コンサルの引き出し|和田創ブログ

だれの目の前にも可能性の地平は広がる。それを切り拓けるかどうかは自分次第である。「面白くないジョークの会」初代会長が解き明かす経営と人生の奥義とは?

五輪レスリング女子

伊調馨の3連覇は凄いのか?…五輪レスリング女子63kg級

伊調馨(いちょう・かおり)のオリンピック3連覇はそんなに凄いのか?
個人種目では、全競技を通じて日本女子初。
アジア人女子初。
快挙というより「偉業」である。

2012年ロンドン五輪(オリンピック)レスリング女子。
63kg級の伊調馨が2004年アテネ五輪、2008年北京五輪に続いて金メダルを獲得した。
7度制した世界選手権と合わせ、世界大会10大会全勝。

伊調馨は試合の4日前の練習で、左足首のじん帯の半分を断裂するアクシデントに見舞われた。
しかし、そのハンディを乗り越え、金字塔を打ち立てた。

準決勝の相手は、モンゴルのバトチェチェグ。
体が大きく力が強い相手の攻撃をコントロールして圧勝。
決勝の相手は、中国の景瑞雪。
自身も驚く、見事な両足タックルを決めて圧勝。

伊調馨は試合中、「頑張れ」と叫ぶ姉・伊調千春の声が天の声みたいに届いたらしい。
えくぼを浮かべながら、大勢の応援に感謝した。

・・・姉妹金メダルの夢が叶わぬまま、姉が引退した。
伊調馨はロンドンオリンピックを一人で迎えることになった。
母・伊調トシによれば、姉の金魚のふんだった甘えん坊の妹が目覚めた。

伊調馨は一昨年の2月に愛知を離れ、東京で1Kのアパート生活を始めた。
男子を相手に練習を積み、技術をどん欲に吸収した。
レスリングを科学的に理解し、B5サイズの練習ノートに図解入りで書き留めた。

オリンピック2連覇を支えた鉄壁の防御。
東京では攻撃力の強化に取り組んだ。
伊調馨はバージョンアップした戦いぶりを見せ、タックルをさく裂させた。
相手を懐に入れさせない崩しやいなしでさばく。
そして、一瞬のすきを突いてタックルで足首や太ももを取り、攻めまくる。

伊調馨はピリオドを1つも落とさず、挑戦者を退けた。
が、自己採点が厳しい。
「甘くつけて70点。満足度は45%」。

ロンドンオリンピックは、攻めの美学を追求する過程で迎えた。
金メダルを獲っても納得のいかないところが多く、求道者としてはゴールと思っていない。
2016年リオデジャネイロ五輪(オリンピック)での4連覇を視野に入れ、現役続行の意思を示した。

                      ◇◆◇

2012年ロンドン夏季五輪(オリンピック)に関するブログは以下のとおり。

⇒2012年8月11日「吉田沙保里は勝って当たり前…五輪レスリング女子55kg級」はこちら。

⇒2012年8月10日「寺川綾⇒鈴木聡美⇒加藤ゆか⇒上田春佳、絆の銅メダル」はこちら。

⇒2012年8月9日「北島康介に後輩が用意した花道…メドレーリレー銀メダル」はこちら。

⇒2012年8月7日「日本競泳メダルラッシュ…浅田真央エアウィーブが貢献」はこちら。

⇒2012年8月5日「石川佳純はかわいい…日本卓球女子」はこちら。

⇒2012年8月4日「鈴木聡美は健康お色気系、寺川綾はセクシー系…競泳美女」はこちら。

⇒2012年8月3日「寺川綾と松下奈緒、身長と美貌を比べるなっ!」はこちら。

⇒2012年8月2日「三宅宏実と三宅義行…重いものを持ち上げるだけ」はこちら。

⇒2012年8月2日「内村航平、安全策の金メダル…ロンドン五輪・体操個人総合」はこちら。

⇒2012年8月1日「松本薫は猿か、人類か…柔道女子57kg級金メダル」はこちら。

⇒2012年7月27日「ロンドンオリンピック…日本金メダル予想」はこちら。

⇒2012年7月26日「なでしこジャパン、余裕の初戦勝利…ロンドン五輪」はこちら。

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吉田沙保里は勝って当たり前…五輪レスリング女子55kg級

勝って当たり前。
ファンや関係者など、日本中からそう思われることほど、選手にとりつらいことはない。
吉田沙保里(よしだ・さおり)にかかったプレッシャーは想像を絶する。
同じ競技の伊調馨はもちろん、3連覇のかかった競泳男子平泳ぎの北島康介、前評判の図抜けていた体操男子個人の内村航平についてもいえる・・・。

2012年ロンドン五輪(オリンピック)レスリング女子。
55kg級の吉田沙保里が63kg級の伊調馨と同様、2004年アテネ五輪、2008年北京五輪に続いて金メダルを獲得した。
個人種目での3連覇は、柔道男子60kg級(1996年アトランタ五輪、2000年シドニー五輪、2004年アテネ五輪)の野村忠宏を含め、日本史上3人目である。

吉田沙保里はオリンピック2連覇の原動力となった高速タックルがライバルに研究し尽くされていた。
昨年の世界選手権決勝では敗れる一歩手前に追い込まれた。
5月のワールドカップ(W杯)ではロシアの新鋭・ワレリア・ジョロボワに敗れ、北京オリンピック前からの連勝が58でストップした。

・・・ロンドンオリンピックで1ピリオドも落とさないどころか、失点ゼロの盤石の勝利だった吉田沙保里。
しかし、女王は追い詰められていた。
栄和人(さかえ・かずひと)監督は「正直、金メダルは難しいと思っていた。5月の敗北が尾を引き、トンネルを抜けきらない状態だった」と振り返った。
3連覇は神頼みと感じていたようだ。

吉田沙保里は大会前、不安だらけだった。
初めて本気で相手の研究をした。
「こんなに眠れなかったのは初めて」と胸の内を明かした。
前夜、目をつぶると相手の顔が浮かび、どうやって戦うか、頭から離れなかった。

吉田沙保里は初戦、準々決勝を無難に勝ち上がった。
準決勝の相手は、W杯で敗れたワレリア・ジョロボワ。
第1ピリオドは高速タックルで押し出した。
第2ピリオドはニアフォールまで持っていった。
2―0でまったく寄せつけなかった。

決勝の相手は、カナダのトーニャ・バービーク。
第1ピリオドは会心のタックルを決めた。
第2ピリオドは矢のような片足タックルで押し出した。
やはり2―0でまったく寄せつけなかった。

吉田沙保里は今大会を本調子で迎えられなかった。
そこで、得点を押さえ、守備を固めた。
リスクの大きいがむしゃらな攻撃を避け、堅実な試合運びで勝ちにいった。
それをオリンピックの大舞台でやってのけられるのは、実力が突出している証拠である。
素人の私が見ても、安定感が抜群だった。
賢いレスリング、大人のレスリングに徹した。

吉田沙保里は天性の才能と勢いで突き進んできた。
ロンドンオリンピックでは、対戦の相手と試合の成り行きに柔軟に対応し、円熟味を加えた戦いぶりを披露した。

吉田沙保里は厳しい状況でのぞんだ今大会を振り返り、「負けを知って、さらに強くなれた」と語った。
相手に返される可能性の低い片足タックルながら、最後は代名詞の高速タックルをさく裂させた。
強じんな精神力で重圧と緊張を見事に跳ね返した。
旗手は金メダルを獲れないとのジンクスも破った。

吉田沙保里はセコンドを務めた父・吉田栄勝(よしだ・えいかつ)を、開会前の公約だった肩車にした。
「重かった。一緒に喜べたのは最高に幸せ」。
ご愛嬌で、栄和人監督を投げ飛ばした。
彼の頭は金メダルより強い輝きを放っていた。

                       ◇

吉田沙保里は世界選手権を含めて12連覇になり、「霊長類最強」の異名を取ったロシアのアレクサンダー・カレリンと並んだ。
9月27日からカナダで開催される世界選手権の出場に意欲を見せた。
カレリン超えを狙う。
さらに、2016年リオデジャネイロ五輪(オリンピック)での4連覇を視野に入れた。

私は、吉田沙保里は体力の衰えを戦略と技術でカバーし、まだまだ進化を遂げられると思う。
「五輪の申し子」なのだ。

                      ◇◆◇

2012年ロンドン夏季五輪(オリンピック)に関するブログは以下のとおり。

⇒2012年8月10日「寺川綾⇒鈴木聡美⇒加藤ゆか⇒上田春佳、絆の銅メダル」はこちら。

⇒2012年8月9日「北島康介に後輩が用意した花道…メドレーリレー銀メダル」はこちら。

⇒2012年8月7日「日本競泳メダルラッシュ…浅田真央エアウィーブが貢献」はこちら。

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⇒2012年8月2日「内村航平、安全策の金メダル…ロンドン五輪・体操個人総合」はこちら。

⇒2012年8月1日「松本薫は猿か、人類か…柔道女子57kg級金メダル」はこちら。

⇒2012年7月27日「ロンドンオリンピック…日本金メダル予想」はこちら。

⇒2012年7月26日「なでしこジャパン、余裕の初戦勝利…ロンドン五輪」はこちら。

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和田創

和田創研代表
シニア起業家
和田 創(わだ・そう)

数字立て直し(伸長)一筋の経営コンサルタント。
教育と指導の年間実績は約百回。対象は社長から役員、管理者、社員まで、テーマは経営から管理、採用、事業、商品、企画まで広範。著書や教材は多数。
2017年、66歳以降はAIやロボット関連の起業に挑むとともに、おもに内需・地場企業から先端分野・成長分野の事業・商品開発を請け負う。

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