コンサルの引き出し|和田創ブログ

だれの目の前にも可能性の地平は広がる。それを切り拓けるかどうかは自分次第である。「面白くないジョークの会」初代会長が解き明かす経営と人生の奥義とは?

プライド

二代目社長に必要なのは…後継者養成セミナー

日本の会社の数のほぼ百パーセントを占める中小企業の社長の代替わりが進んだ。
時期的に、1990年代の「空白の十年」、2000年代の「衰退の十年」と重なる。
中小企業の業績は社長次第だが、彼らの弱体化が著しい。
日本経済が衰退した主因の一つである。

私は講演やセミナーで二代目社長と接し、つくづく思う。
彼らは概して、学歴の高さにも後継の地位にもコンプレックスを抱いている。
何せ創業社長から一方的に与えられたものだ。
それを悟られまいとするから、周囲に傲慢に映る。
人一倍強いプライドは、人一倍強いコンプレックスの裏返しだろう。

彼らにとって一番の良薬は、周囲の「尊敬」である。
上辺のプライドはこの先、会社を経営するうえでも、社員をけん引するうえでもマイナスにしかならない。
自ら進んで営業活動の過酷な現実に身を投じるなら、つまらないプライドはあっさりと吹き飛んでしまう。
売れない時代でもっとも嫌なことは売ることである。
それを分かっている社員は、にわかに社長を見る目が違ってくる。

なお、コンプレックスが傲慢でなく、物分かりのよさとして表れる二代目社長もいる。
根は同じ。
物分かりがよくては、とてもトップセールスで成果を収められない。
顧客との衝突を乗り越えてこそ、着地を果たせる。
そもそも営業活動の初期段階では、こちらとあちらの利害は鋭く対立するはずだ。
私は二代目社長にもっとも必要なのは、マネジメントやマーケティングの知識でなく、営業の行動だと考えている。

私は、おもに都市銀行や地方銀行が取引先向けに開催する後継者養成の講演やセミナーでも講師を務めてきた。
2時間から、せいぜい1日。
私がずっと疑問に感じてきたことがある。
数日間のコースでも「営業」のカリキュラムが組み込まれていないか、弱い。
零細・中小企業は社長が儲かる注文を取ってこられるなら、何とか回る。
コースを企画する主催者に再考を促したい。

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会社をつくろう。

会社をつくろう。
思う存分腕を振るえる心地よさは、
何ものにも代えがたい。

会社をつくろう。
自ら全責任を担えるプライドは、
何ものにも代えがない。

会社をつくるのに、
これといった勉強はいらない。
むしろ知識はブレーキをかける。

起業に欠かせないのは足し算と引き算、
そして掛け算と割り算。
小学校高学年程度の頭。

ちなみに、会社を潰すのは、
引き算のできない社長だ。
専門用語で「収支管理」と呼ぶ。

職業人生における自己実現の最高峰とは、
起業である。

会社をつくろう。
既知の世界から飛び出す解放感は、
何ものにも代えがたい。

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陽気に「グッド・バイ」…尊厳死と安楽死

父は重度のアルツハイマーだ。
90歳を超えており、家族の記憶を完全に喪失した。
長年連れ添った母がだいぶ前に亡くなったことも知らない。

父は尊厳死が認められれば、それを選択したはずだ。
富山・入善の祖母が深夜に国道8号を徘徊し、悲惨な事故死を遂げた。
祖父は若い頃に亡くなったので、痴呆の家系かどうか分からない。
しかし、父はボケることを非常に強く恐れていた。
一つは、自分のプライド。
もう一つは、家族の負担。

いまは自らの意思で生きているわけでなく、生物としての肉体が生きているという状態である。
意味不明の話はもとより、片言さえ口にしなくなった。
それを見るのがつらくて、富山・滑川の妹は父が入居する施設を訪ねることをためらう。
遠方からやってきても、何の反応も示さないため、肩を落として帰っていく。

私は、父とそっくり。
そちらの血をおもに引いた。
来年は還暦であり、アルツハイマーの発症は時間の問題だろう。
父は50代半ばでボケが始まった。
私は、ときどき届く手紙でそれを感じた。
抑制の効いた文章、端正な文字が乱れ出したのだ。
「おやじ、年を取ったなぁ」と当時は思ったが、アルツハイマーの初期だった?
母はガンで亡くなったが、もっと生きていればやはりアルツハイマーの発症は避けられなかったろう。
祖母がひどく、母はそちらの血をおもに引いた。

難しい問題があるにしろ、私個人は日本で一日も早く「尊厳死」が認められることを願う。
死んでいくのに周囲や次世代に重石を残したくない。
そう考える高齢者が少なくないのでは…。
ならば、危機的な国家財政もいくらか救われる。

私は家族と普段どおり話し、普段どおり笑いながらこの世を去りたい。
最期を人生の締め括りと考えており、一番楽しくあってほしい。
陽気に「グッド・バイ」。

人生谷あり谷あり。
苦しみの連続だ。
せめて最後は安楽死。

⇒2009年11月8日「介護の現場は壮絶…特養職員に感謝!」はこちら。

好評を博したブログである。
「ありがとう」の気持ちを綴った。

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水木しげるスランプの原因…先生商売の落とし穴

NHK朝の連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」。
人気が急落した水木しげる(村井茂。向井理)は呆然自失…。
妻・村井布美枝(松下奈緒)も平静を装うことしかできない。

作家(漫画家)はアウトプットだけだと、やがて創造の源泉が枯渇する。
まして、それなりの成功を獲得すると、モチベーションを維持しにくい。
創造にはきわめて大きな情熱とエネルギーの両方が必要になるからだ。

水木しげるに限らず、偉くなった作家は孤独であろう。
売れない時代には周囲が面と向かってさまざまな助言を与えてくれた。
が、いまやだれも率直な評価を寄せてくれない。
水木しげるは妖怪漫画の“第一人者”だ。

作家がそれを補うのが、分野は異なったとしても同等の力を持つ人たちとの接触である。
しかし、水木しげるは交友範囲が狭く、交友関係が少なかった。
多忙ばかりでなく、本人の性格なども関係しよう。

もう一つ。
水木しげるは売れない時代、出版社をかけずり回って営業活動を行った。
だが、いったん有名になると、その頃のひたむきさを忘れる。
仮に覚えていたとしても、先生のプライドがそれを許さなくなる。
水木しげるは注文を待つ姿勢に転じていた。

これらの要因が複合し、水木しげるに大スランプをもたらしたのかもしれない。

                       ◇

先生は「先生商売」の落とし穴に嵌まりやすい。

本を何冊か出すと、営業活動をしなくなる。
講師を幾度か務めると、営業活動をしなくなる。

私は長らく営業コンサルタント、営業講師として働いてきた。
そして、大勢の同業者を眺めてきた。
引き合い頼みで、典型的な受け身だ。
営業をしないというより、営業ができない。

営業分野にして先生はこの様である。
ほかは推して知るべし。
ゆえに、サラリーマン時代の半分も稼げない。
先生はおおむね「かつかつの貧乏暮らし」だ。

人は「先生」と呼ばれると、仕事がなくても、自ら進んで動こうとしない。

先生も、会社組織にしていようと、基本は自営業である。
フリーランスと変わらない。
食べていけるかどうかは先生としての「商品力(能力・技術)」もさることながら「営業力」に左右される。

私のプランナーと講師の経験を踏まえれば、こちらがはるかに大事だ。
自助努力でよりよい仕事を得られるなら、注文をこなすなかで商品力はおのずと磨かれていく。

                      ◇◆◇

「株式会社水木プロダクション(調布市。武良茂社長)」に関するブログは以下のとおり。
絶頂からどん底へ急降下!

⇒2010年7月24日「水木プロダクション旗揚げ…ゲゲゲの女房」はこちら。

⇒2010年8月5日「水木プロダクション異様な活気…ゲゲゲの女房」はこちら。

⇒2010年8月11日「水木プロダクション…アシスタント人件費」はこちら。

⇒2010年8月31日「水木しげるプロダクション倒産危機…仕事激減」はこちら。

⇒2010年9月1日「水木しげる大スランプ、自信喪失…仕事がない」はこちら。

⇒2010年9月2日「水木しげるの異変、村井布美枝(武良布枝)の苦悩」はこちら。

◆書き加え1(8月3日)

「ゲゲゲの女房」のきのうの放送分で、水木しげるはスランプ脱出の手がかりをつかみかけた。
二女(次女)・村井喜子の言葉と、戌井慎二(梶原善)の忠告だった。
そこには父への、そして水木しげるへの尊敬と激励が込められていた。

人は、長い職業人生で幾度か道を見失ったり、道に迷ったりする。
そうしたとき、助けてくれるのが周囲である。
私は胸が熱くなった…。

水木しげるの復活のノロシについては、あすのブログで取りあげる。

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プロフィール
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和田創

和田創研代表
シニア起業家
和田 創(わだ・そう)

数字立て直し(伸長)一筋の経営コンサルタント。
教育と指導の年間実績は約百回。対象は社長から役員、管理者、社員まで、テーマは経営から管理、採用、事業、商品、企画まで広範。著書や教材は多数。
2017年、66歳以降はAIやロボット関連の起業に挑むとともに、おもに内需・地場企業から先端分野・成長分野の事業・商品開発を請け負う。

その他の役職
面白くないジョークの会会長 

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