先だっての「フウが息を引き取りました」に続きます。

⇒2014年7月12日「フウが息を引き取りました」はこちら。

私は同室者(猫)を亡くし、その喪失感をいまだに引きずっています。

フウ(アメショー。♀)は生活のなかでさまざまな音を立てていたことに気づきました。
歩くときに爪が床に当たる音、窓の外を見ようとしてカーテンを払う音、トイレの砂をかく音、水を飲む音、ドライフードを砕く音、ポリ袋をかまう音…。
私がベッドで眠りにつこうとすると聞こえてくるのです。
もちろん空耳ですが、その方向の暗闇を見てしまいます。
私はこうした音により、フウと暮らしていることをつねに感じていたのでしょう。

また、私はフウにいろいろ話しかけてきました。
ところが、自分が思う以上に頻繁だったことに気づきました。
一番多かったが「フウちゃん、頑張るからね」だったようです。
もちろん、くじけそうな自分への激励です。
クライアントの受託業務で締め切りに追われるとか、教育指導のコンテンツの作成や練磨に悪戦苦闘するとか、つらいデスクワークの時間が中心でした。
だれも私の独り言を聞いてくれなくなりました。

                 ◇

私は出張から自宅(書斎)に戻ると、第一声が「フウちゃん、ただいま」でした。
当人はたいてい眠っており、反応をほどんど示しません。
尻尾を振ることも、頭を持ち上げることもありません。
無視を決め込みました。

5〜6日を超える長期出張では、フウは姿さえ見せません。
怒っていて、家具の影などに隠れているのです。
私が真剣に探さないと、フウは納得しませんでした。
目が合うと、やれやれという表情で出てきました。

出張から戻る楽しみが減りました。

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