コンサルの引き出し|和田創ブログ

だれの目の前にも可能性の地平は広がる。それを切り拓けるかどうかは自分次第である。「面白くないジョークの会」初代会長が解き明かす経営と人生の奥義とは?

パラリンピック視聴率

オリンピックとパラリンピックの同時開催

リオデジャネイロパラリンピック。
日本は2020年東京大会へ弾みをつけようと2012年ロンドン大会の2倍となる金10個、合計40個というメダル獲得目標を掲げていました。
しかし、パラリンピック初参加の1964年東京大会以降、夏季では初めて金メダルゼロというさみしい結果に終わりました。
合計は24個と健闘しましたが、1位の中国は 239個、2位の英国は 147個、3位のウクライナは 117個でした。

パラリンピックはオリンピックと同じ年に同じ場所で開催されるようになり、メダルの価値が高まりました。
新興国を含めた世界各国で障害者スポーツを強化する機運が高まり、日本はその流れに置いていかれました。
競技力が相対的に下がったのです。
もともと金10個は根拠の乏しい数字でした。

選手発掘の努力が実を結ぶのに時間がかかり、東京大会に間に合わないようです。
そうなると、現有戦力を底上げするために障害者スポーツ専用の練習環境を整備するなど、おのずと対策が限られます。
メダル獲得で群を抜いた中国はトレーニング施設などがとても充実していました。
それに比べて、戦争負傷者の多い米国がベストスリーに入っていないのが不思議です。

⇒2016年9月11日「パラリンピック視聴率の低さ…オリンピックとの違い」はこちら。

ところで、日本の周回遅れはパラリンピックに対する関心の薄さと無関係でないでしょう。
端的に表れるのが視聴率の低さです。
それが放送(露出)の少なさをもたらします。
いつまで経っても盛り上がりません。
もっとも日本だけの問題でないのかもしれません。

その打開策としてインターネットで示されるのが、オリンピックとパラリンピックの同時開催です。
しかし、費用が大幅に跳ね上がり、招致を先進国の一部に狭めてしまいます。
いまでさえホスト国はたいてい財政難にあえいでおり、新興国を排除することになります。
また、運営要員の確保が困難です。

さらに、短期間に多数の選手や関係者、大勢の観光客や観戦者が集中するので道路、交通機関や宿泊施設、飲食施設などのインフラの整備が追いつきません。
警備も監視も行き届かず、事件や事故による社会の混乱を引き起こしかねません。
オリンピックとパラリンピックの同時開催は問題が多すぎ、現実的といえません。

視聴率が取れない状態で、スポンサー収入でやりくりしている民放に枠を設けさせるのは無理です。
パラリンピックに振り向いてもらうことが先決になります。
私は、パラリンピックをオリンピックに先行させるのが現時点でベターだと考えます。
五輪気分の高揚のなかで、いくらか視聴率も稼げます。

世の中に障害者はいます。
自分も障害者になる可能性があります。
それでも健常者がオリンピックとパラリンピックを同列に見ることは簡単でないでしょう。
たかが視聴率ですが、一人ひとりが関心を示すことから始めるのが早い。
私はほとんどの番組と同様に、いい加減な“ながら視聴”です。

⇒2016年9月11日「パラリンピック視聴率の低さ…オリンピックとの違い」はこちら。

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パラリンピック視聴率の低さ…オリンピックとの違い

2016年リオデジャネイロパラリンピックが始まりました。
夏が終わり、私は出張が続いています。
銀座のノートパソコン、そして持ち歩くノートパソコンではテレビ放送を流せません。
が、いまはインターネットで動画を見られる時代です。
また、ホテルでは早朝や深夜に実況やダイジェストに触れています。

オリンピックは最高のフィジカルとコンディションを築いた選手が最大のパフォーマンスを発揮して競います。
スポーツの本来の醍醐味といえます。
それに対し、パラリンピックは自らの意思に反してハンディキャップを負ってしまった選手がさまざまな制約や条件のなかで競います。
彼らの意識においてもオリンピックと違いがあるように思います。

パラリンピックの開催には人間の良質な心の働きと知恵が投影されています。
社会との接点回復と社会での活躍の機会として、何より身体障害者とその家族、周囲に希望をともします。
実際に出場できるのはごく一部ですが、自立の象徴としての価値はきわめて大きい。

私は社会的な意義も頭の隅に置き、順位や勝敗にあまりこだわらずに応援しています。
とりわけインタビューの受け答えに感じるところがあります。
彼らは受け入れがたい己の現実を受け入れたうえで頑張っており、同情の目で見られることを望んでいません。
(そこに至るまでの葛藤はどれほどだったでしょう・・・。)

かつてはプランナーだった私が「なるほど」と感心させられるのは、パラリンピックならではの創意と工夫です。
優れた発案者や考案者がいたのでしょう。
用具を含めて既存の競技をアレンジするだけでなく、障害者向けに新規の競技を開発しています。
ボランティアの付き添いが必要になる種目も設定されています。
おそらく実施と検証により粘り強くブラッシュアップを重ねてきました。
部位や程度が異なる障害者が出られるように、なおかつスポーツとしての公平性が保たれるように、参加条件や運営ルールを細やかに定めています。
なかでも団体競技の設計は考え抜かれています。

パラリンピックには後天的な身体障害者が大勢参加しています。
現代社会ではだれしも事故や事件などの危険にさらされながら生きています。
生命の傷つきやすさを知るとともに無事に過ごせるありがたみに思いが及びます。
さらに生命のたくましさを目の当たりにし、感動と勇気を与えられます。

せめて国民一人ひとりがもうちょっと番組を見て視聴率がいくらか高まるだけでも、パラリンピックの盛り上がりが出てくるはずです。
オリンピックみたいに我を忘れるほどの熱狂は得にくいとしても、関心がいささか低すぎるのでないでしょうか。

私は数日分、ときに十数日分の記事をまとめて書きます。
内容が古かったり順序がおかしかったりするのはそのせいです。
この記事は荒っぽかったので時間をかけて見直しました。

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和田創

和田創研代表
シニア起業家
和田 創(わだ・そう)

数字立て直し(伸長)一筋の経営コンサルタント。
教育と指導の年間実績は約百回。対象は社長から役員、管理者、社員まで、テーマは経営から管理、採用、事業、商品、企画まで広範。著書や教材は多数。
2017年、66歳以降はAIやロボット関連の起業に挑むとともに、おもに内需・地場企業から先端分野・成長分野の事業・商品開発を請け負う。

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