佐渡寧子
ジェリーロラム=グリドルボーン 朴慶弥
ジェニエニドッツ 鈴木由佳乃
ランペルティーザ 石栗絵理
ディミータ 原田真由子
ボンバルリーナ 西村麗子
シラバブ 五所真理子
タントミール 大橋里砂
ジェミマ 小笠真紀
ヴィクトリア 斉藤美絵子
カッサンドラ 蒼井蘭
オールドデュトロノミー 米田優
バストファージョーンズ
アスパラガス=グロールタイガー 橋元聖地
マンカストラップ 福井晶一
ラム・タム・タガー 芝清道
ミストフェリーズ 松島勇気
マンゴジェリー 龍澤虎太郎
スキンブルシャンクス 劉昌明
コリコパット 入江航平
ランパスキャット 高城将一
カーバケッティ 松永隆志
ギルバート 鈴木伶央
マキャヴィティ 片山崇志
タンブルブルータス 川野翔

出演者はそこそこ変わる。
猫はまれに入れ替えられる(不確か)。

劇団四季はキャッツに限らず、安定した集客が見込めるロングランを基本としている。
ついては、公演のマンネリ防止と魅力向上のために、キャストにシビアな競争原理を導入しているはずだ。
だから、従業員に恥ずかしくない給料を払える。

しかし、出演者の立場からは厳格な自己管理が求められ、ずっと気を抜けない。
心身の疲労が溜まったときなどに、それを窮屈や拘束と感じることもあろう。
出演者は人気が出たり、実力がついたりして食べられると判断すれば、たとえ所得が減っても独立に踏み切るのでないか。
同劇団はもともと自由奔放な表現者の集まりである。
マネジメントに馴染まない。

経営上の視点からは彼らの活性化(リフレッシュ)を促すうえでも出演者の変動が欠かせない。

                       ◇

私がキャッツを再び見にいくとしたら、グリザベラも別の出演者になっていよう。
それがリピーター、サポーターの誘因であり、彼らの大きな楽しみでもある。

歌い手のエネルギーが私のなかを通過する、そんなメモリーも聞いてみたい気がする。
きっと天上に思いを馳せているだろう。

◆書き加え1(10月27日)

私のブログは書き溜めが中心だ。
時間を取れるときに数日から十数日分を記すことが多い。

ふと思った。
この記事は誤解されるかもしれないと…。
ミュージカルを初めて見た、所詮、素人の感想にすぎない。

私はキャッツの内容がいまでも分かっていない。
原作(?)はなおさら…。

グリザベラはいろいろな解釈が可能では?
はっきりしているのは、地上で生きてきたという事実である。
どろどろした半生だっただろう。
そこに愛着を持つのか、別れを告げたいのか。

「永遠の命と引き換えに、天上へ行くか」。
そう問われれば、私は答に窮する。
未練たらたら…。
腰だって振れないぞ、尻尾だって回せないぞ。

佐渡寧子がグリザベラで締めたキャッツは立派だった。

                       ◇

私は、自分がそれを好きか嫌いかはどうでもよい。
取るに足らないことなので、ブログにわざわざ書かない。
評価するか評価しないか、だ。

音楽に関しては皆目分からない。
評価できる力量がなく、立場にない。

それでも…。

笑われるのを承知で述べれば、私なりの評価を記した。

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プロフィール
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和田創

和田創研代表
シニア起業家
和田 創(わだ・そう)

数字立て直し(伸長)一筋の経営コンサルタント。
教育と指導の年間実績は約百回。対象は社長から役員、管理者、社員まで、テーマは経営から管理、採用、事業、商品、企画まで広範。著書や教材は多数。
2017年、66歳以降はAIやロボット関連の起業に挑むとともに、おもに内需・地場企業から先端分野・成長分野の事業・商品開発を請け負う。

その他の役職
面白くないジョークの会会長 

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