私は先々週土曜日(2月19日)、福岡で丸1日の講演だった。
宿泊先の西鉄グランドホテルで早く目が覚めた。
会場が徒歩3分、開始が午前10時なので、時間にかなり余裕がある。
そこで、NHK朝の連続テレビ小説「てっぱん」を久しぶりに見た。
この朝ドラが始まった頃、ヴァイオリニスト・葉加瀬太郎によるテーマ曲「ひまわり」が真っ先に完成したと知り、私は驚いた。
これが瀧本美織によるヒロイン・村上あかりの性格を決定づけ、そのうえで「てっぱん」のシナリオ(脚本)がつくられていった。
非常に珍しいケース。
私は変だなぁと思ったが、この日ようやく納得した。
ドラマでは、村上あかりの実の父が作曲し、トランペット好きの実の母に贈ったのが「ひまわり」だった。
愛し合っていた二人は何らかの事情で別れたが、すぐに母はヒロインを身ごもっていることを知った。
そして、出産と同時に亡くなった。
当時、ヒロインは母が吹くこの曲をおなかのなかで聞いた。
作曲家の父は村上あかりが娘と知った。
それを告げずに去ったが、母の形見のトランペットを大切にするヒロインに贈ったのはやはり「ひまわり」だった。
この曲を吹く村上あかりは、なぜか懐かしさを感じた。
どこかで聞いたよう・・・。
脚本の強引さが目に余った「てっぱん」。
実の父の出現もあまりに唐突だった。
そして、この日の展開も強引といえなくないが、私は初めてなるほどと思った。
シナリオ作成の当初から、このドラマのクライマックスの一つとして設定されていたのだろう(おそらく)。
私はこの日の深夜、電話で妻から「てっぱん」がクランクアップしたことを教えられた。
2月18日に3月26日放送分の最終回が収録された。
セレモニーでは、瀧本美織は実の祖母役の富司純子とともに大きな花束を受け取った。
昨年5月24日に広島県尾道市のロケからクランクインした。
瀧本美織は約9カ月間の長丁場を乗り切り、共演者や制作スタッフにねぎらわれて号泣…。
お疲れさまでした。
このブログで幾度も述べたが、彼女は非常に達者である。
新人と思えない頑張りだった。
以下に、「てっぱんの失敗、瀧本美織の涙」と題する2010年12月13日のブログを収める。
◇◆◇
NHK朝の連続テレビ小説「てっぱん」。
私はすっかりご無沙汰している。
「てっぱん」のファンもさることながら、朝ドラ自体の熱心なファンがいて番組を支えているのだろう。
国民人気を博した松下奈緒主演の「ゲゲゲの女房」の後を受け、高い視聴率でスタートを切った。
私はその後どのように推移しているか知らないが…。
先だって「てっぱん」を久し振りに見た。
といっても、ながら視聴。
間が空いたので、内容が飲み込めない。
もともと骨太の思想というかストーリーのない朝ドラだが…。
私は、この朝ドラのシナリオに疑問を感じてきた。
幾度も述べているが、あまりに強引である。
偶然を脚本上でことごとく必然に塗り替えるやり方は目に余った。
それと、もう一つ。
お好み焼屋の開店は「てっぱん」が半ばを過ぎる年明けに持っていってほしかった。
あくまで個人的な希望。
この朝ドラのゴール辺りに開店が置かれていると思い込んでいた。
3分の2を超える2月くらいがよかったのでは…。
「がんぼたれ(男勝り)」の孫・村上あかり(瀧本美織)と「いけず(意地悪)」の祖母・田中初音(富司純子)の確執は、それなりに見応えがあった。
体当たりの新人女優と百戦錬磨のベテラン女優の演技の取り合わせも面白かった。
二人の間に氷解ムードが漂いはじめてから「おのみっちゃん」の開店に至るまでが一瞬で進行してしまった印象が残っている。
特別なゴールはないはずであり、急ぐ必要はなかったように思う。
制作陣はなにゆえに焦ったのか。
さまざまな人間ドラマが絡み、紆余曲折があって、村上あかりが苦労すればするほど、開店の感動は大きくなった。
私はあれっと拍子抜けした。
失敗では?
この朝ドラには、まだいくつかの山場が用意されているのだろう。
そうでなくては来年3月下旬まで視聴者をとても引っ張っていけない。
ひょっとして「てっぱん」の最後にビッグサプライズが仕込まれているのかなぁ・・・。
「てっぱん」は視聴者の涙を絞り取ることにより続いているドラマである。
そして、主演の瀧本美織はその点において天才的である。
私は歴代のヒロインをすべて知っているわけでないが、彼女に肩を並べる女優を思い出せない。
「てっぱん」は、制作の裏側が透けて見えるのが最大の難点である。
スタッフの立場からは「苦労」ということになるが、お茶の間の視聴者はしらけるかもしれない。
◇◆◇
連続テレビ小説「てっぱん」に関するブログは以下のとおり。
⇒2010年10月9日「てっぱん瀧本美織の涙、安田成美・遠藤憲一の味」はこちら。
⇒2010年10月10日「葉加瀬太郎・ひまわり、近藤良平・てっぱんダンス」はこちら。
⇒2010年10月12日「ピエロ瀧本美織…てっぱん・強引・マイウエイ」はこちら。
⇒2010年10月16日「てっぱん瀧本美織、前輪に笑顔、後輪に泣き顔」はこちら。
⇒2010年10月20日「てっぱん・瀧本美織、ひたむきな演技が最大の魅力」はこちら。
⇒2010年10月23日「てっぱん瀧本美織、人生の哲学と真理を語る」はこちら。
⇒2010年10月23日「てっぱんの踊りは人を幸せにする…近藤良平」はこちら。
⇒2010年10月27日「てっぱん見どころは富司純子か瀧本美織か」はこちら。
⇒2010年11月8日「近藤良平てっぱんダンス、あれは私です」はこちら。
⇒2010年11月9日「てっぱんの息切れと名言、瀧本美織の演技」はこちら。
⇒2010年11月20日「富司純子が本領発揮…てっぱんを仕切る凄み」はこちら。
⇒2010年11月21日「てっぱんダンス…瀧本美織はだれと踊るのか?」はこちら。
⇒2010年11月23日「第1回てっぱんダンス収録会…大阪城公園集合」はこちら。
◇◆◇
NHK朝の連続テレビ小説「てっぱん」とヒロイン・瀧本美織などに関するブログ(一部)は以下のとおり。
⇒2011年2月16日「てっぱん脚本は滅茶苦茶…十八番は唐突」はこちら。
⇒2011年2月14日「瀧本美織、バレンタインデーの手づくりチョコ」はこちら。
⇒2011年2月9日「てっぱん高視聴率のわけ…近藤良平ダンスの温かさ」はこちら。
⇒2011年2月8日「瀧本美織は燃えやすいぞ、と…てっぱん」はこちら。
⇒2011年1月29日「志村けん、てっぱんダンスとヒゲダンス…志村軒」はこちら。
Copyright (c)2011 by Sou Wada
←応援、よろしく!
宿泊先の西鉄グランドホテルで早く目が覚めた。
会場が徒歩3分、開始が午前10時なので、時間にかなり余裕がある。
そこで、NHK朝の連続テレビ小説「てっぱん」を久しぶりに見た。
この朝ドラが始まった頃、ヴァイオリニスト・葉加瀬太郎によるテーマ曲「ひまわり」が真っ先に完成したと知り、私は驚いた。
これが瀧本美織によるヒロイン・村上あかりの性格を決定づけ、そのうえで「てっぱん」のシナリオ(脚本)がつくられていった。
非常に珍しいケース。
私は変だなぁと思ったが、この日ようやく納得した。
ドラマでは、村上あかりの実の父が作曲し、トランペット好きの実の母に贈ったのが「ひまわり」だった。
愛し合っていた二人は何らかの事情で別れたが、すぐに母はヒロインを身ごもっていることを知った。
そして、出産と同時に亡くなった。
当時、ヒロインは母が吹くこの曲をおなかのなかで聞いた。
作曲家の父は村上あかりが娘と知った。
それを告げずに去ったが、母の形見のトランペットを大切にするヒロインに贈ったのはやはり「ひまわり」だった。
この曲を吹く村上あかりは、なぜか懐かしさを感じた。
どこかで聞いたよう・・・。
脚本の強引さが目に余った「てっぱん」。
実の父の出現もあまりに唐突だった。
そして、この日の展開も強引といえなくないが、私は初めてなるほどと思った。
シナリオ作成の当初から、このドラマのクライマックスの一つとして設定されていたのだろう(おそらく)。
私はこの日の深夜、電話で妻から「てっぱん」がクランクアップしたことを教えられた。
2月18日に3月26日放送分の最終回が収録された。
セレモニーでは、瀧本美織は実の祖母役の富司純子とともに大きな花束を受け取った。
昨年5月24日に広島県尾道市のロケからクランクインした。
瀧本美織は約9カ月間の長丁場を乗り切り、共演者や制作スタッフにねぎらわれて号泣…。
お疲れさまでした。
このブログで幾度も述べたが、彼女は非常に達者である。
新人と思えない頑張りだった。
以下に、「てっぱんの失敗、瀧本美織の涙」と題する2010年12月13日のブログを収める。
◇◆◇
NHK朝の連続テレビ小説「てっぱん」。
私はすっかりご無沙汰している。
「てっぱん」のファンもさることながら、朝ドラ自体の熱心なファンがいて番組を支えているのだろう。
国民人気を博した松下奈緒主演の「ゲゲゲの女房」の後を受け、高い視聴率でスタートを切った。
私はその後どのように推移しているか知らないが…。
先だって「てっぱん」を久し振りに見た。
といっても、ながら視聴。
間が空いたので、内容が飲み込めない。
もともと骨太の思想というかストーリーのない朝ドラだが…。
私は、この朝ドラのシナリオに疑問を感じてきた。
幾度も述べているが、あまりに強引である。
偶然を脚本上でことごとく必然に塗り替えるやり方は目に余った。
それと、もう一つ。
お好み焼屋の開店は「てっぱん」が半ばを過ぎる年明けに持っていってほしかった。
あくまで個人的な希望。
この朝ドラのゴール辺りに開店が置かれていると思い込んでいた。
3分の2を超える2月くらいがよかったのでは…。
「がんぼたれ(男勝り)」の孫・村上あかり(瀧本美織)と「いけず(意地悪)」の祖母・田中初音(富司純子)の確執は、それなりに見応えがあった。
体当たりの新人女優と百戦錬磨のベテラン女優の演技の取り合わせも面白かった。
二人の間に氷解ムードが漂いはじめてから「おのみっちゃん」の開店に至るまでが一瞬で進行してしまった印象が残っている。
特別なゴールはないはずであり、急ぐ必要はなかったように思う。
制作陣はなにゆえに焦ったのか。
さまざまな人間ドラマが絡み、紆余曲折があって、村上あかりが苦労すればするほど、開店の感動は大きくなった。
私はあれっと拍子抜けした。
失敗では?
この朝ドラには、まだいくつかの山場が用意されているのだろう。
そうでなくては来年3月下旬まで視聴者をとても引っ張っていけない。
ひょっとして「てっぱん」の最後にビッグサプライズが仕込まれているのかなぁ・・・。
「てっぱん」は視聴者の涙を絞り取ることにより続いているドラマである。
そして、主演の瀧本美織はその点において天才的である。
私は歴代のヒロインをすべて知っているわけでないが、彼女に肩を並べる女優を思い出せない。
「てっぱん」は、制作の裏側が透けて見えるのが最大の難点である。
スタッフの立場からは「苦労」ということになるが、お茶の間の視聴者はしらけるかもしれない。
◇◆◇
連続テレビ小説「てっぱん」に関するブログは以下のとおり。
⇒2010年10月9日「てっぱん瀧本美織の涙、安田成美・遠藤憲一の味」はこちら。
⇒2010年10月10日「葉加瀬太郎・ひまわり、近藤良平・てっぱんダンス」はこちら。
⇒2010年10月12日「ピエロ瀧本美織…てっぱん・強引・マイウエイ」はこちら。
⇒2010年10月16日「てっぱん瀧本美織、前輪に笑顔、後輪に泣き顔」はこちら。
⇒2010年10月20日「てっぱん・瀧本美織、ひたむきな演技が最大の魅力」はこちら。
⇒2010年10月23日「てっぱん瀧本美織、人生の哲学と真理を語る」はこちら。
⇒2010年10月23日「てっぱんの踊りは人を幸せにする…近藤良平」はこちら。
⇒2010年10月27日「てっぱん見どころは富司純子か瀧本美織か」はこちら。
⇒2010年11月8日「近藤良平てっぱんダンス、あれは私です」はこちら。
⇒2010年11月9日「てっぱんの息切れと名言、瀧本美織の演技」はこちら。
⇒2010年11月20日「富司純子が本領発揮…てっぱんを仕切る凄み」はこちら。
⇒2010年11月21日「てっぱんダンス…瀧本美織はだれと踊るのか?」はこちら。
⇒2010年11月23日「第1回てっぱんダンス収録会…大阪城公園集合」はこちら。
◇◆◇
NHK朝の連続テレビ小説「てっぱん」とヒロイン・瀧本美織などに関するブログ(一部)は以下のとおり。
⇒2011年2月16日「てっぱん脚本は滅茶苦茶…十八番は唐突」はこちら。
⇒2011年2月14日「瀧本美織、バレンタインデーの手づくりチョコ」はこちら。
⇒2011年2月9日「てっぱん高視聴率のわけ…近藤良平ダンスの温かさ」はこちら。
⇒2011年2月8日「瀧本美織は燃えやすいぞ、と…てっぱん」はこちら。
⇒2011年1月29日「志村けん、てっぱんダンスとヒゲダンス…志村軒」はこちら。
Copyright (c)2011 by Sou Wada
←応援、よろしく!