自分はリストラされる可能性があるか?
判定は、簡単だ。
自分がいなくなっても、これといった不都合が起こらず、いまの職場が回っていく、続いていくとしたら、リストラの対象になる。

仕事教本0241私たちが自分と家族の生活を守るには、そうした問いかけを忘れてならない。
そして、肝心なことは、その答が会社の側でなく、自分の側にあることだ。

リストラは、「会社の事情」によると考えたいのは分かる。
しかし、「自分の能力」によると考えたほうがよい。
放り出して助かるのが会社であり、放り出されて困るのが自分である以上…。

リストラを「他責」と見なすかぎり、能力の伸長も人間の成長も図られない。
それでは不況が訪れるたびに職場を失い、収入が途切れる。
自分も家族も社会の底辺をさまよう。
まして中高年に達すると、それにより職業人生が幕を閉じかねない。

昔、リストラされた人がタクシーの運転手にかなり流れた。
クルマで顧客回りを行っていた営業職も少なくない。
私は長距離乗車などで、しばしば愚痴をこぼされた。
黙って聞いていると、会社への恨み辛みばかりで、際限がない。
気の毒とは思うが、これじゃ仕方ないかとも思った。
営業職について述べれば、十分な成績を残せる人が不況でお払箱になったという話は聞いたことがない。

仕事教本0242「転ばぬ先の杖」。
人は平時にしか備えられない。
例えば、2003年〜2007年の5年間。
追い風に背中を押されていたので、だれしも仕事でそれなりの結果を残して当然。
この間、気を引き締めて自分の能力の向上を強く意識した働き方を行ってきたか?

他力に甘んじる人は、かならず他責にする。
「不況で売れない」と言うなら、「好況で売れている。自分の力は無関係」と言うべき。
売れているときは自分のお陰で、売れないときは景気のせいでは…。
冷静に振り返ると、仕事の成果は景気がもたらしたのであり、人がつくったわけでない。
例外は、一握りのプロフェッショナル。

仕事教本0243いまさら悔やんでも仕方がないが、不況期になってアタフタしても手遅れ。
せめて、職場でかけがいのない存在になるための第一歩を踏み出そう。
そうすれば、まさかのときに“拾う神”も現れる。

世界はジェットコースター経済に突入。
しかも日本は衰退トレンドが加速。
十年に1度は不況の激震に見舞われそう。
ゆえに、私たちは景気に左右されない職業人生を真剣に追い求めなければならない。
それは豊かさと幸せを手に入れる前提条件。
むろん、企業経営でも同様。

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