リオデジャネイロ五輪、体操男子種目別跳馬の決勝で19歳の白井健三が銅メダルをつかみました。
オリンピックで初めての個人メダルでした。
また、日本選手の表彰台は1984年ロサンゼルス五輪でともに銀メダルの森末慎二と具志堅幸司以来、32年ぶりでした。

白井健三は金メダルが確実視された種目別床運動での敗北から気持ちを立て直しました。
種目別跳馬の決勝は異なる2本の跳躍の平均得点を競います。
開き直り、一か八かの大勝負に出たとのこと。

1本目に「伸身ユルチェンコ3回半ひねり」に挑戦し、しかもほぼ成功させました。
従来の「シライ/キム・ヒフン」に半回転のひねりをさらに加える「シライ2」と呼べる新技であり、演技の難しさを示すDスコアが 6.4に高まります。
跳んだ本人が驚いていました。
演技の美しさを示すEスコアはもともと高い選手です。

2本目に難度(Dスコア)を抑え、完成度(Eスコア)を重んじました。
それが銅メダルを獲れた要因であり、銅メダルに留まった要因でもあります。

白井健三が金メダルをつかむには高難度のDスコアを2本そろえなければなりませんが、伸び代は十分に残しているように思います。

リオ五輪で白井健三は団体の跳馬と床運動で得点を稼ぎ、日本チームの金メダル獲得に大きく貢献しました。
種目別跳馬の終了後に「団体戦のメダルと違ったうれしさがある」「五輪はやりきった感や満足感でいっぱい」と語りました。

白井健三は2020年東京五輪を23歳で迎えます。
おそらく年齢的に最高のはず。
内村航平の後継者として、体操男子個人総合で金メダルに輝けるエースに成長しているのでないでしょうか。
私はそれを心から願っています。

◆書き加え(8月16日)

「シライ2」はシンプルゆえに美しさが引き立つ新技です。
これで着地が決まると美しさが一段と映えます。

どうなのでしょう、Dスコアはもうちょっと高くてもいいように感じます。

Copyright (c)2016 by Sou Wada

人気ブログランキング←応援、よろしく!