先だって、このブログ(ライブドア版)の読者がメッセージ機能を用い、丁寧な感想を寄せてくれた。
それが女性なので、私は余計にうれしい。
仕事で接することがほとんどない。
日本とくに日本企業は依然として「男社会」である。
私は筆箱(古い?)にラブレターを見つけた気分・・・。

以下に、その全文を紹介しよう。
実は、本人には木曜日のブログで取りあげると連絡を差しあげたが、私が仕事に忙殺されて今日にずれ込んだ。
お詫びしたい。

                       ◇

はじめまして。
いつも和田さんのブログを楽しみに読ませていただいています。
多岐にわたる好奇心と、それぞれの事象へのバランスのよい分析を読みたくて・・・。
また、今回はどんな分野の解析をされているのかとワクワクしながら開いています。

最近のブログで印象に残ったのは、少し前の東電だけが悪者になることへの違和感。
それと、北島康介選手のロンドン五輪挑戦の記事でした。

東電については、私の兄が同社の技術者として福島第一・第二原子力発電所(原発)の建設にかかわりました。
その後、廃棄物処理の先進国である南アフリカで視察中に交通事故に合い、亡くなっています。
東電原発事故への私の考えは身びいきからのものだと思っていました。
しかし、和田さんからも自分に近い意見をお聞きすることができ、溜飲を下げました。

東電(会社)の事後対応に関しては歯がゆい気持ちで見守っていますが、現場で命がけで処理に当たる方たちへは心からエールを送りたいと考えます。

そして、北島選手のこと。
私も彼の挑戦するまなざしに魅力を感じているのですが、もう一人注目しているのがフィギュアスケートの高橋大輔選手です。
以前、CSで二人が対談したとき、北島選手は高橋選手の活躍を見て五輪への思いを再燃させたと語っていました。
また、北島選手の金メダルを見た高橋選手が子どものように羨ましがっていたのが印象的でした。

先頃の世界フィギュアスケート選手権でのエッジ・アクシデントを受けてソチ五輪までの現役続行を表明した高橋選手。
私は、あのときの金メダルへの思いが再び植えつけられたのだと思いました。

バレエの熊川哲也さんとの対談では、同じけがをした人の言葉として、1年後もっと進化した自分がいるはずと言われていました。
そうした考えの土壌があり、世界選手権のアクシデントがきっかけとなって、ソチへの思いが芽生えたのだと思いました。

つねに原点から自分を進化させていく北島選手。
若手の台頭目覚ましい男子シングルであえて厳しい闘いに臨もうとしている高橋選手。
私はお二人から目が離せません。

はじめてのメールで長々と失礼しました。
これからも楽しみにしています。

                       ◇

以上。
心より感謝したい。

彼女の東電原発事故に関する思いは非常に複雑だ。

さて、文面から力量が伝わってくる。
こうした読者は、きのうのブログ「浅田真央の肉球、アメショーのトリプルアクセル」(ライブドア版)のようなタイトルに眉をしかめているのかもしれない。
正しくは、「アメショーの肉球、浅田真央のトリプルアクセル」。
が、そもそもタイトルになっていない。
皆さん、ごめんなさい・・・。

私はブログで幾度も述べているが、人の好き嫌いをなるべく表明しないように努めている。
「嫌い」と思った瞬間、その人のいいところまで見えなくなってしまうのが怖いし、またそれでは自分もつまらない。
どんな人にもいいところと悪いところがある。
逆に言えば、私は好き嫌いが極端に激しい。
自分への戒めである。

浅田真央とイチローは「畏敬」の対象である。
見ているとつらくなる。
でも、見てしまう。
二人はいまもがいている。
北島康介と王貞治は「尊敬」の対象である。
憧れの気持ちが混ざる。
高橋大輔は「親愛」の対象である。
要は、好きだ。
お気に入りなので、ブログでつい称賛してしまう。

私は彼らを応援している。
とくに現役続行を選んだ北島康介と高橋大輔を・・・。

ちなみに、長嶋茂雄は別格。
私の気持ちを表す言葉が見つからない。
多分に神格化されているが、でなければ戦後最大のヒーローは生まれなかった。
スーパースターとは、そういうもの。
長嶋茂雄は選手時代から監督時代まで、つねに突き抜けた存在だった。

NHK朝の連続テレビ小説(朝ドラ)は半世紀の節目を迎えた。
現在、井上真央主演の「おひさま」が放送されている。
戦後の世相を明るく照らし出したのが、長嶋茂雄という太陽(おひさま)だった。
まぶしかった。

話を戻して・・・。
私は女性読者からお褒めの言葉をいただいたものの、年明け以降、なかでも1〜2カ月はブログにエネルギーを割けない。
もともと「分析」は得意でないが、ましていまは「解析」と呼べるレベルにまったく達していない。

昨今の政治の混迷と政治家の堕落、東日本大震災後の復興、エネルギー政策の見直しなど、社会的な関心事項について私なりに思うところがないわけでない。
しかし、ブログで取りあげるには、それなりに考える時間が必要であり、現状では不可能である。

私は来月還暦を迎え、それ以降を「サードキャリア」と位置づけている。
数年がかりで準備もいくらか重ねてきた。
今年度の下期以降、新テーマの講演やセミナー、研修が徐々にデビューする。
また、来年度以降、それらが急速に広まっていくと思われる(希望的観測)。

多忙な状態は現役を引退するまで続くはずだが、とくに2012年3月までがコンテンツ作成のピークとなる。
長丁場だ。
すでに素材はおおよそ揃っており、おもに編集と加工によりブラッシュアップを図る。
が、何事も“仕上げ”が一番大変である。
マラソンにたとえれば35キロメートル地点を過ぎて上り坂に差しかかる辺り。
登山なら胸突き八丁。

ここでの頑張り次第で、講演やセミナーの出来が極端に左右される。
講師自らが苦闘を乗り越えてこそ、参加者(受講者)や主催者(事務局)に大きな満足を与えられる。
私は、なるべく感動を与えたいと欲張っている。

                       ◇

余談。
現役復帰後のクルム伊達公子は心の底からテニスを楽しんでいる。
試合に出場できること自体がうれしそう。
それが表情にも全身にも、インタビューなどの言葉にもはっきりと表れている。

こうした心境にたどり着くまで、選手として人間としてどれほどの苦難を味わってきたのだろう。
私は、クルム伊達公子に突き抜けたすがすがしさを感じる。

Copyright (c)2011 by Sou Wada

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