日本は円高だ。
輸出を行う製造業はたまったものでない。
自助努力に限界を感じ、絶望的な気分に陥っている。
私は講演や公開セミナーでじかに接する社長や取締役から悲鳴にも近い声を聞かされる。
彼らはほとほと困っている。

日本は円高でない?
自分が経営を行っていないから、平気で外野発言を行える。
実際にやってごらんなさい、あなた・・・。
そうした議論は評論家やもの知りに任せておけばよい。

ここ数年の混乱と低迷にもがき苦しむ日本企業に必要なのは、立て直しの時間だろう。
それが、この急激な円高・・・。
なかでも余力の少ない中小製造業は死活問題である。
収益の見通しがまるで狂う。

                       ◇

日本は確かに“内需”がしぼみつづける。
近い将来の劇的な人口減少にともない、その勢いは加速する。
しかし、企業が大きな市場を求めて海外へ出ていけば、それはまた多くの難問やリスクが立ちはだかる。
社長は大変だ。

業種によっては縮む国内に留まり、そのなかで“勝ち残り”を目指すという経営判断があっていい。
そう思えてくる昨今・・・。

ただし、製造業では輸出を行わない企業でさえ、国内のモノづくりは競争力の確保が難しい。
やはり社長は大変だ。

しかも、円高はまだまだ進みそう。
単独での介入は焼け石に水。
70円を割り込むのも時間の問題のように思える。

Copyright (c)2011 by Sou Wada

人気ブログランキング←応援、よろしく!