2014年「物置のピアノ」似内千晶監督 ★☆

東日本大震災に見舞われた人たちの緩やかな再生が描かれています。
皆が徐々に前へ進もうとしています。

しかし、高校生のヒロインは震災で深い心の傷を負ったという設定でなく、この映画はテーマがあまりはっきりしません。
ヒロインの抱える幼い弟を亡くした悔い、これまでの姉妹の確執は震災と無関係です。

映画のタイトルも「物置のピアノ」です。
思春期の女子の成長を家族の絆とともに描くのなら、被災地を舞台に選ぶこともないでしょう。

この映画はテーマがやはりはっきりしません。
苦悩する被災者を励ましたかったのでしょうか、または被災者を知らせたかったのでしょうか。
それで十分なのかもしれません。
面白がる性質のものでありませんが、ほっこりとした作品にはなっています。

(2014年日本映画「物置のピアノ」似内千晶監督 芳根京子主演)

◇◆◇

以下は、和田創の映画評価に共通する趣旨とあらましです。

私が観てよかったと感じた映画について「★」を付します。
正確に述べれば、作品の評価というより、自分が繰り返して観るかどうかの手がかりです。
(私はすぐに忘れてしまいますので・・・。)
好き嫌いはおのずと反映されますが、といってそれだけでもありません。
作品の価値に対する感想も込めています。

実は、huluが5月17日に全面リニューアルを行った際、私が覚えのつもりで残してきた視聴作品の★がすべて消えました。
(この変更は改悪でした。)

このブログで幾度も述べていますが、仕事人間の私はパソコンの画面の片隅で流すという“ながら視聴”になります。
映画ファンに叱られてしまう接し方です。
しかし、ちゃんと観ようとしたら、おそらく永久に映画を楽しめません。

それゆえ、ストーリーが単純でないと厳しい。
また、語学がさっぱりなので邦画でないと厳しい。
★はいい加減な直観にすぎず、次に観たときには変わるかもしれません。
それでも、皆さまの鑑賞にいくらか参考になれば幸いです。

★は普通、★★★★★は最高、☆は★の半分。
(★はわりとよい。★★はかなりよい。★★★はとてもよい。★★★★はおおいによい。★★★★★は素晴らしい。)

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