私はテレビ東京の「カンブリア宮殿」をつけるようにしている。
といっても、おもに音声を聞き、まれに映像を見るくらい。
学ぶところが多く、お気に入り。

番組の企画も手掛けるホストの村上龍が「正直者はバカを見ない特集」をやりたいという。
昨日、ゲストとしてユザワヤの畑中利元会長が登場した。
創業54年、手芸用品・生地・ホビー材料の大型専門店を展開している。
売れない商品まで陳列しており、品揃えの豊富さで圧倒している。
70万アイテム。

さらに、つくり方の店頭無料講習会を開き、手づくり専門のカルチャースクール「ユザワヤ芸術学院」を営むなど、楽しさの啓蒙と手法・技術の普及に努めている。
自前でファンを育てているのだ。
まさに「手作りの殿堂」といえる。
ユザワヤには年間2千万人が訪れるというから、驚きだ。

番組では、世界最大級のホビーハウスの経営哲学が紹介され、人気の秘密が解き明かされた。
消費不況のなか、既成の衣料に演出を施す「プチデコレーション」が注目を集めている。
ユザワヤはそのブームを支える。
ユニクロの大衆衣料もちょっとした工夫と手間で、世界に一着のオリジナルに変わる。
単なる節約でなく、自分らしさの表現なのだ。
また、ユザワヤは「現金仕入れ・返品なし」を貫き、業者に優しい。

私は思い出した。
この特集でないが、以前、玉子屋の菅原勇継会長が番組に登場した。
実は、ユザワヤも玉子屋も蒲田駅近くの会社である。
両社に共通するのは、泥臭いほど徹底した顧客目線。
「正直」をとことん大切にする企業だ。

蒲田は、下町のよさを色濃く残す土地柄といえよう。
駅の周辺を散策すれば、すぐに分かる。
両会長からにじみ出るのは、人間的な温もり。
名付けて「カマタオーラ」。
顧客はもとより、従業員と取引先を大切にし、長い時間をかけて信頼を育んできた。
ユザワヤと玉子屋は社会に幸福を届ける企業である。

仕出し弁当の玉子屋に関するブログは以下のとおり。
⇒2010年1月12日「玉子屋・菅原会長…カンブリア宮殿」はこちら。

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