私は食事を楽しみにしてクライアントに伺っているわけでない。
まして贅沢をしたいなどとは思っていない。
私はそもそも粗食である。
インスタントラーメン(袋麺)を食べてもうまいと感じる。

⇒2009年11月21日「吾輩は袋麺である…名作物語」はこちら。

しかし、研修の機会にいただく食事がおいしくて悪いはずがない。
先だって昼食に出された弁当は素晴らしかった。

1つは、人形町今半のすき焼き弁当。
同店は、明治28年に高級黒毛和牛専門店の牛鍋屋として開業した老舗。
すき焼、しゃぶしゃぶ、日本料理の専門店だ。

私が30年程前にフリーランスのプランナーとして勝負をかけ、初めて構えた仕事場が営団地下鉄(当時)日比谷線・小伝馬町駅至近のオフィスビルだった(最初は賃貸マンションかもしれない)。
写植(写真植字)とデザインを外注していたプロダクションが隣の人形町駅にあり、私は仕事場と行き来した。
電車に乗るよりも足を運ぶほうが断然多かった。

殺風景な小伝馬町に対し、人形町は江戸の風情を残していた。
人情味に溢れた商店が少なくなく、下町の賑わいがあった。
私にとり、人形町という地名は特別の響きを持つ。

講師稼業は激務であり、水分と塩分が欲しくなる。
つゆっぽく、しょっぱいすき焼きは打って付けだ。
私は、人形町今半のすき焼き弁当をおいしくいただいた。
古き良き時代の文化を食す気分・・・。

おっという新しさや鋭さはない。
何とも懐かしい、昔のぬくもりを感じる味付けである。
口にすると、やさしい気持ちになれる。

クライアント(事務局)に感謝したい。

続きは、あすのブログ「茅場町鳥徳の焼き鳥弁当…老舗のこだわり」で・・・。

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