10月1日からタバコの値段が引き上げられた。
大半の銘柄で1箱百円以上、過去最大の値上げだ。
これを機に「禁煙」に挑戦する人も多いのでは…。
大量のまとめ買いをした愛煙家のなかにも、それを吸い終えたらタバコをやめると誓う人がいる。

先だってのNHKニュースによれば、タバコをやめたい人のために「かながわ卒煙塾」が開講されている。
これほど親切な県はない。
タバコを禁止するのでなく、タバコを卒業する。
表現がうまい。
つらいイメージもいくらか和らげられる。
卒煙塾では、メンバーが苦労と情報を共有しつつ、互いに励まし合って成し遂げる。
意志の強い人に笑われそうだが、独りで頑張るのは非常に大変だ。

タバコの値上げを前に、禁煙補助商品が売れていた。
大型ドラッグストアでは専門コーナーをつくり、販売に力を入れている。
品揃えはニコチンパッチとニコチンガムが主体。
薬剤師がアドバイスを添えるだけでなく、「頑張ってください」と発破をかけてくれるらしい。
大型書店でも特設コーナーを設けている。
禁煙関連書籍と、例えば電子たばこを並べて陳列する。

センター北駅の「モザイクモール港北店」地下1階の「ハックドラッグ」。
同店が勧めてくれたのは「ニコチネルパッチ20(14枚)」。
1日1回1枚を起床時から就寝時まで体に貼付する。
ただし、かなりの値段。
これを6週間(42日)継続。
うん、3箱?
さらに2週間「ニコチネルパッチ10(14枚)」を継続。
一種の禁煙プログラムである。
金額が金額ゆえ、意地でも成功させるつもりで購入しなくてならない。

私も禁煙に挑戦してみようという気持ちがないわけでない。
が、幾度か挫折を味わっており、その苦しさはもとより難しさが分かっている。
ただし、当時は禁煙補助剤などが売られていなかった。
1日5箱の私にとり禁断症状との格闘だった。

                       ◇

言い訳がましいと思いつつ、記したい。

私が禁煙するに当たり、もっとも気になっているのはボケの問題である。
私は、両親がアルツハイマーの家系だ。
50代半ば頃から発症の恐怖と戦っている。
来年は還暦。

愛煙家、とくにヘビースモーカーはボケになりにくいと、私に教えてくれた人がいる。
ネットでもそうした情報をときどき見かけた。

⇒2010年9月28日「陽気に『グッド・バイ』…尊厳死と安楽死」はこちら。

タバコをやめても、痴呆になったのでは意味がない。
それに有効というなら、藁にもすがる思いだ。
痴呆と肺がんとどちらが困るかといえば、痴呆。
家族が堪らない。
父がそうだったように、私は自分がボケることを恥じている。
尊厳死を選びたいが、日本ではムリ。

◆書き加え1(10月1日)

ボケや痴呆という言葉を用いなくなった。
差別につながるからだろう。
いまは「認知症」と呼ぶ。

ネットで調べたら、喫煙は認知症を促す。
また、飲酒も。こちらは適量なら好ましい。
さらに、昼寝も。こちらは30分程度なら好ましい。
これらの指摘はおおよそ共通である。

しかし、認知症は原因も究明されておらず、治療法も確立されていない。
現時点での通説が覆される可能性がある。

情報が氾濫し、私はどれを信用していいか分からない。

⇒2010年9月29日「わが子を忘れる…アルツハイマー」はこちら。

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