プロ野球ドラフト会議で読売ジャイアンツから1位指名を受けた中央大学野球部のエース右腕・沢村拓一。
数球団の重複指名が予想されていたが、ふたを開けてみれば巨人の単独使命だった。
本人がドラフト直前になり、巨人以外は入団拒否の意向を伝えていたらしく、他球団はリスクを避けた。

この沢村拓一を育てたのが、プロ野球出身で巨人でも投手として活躍した高橋善正監督である。
高校時代は投手失格の烙印を押された無名の沢村拓一を鍛え直し、東都大学どころか大学ナンバーワン投手へ導いた。
本人も恩師との出会いがなければ、いまの自分はないと断言している。

今年の甲子園で、松坂大輔を擁した神奈川・横浜高校以来の春夏連覇を成し遂げた沖縄・興南高校。
そのエース左腕・島袋洋奨が来春、中央大学に入学する見通しだ。
私は即プロ入りと思っていた。
彼が中央大学野球部を選んだ理由に、高橋善正監督の指導を受けたいという気持ちがあったのでなかろうか…。
順調に育てば、4年後の大学ナンバーワン投手になる。

⇒2010年8月22日「夏の甲子園、決勝の残酷…東海大相模・一二三慎太」はこちら。

来年の大学ナンバーワン投手は東海大学野球部のエース右腕・菅野智之らしい。
球速は沢村拓一と同じ時速 157キロメートル(現時点)。
早くも2011年プロ野球ドラフト会議の超目玉とされている。
沢村拓一と食事をする仲。

この菅野智之は原辰徳監督と母校が同じというだけでない。
「おい」と「おじ」の関係。
監督はもちろん清武英利球団代表も気持ちは固まっている。
親族に対しては遠慮するのがドラフトの慣例になっており、読売ジャイアンツが菅野智之を一本釣りする。
怪我や故障、極度のスランプでもないかぎり、巨人入りが確実な情勢だ。

そうなると、タイプの似た先発完投型・速球派の右投手が2年連続して1位指名。
まあ、いい投手は何人いてもいいわけだが…。
読売ジャイアンツは斎藤佑樹か大石達也という選択はなかったのか?

⇒2010年11月12日「沢村拓一は巨人の開幕投手、即沢村賞も…」はこちら。

⇒2010年11月6日「斎藤佑樹エースナンバー18番で開幕投手へ」はこちら。

⇒2010年11月6日「公家の斎藤佑樹と武士の沢村拓一…セ・パ交流戦対決」はこちら。

⇒2010年11月3日「斎藤佑樹は輝かしいスター、大舞台が似合う」はこちら。

⇒2010年11月3日「早慶優勝決定戦、斎藤佑樹と大石達也は登板?」はこちら。

◆書き加え1(11月8日)

東海大学野球部は「第41回明治神宮野球大会」の大学の部で15日に登場する。
エース・菅野智之は当然投げるはずだ。
スカウトなど大勢のドラフト関係者がスタンドから熱い視線を注ぐ。

◆書き加え2(11月18日)

明治神宮野球大会の決勝戦が18日に行われ、東海大学は早稲田大学に1対2で惜敗した。
早稲田大学はドラ1トリオが力を発揮した。
福井優也が6回を1失点、大石達也が2回を無失点に抑え、斎藤佑樹が1回(最終回)を締めて初優勝。

東海大学のエース・菅野智之は好投した。
速球を主体に5回まで1安打無失点。
しかし、6回に味方のエラーが出て、逆転を許した。
二死からのタイムリーによる失点であり、気の毒だった。

こうした悔しい経験は、菅野智之を一回り大きくすることだろう。

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