私は長年、都市銀行系シンクタンクが主催する公開セミナーで講師を務めてきた。
三菱東京UFJ、三井住友(SMBC)、みずほの3行。
テーマは、営業の強化・再建。
演題は、「提案営業」「営業変革」など。
対象は、前者がおもに営業管理者と営業担当者、営業支援スタッフ、後者がおもに経営トップや営業幹部、経営企画室長、業務改革推進室長など。
受講者は、中堅・中小・零細など自前で外部講師を呼べない企業の方々が大半である。
「社員研修」代わり。
さて、受講者は終了後に、主催者が用意したアンケート用紙に率直な感想や評価を記す。
ほぼ全員が提出してくれ、私はざっと目を通している。
これが基本。
実は、私も和田創研の簡単なアンケート用紙をテキストに折り込んでおり、ときどきコメントが寄せられる。
ちなみに、受講者にとって二度手間になるので、協力要請は積極的に行っていない。
「気が向いたら…」。
和田創研が頂戴したアンケートのうち、ごく一部を以下に紹介しよう。
◆30代・男性、情報システム・SE、営業。
「値引きの世界でなく誇りの世界で生きる、のようにいろいろな言葉に勇気づけられました。ありがとうございます。
営業パーソンが顧客先で見据えている面積の大きさが、そのまま売り上げの大きさになる、などいろいろ気づかされました」。
一番印象に残った言葉は「営業とは得ることでない。与えることである」。
⇒顧客に対する目線を引き上げると、見える面積がおのずと広がります。
例えば、作業(Do)⇒業務(How)⇒経営(What)。
インプット(顧客理解)の大きさがアウトプット(提案)の大きさを決定づけます。
提案営業は、提案を重視しません。
顧客理解(情報収集)を大切にします。
今日の営業常識です。
◆40代・男性、製造業(メーカー)、営業。
「いままでのセミナーは正直、実行に移すという気になれなかった。
しかし、このセミナーは、トップセールスになれないとしても、ノウハウやエッセンスを吸収して日々の営業活動につなげていこうという気になりました」。
一番印象に残った言葉は「定時で帰る」。
⇒「ワーク・ライフ・バランス」、仕事と家庭(生活)の両立、それも高次元両立を貪欲に追求しましょう。
提案営業では、会社の繁栄のために社員の幸福を犠牲にすることはしません。どちらも大切にします。
とても欲張りであり、いわゆる勝ち組企業・勝ち組営業パーソンにふさわしい営業方法です。
ちなみに、営業が定時で帰れないのは、売り上げ(利益)が不十分だからです。
◆30代・男性、IT、福利厚生部門。
「生涯現役で!!」。
一番印象に残った言葉は「商談から相談へ、業者からパートナーへ!!」。
⇒もっとも基本的な考え方は、「営業との決別」です。
きっぱりと営業マンをやめます。
すると、商談を行わず、相談に乗るようになります。
すると、大勢のなかの一業者でなく、信頼の置けるパートナーとして扱われます。
顧客は単なる業者に厳しい値引き要求を突き付けてきますからね。
なお、セミナーで述べたとおり、値引きに泣かされる最大の理由は見積書を出すからです。
しかし、営業マンをやめますと、見積書を出さなくなります。
見積書とは、顧客にパートナーとして選んでもらってから出すものです。
つまり、決めてから出します。
今日の営業常識です。
◆30代・女性、食品加工業(製粉業)、営業。
「和田先生、長時間お疲れさまでした。
私はこのたび2月1日付で派遣社員から正社員の営業職になりました。
何も分からない真っ白な状態ですので、素直に聞くことができ面白かったです。
声の大きさも力強く引き込まれていきました。
最初は冷たい先生と感じましたが、午後からは人間味・温かみも感じられました。
今後、業務上で泣くこともたくさんあると思いますが、楽しくなっていきそうです。
本日、素晴らしい時間をありがとうございました!!」。
一番印象に残った言葉は「営業は成果を求める以上、金持ちを大切にする」。
⇒私は嫌われ者と自覚していますが、それほど冷たくないと思います。
なお、“金持ち”とは、ポテンシャルの大きい顧客における決定権の大きい人物のたとえ。
誤解を招くといけないので…。
金持ちに会うのは、作業(Do)でなく業務(How)、業務でなく経営(What)の話をするためです。
話の大きさが売り上げを決定づけます。
今日の営業常識です。
◆30代・男性、部品製造、営業・主任。
「初めは恐る恐るでしたが、そのうちおかしさが込みあげてきました。
和田講師のお話は一々もっとも、基礎的なことばかりです。
なぜ、自分はこんな当たり前のことに気づかなかったのか、恥ずかしくなりました。
同時に上層部の顔が浮かんできて、笑ってしまいました。
弊社がいまの市場に通用しない非常に古い営業をやっていることが分かりました。
会社を変える自信はありませんが、自分は変わるつもりです。
このセミナーと巡り合え感謝いたします」。
一番印象に残った言葉は「堂々たる化石営業」。
⇒私はしばしば述べています。「基本ほど理解できない。基本ほど実践できない。基本をやり抜けるなら、だれだってイチローになれる」と。
どんなに営業の知識や技術、手法を身につけたところで、根幹となる営業の思想と姿勢を間違えていたら、成果など上げられません。
会社は変えられないなどと投げ出さず、セミナーのエッセンスについて社内で議論してください。
営業会議でも結構ですから…。
◆30代・女性、商社、営業。
「自分にとってまったく新しい考え方だったので、新鮮でした。
同時に、いままでの自分がダメだった原因がよーく分かり、ありがたかったです。
ぜひ、またセミナーを受けたいです」。
一番印象に残った言葉は「価格提示型から価値提供型へ。目指すは「真逆(まぎゃく)営業」」。
⇒継続は力なり。職業人生は長いです。どうか粘り強く学びつづけ、最良の営業になってください。
またお会いしましょう。
◆40代・男性、精密機械(製造)、営業・課長。
「自社製品をいかに顧客に買ってもらうかばかり考えていました。
ライバル製品との違いを強調するあまり、顧客の要求(気持ち)を考えることがおろそかでした。
新しい製品・サービスは、市場の声から生まれる。
プロダクトアウトの社風を変える必要があると感じました」。
一番印象に残った言葉は「営業との決別」。
⇒提案営業の基本思想の一つに「我以外皆顧客」があります。
製造にとり第一の顧客は、自社の営業です。
営業の声は顧客の声と考えます。
つまり、営業を市場の代弁者と見なすわけです。
これが提案営業。
ゆえに、提案のなかから今後の有望な製品・サービスの芽が生まれます。
今日の営業常識です。
以上。
熱心に受講してくださった皆さま、まことにありがとうございました。
一層のご活躍をお祈りします。
私が主宰している異業種交流勉強会「NPO法人営業実践大学」にぜひご参加ください。
1回1名4千円ぽっきりの夜間セミナーです。
収益事業ではありません。
8月を除いて毎月開催の人気講座で、すでに165回。
新年度特別企画・4月講座の概要は以下のとおり。
日 程◆2010年4月13日(火)
時 間◆午後7時40分〜9時20分(1時間40分)
会 場◆ジェイック(地下鉄神保町駅至近)
演 題◆営業発・全社改革の思想と感動実例
副 題◆伝説のリーダーがどん底で放った起死回生策!
ゲスト◆横山博(株式会社ビルネット代表取締役社長)
⇒詳しいパンフレット(案内状)はこちら。
ゲストは、強いアンコールにより3度目の登場です。
衝撃的な内容!
私・和田創は前座で講演を行う。
演題は、「モノ売り営業脱却はこうしなさい!」。
時間は、午後6時50分〜7時20分(30分間)。
社長から社員まで、大勢お誘い合わせのうえ、奮ってご参加ください。
名刺交換タイムあり。
Copyright (c)2010 by Sou Wada
←応援、よろしく!
三菱東京UFJ、三井住友(SMBC)、みずほの3行。
テーマは、営業の強化・再建。
演題は、「提案営業」「営業変革」など。
対象は、前者がおもに営業管理者と営業担当者、営業支援スタッフ、後者がおもに経営トップや営業幹部、経営企画室長、業務改革推進室長など。
受講者は、中堅・中小・零細など自前で外部講師を呼べない企業の方々が大半である。
「社員研修」代わり。
さて、受講者は終了後に、主催者が用意したアンケート用紙に率直な感想や評価を記す。
ほぼ全員が提出してくれ、私はざっと目を通している。
これが基本。
実は、私も和田創研の簡単なアンケート用紙をテキストに折り込んでおり、ときどきコメントが寄せられる。
ちなみに、受講者にとって二度手間になるので、協力要請は積極的に行っていない。
「気が向いたら…」。
和田創研が頂戴したアンケートのうち、ごく一部を以下に紹介しよう。
◆30代・男性、情報システム・SE、営業。
「値引きの世界でなく誇りの世界で生きる、のようにいろいろな言葉に勇気づけられました。ありがとうございます。
営業パーソンが顧客先で見据えている面積の大きさが、そのまま売り上げの大きさになる、などいろいろ気づかされました」。
一番印象に残った言葉は「営業とは得ることでない。与えることである」。
⇒顧客に対する目線を引き上げると、見える面積がおのずと広がります。
例えば、作業(Do)⇒業務(How)⇒経営(What)。
インプット(顧客理解)の大きさがアウトプット(提案)の大きさを決定づけます。
提案営業は、提案を重視しません。
顧客理解(情報収集)を大切にします。
今日の営業常識です。
◆40代・男性、製造業(メーカー)、営業。
「いままでのセミナーは正直、実行に移すという気になれなかった。
しかし、このセミナーは、トップセールスになれないとしても、ノウハウやエッセンスを吸収して日々の営業活動につなげていこうという気になりました」。
一番印象に残った言葉は「定時で帰る」。
⇒「ワーク・ライフ・バランス」、仕事と家庭(生活)の両立、それも高次元両立を貪欲に追求しましょう。
提案営業では、会社の繁栄のために社員の幸福を犠牲にすることはしません。どちらも大切にします。
とても欲張りであり、いわゆる勝ち組企業・勝ち組営業パーソンにふさわしい営業方法です。
ちなみに、営業が定時で帰れないのは、売り上げ(利益)が不十分だからです。
◆30代・男性、IT、福利厚生部門。
「生涯現役で!!」。
一番印象に残った言葉は「商談から相談へ、業者からパートナーへ!!」。
⇒もっとも基本的な考え方は、「営業との決別」です。
きっぱりと営業マンをやめます。
すると、商談を行わず、相談に乗るようになります。
すると、大勢のなかの一業者でなく、信頼の置けるパートナーとして扱われます。
顧客は単なる業者に厳しい値引き要求を突き付けてきますからね。
なお、セミナーで述べたとおり、値引きに泣かされる最大の理由は見積書を出すからです。
しかし、営業マンをやめますと、見積書を出さなくなります。
見積書とは、顧客にパートナーとして選んでもらってから出すものです。
つまり、決めてから出します。
今日の営業常識です。
◆30代・女性、食品加工業(製粉業)、営業。
「和田先生、長時間お疲れさまでした。
私はこのたび2月1日付で派遣社員から正社員の営業職になりました。
何も分からない真っ白な状態ですので、素直に聞くことができ面白かったです。
声の大きさも力強く引き込まれていきました。
最初は冷たい先生と感じましたが、午後からは人間味・温かみも感じられました。
今後、業務上で泣くこともたくさんあると思いますが、楽しくなっていきそうです。
本日、素晴らしい時間をありがとうございました!!」。
一番印象に残った言葉は「営業は成果を求める以上、金持ちを大切にする」。
⇒私は嫌われ者と自覚していますが、それほど冷たくないと思います。
なお、“金持ち”とは、ポテンシャルの大きい顧客における決定権の大きい人物のたとえ。
誤解を招くといけないので…。
金持ちに会うのは、作業(Do)でなく業務(How)、業務でなく経営(What)の話をするためです。
話の大きさが売り上げを決定づけます。
今日の営業常識です。
◆30代・男性、部品製造、営業・主任。
「初めは恐る恐るでしたが、そのうちおかしさが込みあげてきました。
和田講師のお話は一々もっとも、基礎的なことばかりです。
なぜ、自分はこんな当たり前のことに気づかなかったのか、恥ずかしくなりました。
同時に上層部の顔が浮かんできて、笑ってしまいました。
弊社がいまの市場に通用しない非常に古い営業をやっていることが分かりました。
会社を変える自信はありませんが、自分は変わるつもりです。
このセミナーと巡り合え感謝いたします」。
一番印象に残った言葉は「堂々たる化石営業」。
⇒私はしばしば述べています。「基本ほど理解できない。基本ほど実践できない。基本をやり抜けるなら、だれだってイチローになれる」と。
どんなに営業の知識や技術、手法を身につけたところで、根幹となる営業の思想と姿勢を間違えていたら、成果など上げられません。
会社は変えられないなどと投げ出さず、セミナーのエッセンスについて社内で議論してください。
営業会議でも結構ですから…。
◆30代・女性、商社、営業。
「自分にとってまったく新しい考え方だったので、新鮮でした。
同時に、いままでの自分がダメだった原因がよーく分かり、ありがたかったです。
ぜひ、またセミナーを受けたいです」。
一番印象に残った言葉は「価格提示型から価値提供型へ。目指すは「真逆(まぎゃく)営業」」。
⇒継続は力なり。職業人生は長いです。どうか粘り強く学びつづけ、最良の営業になってください。
またお会いしましょう。
◆40代・男性、精密機械(製造)、営業・課長。
「自社製品をいかに顧客に買ってもらうかばかり考えていました。
ライバル製品との違いを強調するあまり、顧客の要求(気持ち)を考えることがおろそかでした。
新しい製品・サービスは、市場の声から生まれる。
プロダクトアウトの社風を変える必要があると感じました」。
一番印象に残った言葉は「営業との決別」。
⇒提案営業の基本思想の一つに「我以外皆顧客」があります。
製造にとり第一の顧客は、自社の営業です。
営業の声は顧客の声と考えます。
つまり、営業を市場の代弁者と見なすわけです。
これが提案営業。
ゆえに、提案のなかから今後の有望な製品・サービスの芽が生まれます。
今日の営業常識です。
以上。
熱心に受講してくださった皆さま、まことにありがとうございました。
一層のご活躍をお祈りします。
私が主宰している異業種交流勉強会「NPO法人営業実践大学」にぜひご参加ください。
1回1名4千円ぽっきりの夜間セミナーです。
収益事業ではありません。
8月を除いて毎月開催の人気講座で、すでに165回。
新年度特別企画・4月講座の概要は以下のとおり。
日 程◆2010年4月13日(火)
時 間◆午後7時40分〜9時20分(1時間40分)
会 場◆ジェイック(地下鉄神保町駅至近)
演 題◆営業発・全社改革の思想と感動実例
副 題◆伝説のリーダーがどん底で放った起死回生策!
ゲスト◆横山博(株式会社ビルネット代表取締役社長)
⇒詳しいパンフレット(案内状)はこちら。
ゲストは、強いアンコールにより3度目の登場です。
衝撃的な内容!
私・和田創は前座で講演を行う。
演題は、「モノ売り営業脱却はこうしなさい!」。
時間は、午後6時50分〜7時20分(30分間)。
社長から社員まで、大勢お誘い合わせのうえ、奮ってご参加ください。
名刺交換タイムあり。
Copyright (c)2010 by Sou Wada
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