心根の清らかさとやさしさ
坂本花織へ天使の祝福


全日本フィギュアスケート選手権の男子シングルのフリースケーティング(FS)が終わって1時間ほど経ち、平昌五輪代表が発表されました。

⇒2017年12月25日「エース宮原知子と伸び盛り坂本花織が平昌五輪代表」はこちら。

三原舞依は会場を出たところでインタビュアーにつかまっています。
最初に飛び出したのが祝福の言葉でした。
中野園子コーチのもとで一緒に練習する坂本花織が五輪代表に選ばれたことを喜びました。
表情に曇りがなく、心からそう思っているのが伝わってきます。
私は感動しました。
(余談ですが、氷の外は一段ときれいで驚きました。)

ショートプログラム(SP)7位からFSで5位に巻き返しましたが、五輪代表切符を逃したのは明らかでした。
1日で気持ちの整理をつけるのは難しかったでしょう。
それ以前に、敗北を受け入れるのはとてもつらかったはずです。
どうして自分のことのように喜べるのか、心の狭い私には無理です。
さらに、今シーズンの演技でオリンピックに出ても期待を裏切るだけという趣旨の発言をしました。

三原舞依の真価が表れる

その人間の本質や真価がもっとも表れやすいのは敗北を喫したときでしょう。
トップクラスの選手はオリンピック出場を目指して過酷な練習を積んできました。
代表漏れで受けるショックは「悔しい」などという生やさしい言葉で語れません。

三原舞依は闘病生活でさまざまな痛みや苦しみを味わい、それを乗り越えてきたせいか人間ができています。
まだ高校3年生です・・・。

坂本花織がしのぎを削ってきたライバルであり親友の三原舞依から激励を受けたことを明かしています。
「一緒に練習してきた仲間が五輪に出られてうれしいと言ってくれて、ありがとうと言うしかなかった」と感謝しました。
同時に、救われた気分でしょう。

⇒2017年12月24日「坂本花織は紀平梨花にお歳暮を贈れ」はこちら。

三原舞依は全日本選手権への調整の過程で気候の変動により練習ができなくなったりしたそうです。
(やはり体調の悪化にも苦しみました。)
FSで演技前に大きな歓声を受け、演技後に万雷の拍手に包まれました。
笑顔で決めたいと思っていたそうですが、こらえきれずに顔を覆っています。
天使をテーマとしたFSには彼女の心根の清らかさがよく出ていました。

背伸びしすぎ?

平昌五輪代表を逃したという結果から眺めれば失敗に終わりました。
シニア1年目のエース級の活躍で高まったファンの期待に応えようと、スイッチが入りました。
そうでなくても凄まじい重圧がかかるオリンピックシーズンに、「大人の女性への変身」や「新ジャンルの曲(振付)への挑戦」などいささか背伸びしすぎたかもしれません。
意気込みが空回りしてしまったかな。

本人が気づいているかどうか、すでに美しい大人の女性になっています。
時期が来れば、自然にそうなるのですね(私も反省)。

三原舞依は来春から芦屋高校と最寄駅が2つ違う甲南大学に進学します。
練習環境を変えることなく、北京五輪へ歩み出します。
が、その前に、ブレイクするきっかけとなった四大陸フィギュアスケート選手権で立て直しを図ってほしい。

採点法見直しが追い風

人柄は表情にも昨シーズンの演技にも表れていましたが、私はいくらか心配になりました。
オリンピックの代表争いを勝ち抜くには、性格がよすぎるのでなかろうかと。
この子はやさしい。

三原舞依はジャンプを不得手としているわけでありませんが、ファンに心を伝えたい気持ちがひときわ強い。
採点法が見直されそうなので、表現を大切にする彼女には追い風になるでしょう。

◇◆◇

三原舞依に関するブログは以下のとおり。

⇒2017年11月19日「三原舞依、シニア2年目の伸び悩み」はこちら。

⇒2017年11月9日「三原舞依、GPファイナル進出は厳しい」はこちら。

⇒2017年11月5日「三原舞依、メンタルの強靭さと演技の安定感」はこちら。

⇒2017年11月2日「三原舞依は中国杯で金メダルをつかむ」はこちら。

⇒2017年10月11日「三原舞依と宇野昌磨のでこぼこ・・・不安と恐怖」はこちら。

⇒2017年10月8日「三原舞依にいつもの安定感・・・日本女子エース」はこちら。

⇒2017年9月24日「三原舞依、女性へのイメージチェンジに苦しむ」はこちら。

⇒2017年9月22日「三原舞依、ノーミスと2百点超え」はこちら。

⇒2017年5月18日「三原舞依と浅田真央のトリプルアクセル」はこちら。

⇒2017年5月13日「三原舞依はシンデレラの魔法が解ける」はこちら。

⇒2017年5月3日「三原舞依は少女の演技を抜け出せるのか」はこちら。

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