コンサルの引き出し|和田創ブログ

だれの目の前にも可能性の地平は広がる。それを切り拓けるかどうかは自分次第である。「面白くないジョークの会」初代会長が解き明かす経営と人生の奥義とは?

坂本花織

坂本花織、ジャンプは幅も高さも申し分なし、着氷後が美しい

坂本花織はSPで完璧なパフォーマンス
世界選手権で高い出来栄え点(GOE)

世界フィギュアスケート選手権女子シングル。
シーズン締め括りの大会に坂本花織が初出場しました。
全日本選手権で宮原知子の5連覇を阻止し、日本女王として臨む最重要の試合です。
しかも会場がさいたまスーパーアリーナですので、高い注目度が格段に高まります。
生中継のテレビ視聴率も跳ね上がります。
自分の成長を大勢に示す最高の機会となりました。

坂本花織は持ち前のパワフルでダイナミックな滑りに柔らかさと伸びやかさが加わり、大人の女性の雰囲気も備わり、素晴らしいフィギュアスケーターに育ちました。
調子のいいときはジャンプの幅(飛距離)も高さも申し分なく、とくに着氷後の流れが美しい。
私は見ていて「おーっ」と思います。

ショートプログラム(SP)が行われ、坂本花織はルール改定後の自己ベストとなる 76.86点をマークし、2位という好位置につけました。
冒頭の3回転フリップ−3回転トウループのコンビネーション、続くダブルアクセル(2回転半ジャンプ)、後半の3回転ループをクリーンに着氷しました。
ステップもスピンも最高評価のレベル4を得ています。
すべての要素に出来栄え点(GOE)がつく完璧なパフォーマンスです。
演技後は両手を突き上げ、喜びを爆発させました。
昼の公式練習からジャンプに乱れがなく、表情に自信がみなぎっていました。

ジャンプがプログラムに溶け込んでいて、なぜ演技構成点(PCS)があんなに低いのか疑問を感じました。
得点がもっと伸びていいはずで、気の毒です。

坂本花織は四大陸選手権のSPで首位と0.55点差の2位から逆転優勝を狙ったフリースケーティング(FS)でミスが相次ぎ、中野園子コーチ同門の先輩・三原舞依にも及ばず、4位と表彰台を外しました。
連覇への「欲」で集中力を欠いてしまい、自身も想定しなかった結果に涙を流しています。
ちなみに、グランプリ(GP)ファイナルでも4位に留まりました。
帰国後は落ち込み、中野園子コーチとの対話を経て気持ちを立て直したようです。
悔しさをバネに「平昌五輪前より練習した」という成果をいかんなく出せました。

世界選手権はSPを終えて首位のアリーナ・ザギトワと5.22点差でした。
圧倒的な優勝候補だった紀平梨花はSP冒頭のトリプルアクセルが0点となり、この時点で初制覇の夢がほぼ消えていました。
期待はおのずと坂本花織に集中しました。

審判員に認められ、演技構成点は70点台

中1日空いてFSが行われ、坂本花織は145.97点を記録して合計222.83点となり、5位に終わりました。
FSも合計も自己ベストでしたが、表彰台に0.97点届きません。
約2点の間に2位から5位まで4選手がひしめく大混戦でした。

冒頭の3回転フリップ−3回転トウループのコンビネーションを決めました。
しかし、スピードが出すぎるリンクの状態に違和感を覚えながら滑ったとのこと。
中盤の3回転サルコウでややバランスを崩し、後半のコンビネーションの最初の3回転フリップが1回転で単発になる痛恨のミスを犯しました。
終盤にリカバリーを見せましたが、取り返せませんでした。
しかし、スピンもステップもすべてレベル4を得ています。
特筆すべきは、演技構成点で国際大会初の70点台( 73.26点)に乗せたことです。
大舞台の審判員にようやく認められつつあります。

坂本花織はSP後のどや顔から一転し、FS後は頭を抱え込んで苦笑いしました。
試合後に「練習でやってきたことができなかったのが一番悔しい」と嘆き、涙をこぼしました。

悲観する必要なし、かなり伸び代がある

雪辱を誓った世界選手権は四大陸選手権に続いて表彰台さえ逃すという残念な結果になりましたが、演技そのものに日本女王の風格が漂いはじめました。
私はSPを見て、凄い選手に育ったものだと感嘆しました。
悲観する必要はなく、大学進学後の成長を楽しみにしています。
(感情の起伏の大きさもこの選手の魅力の一つですが、もうちょっと抑えたほうがいい。)
まだかなり伸び代があり、北京五輪代表選考に絡んでくるはずです。

来シーズンはトリプルアクセル挑戦を視野に入れていますので、うまくいけばさらなる飛躍を果たすことができます。
日本女子のエースです。

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◇◆◇

坂本花織に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年3月18日「坂本花織は滑りがやわらか、大人の女性の魅力が備わる」はこちら。

⇒2019年3月5日「坂本花織は世界選手権で緊張を「力」に変えられる」はこちら。

⇒2019年1月31日「カオちゃん、それを言っちゃあ、おしまいよ」はこちら。

⇒2019年1月30日「日本女王・坂本花織は四大陸と世界選手権で勝つ」はこちら。

⇒2019年1月29日「坂本花織はぎゃあぎゃあ騒ぎすぎ」はこちら。

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坂本花織は滑りがやわらか、大人の女性の魅力が備わる

演技全体に憧れの鈴木明子の雰囲気

フィギュアスケート女子シングルの坂本花織。
昨シーズンは全日本選手権で2枚しかない平昌五輪代表切符をつかみ、一気に世界のトップクラスの仲間入りを果たしました。
実は、シニア1年目でした。
順風満帆で今シーズンを迎え、さらに全日本選手権で宮原知子の5連覇を阻止し、女王の座を射止めました。

坂本花織はこれまでの「大雑把」を改め、音楽と動きをきちんと合わせられるように滑り込みを行ってきました。
憧れと明かす五輪2大会出場の「鈴木明子」に演技全体の雰囲気が似てきました。

演技構成点と出来栄え点が上昇する

もともとスケーティングもジャンプもパワフルでダイナミックです。
そこに「やわらかさ」が加わり、それは「しやなやさ」と「伸びやかさ」につながります。
今シーズンはとくに「大人の女性」の魅力が備わりました。
表現力を中心とする「演技構成点(PCS)」が伸びる条件、出来栄え点(GOE)を得やすい条件が整っています。

とはいえ、本人は至って冷静に自分のポジションを見詰めています。
全日本選手権で勝っても紀平梨花と宮原知子を超せたという実感はないと語りました。
「まだ必死に追いかけている」。

日本女王にふさわしい風格さえ漂う

フリースケーティング(FS)でミスを犯した四大陸選手権でしたが、ショートプログラム(SP)で「総合力」が評価されています。
「日本女王」と呼ぶにふさわしい自信と風格が漂いはじめています。

坂本花織は帰国後、神戸野田高校で卒業式に出席しました。
3年間励ましつづけてくれたクラスメイトに感謝の思いを返したいと語りました。
世界選手権ではSPもFSも納得がいく演技を行い、今シーズンを締め括ります。
4月から神戸学院大学経営学部へ進学します。
(まもなく70歳を迎える私は明治大学経営学部ですので、かおちゃんと仲良しです。)

来季にトリプルアクセルを投入予定

余談。
中野園子コーチは「全日本選手権までにトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を跳ぶ」と語り、大技をプログラムに組み込む意向を示しています。
オリンピック終了後の今シーズンに挑戦することも考えましたが、坂本花織の意向を尊重して見送ったという経緯があります。
演技のクオリティを重視した採点ルールへの改定があり、本人がためらいました。

しかし、運動神経が優れており、ジャンプの高さと幅に定評があります。
練習では片足で降りれそうなところまで精度が向上しています。
そして、トリプルアクセルを跳べたら、すぐに4回転ジャンプにかかります。

シニア1年目で国際大会全勝の紀平梨花が得意とする高得点ジャンプ競争が来シーズン以降に本格化します。
坂本花織もこの流れに乗り遅れるわけにはいきません。
日本女子は史上最強のはずです。

私の予想では3位です(1位でなくてごめんなさい)。

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⇒2019年1月27日「坂本花織の演技は世界選手権で通用するのか」はこちら。

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坂本花織は世界選手権で緊張を「力」に変えられる

「全日本女王」のプライドと責任感

四大陸フィギュアスケート選手権の女子シングル。
坂本花織にとり「全日本女王」として臨む初の主要国際大会でした。
おのずとファンの期待、国民の期待が高まります。

大会連覇を狙う坂本花織は、中野園子コーチ同門の三原舞依、優勝候補本命の紀平梨花に対してライバル心をあらわにし、「二人には勝ちたい」と口にしていました。
全日本女王のプライドと責任感がそう言わせているように思えます。

坂本花織は練習で上々の滑りを見せており、リンクの感触が合っていると語っていました。

ショートプログラム(SP)が行われ、坂本花織はノーミスの演技で 73.36点の自己ベストを記録し、「出来は98%」と笑顔を見せました。

冒頭の3回転フリップ―3回転トウループのコンビネーションは出来栄え点(GOE)1.82点を引き出しました。
続くダブルアクセル(2回転半ジャンプ)はGOEを得ました。
後半の難しい入りからの3回転ループは審判員9人中3人が満点の5点をつけており、GOE2.10点を得ました。
スケーティングが滑らかであり、それに融合するようにジャンプを軽々と跳びました。
ステップもスピンもレベル4を得ており、「さすが」という滑りでした。

坂本花織はフリースケーティング(FS)で得意とする最終滑走になっています。
SP1位の全米女王、ブレイディ・テネルとないに等しい0.55点差です。
「精一杯を出して自己ベストを更新したい」と語りました。

坂本花織は国際試合を連覇した経験がありません。
また、四大陸選手権で連覇を果たした日本選手は男女を通じていません。
報道陣に重圧を問われ、「ないです」と即答しました。
「米国はいつも成績がいい」と前向きでした。

私の印象では坂本花織は緊張を「力」に変えられます。
メンタルが強いと思います。

坂本花織は涙があふれて止まらない

フリースケーティング(FS)が行われ、坂本花織は133.43点と伸ばせず、合計も206.79点で4位に落ちました。

冒頭の3回転フリップ−3回転トウループ、続く単独のダブルアクセル(2回転半ジャンプ)、さらに3回転ルッツを決めました。
しかし、中盤のダブルアクセルからの3連続ジャンプがシングルアクセルとなり、残りを跳べないという痛恨のミスを犯しました。
後半の懸命のリカバリーも及びませんでした。

坂本花織は演技直後に手で顔を覆い、キス・アンド・クライでもうなだれました。
覚悟はしていたようですが、表示されたスコアを見てがく然としました。
勝利への気負いからか、うまく眠れなかったようで午前の公開練習でミスを連発していました。

坂本花織は取材エリアで後悔とともに涙があふれて止まりませんでした。
「きょうは何点出せたら勝てると考え、集中できていなかった」と心に乱れがあったと語りました。
おそらく滑り終えていた紀平梨花の高得点も重圧になりました。

同門の三原舞依がFSで会心の演技で自己ベストを更新し、SP8位から坂本花織を0.33点上回って3位に食い込んでいます。
二人は切磋琢磨を続けてきた仲良しです。
それでも、一緒に日の丸を背負った紀平梨花と三原舞依の表彰式を祝福できなかったと率直な胸の内を明かしました。
私も自然な気持ちだと思います。

坂本花織は史上初の連覇どころか表彰台までも逃しました。
昨シーズンまで全日本選手権を4連覇した宮原知子の「重圧」が実感として分かったでしょう。
そういうこともあるわけで、貴重な経験を積みました。

3月に自国さいたまで行われる世界選手権では緊張を力に変えて表彰台に上ってください。

もう一度言いますが、この選手はメンタルが強い。
やってくれるはずです。

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⇒2019年1月27日「坂本花織の演技は世界選手権で通用するのか」はこちら。

⇒2019年1月26日「坂本花織、「転ぶから見ていろよ」のド迫力」はこちら。

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カオちゃん、それを言っちゃあ、おしまいよ

だれかさんみたいに3Aも跳べない
世界一になるラストチャンスと悲観

私は以前、huluで松竹映画「男はつらいよ」全作品を観ました。
「寅さんシリーズ」と呼ぶほうが通りがいいでしょう。
好みの作風でありませんが、絶大な人気を博した事実は納得できました。
主演の渥美清が亡くなるまで続いたわけです。
「それを言っちゃあ、おしまいよ」という名台詞(めいぜりふ)も印象に残りました。

さて、フィギュアスケート女子シングルの坂本花織の発言に私はこのセリフを使いたくなりました。
「カオちゃん、それを言っちゃあ、おしまいよ」。
ちなみに、「カオちゃん」は中野園子コーチ同門の先輩、三原舞依が坂本花織を呼ぶときの愛称のようです。

「鶴の恩返し」を思い出させる美談

坂本花織が全国高校フィギュアスケート選手権に出場しました。
3年間お世話になった神戸野田高校に貢献できる最後の試合でした。
ジュニアとしての課題があり、ジャンプ構成を変える必要がありました。
練習を含め、結構大変です。
連覇のかかる四大陸選手権を控えており、調整の難しさを案じるコーチや関係者から反対されましたが、押し切りました。
「鶴の恩返し」を思い出させる美談です。

餅入り「雑煮」を絶ったと誇らしげ

報道陣と接し、シーズン後半へ向けてベスト体重を保つために、正月は餅入りの「雑煮」を絶ったと誇らしげに語っています。
私は日本女王としての自覚が増し、世界一を目指す覚悟が生まれたとうれしく思いました。

だれかさんとは、リカバリーの梨花

ところがです。
坂本花織は「今度の世界選手権しか世界一になるチャンスがない」と意味不明の発言をしています。
昨年のロシア選手権で14歳のアンナ・シェルバコワとアレクサンドラ・トルソワが4回転ジャンプを決め、15歳のアリョーナ・コストルナヤがシニア顔負けの表現力を見せました。
このうちの2人は来シーズンにシニアに上がってくると予想しています。
さらに、自分はだれかさんみたいにトリプルアクセル(3A)も跳べないとすねてみせました。
キッと舞い、ヒラリと降りる紀平梨花のことでしょう。
巷(ちまた)では「リカバリーの梨花」と呼ばれています。

⇒2017年12月24日「坂本花織は紀平梨花にお歳暮を贈れ」はこちら。

同門の三原舞依に尻を叩いてもらえ

坂本花織は世界一になるラストチャンスと位置づけているわけです。
先の発言は、気合より悲観が上回っている印象を受けます。
そんな弱気なことで世界選手権の初制覇を成し遂げられるのでしょうか。
こうなったら中野園子コーチ同門の三原舞依に尻を叩いてもらうしかありません。

category:坂本花織ブログはこちら。

◆書き加え(1月31日)

いやしくも日本女王の座につく坂本花織が「今年の世界選手権が世界一になるラストチャンス」といった趣旨の発言を行うことは、日本女子選手のモチベーションを下げます。
率直といえば率直ですが、安易なコメントは慎んでほしい。
当然、ファンもがっかりします。

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日本女王・坂本花織は四大陸と世界選手権で勝つ

ブノワ・リショーの嘆き
本気で世界一になると誓え!

フィギュアスケート女子シングルの坂本花織。
「全日本女王」の座を射止めた演技は自らの限界を突き破る戦いに勝利したことを意味します。

フリースケーティング(FS)「ピアノレッスン」の振付を手がけたのがフランスの元アイスダンス選手のブノワ・リショーです。
坂本花織に対して昨シーズンから「世界一にさせたい」と言いつづけてきました。
しかし、肝心の本人が本気で世界一になろうとしていないと嘆いていました。
中野園子コーチも「世界一になったら景色が変わる」と諭してきました。
坂本花織はその気持ちはあっても内心で難しいと思っていたのです。

無意識に限界の線引きをしていた自分を変え、死に物狂いで臨んだのが全日本選手権です。
初制覇を成し遂げ、これまでの疑心暗鬼が吹き飛びました。
同時に、やるべきことをやれば点数が出るという自信がつきました。
さらに、ジャンプに勢いがなく出来がよくないと思ったFSで驚くほどの点数が出て、伸び代も感じることができました。

坂本花織は四大陸選手権では連覇を狙い、初出場の世界選手権では表彰台を狙うと語りました。
が、後者はあまりに控え目です。
世界選手権ではロシア勢と日本勢の対決になるのは目に見えており、しかも今大会のロシア勢は強力な布陣と思えません。

日本のエースとしては表彰台の頂点に立つと言い切ってほしかった。
本気で世界一になると誓うべきです。
まだ弱気の虫がときどき顔をのぞかせますね、カオは。

(1月24日執筆)

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⇒2018年12月24日「坂本花織、計算ミスで全日本初優勝の珍事」はこちら。

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坂本花織はぎゃあぎゃあ騒ぎすぎ

メンタルの強さは大舞台に通用する
日本女王の「品格」を備えてほしい

フィギュアスケート女子シングルの坂本花織。
オリンピックシーズンの勢いを今シーズンは確かな実力に変えつつあります。
とくにショートプログラム(SP)とフリースケーティング(FS)を揃えた全日本選手権の演技は「安定感」が光りました。

坂本花織は試合の前に「緊張」を口にします。
おそらく自分をリラックスさせる彼女なりの方法だと思います。
が、率直に言ってぎゃあぎゃあ騒ぎすぎです。
会心の演技が示したのは技術に加えて表現の進化、さらにメンタルの強さでした。

⇒2019年1月25日「坂本花織の顔のアップは危険・・・」はこちら。

FSで3選手が 220点超えを果たし、世界選手権のようなハイレベルの展開になりました。
最終滑走の坂本花織には凄まじい重圧がかかりました。
本人は鼓動が聞こえるくらい緊張したと語っています。
平昌五輪代表の最終選考会を兼ねた前回大会でも最終滑走で2枚しかない切符をつかみました。
大舞台で偶然が2度続くとは考えにくい。
むしろ、緊張が高まる試合にこそ、真価を発揮します。

坂本花織は大会後に「注目されてプレッシャーにならない。応援されると力になる」と頼もしい言葉を残しています。
また、来シーズンを見据え、グランプリ(GP)ファイナルを含めた全試合で表彰台に立ちたいと語っています。

⇒2019年1月26日「坂本花織、転ぶから見ていろよのド迫力」はこちら。

選手は気質や性格が異なり、それが個性や持ち味になるのは分かっています。
そう、「キャラ(キャラクター)」です。
しかし、日本女王として国際試合に臨むことになりますので「品格」を備えてほしい。
女子シングルのフィギュアスケート選手としては大人の年齢に達しています。

(1月24日執筆)

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坂本花織の演技は世界選手権で通用するのか

激戦の全日本選手権を総合力で初制覇
表現力が高まり演技構成点でも戦える

フィギュアスケート女子シングルの坂本花織。
全日本選手権で5連覇を狙う宮原知子、シニア1年目に破竹の快進撃を続ける紀平梨花を抑え、初優勝を飾りました。
フリースケーティング(FS)ではぐらついたジャンプもありましたが、すべてを決めました。
さらに、スピンとステップで最高のレベル4を揃えました。
多くの要素でGOE(出来栄え点)を得て、152.36点という高得点を叩き出しました。

とりわけ目を引いたのは表現力などを示す「演技構成点」の伸びでした。
グランプリ(GP)ファイナルでロシアのアリーナ・ザギトワと肩を並べた紀平梨花を上回り、宮原知子に次ぐ2位になりました。
5項目のうちの4項目が9点台であり、 73.25点です。
五輪出場で「箔」が着いたことも採点にいくらか影響しているのでしょうか。

坂本花織は表現力の土台となる「スケーティング」はもともとしっかりしていました。
4位に留まったグランプリ(GP)ファイナル後にブノワ・リショーとFSの振付を見直すなど、表現の細部に磨きをかけました。
その際に「表情が死んでいる」「審判に視線を向けていない」といった叱責も受けました。
表現力が高まり、演技構成点でも戦えるとの手応えをつかんで臨んだ大会でした。
中野園子コーチは心が入っていたと称えています。

坂本花織は憧れの選手に「鈴木明子」の名前を挙げていました。
高さと幅があるダイナミックなジャンプに、鈴木明子に通じるようななめらかさとしなやかさが全日本選手権で加わりました。
初制覇は総合力が高まった結果です。

日本女子は上位選手の実力が伯仲し、ショートプログラム(SP)もFSも2位だった坂本花織が合計1位になりました。
紀平梨花の今後の成長にもよりますが、大会ごとに順位が入れ替わるかもしれません。
見る側としてはとてもエキサイティングな状況といえます。

坂本花織は「日本女王」になっても謙虚さを失わず、紀平梨花や宮原知子にジャンプの質や表現力で及ばないと語っています。
全日本選手権で評価された演技がシーズン最高の舞台となる世界選手権ではたして通用するか。
本人は会心の出来で高校生活を締め括ろうと考えています。
来春から神戸学院大学に在籍することが決まっているようです。

(1月22日執筆)

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坂本花織、「転ぶから見ていろよ」のド迫力

上から目線で審判に睨みを利かす
目力で点数の上積みを図る暴挙へ

坂本花織は一番シャイな女子選手

フィギュアスケート女子シングルの坂本花織。
私は日本の上位選手のなかで、彼女が一番シャイと思っていました。
(だれとも接したことがなく直観にすぎません。)
おそらく粗野で落ち着きのないがらっぱちな言動はその裏返しです。
根は繊細で恥ずかしがり屋でしょう。
ところが、全日本選手権でこうした「殻」を見事に突き破りました。

坂本花織は平昌五輪の切符をもぎ取った前回同様、フリースケーティング(FS)では最終滑走でした。
ただし、前回はショートプログラム(SP)1位、今回は2位です。
自分が滑る前に紀平梨花、宮原知子、三原舞依の3選手が 220点台というハイスコアを出していました。
今シーズンは世界選手権の代表枠が「3」に増えましたが、坂本花織が確実に選ばれるためには3位以内に入っておかなければなりません。
自己ベストと照らしても、ちょっとしたミスが出たらお仕舞いという展開でした。
猛烈なプレッシャーがかかったはずです。

「死ぬ気でやるしかない」と気合

中野園子コーチから同門の三原舞依とともに「死にものぐるいでいこう」と発破をかけられました。
すでに先輩はそれに応えました。
坂本花織は「死ぬ気でやるしかない」と気合を入れてリンクへ向かいました。

ややぐらついたジャンプもありましたが、すべて着氷しました。
今シーズンの自己ベストを約10点上回る152.36点を叩き出しました。
本人は「一瞬、計算ミスかなと思った」と正直に明かしており、私もそう感じた一人ですが、順位は変わらなかったでしょう。
会心の演技で「日本女王」に輝きました。

「跳ぶから見ていろよ」のド迫力

その坂本花織が試合後、勝因に挙げたのが「目線」でした。
審判に視線を送るという意識を強烈に持って演技に臨みました。
これまではフィニッシュポーズ以外は目を合わせませんでした。
とりわけジュニア時代は目を合わせるのが恥ずかしく、また怖く感じたそうです。

勝負のFSではジャッジに「跳ぶから見ていろよ」と、上から目線で睨みを利かせました。
つまり、目力で点数の上積みを図る暴挙に出たのです。
してやったりと、演技後に不敵な笑みを浮かべました。
ジャンプが決まったからよかったものの、しくじったら「転ぶから見ていろよ」になったところでした。
どちらにしろ審判はド迫力に圧倒されますので、そろばんを弾く手が震えて当然です。

⇒2018年12月24日「坂本花織、計算ミスで全日本初優勝の珍事」はこちら。

審判をがっつりノックアウトする

シャイな自分を変えるきっかけになったのは、4位に終わったグランプリ(GP)ファイナル後に振付の手直しを受けたフランスのアイスダンスの元選手、ブノワ・リショーの言葉でした。
「視線が大事。ジャンプを跳ぶ前にしっかりとジャッジを見なさい」と諭されました。

坂本花織が大接戦を制した要因の一つに表現力などを示す「演技構成点(PCS)」が大きく伸びたことを挙げられます。
宮原知子に次ぐ2位であり、3位の紀平梨花を上回っています。
紀平梨花は技術要素点(TES)が高いだけでなく、PCSでもロシアの平昌五輪女王、アリーナ・ザギトワと肩を並べています。
坂本花織がいかに点数を稼いだか分かります。
その表現を補完したのが「がっつりノックアウトする」つもりで審判に送った視線でした。

国際スケート連盟(ISU)の公認大会でこの手が通用するか分かりませんが、坂本花織は味を占めました。
私は演技のステージが明らかに一段上がったと感じており、全日本女王として出場する世界選手権に期待してしまいます。
「転ぶから見ていろよ」にならないことを皆で祈りましょう・・・。

(1月22日執筆)

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坂本花織の顔のアップは危険・・・

キス・アンド・クライで「うおーっ」
目を見開いた形相に、思わずのけぞる

フィギュアスケート女子シングルの坂本花織。
昨シーズンの全日本選手権で2位となり、オリンピック代表切符をつかみました。
2枚のうちの1枚を手にしたのは日本女子エースとして君臨してきた宮原知子でしたので、世間は当然と受け止めました。
しかし、代表選考レースで遅れていた坂本花織については皆が妥当と認めたわけでありません。
(ちなみに、私はあれでいいと考えていました。)
そうした経緯もあって五輪本番では相当な重圧がかかったはずですが、恥ずかしくない結果を残しています。

しかし、坂本花織は胸を張って今シーズンを迎えたわけでありませんでした。
出来が思わしくなければ、昨シーズンが単なる勢いだったと言われるのでないかと案じました。
この選手は全体的な印象に似合わず、きわめて繊細なところがあります。

その坂本花織が全日本選手権に臨んでいます。
直前に完璧に滑って高得点を出した中野園子コーチ同門の先輩、三原舞依に刺激を受け、スイッチが入りました。

ショートプログラム(SP)で3本のジャンプをきれいに着氷するなど、パーフェクトな演技を見せました。
国際スケート連盟(ISU)の非公認ながら、国際大会の自己ベストを上回る 75.65点を記録して2位につけました。
キス・アンド・クライで「うおーっ」と目を見開いた形相に、私は思わずのけぞりました。
この選手の顔のアップは危険といえます。

前回はSPで1位に立ちながら、フリースケーティング(FS)で宮原知子に逆転を喫して2位に甘んじました。
1位になっていれば、五輪代表選考に関する雑音も聞こえてこなかったでしょう。

前回も今回もFSは緊張の高まる最終滑走でした。
しかし、7本のジャンプをほぼ着氷しました。
国際大会の自己ベストを上回る152.36点、合計228.01点を記録し、SP1位の宮原知子、SP5位から追い上げた紀平梨花を抑えて初優勝を収めました。

それにしても全日本選手権はドラマチックな幕切れでした。
5連覇を目指していた宮原知子がFSで巻き返した紀平梨花を上回れず、「浅田真央でも成し遂げられなかったシニア1年目のグランプリ(GP)ファイナルと全日本選手権の2冠は固い」。
理想的なエンディングへ向けて会場の雰囲気が最高潮に達しようとしているときに引っ繰り返しました。
オーマイゴッド、なんてこった!
フィギュアスケートの神さえ予想しなかったまさかの展開です。

⇒2018年12月24日「坂本花織、計算ミスで全日本初優勝の珍事」はこちら。

坂本花織は鼓動が聞こえるくらい緊張しており、ジャンプに勢いがなくて上位は難しいと思っていたと胸の内を明かしました。
得点を見た瞬間、顔を両手で覆って固まりました。
堂々たる1位で世界選手権の切符をつかみ、五輪代表が実力だったことを証明しています。
だれも異を唱えられません。

私は全日本選手権を見るかぎり、坂本花織は出来というより演技のステージが上がったと思います。
世界選手権は初出場ですが、日本女子エースとして臨むからには最低でも表彰台に立ってください。

(1月22日執筆)

category:坂本花織ブログはこちら。

◇◆◇

坂本花織に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年12月24日「坂本花織、計算ミスで全日本初優勝の珍事」はこちら。

⇒2018年12月18日「坂本花織は自分の特色を強く押し出せ」はこちら。

⇒2018年11月8日「坂本花織は「トラウマ」から死ぬ気で「カモメ」へ」はこちら。

⇒2018年10月31日「坂本花織、初のGPファイナルへフィンランド大会2位」はこちら。

⇒2018年10月24日「坂本花織はジャンプよし、表現力よし、安定感よし」はこちら。

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坂本花織、計算ミスで全日本初優勝の珍事

日本女子エースの称号は恐ろしく重い
坂本花織が真価を問われる世界選手権

坂本花織のベストパフォーマンス、開化へ

全日本フィギュアスケート選手権2018の女子シングル。
フリースケーティング(FS)が行われ、坂本花織が圧巻の演技を見せて初優勝を飾りました。
ブラボー!

「点数の計算ミス」という声も聞こえてきますが、私が知る坂本花織の演技のなかで一番の内容でした。
非の打ちどころがない。
昨年はSP1位から宮原知子に逆転され、今年はSP2位から宮原知子を逆転しています。

濱田美栄コーチ門下の宮原知子と紀平梨花、中野園子コーチ門下の三原舞依と坂本花織という関西に練習拠点を置く4選手の争いになりました。

終わってみれば、坂本花織がSPでもFSでも、そしてジャンプなどの技術点でも表現などの演技点でも他の選手を圧倒しました。
とりわけFSは出色の出来栄えです。
自らの潜在力を開花させました。

坂本花織は試合後、国際大会よりも全日本選手権のほうが緊張すると語りました。
しかもFSは最終滑走です。
直前滑走の宮原知子の得点を聞いて勝負をかけたようです。
そんなことをしたら余計に緊張が高まると思うのですが、それに打ち克ってノーミスというよりパーフェクトな演技を見せました。

なお、紀平梨花はトリプルアクセルを2本とも決めていますが、スケート靴を気にしながらジャンプミスを防ぐことに精一杯という印象で、スケーティングと表現の魅力が損なわれました。
私が大逆転勝利に必要と考えていた 160点近くにまったく届きませんでした。

紀平梨花は2位になり、シニア1年目の2冠を逃しました。
宮原知子は3位になり、全日本選手権5連覇を逃しました。

坂本花織の初制覇に三原舞依の存在

全日本選手権の結果(順位・得点)は次のとおりです。

1位 坂本花織(24番滑走)
   228.01点(152.36点 79.11点 73.25点 0.00点 75.65点)
2位 紀平梨花(20番滑走)
   223.76点(155.01点 82.95点 72.06点 0.00点 68.75点)
3位 宮原知子(23番滑走)
   223.34点(146.58点 71.49点 75.09点 0.00点 76.76点)
4位 三原舞依(22番滑走)
   220.80点(147.92点 78.15点 69.77点 0.00点 72.88点)
5位 樋口新葉(21番滑走)
   197.63点(125.00点 59.78点 66.22点 1.00点 72.63点)
6位 山下真瑚(17番滑走)
   197.14点(134.20点 69.29点 64.91点 0.00点 62.94点)
※点数はFS(TES、PCS、減点、SP)です。

今年の全日本選手権では三原舞依が出した高得点に刺激され、坂本花織がさらに高得点を叩き出しています。
坂本花織の初制覇は、中野園子コーチ同門の三原舞依の存在も大きかったと考えます。
感謝の気持ちを込め、お歳暮を贈ったほうがいいでしょう。

⇒2017年12月24日「坂本花織は紀平梨花にお歳暮を贈れ」はこちら。

世界選手権の代表は坂本花織、紀平梨花、宮原知子ですんなりと決まりです。
私は会心の演技をそろえた三原舞依にも出場してほしいのですが、最大3枠ですから致し方ありません。

見応えが凄かった。
選手の皆さん、ありがとう。

日本女王重圧は宮原知子から坂本花織へ

坂本花織はもともと演技の安定感があります。
しばしば緊張を口にしますが、あれは彼女なりの緊張対策です。
私は「勝負度胸」が据わっていると思います。

大きく流れるような滑りが魅力的であり、ジャンプがダイナミックです。
スピンもステップも悪くありません。
宮原知子につけられていた「表現力」の差を一気に縮めました。
得点が大きく伸びて当然でした。

⇒2018年10月24日「坂本花織はジャンプよし、表現力よし、安定感よし」はこちら。

今大会の結果により、坂本花織が「日本女王」の座につき、「日本女子エース」の称号を得ました。
メディアでの扱いもまったく変わり、「重圧」が宮原知子から坂本花織へかかります。
最初に真価を問われるのが日本で開催される「世界フィギュアスケート選手権2019」です。

身軽な宮原知子に大変革のチャンス

長らく女子シングルを牽引してきた宮原知子は全日本選手権5連覇を阻止され、身軽になれました。
世界(おもにロシア)に目を移せば、有力なジュニア勢がシニアに続々と上がってきます。
「4回転ジャンプ競争」が起こるのは避けられません。
宮原知子は北京五輪に出場して表彰台に立ちたいと願っているはずです。

試合での成績をそれほど恐れずに、高難度ジャンプの習得に励むことができます。
トリプルアクセルはもとより4回転ジャンプを跳べるようになるかもしれません。
この敗北はこれからもトップアスリートとして戦っていくうえで大変革のチャンスとなります。

濱田美栄コーチ同門に悪くない決着

私は紀平梨花が大逆転勝利を収めるにはFSで 160点近くが必要だと考えていました。
しかし、得点を伸ばせませんでした。
この時点で宮原知子の全日本選手権5連覇が達成されるだろうと感じました。
ところが、宮原知子の得点もあまり伸びませんでした。

最終滑走の坂本花織を残し、紀平梨花がほんのわずかに宮原知子を上回っていました。
このまま決着がつくと思っていたら、坂本花織が驚異的な得点を叩き出して1位になりました。
彼女の持ち味が凝縮されたうえに、感情のこもった演技でした。

で、濱田美栄コーチ、そして選手としては悔しいでしょうが、私は同門としては悪い決着でなかったと思います。
あくまで競技の結果ですが、宮原知子が日本女王、紀平梨花が世界女王になるのが理想的と考えていましたので、ほっとしました。

私は国際大会で応援する選手に困ることはまずありませんが、全日本選手権はかなり迷います。
シーズンごとに変わることもあるくらいです。
ほぼ同等の上位選手を複数抱えるコーチにとり、かなり気疲れする大会です。
もっとも困るのは、実質的に「一騎打ち」になる試合です。
当人同士もコーチもメンバーも大変です。
先輩の5連覇の偉業を止めたのが後輩でなくてよかった・・・。

東京(横浜)にも名古屋にも頑張ってほしいですが、当面は大阪(京都)と神戸が切磋琢磨する見通しです。
フィギュアスケートが日本のお家芸でありつづけるために、女子シングルのレベルを引き上げてほしい。

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◆書き加え(12月24日)

世界選手権は日本勢が表彰台独占の快挙

私の予想です。
日本勢と戦えるロシア勢がいませんので、表彰台を独占します。

1位 紀平梨花  246点(84点 162点)
2位 宮原知子  228点(78点 150点)
3位 坂本花織  222点(74点 148点)

私はGPファイナル後の人気の爆発と期待の重圧、そしてスケート靴の不調(SPの失敗)という大混乱のなかで、出来はよくなかったとはいえ、FSであれだけの高得点を叩き出した紀平梨花は化け物だと思いました。
中1日で立て直してしまう頭とメンタルがすごい。
日常生活ではあどけなさが残る少女なのにね。

宮原知子は今シーズンの練習での重点的な取り組みの成果が出ると思います。
ジャンプでミスがなくなり、GOE(出来栄え点)を稼ぎます。

坂本花織は日本女子の看板選手になりますので重圧がかかると考えます。
これでもし 230点近い得点を記録するとすれば覚醒して次のステージに上ったということです。

この3選手は日本女子シングル史上最強の布陣となります。
過去に一度もなかったことですが、全員が抜群の「安定感」を誇ります。
紀平梨花はトリプルアクセルを失敗しません。

◆書き加え(12月24日)

坂本花織はフィギュア史に名前を残した

私は連休明けの納入仕事に追われ、詳しく調べる時間がありません。
ふと、思いました。

もしも計算ミスによる全日本選手権初優勝だとしたら、坂本花織はフィギュアスケート史上に永久に名前が残る快挙を達成したことになるのでないかと。

おめでとう、よくやったね!!!

この日を迎えるまで、いったいどれくらい多くの苦難を乗り越えてきたことでしょう。
私は目頭が熱くなってきました。

◇◆◇

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⇒2018年2月23日「坂本花織、平昌五輪銅メダル獲得の必要条件」はこちら。

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坂本花織は自分の特色を強く押し出せ

紀平梨花と宮原知子の間に埋没
人気面でも採点面でも勝負面でも損

フィギュアスケート女子シングルの坂本花織。
GPシリーズ第1戦「スケートアメリカ」はショートプログラム(SP)とフリースケーティング(FS)でノーミスの演技を見せて合計213.90を記録しました。
宮原知子に次ぐ2位になっています。

GPシリーズ第3戦「フィンランド大会」はSPでジャンプの転倒が2度あって7位に沈み、演技後に悔し涙を流しています。
しかし、FSで2位となり、合計197.42点を記録しました。
3位と巻き返しました。

連続2位ならば、GPシリーズ上位6人で争うGPファイナル進出はほぼ当確でした。
あとの選手の結果待ちという宙ぶらりんの状態でしたが、出場することができました。

坂本花織はレベル3に留まるステップの改良を課題としていました。
実は、フィンランド大会でのSPの失敗はステップに気を取られた結果です。
ちなみに、FSはジャンプの1つでエッジエラーかエッジ不明瞭となりましたが、残りの6つのジャンプでGOE(出来栄え点)を得ています。
スピンとステップもすべてレベル4であり、ほぼ完璧に近い滑りでした。

平昌五輪代表として6位と大健闘した坂本花織ですが、今シーズンは宮原知子はもとよりシニア1年目の紀平梨花とやや差がついた印象を受けます。
開き直りといっては何ですが、GPファイナルでは思い切りのよさと爆発力を発揮して力強いジャンプとスケーティングを見せてください。

本人もそれを自覚しており、「5番手(5位通過)なので、だいぶ頑張らないと表彰台に上がれない」と話していました。

(2018年12月5日執筆)

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◆書き加え(12月7日)

「FSで頑張れば表彰台にいける」

GPファイナルでSPが行われ、坂本花織は 70.23点で4位でした。
「すごく緊張した」と振り返りつつ、自己採点は90点くらいとしました。

私はしっかりと滑っていて出来は悪くないという印象を受けました。
3本のジャンプにミスは出ませんでしたが、スピンやステップにレベル3が出ました。
ここをなかなか克服できません。

坂本花織自身もFSで頑張れば表彰台にいけると考えています。
おそらく 70.65点で3位のエリザベータ・トゥクタミシェワ、 67.52点で6位の宮原知子との3人の争いになりそうです。

◆書き加え(12月8日)

真っ先に素朴さと元気が伝わってくる

今大会では取材が紀平梨花に集中しています。
坂本花織や宮原知子は煩わしくないともいえますが、一抹の寂しさを感じているのでしょうか。
脚光を浴びてこそのアスリート(フィギュアスケーター)という気もします。
FSでメディアを振り向かせる活躍を見せてください。

坂本花織は主要大会で滑るたびに「すごく緊張した」と語っており、それは嘘だと思っていません。
が、この選手を見ると真っ先に素朴さと元気が伝わってきて、心がほっとします。
性格ですが、演技の持ち味にもなっています。

◆書き加え(12月9日)

「すごいがくがくしちゃって・・・」

GPファイナルでFSが行われ、坂本花織は141.45点、合計211.68点で4位に留まり、表彰台を逃しました。
3位のエリザベータ・トゥクタミシェワと3.64点差でした。

2回転アクセル−3回転トウループ−2回転トウループの最後の2回転ジャンプで転倒しています。
「すごいがくがくしちゃって、それが原因かな」と、平昌五輪の次くらいに緊張感があったことを明かしました。
ほかの要素はすべて加点を得、スピンとステップはレベル4を揃え、演技構成点は 68.00点でした。

◆書き加え(12月10日)

全日本選手権へ神様からお告げがある

GPファイナルの演技を振り返り、トップ選手と比べて「表現の強弱が足りない」と語っています。

「ここで3位になると、ふわふわして全日本選手権へ向かうことになる」「4位はそうならないための神様からのお告げ」と分かったような分からないようなことを口にしました。
全日本選手権へ向け、飛躍を誓いました。

女子シングルでは4回転ジャンプ競争が始まろうとしています。
自身も徐々に練習し、北京五輪までに跳べるようにしたいと語りました。

坂本花織は実力も得点力もあり、私は日本女子の3番手と認めます。
しかし、演技の特色を強く押し出していかないと、紀平梨花と宮原知子の間に埋没します。
人気面でも採点面でも勝負面でも損になるでしょう・・・。

全日本選手権では不調の宮原知子を上回り、2位に割って入ってほしい。

◆書き加え(12月24日)

点数の計算ミスで全日本初制覇の珍事

FSが終わり、坂本花織が圧巻の演技を見せて初優勝を飾りました。
「点数の計算ミス」と言う人もいるようですが、私の知る範囲でベストだったのでないでしょうか。
昨年はSP1位から宮原知子に逆転され、今年はSP2位から宮原知子を逆転しています。

濱田美栄コーチ門下の宮原知子と紀平梨花、中野園子コーチ門下の三原舞依と坂本花織という関西に練習拠点を置く4選手の戦いになりました。

坂本花織がSPでもFSでも、そしてジャンプなどの技術点でも表現などの演技点でも他の選手を圧倒しました。
とくに最終滑走のFSは出色の出来栄えです。
自らの潜在力を開花させました。

今年の全日本選手権では三原舞依が出した高得点に刺激され、坂本花織がさらに高得点を叩き出しています。
坂本花織の初制覇は、三原舞依の存在も大きかったと考えます。

坂本花織は試合後、国際大会よりも全日本選手権のほうが緊張すると語りました。
しかもFSは最終滑走です。
直前滑走の宮原知子の得点を聞いて勝負をかけたようです。
そんなことをしたら余計に緊張が高まると思うのですが、それに打ち克ってノーミスというよりパーフェクトな演技を見せました。

なお、紀平梨花はトリプルアクセルを2本とも決めていますが、スケート靴を気にしながらジャンプミスを防ぐことに精一杯という印象で、スケーティングと表現の魅力が損なわれました。
ちなみに、紀平梨花は2位になってシニア1年目の2冠、宮原知子は3位になって全日本選手権5連覇を逃しました。
会心の演技をそろえた三原舞依は惜しくも4位でした。

日本で開催される世界選手権2019の代表は坂本花織、紀平梨花、宮原知子ですんなりと決まりです。
私としては三原舞依にも行ってほしいのですが、最大3枠ですから致し方ありません。

全日本選手権の結果(順位・得点)は次のとおりです。

1位 坂本花織(24番滑走)
   228.01点(152.36点 79.11点 73.25点 0.00点 75.65点)
2位 紀平梨花(20番滑走)
   223.76点(155.01点 82.95点 72.06点 0.00点 68.75点)
3位 宮原知子(23番滑走)
   223.34点(146.58点 71.49点 75.09点 0.00点 76.76点)
4位 三原舞依(22番滑走)
   220.80点(147.92点 78.15点 69.77点 0.00点 72.88点)
5位 樋口新葉(21番滑走)
   197.63点(125.00点 59.78点 66.22点 1.00点 72.63点)
6位 山下真瑚(17番滑走)
   197.14点(134.20点 69.29点 64.91点 0.00点 62.94点)
※点数はFS(TES、PCS、減点、SP)です。

見応えが凄かった。
選手の皆さん、ありがとう。

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坂本花織は「トラウマ」から死ぬ気で「カモメ」へ

坂本花織はFSで巻き返して3位
グランプリ(GP)ファイナルに進出か

フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ第3戦「フィンランド大会」女子シングル。
平昌五輪6位の坂本花織はショートプログラム(SP)でジャンプミスが響いて 57.26点に留まり、7位と出遅れました。

冒頭の3回転フリップ―3回転トウループのコンビネーションは最初のフリップで転倒し、連続ジャンプになりませんでした。
そこで、最後の3回転ループに3回転トウループをつけてリカバーしようとしましたが、そこでも転倒しました。
演技後、両手で顔を覆って涙を流しています。

坂本花織はGPシリーズ第1戦「スケートアメリカ」で宮原知子に次いで2位となり、今大会で2位以上ならば上位6人によるGPファイナル進出がほぼ確実でした。
スケートアメリカ、全兵庫選手権、フィンランド大会という異例の3週連続出場による疲れが原因ではないようです。
実際、6分練習は調子が上々でした。

朝の公式練習後にレベル4を取るためのステップに変更しようと意識するあまり、ジャンプへの集中力が欠けたそうです。

9月の「ロンバルディア杯」でも冒頭の3回転フリップで転倒しており「またやってしまった。トラウマが出た」と悔やみました。
「リカバリーの練習は必要と改めて思いました」。

2位とは6.51点差ですので、フリースケーティング(FS)で本来の演技を行えれば上位に食い込める可能性はあります。



坂本花織はFSで140.16点を記録し、合計197.42点で3位になりました。

全身ががくがくするほどの緊張でしたが、冒頭の3回転フリップ―3回転トウループのコンビネーションを高々と決めました。
そして、ジャンプを決めるたびに調子が出てきました。
ほぼノーミスの演技を終え、両手でガッツポーズを見せました。
3回転ルッツはエッジエラーを取られましたが、他の6本のジャンプで加点を引き出しました。
スピンとステップはすべてレベル4です。
SPのうっぷんを晴らしました。
海外メディアも情緒にあふれた優雅な舞をカモメの飛翔にたとえました。

大会前はロシアのアリーナ・ザギトワに勝つくらいの気持ちで滑ると闘志を燃やしていました。
GPシリーズは残りが3戦あり、他の選手の結果次第になりますが、GPファイナル進出を果たせるのでないでしょうか。

次戦はGPファイナルか年末の全日本選手権です。
「それまでに今大会で失敗したところを修正したい」。
今シーズンのテーマとする「おとなっぽいスケート」に磨きもかけます。

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◇◆◇

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坂本花織、初のGPファイナルへフィンランド大会2位

グランプリ(GP)シリーズ「フィンランド大会」
坂本花織はザギトワに次ぐ2位か

フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ第3戦「フィンランド大会」が行われます。
日本時間で11月3日(土)〜4日(日)です。
第1戦「スケートアメリカ」で宮原知子に次いで2位になった坂本花織が登場します。

この大会ではショートプログラム(SP)もフリースケーティング(FS)もほぼノーミスで、演技後にガッツポーズが出ました。
合計213.90点は悪くありません。
2年連続で2位に留まった悔しさが残るかもしれませんが、立派といえます。

坂本花織はジャンプに高さと流れがあり、滑りがダイナミックです。
また、演技全体に安定感があります。
宮原知子と比べると技術点が若干勝り、演技点はいくらか劣っています。
フィンランド大会で加点を増やせるなら、 210点代後半に届きます。
日本女子のエース・宮原知子に並びかけています。

坂本花織は11月27日〜28日に地元の全兵庫選手権に出場しています。
SPもFSもトップで合計202.99点、合計181.42点の三原舞依を寄せつけません。

3週連続は過密日程だと思いますが、実戦のなかで調子を上げていくのが彼女に合っているのでしょう。
この選手は体力に自信があるのかな。

平昌五輪金メダリスト、ロシアのアリーナ・ザギトワが参加しますので、1位になるのは現実的に難しいかもしれません。
しかし、初のGPファイナル進出を確実にするには2位に入っておきたいところです。
(3位でも可能性がないわけでありません。)

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◆書き加え(11月3日)

ただいま11月3日、午前2時を回ったところです。
デスクワークに追われる私は、ウェブで坂本花織がSP7位と出遅れたことを知りました。
ジャンプで転倒するなどミスを連発し、50点台だそうです。
演技の安定感が抜群でしたので、私は何が原因か思い浮かべられません。

アリーナ・ザギトワは70点に届かない出来でした。
日本勢は16歳の白岩優奈が2位につけました。
勝負の行方が分からなくなりました。
が、私は坂本花織が故障でもないかぎり、巻き返すと思います。

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坂本花織はジャンプよし、表現力よし、安定感よし

グランプリ(GP)シリーズ「スケートアメリカ」
坂本花織は宮原知子とワンツーフィニッシュ

フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ初戦「スケートアメリカ」が終わりました。

坂本花織はSPもFSもほぼノーミスの演技をそろえられ、ガッツポーズが出ました。
平昌五輪6位がまぐれでなかったことを証明しました。
目標とする日本女子エース・宮原知子を超えられませんでしたが、二人でワンツーフィニッシュを飾っています。
(前回大会の結果と同じです。)

ショートプログラム(SP)では宮原知子に次いで 71.29点で2位となりました。
フリースケーティング(FS)では宮原知子についで142.61点で2位となり、合計213.90点の2位です。
持ち味は十分に出ており、技術点で宮原知子を上回っています。

ジャンプが日本選手としてはダイナミックであり、見栄えがします。
体ががっちりしているせいでしょうか、スピード感も強調されます。
大きく流れるような滑りがとても魅力的です。
スピンもステップもいいのでないでしょうか。

坂本花織は演技点で宮原知子に差をつけられています。
しかし、宮原知子の繊細さと質の違う、おおらかでやわらかな表現力にほっとします。
(私は見ていてストレスを感じさせられません。)

坂本花織は宮原知子の陰に隠れてあまり目立ちませんが、実は「安定感」が抜群です。
この選手の演技も安心して楽しむことができます。
本人は終了後のインタビューなどでしばしば緊張を口にします。
が、私は「勝負度胸」が備わっていると思います。
それくらい落ち着いて滑っています。
大崩れがなく、日本女子ナンバーツーの地位を固めました。
進化の伸び代はまだありますので近い将来、宮原知子を追い抜くかもしれません。

坂本花織の次戦は、11月2〜4日にヘルシンキで行われる「フィンランド大会」です。
どうかGPファイナルへの初出場を果たしてください。

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坂本花織に関するブログは以下のとおり。

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⇒2018年2月14日「坂本花織は平昌でどうした? らしくないぞ!」はこちら。

⇒2018年2月10日「坂本花織、平昌五輪で中野園子コーチの愛のしごき」はこちら。

⇒2018年2月3日「坂本花織は平昌五輪で残り一人の表彰台へ」はこちら。

⇒2018年2月2日「坂本花織、平昌五輪はジャンプGOEで稼ぐ」はこちら。

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宮原知子と坂本花織に追いつくのは大変

平昌五輪の興奮を味わえなかった

仕事に忙殺されている間に、フィギュアスケートやスピードスケートの観戦を楽しみにしていた平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)が終わってしまいました。
日本勢が大活躍し、冬季五輪で過去最多となるメダル獲得を成し遂げました。
私はその興奮を味わえなかったことが心残りです。

福岡出張で大杉漣の訃報に接する

長期出張の福岡のホテルで、徳島県の小松島中学校を卒業し、城北高校に入学し、明治大学を中退するという学歴がまったく同じだった俳優の大杉漣が66歳で亡くなったことを知りました。
ご冥福をお祈りします。
偶然とはいえ、飼っていたペットの名前まで同じです。

私は66歳になり、訃報に接することが多くなりました。
とことんつきあった長野県の伊那中学校の友人はだいぶ前に亡くなりました。
さみしいかぎり。

⇒2010年9月19日「大杉漣プロフィール…小松島中学校・城北高校出身」はこちら。

2月下旬にブログ更新が途絶える

2月下旬に疲れがどっと出て、頑張って更新してきた和田創ブログも途絶えています。
とりわけフィギュアスケート女子シングルについて書きたいことがたくさんあります。

平昌五輪に出場した宮原知子と坂本花織が自己ベストを更新するなどし、代表切符を逃した樋口新葉や三原舞依、本田真凜などと力の差を大きく広げました。
自信をつけた2選手に追いつくのは簡単でありません。

2018年世界フィギュアスケート選手権が行われるはずですので楽しみたいと思います。

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坂本花織、平昌五輪銅メダル獲得の必要条件

宮原知子とどちらかが逆転で表彰台へ!

平昌五輪のフィギュアスケート女子シングル。
21日にショートプログラム(SP)が行われ、宮原知子が4位、坂本花織が5位といい位置につけています。
男子シングルで五輪連覇の偉業を成し遂げた羽生結弦、ワンツーフィニッシュを飾った宇野昌磨から勇気を授かりました。

個人資格で参加しているロシアのエフゲニア・メドベージェワとアリーナ・ザギトワが目もくらむ高得点を叩き出しており、いずれかのワンツーフィニッシュになることは間違いありません。
二人はエテリ・トゥトベリーゼコーチに師事する同門です。

そうなると、残されるのは「銅メダル」ということになります。

笑顔が出るときの坂本花織は出来がいい

日本勢は二人ともオリンピックに初出場です。
坂本花織は全日本選手権でぎりぎりで代表切符をつかみました。
しかも、安藤美姫以来となる高校生です

私は、伸び盛りの坂本花織が自己ベストを更新してきた勢いを保つなら、それなりの得点は出せると思っていました。
しかし、4年に一度の祭典では大変な重圧がかかり、勢いを殺がれるだろうと考えていました。

その坂本花織は笑顔で出たときには成績がいいとのことで、中野園子コーチからそこを念押しされて明るい表情でリンクに飛び出しました。
演技前にわずかでも精神的な余裕を持つことができました。

坂本花織はオリンピックの魔物に勝った

坂本花織はベートーベンの「月光」の調べに合わせて滑りはじめました。
基礎点が 1.1倍になる演技後半に集めた3つのジャンプを勢いよく踏み切り、伸びやかに着氷しました。
最初の3回転フリップ−3回転トウループは1.40点のGOE(出来栄え点)を引き出しました。

坂本花織はパワフルでしなやかなスケーティング、持ち味の高さと幅のあるダイナミックなジャンプで魅了しました。
楽しそうに滑り終え、渾身のガッツポーズを見せています。

自己ベストを更新する 73.18点をマークしました。
演技後のインタビューの充実した表情、ほっとした表情が印象的でした。
「いままでで一番よかった。オリンピックの魔物に勝った」と語っています。

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表彰台争いはSP70点台の4選手になる

23日に行われるフリースケーティング(FS)の最終グループの6選手のうち、ロシア勢を除いた4選手はSPで70点台をマークしました。
おそらくここまでが銅メダル争いに加われるでしょう。

SP3位のカナダのケイトリン・オズモンドは昨シーズンの世界選手権でエフゲニア・メドベージェワに次いで銀メダルを獲得しています。
SP6位のイタリアのカロリーナ・コストナーは31歳であり、演技時間の長いFSでは厳しいような気もします。

4回転ジャンプ競争の男子シングルと違い、女子シングルはジャンプ構成そのもので大差がつきません。
それだけにちょっとしたミスが命取りになります。
完璧な演技が求められます。

宮原知子はFSで回転不足に神経を使う

ちなみに、宮原知子も自己ベストを更新する 75.94点をマークしました。
持ち味の安定感が戻っており、最大の課題だった「回転不足」を克服しています。
本人も目安としていた75点超えに手応えを感じました。

しかし、エースとして責任感や使命感が強い分、顔の表情も体の動きも硬いように見えました。
また、高難度ジャンプが多いFSでは回転不足に神経を使わなければなりません。
これだけでもかなり消耗しそうです。

坂本花織は得意のジャンプのGOE次第

坂本花織はSPでは気負いがなく、自然体で臨んでいます。
FSの前日練習でもリラックスしており、調子は悪くなさそうです。
「ここまで勢いで来られたので、そのまま突っ走っていきたい」と語っています。

とはいえ、演技構成点が4選手のなかでもっとも低得点でした。
FSではその演技構成点が倍になります。
それゆえ、得意のジャンプでつまずかないだけでなく、GOE(出来栄え点)をきちんと稼ぐことが必要条件になります。

坂本花織は団体戦FSで失敗した最初のジャンプをきれいに降りると波に乗れるでしょう。
しかし、得点と順位が決まる決戦では緊張感が格段に増します。
SPのように落ち着いて滑れるなら、5.69点差を逆転できるかもしれません。

安定感の宮原知子か、勢いの坂本花織か

安定感の宮原知子か、勢いの坂本花織か、どちらかが表彰台の一角に食い込んでくれると私はうれしい。
二人を応援しましょう。

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◇◆◇

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⇒2018年2月2日「坂本花織、平昌五輪はジャンプGOEで稼ぐ」はこちら。

⇒2018年1月12日「宮原知子と坂本花織は四大陸選手権で調整」はこちら。

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坂本花織は平昌でどうした? らしくないぞ!

滑るたびに自己ベストを更新しそう

平昌五輪フィギュアスケートの女子シングル。
オリンピックに初出場の坂本花織が4日、日本オリンピック委員会(JOC)の公式スーツに身を包んで現地入りしています。
報道陣に「ジャケットが似合っている」と言われ、「イエ〜イ」と笑顔で返しました。
何なんでしょう、この選手は・・・。

リュックサックに20個ほどの「御守」がぶら下がっていたそうです。
数の多さで御利益を増やそうとするタイプなのでしょうか。

坂本花織は初出場の四大陸選手権で初優勝を収めており、五輪代表切符をつかんだ全日本選手権から勢いに乗っています。
滑るたびに自己ベストを更新しそうな期待を抱かせてくれます。
気温の高い台湾の四大陸選手権で激しい痛みが出て不安視された右足のうおのめは「ちょっと削ってもらった」と語りました。
平昌は「脳みそが凍る寒さ」ということもあり、大きな支障がないようで一安心です。

寒さ対策も早起き対策も万全に行う

出国前には同じ中野園子コーチの指導を受ける三原舞依からマフラーやカイロなどのチェックが入りました。
三原舞依は平昌五輪本番会場で行われた昨年の四大陸選手権を制し、「寒さ対策」を気にかけてくれました。
代表切符を逃した悔しさを胸にしまい込み、坂本花織のサポートと応援に徹しています・・・。

坂本花織は現地で「早起き対策」も行っています。
太陽に代わる人工の光を浴びて起きられる「照射器」を取り入れました。
かなりの効果があるようで目覚めはいいそうです。

坂本花織は現地で早めに練習を始め、さらにソウルで極秘練習を積んだうえで、11日に江陵アイスアリーナで公式練習を行っています。
ここまでのところはリラックスできており、好調も維持しています。
12日に団体戦女子シングルのフリースケーティング(FS)に出場しますが、やってくれそうです。

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冒頭の得点源でつまずいて動揺する

団体戦女子シングルFSが終わりました。
私が期待を寄せる坂本花織は失敗をやってくれました。
131.91点で5人中5位に終わっています。

冒頭の3回転フリップ−3回転トウループは、最初のジャンプでバランスを崩してコンビネーションにできませんでした。
大きな得点源でつまずき、すっかり動揺してしまいました。
(回転不足も取られています。)
その後もミスが出ています。
懸命にリカバリーに努めましたが、得点を伸ばせませんでした。

個人戦で思い切りのよさを発揮せよ

坂本花織は演技終了直後に顔の前で両手を合わせ、応援席の仲間に謝罪のポーズを示しました。
「いつもどおりの試合と思って臨んだが、どのジャンプも自分のジャンプじゃなかったので悔しい」と振り返っています。
四大陸選手権や全日本選手権よりも足が震え、ジャンプのタイミングが合わなかったとのこと。

坂本花織は緊張感から持ち前の明るさとパワー、思い切りのよさが影を潜め、不本意な出来でした。
「自分には勢いしかない」と語っていたのに、その勢いがまるで感じられません。
私は「どうした? らしくないぞ!」とつぶやいてしまいました・・・。

「少し時間があるので締め直し、個人戦でミスをしないようにしたい」と誓いました。
私は団体戦での日本のメダル獲得は無理と思っていました。
この失敗を引きずらず、個人戦へ向けて貴重な経験を積めたと前向きにとらえるべきです。

夢舞台を楽しむ気持ちを忘れないで

自分に気合を入れるだけでは緊張が増します。
4年の一度の夢舞台に出られ、夢舞台で滑れることを楽しむ気持ちを忘れないでください。
個人戦女子シングルのSPは21日、FSは23日に行われます・・・。

私は坂本花織と宮原知子のどちらかに表彰台に上ってほしいと思っています。

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坂本花織、平昌五輪で中野園子コーチの愛のしごき

体調不良か、8日午後から行方不明

平昌五輪フィギュアスケートの女子シングル。
開幕前日の2月8日午前の練習まで元気一杯だった坂本花織が突然、行方不明になっています。

9日の公式練習、さらに団体戦の応援に姿を見せなかったことから、報道陣に大きな波紋を広げました。
宮原知子はショートプログラム(SP)の曲かけ練習を行い、しかも応援に駆けつけています。

日本フィギュアの小林芳子監督は体調不良を否定しました。
しかし、「4日に現地に入ってからずっと練習してきた。ちょっと疲れてはいる」と語っています。

宮原知子が団体戦SP&FSを滑る

坂本花織は当初、団体戦フリースケーティング(FS)への出場が噂されていました。
指をばきばき鳴らして威嚇できるのでさらわれることはないとしても何らかの「異変」が起こったものと思われます。
シニアデビューシーズンの中盤から急成長を遂げて五輪代表切符をつかんでおり、本番を前に疲れが噴出したのでしょう。

坂本花織が離脱となると、代表2人の女子シングルは11日の団体戦SPと12日の団体戦FSを宮原知子が一人で滑るほかにありません。
実は、足に痛みを抱えながらのオリンピック出場です。
彼女にかかる負担が一気に重くなります。

私は坂本花織も心配ですが、宮原知子も心配です。

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ソウル市内のリンクで極秘練習とか

・・・現場から東海林のり子がお伝えします。

たったいま、坂本花織の動静が分かりました。
選手村を離れ、ソウル市内のリンクで極秘練習を行っています。
中野園子コーチの愛のしごき(猛特訓)が発覚しています。

現在はフィギュア団体戦に加えてショートトラックが行われており、十分な練習時間を取れないことが最大の理由のようです。
そうならそうと言ってほしいですね。

団体戦女子SPのエントリー申請までは選手起用に関する情報が抑えられていました。

私は坂本花織がこっそりと選手村を抜け出し、焼肉とカルビを頬張っているのでないかとも疑っていました。

これにより、身の潔白が証明されました。
話題づくりが随分うまくなりました。

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坂本花織は平昌五輪で残り一人の表彰台へ

3戦連続の 210点超えは本物と語っていた

平昌五輪フィギュアスケート女子シングル代表の坂本花織はGPシリーズ「スケートアメリカ」、全日本選手権、四大陸選手権で合計 210点を超えています。
本人は四大陸選手権の前に「3戦連続で出せたら本物」と語っていましたが、それを成し遂げて初優勝を飾りました。
(国内大会の全日本選手権は非公認記録になります。)

異例の午前開始に備え、朝型生活に改める

坂本花織は競技開始が異例の午前となった本番に備えて「朝型生活」に改めています。
夜間練習を早めに切り上げ、午後10時頃には寝床に入っているようです。
早朝練習に慣れ、だいぶ動けるようになりました。

どうやら楽観的で精神面でも図太さを持つ

坂本花織はもともと明るく楽観的な性格なのでしょう。
全日本選手権では緊張してしまって記憶がないと言いながら、ほぼノーミスで滑り切りました。
無欲だったことが好ましい影響を及ぼしたのかもしれませんが、213.51点で銀メダルをつかみ、圏外から五輪代表切符をさらいました。

女子フィギュアスケート選手としては決してスマートといえません。
しかし、身体面だけでなく精神面でも図太さを持っているようです。

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身体能力が抜群に高く、ジャンプが力強い

坂本花織の特徴は身体能力が抜群に高いことでしょう。
調子がよく、しかも攻撃的に跳んだときのジャンプは日本選手としては素晴らしい高さと幅があります。
力強さでは海外選手にあまり見劣りしません。
高難度ジャンプを得意とすることは現行の採点法で明らかに有利になります。

緊張に打ち克てるならば 220点超えも可能

坂本花織は世界ランクが高くありません。
オリンピックのメダル候補とは見なされていないはずです。

・・・ところが、どっこい。
私は坂本花織が本番の緊張に打ち克って滑れるならば、 220点超えを果たせると思います。
実質残り一人の表彰台に立てる可能性さえ出てきます。

勢いと気合でそのまま突っ走っていきたい

「自分は勢いとか気合とか、ガッツ系の言葉しかない。そのまま突っ走っていきたい」と決意を新たにしました。
名前を伏せると暴走族の発言と間違われます。
私は業績の立て直しを引き受けたクライアントで関係者を集め、「営業は暴走だっ!」と叫びつづけてきました。

おおらかな性格は大舞台で味方となるはず

坂本花織は四大陸選手権の優勝後に現地名物、アツアツジューシーな「小籠包」を10個ほどほおばったそうです。
一年前の世界ジュニア選手権では大会前に食べすぎて胃もたれを起こし、薬を服用する事態になっています。
おおらかな性格ということも大舞台では味方をしてくれるでしょう。

また、四大陸選手権で痛んだうおのめについても、同じ経験を持つ選手の対処法を参考にしながら、本番を乗り越えるつもりです。

坂本花織は大舞台が似合う選手になった!

坂本花織は大激戦の代表選考レースを勝ち抜き、おおいに自信をつけました。
徐々にですが、大舞台が似合う選手になってきました。
うおのめや小籠包でマスコミに話題を提供するコツもつかんだようです。

FSはトリプルアクセルで勝負をかけない

なお、FSにトリプルアクセル(3回転半)を入れて勝負をかけるかもしれないと見られていましたが、うおのめの悪化もあり、五輪本番ではなさそうです。

それでも伸び代を残しており、四大陸選手権から平昌五輪までの期間にどれくらい得点を上澄みするかが楽しみです。
最大で20点の自己ベスト更新が考えられます。

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坂本花織、平昌五輪はジャンプGOEで稼ぐ

オリンピックでの活躍が楽しみになった!

フィギュアスケート四大陸選手権の女子シングルで坂本花織が初優勝を飾っています。
五輪代表選出に重圧を感じながら、しかも右足裏のうおのめの激痛と闘いながら、立派な成績を残しました。
それにけちをつける気はありませんが、宮原知子の不調に助けられた側面もあります。

坂本花織はショートプログラム(SP)で全日本選手権覇者の宮原知子と僅差の2位につけました。
そして、フリースケーティング(FS)で逆転しています。
SPもFSも自己ベストであり、したがって合計得点214.21点も自己ベストです。

FS演技後半の5つのジャンプを着氷する

坂本花織は勝負のFSで冒頭の3回転フリップ−3回転トウループのコンビネーションジャンプ、3回転サルコウを立てつづけに決めて波に乗りました。
基礎点が1割増になる演技後半に5つのジャンプを置き、そのすべてを着氷しました。

坂本花織が大胆に攻めたときのジャンプは幅と高さがあります。
この大会では慎重さが目立ちましたが、それでもきちんとGOE(出来栄え点)を得ています。
(ジャンプが得意な彼女にとり、そのGOEは貴重な得点源です。)

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スピンとステップでもっと得点を伸ばせる

坂本花織はここで行われた昨年の世界ジュニア選手権でもノーミスで滑っており、自分にとって験がいい場所という気持ちで臨んでいます。
そうしたゆとりも逆転劇を支えたのでしょう。
会心の演技を終え、両腕でガッツポーズを見せました。

坂本花織は気温の高い台北でうおのめの痛みがひどくなりましたが、それを乗り越えてSPとFSでおおよそパーフェクトな演技を行いました。
ただし、スピンとステップで取りこぼしが出ています。
本人は平昌五輪までの練習により、まだまだ得点を伸ばせると語っています。

伸び盛りの17歳が最後の調整機会を勝利で締め括り、私はオリンピックでの活躍が楽しみになりました。

◇◆◇

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四大陸フィギュア選手権女子シングル結果

日本勢は5年振りの表彰台独占を狙う

四大陸フィギュアスケート選手権が台湾で行われています。
女子シングルのショートプログラム(SP)が終わり、予想どおり日本の3選手が上位に名前を連ねました。

宮原知子は回転不足も 71.74点で1位

宮原知子は四大陸選手権で2年振りの優勝を目指してSP「SAYURI」を滑り、 71.74点で1位に立っています。

冒頭の3回転ルッツ−3回転トウループのコンビネーションジャンプのルッツで、回転不足を取られました。
それを防ぐために着氷の改善に取り組んできましたので、素直に喜べません。
ただし、本人は着氷のミスでなくジャンプのタイミングのズレが原因と語っています。

宮原知子はこの最小限の失点で演技をまとめています。
感覚は日に日によくなっているとのことですから、フリースケーティング(FS)では完ぺきな滑りを見せてくれるでしょう。

坂本花織はうおのめも 71.34点で2位

坂本花織はSP「月光」を滑り、国際スケート連盟(ISU)公認大会で自身初の70点台となる 71.34点で2位につけました。
宮原知子とわずか0.40点差です。

少しでも得点を伸ばそうと、3つのジャンプを基礎点が 1.1倍になる演技後半に置いています。
最初の3回転フリップ−3回転トウループのコンビネーションジャンプは跳びすぎて壁にぶつかりそうになりました。
それでも残りの2本を含め、すべてのジャンプで1点以上のGOE(出来栄え点)を取っています。
得意とするジャンプには欧米選手に負けない高さと幅があり、女子選手としてはダイナミックです。

坂本花織は五輪代表に選ばれた後の今大会にかなりの「重圧」を感じたようです。
台北の暑さで悪化した「うおのめ」の患部と激痛にやれるだけの対策をやって試合に臨み、会場の手拍子に乗っておおよそノーミスで滑っています。
ただし、中盤のステップでレベル3と取りこぼしています。

坂本花織はダークホースから五輪代表の座を射止めた勢いが衰えていません。
2戦連続で 210点(全日本選手権は非公認)を超えており、今大会ではオリンピックの表彰台の一角に食い込むための最低条件となる 220点超えを果たしたいところです。

本人はFSで 140点を出したいと語りましたが、 150点を目指したいと言ってほしかった。

三原舞依は再出発への 69.84点で3位

昨年の本大会覇者の三原舞依がSP「リベルタンゴ」を滑り、シーズンベストの 69.84点で3位につけています。
最初の3回転ルッツ―3回転トウループを含め、3つのジャンプを決めました。

出遅れの原因となってきたSPでしたが、ノーミスの演技にガッツポーズが飛び出しています。
大人の女性への転身、演技の幅の拡大を最後の大会で果たしました。
私は三原舞依の執念を感じます。
「リベルタンゴ」を引っ込めるという選択肢もあったでしょう。

三原舞依は全日本選手権で五輪代表切符を逃し、前髪を20cm切り落として臨んでいました。
シニアデビューシーズンにブレイクするきっかけとなったこの舞台で再出発への歩みを刻みました。

得意のFSで逆転による連覇を狙っています。

フリースケーティングは26日に行われ、滑走順は2位の坂本花織、3位の三原舞依、1位の宮原知子となります。
日本勢は5年振りの表彰台の独占を狙っています。
おおいに期待できます。

◆書き加え(1月26日)

1位坂本、2位三原、3位宮原で独占

FSが先ほど終わりました。

21番滑走の坂本花織はFS142.87点(技術点 74.78点、演技構成点 68.09点)で214.21点。
自己ベストを更新しましたが、私が期待した 215点超えはなりませんでした。
本人は演技直後、右足の痛みで泣いているのか、ほぼノーミスの演技で笑っているのか分からない、不思議な表情になっています。

22番滑走の三原舞依はFS140.73点(技術点 72.60点、演技構成点 68.13点)で210.57点。
シーズンベストを記録しました。
国際大会で 210点を取れて、いくらか自信の回復が図れたことでしょう。
ここまで得点が伸び悩んでいましたから。
いい形で今シーズンを締め括ることができました。

23番、最終滑走の宮原知子はFS135.28点(技術点 66.52点、演技構成点 69.76点、減点1.00点)で207.02点。
演技後半の3回転サルコウで珍しく転倒があり、得点を伸ばせませんでした。

うおのめの坂本花織が四大陸選手権で初優勝を飾りました。
これにより、日本勢は一昨年の宮原知子、昨年の三原舞依と3大会連続で優勝を飾っています。

また、日本勢による表彰台独占は、2013年の浅田真央、鈴木明子、村上佳菜子以来、5年振りとなりました。
ただし、私が予想していた宮原知子、坂本花織、三原舞依という現時点の実力どおりの順位になりませんでした。

宮原知子と坂本花織はいよいよオリンピックへ向かいます。

⇒2018年1月27日「四大陸選手権男子シングル結果 宇野昌磨と金博洋」はこちら。

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宮原知子、坂本花織、三原舞依が四大陸選手権へ

SP前々日の公式練習に参加

四大陸フィギュアスケート選手権が台湾・台北アリーナで24日に開幕します。
平昌五輪へ向けた最後の実戦となりますが、北米の有力選手は出場しません。
日本勢は表彰台を独占したいところです。

⇒2018年1月22日「四大陸フィギュア女子は日本勢表彰台独占」はこちら。

女子シングルに平昌五輪代表の19歳の宮原知子と17歳の坂本花織、そしてこの大会の連覇を狙う18歳の三原舞依が参加します。
22日、3選手が大会会場(メインリンク)で公式練習を行いました。

宮原知子は氷の感覚にやや戸惑い

宮原知子はショートプログラム(SP)「SAYURI」を滑りました。
冒頭の3回転ルッツ−3回転トウループのコンビネーションジャンプでバランスを崩しました。
ほかは安定しています。
ジャンプがやや浮く感覚の氷のようです。

宮原知子は回転不足を取られないように練習を重ねてきました。
(トウで降りるのでなくエッジでフラットに降りることを意識しています。)
きれいな着氷で次の動きにスムーズに入れるようになりました。

「優勝してオリンピックに臨めれば一番いいけれど、結果よりやってきたことをしっかりやりたい」と抱負を語りました。

坂本花織は3回転ジャンプに乱れ

坂本花織はSPの「月光」を滑りました。
3回転ジャンプが乱れ、精彩を欠いています。
練習時間を目一杯使って調整に励んでいます。

その後、サブリンクで行った練習ではジャンプの調子が上がらず、中野園子コーチに厳しく叱られて涙を流しました。
練習の途中で右足を気にする素振りを見せたそうです。
昨年12月の全日本選手権後の追い込みの練習で痛めた可能性があります。

この会場では昨年3月の世界ジュニア選手権で3位に入っています。
それにより中野園子コーチから今シーズンのシニアデビューが許されたという経緯があります。
リンクの感覚は大丈夫とか。

「SPもフリーもノーミスで滑ること」「試合で集中力を高めること」をテーマに挙げました。
なお、2週間前に痛めた右肩は回復しているようです。

三原舞依は笑顔で今季を締め括る

三原舞依はSPの「リベルタンゴ」を滑りました。
広い会場の雰囲気と軟らかい氷の感触を確かめました。

三原舞依は全日本選手権で5位となり、五輪代表切符をつかめませんでした。
得点を伸ばせずに苦しんだ今シーズンを笑顔で締め括りたいと考えています。

3選手は225〜230点を目標にする

先日の欧州選手権でロシアのアリーナ・ザギトワとエフゲニア・メドベージェワが驚異的な高得点を叩き出しました。
宮原知子と坂本花織は心中が穏やかでないでしょうが、いたずらに気にしてもどうにもなりません。
四大陸選手権で完成度の高い演技を見せることに徹してほしい。

⇒2018年1月20日「メドベージェワ、ザギトワに敗れる」はこちら。

女子シングルのSPは24日に行われます。
3選手とも225〜230点を目標にしているはずです。

◆書き加え(1月24日)

坂本花織の右足不調はうおのめ?

坂本花織が練習時に気にする素振りを見せていた右足はけがでなく、うおのめのようです。
私は故障でなくて一安心しましたが、これがフィギュアスケートの選手にとってかなり厄介なのだとか。

本人が薬指と小指の間にうおのめができ、しかも痛みが増していると語りました。
公式練習で中野園子コーチに視線を送り、首を振ってリンクを降りています。

実は、全日本選手権前にできていました。
鈴木明子が両足にできたうおのめの炎症にソチ五輪で苦しみました。

坂本花織は通院して治療を施していますが、追い込み練習で悪くなっているようです。
四大陸選手権はともかく五輪本番までに何とかしてほしい。

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四大陸フィギュア女子は日本勢表彰台独占

宮原知子、坂本花織、三原舞依が出場

四大陸フィギュアスケート選手権が2018年1月24日から行われます。
開催場所は時差が1時間の台湾です(日本が1時間進む)。
この大会には、ヨーロッパを除くアフリカ、 アジア、アメリカ、オセアニアの4つの大陸の選手が出場します。
ロシアの選手は四大陸選手権と対(つい)をなすヨーロッパ選手権に出場します。

日本の選手は、男子シングルに宇野昌磨、田中刑事、無良崇人、女子シングルに宮原知子、坂本花織、三原舞依が出場します。

約2週間後に行われる平昌五輪の前哨戦と言いたいところですが、フィギュアスケートシングルの有力国で主力選手を送り込むのは日本くらいです。

カナダも米国もオリンピックに照準

女子シングルに関しては、カナダはオリンピックに照準を絞っています。
カナダ選手権1位のガブリエル・デールマンも2位のケイトリン・オズモンドも出場しません。
米国はやはり全米選手権1位のブラディー・テネルも2位の長洲未来も出場しません。

したがって、日本の3選手による表彰台の独占も十分にありえます。
これまでの実績(得点)と照らすと、そうなっても不思議でありません。

とはいえ、私は日本勢の順位が気になります。
五輪代表の宮原知子と坂本花織はおそらく全日本選手権を少なくとも5点上回る得点を出したいと考えています。
女子シングルで 225点を超えられるならば、平昌五輪の表彰台の一角が見えてきます。
(本番での優勝ラインはロシアのエフゲニア・メドベージェワの自己ベスト=歴代最高よりやや低い 235点前後でしょうか。)

現時点の実力がそのまま出れば、1位が宮原知子、2位が坂本花織、3位が三原舞依です。
個人的には五輪代表切符をつかめなかった三原舞依に勝ってほしい。
ならば、今シーズンの低迷を打破するきっかけとなるでしょう。
鬼門のショートプログラム(SP)をノーミスで滑ることが条件になります。
苦手意識が染みついているはずです。

宇野昌磨はノーミスで3百点超えを

男子シングルは、羽生結弦は当然として米国のネイサン・チェンが出場しません。
有力選手は中国の金博洋(きん・はくよう。ボーヤン・ジン)に留まります。

が、宇野昌磨が普通に滑れば勝利を収めます。
残念ながら勝負の興味はありません。

とはいえ、私は宇野昌磨の得点に関心があります。
4回転ジャンプ競争の疲弊から得点が伸び悩む今シーズンの男子シングルで3百点を大きく超えられるならば、平昌五輪の表彰台の一角が見えてきます。
それにはほぼノーミスの演技が求められます。
本人は完成度を重んじて臨むことになります。
(本番での優勝ラインは羽生結弦の自己ベスト=歴代最高よりかなり低い 320点前後でしょうか。)

宇野昌磨はオリンピックの金メダルに手が届きそうになってから欲が強くなり、とりわけジャンプ構成で迷いが膨らみました。
持ち味の安定感が崩壊しました。
四大陸選手権で滑りを立て直せないとすると、本番で相当な苦戦を強いられます。

以上。
男女ともに出場選手のレベルは平昌五輪本番会場で行われた昨年とは大違いです。

欧州選手権にメドベージェワが出場

女子シングルの本番での優勝ラインは欧州選手権に出場するロシアのエフゲニア・メドベージェワとアリーナ・ザギトワの出来(得点)でおおよそ占えます。
なかでもエフゲニア・メドベージェワのけがの回復具合に注目が集まります。

◆書き加え(1月21日)

五輪優勝ラインは異次元の 240点超えか

この記事はかなり前の書き溜めです。

欧州選手権が終わり、女子シングルはロシア勢同士の争いとなりました。
アリーナ・ザギトワが238.24点で自己ベストを15点近く更新し、初対決で絶対女王のエフゲニア・メドベージェワを破っています。
この得点は韓国のキム・ヨナ(金妍児)を抜いて世界歴代2位に当たります。

アリーナ・ザギトワはオリンピックシーズンにシニアデビューし、負け知らずという快進撃が続いています。
エフゲニア・メドベージェワもけがからの復帰戦でありながら232.86点を記録しています。
これも素晴らしい得点です。
おおよそ完治したようであり、ここから調子を上げていくことでしょう。

イタリアの30歳、カロリーナ・コストナーも204.25点でロシア勢の表彰台独占を阻んでいます。
立派です。

エフゲニア・メドベージェワとアリーナ・ザギトワは異次元の強さです。
本番での優勝ラインは 240点を超えるかもしれません。

◆書き加え(1月22日)

ロシアの平昌五輪代表3選手が決定

ロシアフィギュアスケート連盟が平昌五輪代表選手を発表しました。
エフゲニア・メドベージェワとアリーナ・ザギトワ、欧州選手権4位ながらGPファイナル2位のマリア・ソツコワが選ばれています。
ただし、個人資格での参加です。

表彰台を狙う宮原知子と坂本花織の前に立ちはだかります。
私は日本選手に頑張ってほしい。

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三原舞依は四大陸選手権で今年も勝てるか

昨年優勝で急成長のきっかけ
宮原知子からは学び、坂本花織からは刺激

四大陸フィギュアスケート選手権が2018年1月24日から行われます。
開催場所は時差が1時間の台湾です(日本が1時間進む)。

日本勢は、男子シングルに宇野昌磨、田中刑事、無良崇人、女子シングルに宮原知子、坂本花織、三原舞依が出場します。

全日本フィギュアスケート選手権で五輪代表切符をつかめなかった全日本5位の三原舞依は頑張るはずです。
世界フィギュアスケート選手権代表に4位の樋口新葉が選ばれており、おそらく今シーズンの最終戦になります。

三原舞依はともに四大陸選手権に出場する1位の宮原知子からは学び、2位の坂本花織からは刺激が得られます。

三原舞依は昨年のシニアデビューシーズンでの活躍により脚光を浴びました。
それが重圧にもなったのか、オリンピックシーズンで楽しく滑ることができませんでした。

三原舞依は調子を取り戻せ!

実は、三原舞依は初出場の昨年の四大陸選手権で金メダルを獲得し、急成長を遂げました。
ショートプログラム(SP)4位からフリースケーティング(FS)で自己ベストを更新して逆転しました。
合計200.85点は立派であり、この時点の日本女子の 200点超えは浅田真央、安藤美姫、宮原知子の3選手でした。
覚醒のきっかけとなった四大陸選手権で本来の調子を取り戻してほしい。

私はとくに主要大会での得点の伸び悩みの原因となったショートプログラム(SP)でノーミスの演技を見たい。
全日本ではダブルアクセル(2回転半ジャンプ)で転倒しています。

三原舞依は浅田真央に憧れてフィギュアスケート選手を目指しています。
一緒に練習してきた坂本花織と平昌五輪に出場することはできませんでした。
しかし、気持ちの整理をつけ、4年後に行われる北京五輪へ歩み出しました。

自身初の国際大会優勝を飾った四大陸選手権で再び輝いてください。

来季SPは滑りやすい選曲を!

余談。
三原舞依がSPに苦手意識を持っているとしたら、来シーズンは曲選びで冒険しないでほしい。
リラックスして滑りやすいのが一番でしょう。

◆四大陸フィギュアスケート選手権2018予定

1月24日(水) 夕方 女子ショートプログラム
1月25日(木) 夕方 男子ショートプログラム
1月26日(金) 夕方 女子フリースケーティング
1月27日(土) 午後 男子フリースケーティング
       夜 エキシビション

不確かですが、フジテレビで放送されるようです。

四大陸選手権にヨーロッパ勢は除外されます。
国際的に眺めれば、四大陸選手権とヨーロッパ選手権がおおよそ同格のようです。
ロシア勢はこちらに参加します。

◆書き加え(1月11日)

三原舞依は平昌五輪代表の坂本花織とともに兵庫県スケート連盟主催の壮行会に出席しました。

学校では先生やクラスメイトから四大陸選手権の2連覇を期待されています。
本人も今シーズンの集大成と位置づけており、SPとFSで自分らしい演技を行い、来シーズンにつなげたいと意気込みを語りました。

◇◆◇

三原舞依に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年1月6日「三原舞依と松下奈緒、お嬢様への妄想」はこちら。

⇒2017年12月26日「三原舞依はなぜ心から喜べるのか」はこちら。

⇒2017年11月19日「三原舞依、シニア2年目の伸び悩み」はこちら。

⇒2017年11月9日「三原舞依、GPファイナル進出は厳しい」はこちら。

⇒2017年11月5日「三原舞依、メンタルの強靭さと演技の安定感」はこちら。

⇒2017年11月2日「三原舞依は中国杯で金メダルをつかむ」はこちら。

⇒2017年10月11日「三原舞依と宇野昌磨のでこぼこ・・・不安と恐怖」はこちら。

⇒2017年10月8日「三原舞依にいつもの安定感・・・日本女子エース」はこちら。

⇒2017年9月24日「三原舞依、女性へのイメージチェンジに苦しむ」はこちら。

⇒2017年9月22日「三原舞依、ノーミスと2百点超え」はこちら。

⇒2017年5月18日「三原舞依と浅田真央のトリプルアクセル」はこちら。

⇒2017年5月13日「三原舞依はシンデレラの魔法が解ける」はこちら。

⇒2017年5月3日「三原舞依は少女の演技を抜け出せるのか」はこちら。

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宮原知子と坂本花織は四大陸選手権で調整

平昌五輪表彰台への課題
GOE(出来栄え点)も伸ばしたい

四大陸フィギュアスケート選手権が2018年1月24日から行われます。
開催場所は時差が1時間の台湾です(日本が1時間進む)。

日本勢は、男子シングルに宇野昌磨、田中刑事、無良崇人、女子シングルに宮原知子、坂本花織、三原舞依が出場します。

宮原知子と坂本花織は平昌五輪への調整の機会となります。
むろん練習というつもりはありませんが、自分の演技や調子を客観的につかみながら滑るはずです。

どちらも目標は明確なので、課題を持って四大陸選手権に臨みます。
宮原知子は滑りの力強さ、坂本花織は表現のブラッシュアップを求めていることでしょう。

それと、オリンピックで表彰台に立つにはGOE(出来栄え点)を伸ばしたいところです。

三原舞依は北京五輪にプラス

ファンの期待の大きかった三原舞依は代表切符をつかめませんでしたが、宮原知子と坂本花織の尋常でない緊張に触れるだけで4年後の北京五輪出場にプラスになります。

◆四大陸フィギュアスケート選手権2018予定

1月24日(水) 夕方 女子ショートプログラム
1月25日(木) 夕方 男子ショートプログラム
1月26日(金) 夕方 女子フリースケーティング
1月27日(土) 午後 男子フリースケーティング
       夜  エキシビション

不確かですが、フジテレビで放送されるようです。

四大陸選手権にヨーロッパ勢は除外されます。
国際的に眺めれば、四大陸選手権とヨーロッパ選手権がおおよそ同格のようです。
ロシア勢はこちらに参加します。

◆書き加え(1月8日)

宮原知子は振袖姿で成人式

宮原知子は京都市の成人式に初めての振袖姿で出席しています。
式典前に門川大作京都市長と対面し、エールを送られています。

市長は困難を乗り越えて活躍する姿が若者や子どもの励みになると述べ、花束を手渡しました。
宮原知子は夢の大舞台で自分らしい演技ができるように頑張りたいと答えました。

私は四大陸選手権で 220点を確実に上回ると思います。

◆書き加え(1月11日)

坂本花織は220点超えで本物

坂本花織は兵庫県スケート連盟主催の壮行会に三原舞依とともに出席しています。
4年に一度しかないオリンピックで自分の精一杯の滑りを見せると誓っています。

平昌五輪へ向けて気持ちが高まっているようです。
全日本選手権後に休んだのは元日だけということです。

代表候補の一人に浮上したGPシリーズ「スケートアメリカ」、そして代表切符をつかんだ全日本選手権と、2戦連続で 210点超えを果たしました。
坂本花織は3戦連続でできたら本物だと語っています。

私としては四大陸選手権の先の平昌五輪で 220点超えを成し遂げるという言葉を聞きたかった。
本音を言えば、四大陸選手権で 220点、平昌五輪で 225点を目指してほしい。

◇◆◇

宮原知子に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年1月7日「宮原知子選手に憧れました・・・」はこちら。

⇒2017年12月31日「宮原知子の演技はお年玉並みの安定感」はこちら。

⇒2017年12月29日「宮原知子といえば練習の虫、辛抱の天才」はこちら。

⇒2017年12月25日「エース宮原知子と伸び盛り坂本花織が平昌五輪代表」はこちら。

⇒2017年12月22日「伏兵・坂本花織と本命・宮原知子の対決へ」はこちら。

⇒2017年12月18日「宮原知子は引っ込み思案なのに閉店しない」はこちら。

⇒2017年12月13日「宮原知子が五輪代表選考レースから抜け出す」はこちら。

⇒2017年12月10日「ハマちゃんとサーさんコンビ、GPファイナルの感動」はこちら。

⇒2017年12月8日「宮原知子、GPファイナルは全日本へのステップ」はこちら。

⇒2017年12月2日「宮原知子、GPファイナル出場のマイナス」はこちら。

⇒2017年11月29日「宮原知子は2位に僅差の4位なら平昌五輪代表へ」はこちら。

⇒2017年11月28日「宮原知子へ全日本選手権2位狙いのすすめ」はこちら。

◇◆◇

坂本花織に関するブログは以下のとおり。

⇒2017年12月25日「エース宮原知子と伸び盛り坂本花織が平昌五輪代表」はこちら。

⇒2017年12月22日「伏兵・坂本花織と本命・宮原知子の対決へ」はこちら。

⇒2017年12月3日「坂本花織は自ら演技の余韻をぶち壊す」はこちら。

⇒2017年10月22日「樋口新葉と坂本花織のフィギュアGPシリーズ」はこちら。

⇒2017年10月16日「坂本花織は関節をぼきぼき鳴らす・・・17歳の勢い」はこちら。

⇒2017年3月18日「本田真凜、坂本花織、白岩優奈はうふん!」はこちら。

⇒2016年12月17日「坂本花織、大舞台での緊張と動揺」はこちら。

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ブレイディ・テネルと坂本花織は平昌ダークホース

平昌フィギュア女子シングル

ブレイディ・テネル全米初優勝

全米フィギュアスケート選手権が終わり、女子シングルの平昌五輪代表3選手が決まりました。
19歳の新星が生まれました。

ショートプログラム(SP)1位のブレイディ・テネルがフリースケーティング(FS)でもノーミスの演技を見せ、合計219.51点で初優勝を飾りました。
国内大会なので非公認ながら自己ベストを15点以上も更新しました。
有力選手が苦しむなか、得点源のジャンプを完璧に決めたようです。

ブレイディ・テネルはGPシリーズ最終戦「スケートアメリカ」で宮原知子坂本花織に次ぐ3位となるまで、あまり知られていませんでした。
本田真凜が2位に留まった昨シーズンの世界ジュニア選手権では7位でした。)

バンクーバー五輪4位の長洲未来が2位となりました。
トリプルアクセル(3回転半)に果敢に挑んでいます。
復活と呼べるでしょう。
昨シーズンの覇者のカレン・チェンは3位でした。
ソチ五輪代表のアシュリー・ワグナーは4位に留まり、補欠に回っています。

平昌五輪メダル争いの有力選手

平昌五輪でのメダル争いは世界選手権で2連覇のエフゲニア・メドベージェワ、シニアデビューシーズンで負けなし、GPファイナルで優勝のアリーナ・ザギトワらロシア勢がリードしています。
高得点の二人を宮原知子と坂本花織、GPファイナル3位のカナダのケイトリン・オズモンドらが追いかけます。

坂本花織もそうでしたが、ブレイディ・テネルは五輪直前に急成長を遂げました。
どちらもメダル争いのダークホースとなるかもしれません。
緊張の高まる4年に一度のオリンピックでは本命が大崩れし、一番勢いのある選手が表彰台の頂点に立つことがあります。
平昌五輪でも意外なドラマが起こるのでしょうか。

◇◆◇

坂本花織に関するブログは以下のとおり。

⇒2017年12月27日「焼肉怪獣坂本花織は韓国平昌で勝てるのか?」はこちら。

⇒2017年12月25日「エース宮原知子と伸び盛り坂本花織が平昌五輪代表」はこちら。

⇒2017年12月22日「伏兵・坂本花織と本命・宮原知子の対決へ」はこちら。

⇒2017年12月3日「坂本花織は自ら演技の余韻をぶち壊す」はこちら。

⇒2017年10月22日「樋口新葉と坂本花織のフィギュアGPシリーズ」はこちら。

⇒2017年10月16日「坂本花織は関節をぼきぼき鳴らす・・・17歳の勢い」はこちら。

⇒2017年3月18日「本田真凜、坂本花織、白岩優奈はうふん!」はこちら。

⇒2016年12月17日「坂本花織、大舞台での緊張と動揺」はこちら。

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宮原知子といえば練習の虫、辛抱の天才

宮原知子は練習の虫

宮原知子といえば「練習の虫」です。
私は子ども向けの昆虫図鑑で調べましたが、見つかりませんでした。
(発行年が古くて新種が載っていないのかもしれません。)
人間が虫になるのはよくよくのことです。

宮原知子は辛抱の天才

彼女を指導する濱田美栄コーチは「辛抱の天才」と評しました。
66年生きてきた私は世の中にいろいろなタイプの天才がいることを知っていますが、これも新種といえます。
辛抱といえばNHK朝ドラ「おしん」を思い浮かべますが、天才と呼ぶのは違和感があります。
宮原知子はついに「おしん超え」を果たしました。

不器用な努力家

宮原知子が注目されるようになった頃、私は不器用な努力家だと思いました。
正確に滑り、正確に跳びますので、得点は悪くありません。
しかし、懸命な練習の積み重ねにより「技術」を伸ばしたとしても、一流のフィギュアスケーターになれない・・・。

ところが、その後の成長と活躍は知られるところです。
全日本選手権で3連覇を飾り、世界選手権で銀メダルをつかんでいます。

私は、フィギュアスケートの「表現」は生まれつきの資質がかなり影響すると考えていました。
なのに、その表現さえ練習の積み重ねにより着実に高めました。
復帰後は表情も含めて心のこもった演技を行えるようになり、「演技構成点」が劣ることはありません(むしろハイスコアです)。

けがを好機に変える

練習漬けの宮原知子はけがをし、適度に休養を取ることの大切さに気づきました。
治療中はとくにフィギュアスケート以外の領域や事柄に積極的に触れ、親しみました。
東京のリハビリ・トレーニング施設でけがの苦しみと戦い、早期の復帰を目指すさまざまな競技の選手とも交わりました。
こうした経験が内に向きがちだった視線を外へ向かわせ、人間の幅を広げました。
アスリートとして最大のピンチ(苦境)をチャンス(好機)に変えています。
この子はおそらく頭もいい。

ミス・パーフェクト

宮原知子は復帰後、短期間で3戦をこなしました。
GPファイナルの後にオフを2回取って体を休め、温泉でリフレッシュしたそうです。
私はもともとメンタルが強い宮原知子がリラックスして五輪代表最終選考会を兼ねる全日本フィギュアスケート選手権で滑ったらミスをするはずがないと思っていました。
あまり知られていませんが、ミスをしないから「ミス・パーフェクト」と呼ばれているのです。
本人はこれまでで一番緊張したと語っていますが、はた目にはとても冷静でした。

SPは宮原さゆりへ

宮原知子はピンク色の衣装を着てショートプログラム(SP)を舞いました。
感情移入を含めた表現が素晴らしく、いつのまにか「宮原さゆり」になりきっていました。
回転不足を取られて得点は僅差の2位に留まりましたが、私は「勝ったな」と思いました。

私はこの選手が大崩れした演技を思い出せません。
五輪代表切符がかかる大一番というのに呆れるほどの落ち着きです。
動きや仕草にも細やかな神経が行き届いています。
フリースケーティング(FS)はさらに安心して見ていられました。
合計 220点台は見事でした。

宮原知子のジャンプ

正直に述べれば、2〜3年前より改善された気がしますが、ジャンプにもうちょっと高さと幅があれば見るほうは一層楽しめます。
(跳躍力のある若手が多くなりました。)
美しさの備わったジャンプのはずですが、先に「正確さ」を感じてしまいます。
が、私はもう宮原知子に求めないことにしました。
選手にはそれぞれ自分が跳ぶタイミングやリズムがあるのでしょう。

宮原知子のコメント

宮原知子は平昌五輪へ向けて体力が増し、調子が上がり、滑りがさらに力強くなっていくことでしょう。
「ようやくこれで世界のトップと戦うためのスタート地点にたどり着きました」とあくまで謙虚に語っています。
このコメントも好感が持てます。

宮原知子も焼肉怪獣へ

その宮原知子が全日本選手権4連覇を叶え、焼肉で祝ったそうです。
あの坂本花織に続いて宮原知子も「焼肉怪獣」と化し、平昌五輪で戦います。
フィギュア女子シングルの選手の間にカルビ肉によるエネルギーチャージが流行りはじめています。

⇒2017年12月27日「焼肉怪獣坂本花織は韓国平昌で勝てるのか?」はこちら。

私はピョンチャンオリンピックでの二人の活躍がとても楽しみです。
待ち遠しい・・・。

◇◆◇

宮原知子に関するブログは以下のとおり。

⇒2017年12月25日「エース宮原知子と伸び盛り坂本花織が平昌五輪代表」はこちら。

⇒2017年12月22日「伏兵・坂本花織と本命・宮原知子の対決へ」はこちら。

⇒2017年12月18日「宮原知子は引っ込み思案なのに閉店しない」はこちら。

⇒2017年12月13日「宮原知子が五輪代表選考レースから抜け出す」はこちら。

⇒2017年12月10日「ハマちゃんとサーさんコンビ、GPファイナルの感動」はこちら。

⇒2017年12月8日「宮原知子、GPファイナルは全日本へのステップ」はこちら。

⇒2017年12月2日「宮原知子、GPファイナル出場のマイナス」はこちら。

⇒2017年11月29日「宮原知子は2位に僅差の4位なら平昌五輪代表へ」はこちら。

⇒2017年11月28日「宮原知子へ全日本選手権2位狙いのすすめ」はこちら。

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焼肉怪獣坂本花織は韓国平昌で勝てるのか?

火事場の馬鹿力
「オリゴン」は氷上でカルビパワーを炸裂させよ!


フィギュアスケートの女子シングル。
全日本選手権が終わり、それまで選考基準で筆頭に立っていた樋口新葉を逆転して平昌五輪代表切符をもぎ取ったのが坂本花織(さかもと・かおり)でした。
何といっても直接対決を制し、2位に入ったのが効いています。
かたや樋口新葉は4位と表彰台に上れなかったのが響きました。
二人は高校2年生ですので、ライバル意識もひときわ強かったことでしょう。

私自身は全日本選手権での一発勝負がいいと考えています。
例外が認められるのは明確な「実績」を持つ選手だけです。
この実績とは、オリンピック、世界選手権、GPファイナルで結果を残した場合に限られます。
表彰台が最低条件です。

全日本直前の急成長

坂本花織は最後に、宮原知子からやや間があり発表されました。
どの選手より大きな歓声と拍手で迎えられました。
晴れがましい表情で、うれしそうなこと。
全日本選手権の直前で、それまでの努力が得点に結びつくようになりました。

一夜明け、坂本花織はわずか4時間の睡眠でしたが、笑顔が弾けていました。
想像を超える祝福メッセージが寄せられ、読み終わっていないそうです。
(読み切れないほどたくさん来たぞとアピールしたかったわけでありません、おそらく。)
(こういうときには突然、友だちが増えるものです。)

本人は平昌五輪では時差がいくらかあると勘違いしていました。
こういう大雑把なところは勉強でなかなか身に着けられません。
午前に競技が行われるので朝の練習を重視していくと当たり前のことを真顔で語りました。

最大限の頑張りのわけ

坂本花織は太りやすい体質とか。
今夏から栄養士が朝・昼・晩の3食に加え、間食もチェックしています。
(ちょっと目を離したすきにおやつを口に入れてしまうということではありません。)

中野園子コーチから全日本選手権が終わったら肉をたくさん食べてもいいと言われていたようです。
私はショートプログラム(SP)、そしてフリースケーティング(FS)のおおよそノーミスの演技に感心しました。
「ながら視聴」の私はこれまで彼女の演技を注意深く見たことがありません。
素晴らしい出来でした。

坂本花織はしっかり前を見据えて滑っていました。
それもこれもおいしいお肉が目の前にぶら下がっていたからでした。
私はやっと「火事場の馬鹿力」の謎が解けました。
脂分の多い「カルビ」に決まっています。
中野園子コーチの手綱さばきは見事であり、坂本花織の頑張りを最大限に引き出しました。
食べ物による生徒の動機づけが巧みな先生なのでしょうか?

焼肉はご褒美といえます。
時差は分からなくても、「先生のおうちにすごいでかいお肉が届いた」ことを決して見逃しません。
すでに大物の風格を漂わせています。

ロシア勢にストップ!

日本勢が平昌五輪で戦うロシア選手は表彰台を独占しそうです。
世界女王エフゲニア・メドベージェワがけがで欠場したロシア選手権ではシニアデビュー1年目のアリーナ・ザギトワが 230点台で優勝を飾っています。
非公認ながら、べらぼうな点数です。
おそろしあ(←我慢してきましたが、ついに使ってしまいました)。
(ロシアは国としてでなく個人資格での参加になります。)

しかしながら、坂本花織は女子フィギュアの選手としては体格ががっちりしています。
滑りがパワフルで、とくに得意の高難度ジャンプは高さも幅も十分です。
これでキムチと一緒にたらふく食べたら、坂本花織は焼肉怪獣並みの強さになるでしょう。
私のなかに「オリゴン」という想像力を掻き立てる名前が浮かんできました。
彼女のイメージによく合います。
どうか平昌五輪の氷上で「カルビパワー」を炸裂させてほしい。

01エネルギー満タンの坂本花織はこれまで以上に指をばきばき鳴らし、ロシア勢をびびらせる作戦を取るはずです。
相撲でいう「猫騙し」です。
私も自室で飼う「クマ(アメショー。♂)」が荒れ狂うときにやっています。
あまり知られていませんが、猫に猫騙しはてきめんに効きます。

大舞台での大逆転や大勝利には、坂本花織のような貪欲さや豪快さが必要なのかもしれません。
まだ荒削りですが、勢いが凄い。
(自身、本番までに表現面の強化を課題に挙げています。)

私は安定感の宮原知子とともに強心臓の坂本花織に平昌五輪の表彰台に立ってほしい。
二人はおそらく性格的にも対照的であり、かなりいい組み合わせかもしれません。

後は食べすぎて「真の怪獣(シン・オリゴン)」にならないように注意するだけです。

◇◆◇

坂本花織に関するブログは以下のとおり。

⇒2017年12月25日「エース宮原知子と伸び盛り坂本花織が平昌五輪代表」はこちら。

⇒2017年12月22日「伏兵・坂本花織と本命・宮原知子の対決へ」はこちら。

⇒2017年12月3日「坂本花織は自ら演技の余韻をぶち壊す」はこちら。

⇒2017年10月22日「樋口新葉と坂本花織のフィギュアGPシリーズ」はこちら。

⇒2017年10月16日「坂本花織は関節をぼきぼき鳴らす・・・17歳の勢い」はこちら。

⇒2017年3月18日「本田真凜、坂本花織、白岩優奈はうふん!」はこちら。

⇒2016年12月17日「坂本花織、大舞台での緊張と動揺」はこちら。

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三原舞依はなぜ心から喜べるのか

心根の清らかさとやさしさ
坂本花織へ天使の祝福


全日本フィギュアスケート選手権の男子シングルのフリースケーティング(FS)が終わって1時間ほど経ち、平昌五輪代表が発表されました。

⇒2017年12月25日「エース宮原知子と伸び盛り坂本花織が平昌五輪代表」はこちら。

三原舞依は会場を出たところでインタビュアーにつかまっています。
最初に飛び出したのが祝福の言葉でした。
中野園子コーチのもとで一緒に練習する坂本花織が五輪代表に選ばれたことを喜びました。
表情に曇りがなく、心からそう思っているのが伝わってきます。
私は感動しました。
(余談ですが、氷の外は一段ときれいで驚きました。)

ショートプログラム(SP)7位からFSで5位に巻き返しましたが、五輪代表切符を逃したのは明らかでした。
1日で気持ちの整理をつけるのは難しかったでしょう。
それ以前に、敗北を受け入れるのはとてもつらかったはずです。
どうして自分のことのように喜べるのか、心の狭い私には無理です。
さらに、今シーズンの演技でオリンピックに出ても期待を裏切るだけという趣旨の発言をしました。

三原舞依の真価が表れる

その人間の本質や真価がもっとも表れやすいのは敗北を喫したときでしょう。
トップクラスの選手はオリンピック出場を目指して過酷な練習を積んできました。
代表漏れで受けるショックは「悔しい」などという生やさしい言葉で語れません。

三原舞依は闘病生活でさまざまな痛みや苦しみを味わい、それを乗り越えてきたせいか人間ができています。
まだ高校3年生です・・・。

坂本花織がしのぎを削ってきたライバルであり親友の三原舞依から激励を受けたことを明かしています。
「一緒に練習してきた仲間が五輪に出られてうれしいと言ってくれて、ありがとうと言うしかなかった」と感謝しました。
同時に、救われた気分でしょう。

⇒2017年12月24日「坂本花織は紀平梨花にお歳暮を贈れ」はこちら。

三原舞依は全日本選手権への調整の過程で気候の変動により練習ができなくなったりしたそうです。
(やはり体調の悪化にも苦しみました。)
FSで演技前に大きな歓声を受け、演技後に万雷の拍手に包まれました。
笑顔で決めたいと思っていたそうですが、こらえきれずに顔を覆っています。
天使をテーマとしたFSには彼女の心根の清らかさがよく出ていました。

背伸びしすぎ?

平昌五輪代表を逃したという結果から眺めれば失敗に終わりました。
シニア1年目のエース級の活躍で高まったファンの期待に応えようと、スイッチが入りました。
そうでなくても凄まじい重圧がかかるオリンピックシーズンに、「大人の女性への変身」や「新ジャンルの曲(振付)への挑戦」などいささか背伸びしすぎたかもしれません。
意気込みが空回りしてしまったかな。

本人が気づいているかどうか、すでに美しい大人の女性になっています。
時期が来れば、自然にそうなるのですね(私も反省)。

三原舞依は来春から芦屋高校と最寄駅が2つ違う甲南大学に進学します。
練習環境を変えることなく、北京五輪へ歩み出します。
が、その前に、ブレイクするきっかけとなった四大陸フィギュアスケート選手権で立て直しを図ってほしい。

採点法見直しが追い風

人柄は表情にも昨シーズンの演技にも表れていましたが、私はいくらか心配になりました。
オリンピックの代表争いを勝ち抜くには、性格がよすぎるのでなかろうかと。
この子はやさしい。

三原舞依はジャンプを不得手としているわけでありませんが、ファンに心を伝えたい気持ちがひときわ強い。
採点法が見直されそうなので、表現を大切にする彼女には追い風になるでしょう。

◇◆◇

三原舞依に関するブログは以下のとおり。

⇒2017年11月19日「三原舞依、シニア2年目の伸び悩み」はこちら。

⇒2017年11月9日「三原舞依、GPファイナル進出は厳しい」はこちら。

⇒2017年11月5日「三原舞依、メンタルの強靭さと演技の安定感」はこちら。

⇒2017年11月2日「三原舞依は中国杯で金メダルをつかむ」はこちら。

⇒2017年10月11日「三原舞依と宇野昌磨のでこぼこ・・・不安と恐怖」はこちら。

⇒2017年10月8日「三原舞依にいつもの安定感・・・日本女子エース」はこちら。

⇒2017年9月24日「三原舞依、女性へのイメージチェンジに苦しむ」はこちら。

⇒2017年9月22日「三原舞依、ノーミスと2百点超え」はこちら。

⇒2017年5月18日「三原舞依と浅田真央のトリプルアクセル」はこちら。

⇒2017年5月13日「三原舞依はシンデレラの魔法が解ける」はこちら。

⇒2017年5月3日「三原舞依は少女の演技を抜け出せるのか」はこちら。

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坂本花織は紀平梨花にお歳暮を贈れ

京都・神戸の関西連合は強し
濱田門下生が中野門下生をアシスト

平昌五輪代表最終選考会を兼ねる全日本フィギュアスケート選手権。
2枠をかけた女子シングルの戦いは熾烈を極めました。
フリースケーティング(FS)が行われ、やはり本命・宮原知子と伏兵・坂本花織の対決になりました。

宮原知子は京都に拠点を置く濱田美栄コーチの門下生です。
坂本花織は神戸に拠点を置く中野園子コーチの門下生です。

⇒2017年12月22日「伏兵・坂本花織と本命・宮原知子の対決へ」はこちら。

そして、宮原知子(みやはら・さとこ)が浅田真央以来の4連覇を成し遂げ、平昌五輪代表に決まりました。
表彰式では自分の定位置に収まったかのような貫禄を漂わせました。
2か月ほどでエースの完全復活です。

実は、心配性の私はFSが終わりもしないのに、「宮原知子が1位、坂本花織が2位、樋口新葉が3位」になったら、あるいは「坂本花織が1位、樋口新葉が2位、宮原知子が3位」になったら五輪代表はどうなるのかやきもきしていました。
滅茶苦茶ややこしそうです。

選考基準というガイドラインが公表されていますが、きわめて曖昧です。
人間が行うことですから「印象」にもかなり左右されます。
オリンピックでよりいい成績を収め、よりいい順位を取れそうかどうか。
この印象には、五輪へ向けての勢いも含まれます。

五輪代表切符をつかもうとする有力選手はFSを滑り終えた直後の表情に「当落」が見て取れます。

失意の樋口新葉、歓喜の坂本花織

当事者が何より分かっているのです。

精一杯滑った樋口新葉が氷に「感謝」を伝えた仕草に心を打たれました。
同時に、彼女の「観念」が反映されている所作にも思えました。

2位が坂本花織、3位が樋口新葉ならば、平昌五輪代表選考は揉めたかもしれません。
しかし、二人に6点以上の得点差があります。
それに、実績が抜群の選手を除いて全日本選手権の結果が重んじられてきました。

決定的だったのは五輪出場資格のない紀平梨花が3位に割り込んだことです。
それにより樋口新葉が全日本選手権の表彰台を逃しました。


気の毒ですが印象が悪すぎます。
坂本花織がすんなりと選ばれるでしょう。
だれも異論を唱えないはずです。
世界フィギュアスケート選手権で3枠を確保していたら樋口新葉も選ばれましたが、致し方ありません。

私は濱田門下生の紀平梨花が表彰台に上るようなことがあれば、五輪代表選考に影響を及ぼすと考えていました。
結果として、中野門下生の坂本花織の選出をアシストしました。

坂本花織は紀平梨花にお歳暮を贈ったほうがいいのかもしれません。
お年玉をあげてもいいのかもしれません。
お金がなければメールで済ませるという節約の一手もあります。
(私が新幹線のぞみに乗ったとき、おそらく大阪の中小企業の社長がケータイでこてこてに値切っていました。)

坂本花織はSP1位の重圧と最終滑走の緊張に打ち克ちました。
SPとFSをおおよそノーミスで滑ったのは立派です。
この選手は体つきががっしりとしてパワーもあるので、演技が引き立ちます。
とりわけジャンプの見栄えがします。

坂本花織は五輪代表選考レースを後方から一気にまくりました。
さし馬みたいな「馬力」があったということです。
あとは一流馬に特有の「品格」を備えるだけです。

横綱は勝つだけでは尊敬されません。
敗者への敬意と心配りも忘れてはなりません。

本人はFSの記憶があまり残っていないそうですが、私にはとても落ち着いて滑っているように見えました。
シニア1年目であり、オリンピックまでに 220点台に届きそうな勢いを感じます。
宮原知子もそうですが、表彰台に上る可能性があると思います。

坂本花織、おめでとう!

なお、平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)代表選考は私が行うわけでありません。
残念ながら、何の権限も持ちません。
私は信じて疑いませんが、正式発表はきょう、男子シングルのFSが終わった後、午後10時30分頃です。

◇◆◇

坂本花織に関するブログは以下のとおり。

⇒2017年12月22日「伏兵・坂本花織と本命・宮原知子の対決へ」はこちら。

⇒2017年12月3日「坂本花織は自ら演技の余韻をぶち壊す」はこちら。

⇒2017年10月22日「樋口新葉と坂本花織のフィギュアGPシリーズ」はこちら。

⇒2017年10月16日「坂本花織は関節をぼきぼき鳴らす・・・17歳の勢い」はこちら。

⇒2017年3月18日「本田真凜、坂本花織、白岩優奈はうふん!」はこちら。

⇒2016年12月17日「坂本花織、大舞台での緊張と動揺」はこちら。

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和田創

和田創研代表
シニア起業家
和田 創(わだ・そう)

数字立て直し(伸長)一筋の経営コンサルタント。
教育と指導の年間実績は約百回。対象は社長から役員、管理者、社員まで、テーマは経営から管理、採用、事業、商品、企画まで広範。著書や教材は多数。
2017年、66歳以降はAIやロボット関連の起業に挑むとともに、おもに内需・地場企業から先端分野・成長分野の事業・商品開発を請け負う。

その他の役職
面白くないジョークの会会長 

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