コンサルの引き出し|和田創ブログ

だれの目の前にも可能性の地平は広がる。それを切り拓けるかどうかは自分次第である。「面白くないジョークの会」初代会長が解き明かす経営と人生の奥義とは?

坂本花織平昌五輪銅メダル

坂本花織、平昌五輪銅メダル獲得の必要条件

宮原知子とどちらかが逆転で表彰台へ!

平昌五輪のフィギュアスケート女子シングル。
21日にショートプログラム(SP)が行われ、宮原知子が4位、坂本花織が5位といい位置につけています。
男子シングルで五輪連覇の偉業を成し遂げた羽生結弦、ワンツーフィニッシュを飾った宇野昌磨から勇気を授かりました。

個人資格で参加しているロシアのエフゲニア・メドベージェワとアリーナ・ザギトワが目もくらむ高得点を叩き出しており、いずれかのワンツーフィニッシュになることは間違いありません。
二人はエテリ・トゥトベリーゼコーチに師事する同門です。

そうなると、残されるのは「銅メダル」ということになります。

笑顔が出るときの坂本花織は出来がいい

日本勢は二人ともオリンピックに初出場です。
坂本花織は全日本選手権でぎりぎりで代表切符をつかみました。
しかも、安藤美姫以来となる高校生です

私は、伸び盛りの坂本花織が自己ベストを更新してきた勢いを保つなら、それなりの得点は出せると思っていました。
しかし、4年に一度の祭典では大変な重圧がかかり、勢いを殺がれるだろうと考えていました。

その坂本花織は笑顔で出たときには成績がいいとのことで、中野園子コーチからそこを念押しされて明るい表情でリンクに飛び出しました。
演技前にわずかでも精神的な余裕を持つことができました。

坂本花織はオリンピックの魔物に勝った

坂本花織はベートーベンの「月光」の調べに合わせて滑りはじめました。
基礎点が 1.1倍になる演技後半に集めた3つのジャンプを勢いよく踏み切り、伸びやかに着氷しました。
最初の3回転フリップ−3回転トウループは1.40点のGOE(出来栄え点)を引き出しました。

坂本花織はパワフルでしなやかなスケーティング、持ち味の高さと幅のあるダイナミックなジャンプで魅了しました。
楽しそうに滑り終え、渾身のガッツポーズを見せています。

自己ベストを更新する 73.18点をマークしました。
演技後のインタビューの充実した表情、ほっとした表情が印象的でした。
「いままでで一番よかった。オリンピックの魔物に勝った」と語っています。

category:坂本花織ブログはこちら。

表彰台争いはSP70点台の4選手になる

23日に行われるフリースケーティング(FS)の最終グループの6選手のうち、ロシア勢を除いた4選手はSPで70点台をマークしました。
おそらくここまでが銅メダル争いに加われるでしょう。

SP3位のカナダのケイトリン・オズモンドは昨シーズンの世界選手権でエフゲニア・メドベージェワに次いで銀メダルを獲得しています。
SP6位のイタリアのカロリーナ・コストナーは31歳であり、演技時間の長いFSでは厳しいような気もします。

4回転ジャンプ競争の男子シングルと違い、女子シングルはジャンプ構成そのもので大差がつきません。
それだけにちょっとしたミスが命取りになります。
完璧な演技が求められます。

宮原知子はFSで回転不足に神経を使う

ちなみに、宮原知子も自己ベストを更新する 75.94点をマークしました。
持ち味の安定感が戻っており、最大の課題だった「回転不足」を克服しています。
本人も目安としていた75点超えに手応えを感じました。

しかし、エースとして責任感や使命感が強い分、顔の表情も体の動きも硬いように見えました。
また、高難度ジャンプが多いFSでは回転不足に神経を使わなければなりません。
これだけでもかなり消耗しそうです。

坂本花織は得意のジャンプのGOE次第

坂本花織はSPでは気負いがなく、自然体で臨んでいます。
FSの前日練習でもリラックスしており、調子は悪くなさそうです。
「ここまで勢いで来られたので、そのまま突っ走っていきたい」と語っています。

とはいえ、演技構成点が4選手のなかでもっとも低得点でした。
FSではその演技構成点が倍になります。
それゆえ、得意のジャンプでつまずかないだけでなく、GOE(出来栄え点)をきちんと稼ぐことが必要条件になります。

坂本花織は団体戦FSで失敗した最初のジャンプをきれいに降りると波に乗れるでしょう。
しかし、得点と順位が決まる決戦では緊張感が格段に増します。
SPのように落ち着いて滑れるなら、5.69点差を逆転できるかもしれません。

安定感の宮原知子か、勢いの坂本花織か

安定感の宮原知子か、勢いの坂本花織か、どちらかが表彰台の一角に食い込んでくれると私はうれしい。
二人を応援しましょう。

category:坂本花織ブログはこちら。

◇◆◇

坂本花織に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年2月14日「坂本花織は平昌でどうした? らしくないぞ!」はこちら。

⇒2018年2月10日「坂本花織、平昌五輪で中野園子コーチの愛のしごき」はこちら。

⇒2018年2月3日「坂本花織は平昌五輪で残り一人の表彰台へ」はこちら。

⇒2018年2月2日「坂本花織、平昌五輪はジャンプGOEで稼ぐ」はこちら。

⇒2018年1月12日「宮原知子と坂本花織は四大陸選手権で調整」はこちら。

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宮原知子、平昌五輪銅メダル獲得の必要条件

女子シングルの焦点は銅メダルの争い

平昌五輪フィギュアスケート女子シングルの宮原知子。
21日に江陵アイスアリーナでショートプログラム(SP)が行われます。

私は出張中でまたしても生放送も再放送も楽しめず、動画で見ることになります。
時間の都合をつけられなくても動画に助けられているわけですから文句をいう筋合いでありませんが、先に結果を知ってしまうことになり、緊張感や期待感がありません。
どきどき、わくわくしながら宮原知子と坂本花織の演技を応援したかった・・・。

女子シングルはロシア(個人資格での参加)のエフゲニア・メドベージェワとアリーナ・ザギトワの同門対決によるワンツーフィニッシュは動きません。
金メダルと銀メダルは2選手の実質、予約席です。

そうなると、焦点は表彰台の一角の「3位」です。
宮原知子はイタリアのカロリーナ・コストナー、カナダのケイトリン・オズモンドとともに銅メダル争いに身を投じます。
ほかに、カナダのガブリエル・デールマン、トリプルアクセル(3回転半)を跳ぶ米国の長洲未来です。

私は伸び盛りの坂本花織が勢いをそのまま出せれば十分にチャンスがあると考えています。

メダル獲得へ、求められる完璧な演技

4回転ジャンプ競争が過熱した男子シングルと異なり、女子シングルはジャンプの基礎点でそれほど差がつきません。
したがって、破綻のない演技が求められます。

宮原知子は「ミス・パーフェクト」の異名を持ちます。
とくに大きなミスはまず犯しません。

メダル獲得へ向け、宮原知子は完璧な演技が必要条件です。
(ここでいう必要条件とは、最低条件と置き換えられるでしょう。)
ところが、私には気がかりなことがあります。

category:宮原知子ブログはこちら。

ジャンプの低さを回転の速度でカバー

宮原知子は復帰戦となった昨年11月のGPシリーズ「NHK杯」を含め、今大会が6戦目となります(団体戦を1と数えると個人戦は7戦目)。
試合勘とスタミナはすでに取り戻しており、心配はいりません。
もともと練習量の豊富な選手でした。

問題は高難度ジャンプです。
苦手というわけでありませんが、ジャンプが低く、回転の速度でカバーしてきました。
高く跳べないと、速く回るほかにありません。

しかし、今シーズンはGPファイナルのフリースケーティング(FS)、全日本選手権のSPとFS、四大陸選手権のSPとFS、平昌五輪の団体戦SPと、6回連続で「回転不足」と判定されました。

宮原知子の最大のライバルは回転不足

宮原知子は持ち味だった演技の「安定感」に加え、おもに表現力を示す「演技構成点」でも稼げるようになりました。
にもかかわらず、総得点が伸び悩んでいます。

私は宮原知子の最大のライバルはメダル候補とされる有力選手でなく、自らの高難度ジャンプの「回転不足」と考えます。
回転不足をライバルと呼ぶのは日本語として適切でないのですが、この難敵を退治しなくては表彰台など上れません。

実は、いまに始まったことでなく、宮原知子はずっと回転不足に悩まされてきました。
濱田美栄コーチとオリンピックまでにその克服に時間を割いたはずです。

平昌五輪団体戦SPで表情が凍りつく

2月11日に行われた平昌五輪団体戦SP。
宮原知子と濱田美栄コーチ、そして私の妻のような熱烈なファンは衝撃を受けました。

宮原知子はジャンプの着氷もきれいで、パーフェクトな滑りを見せています。
演技の終了直後、確かな手応えに力強いガッツポーズを取りました。

しかし、キス&クライで 68.95点が表示された瞬間に表情が凍りつき、呆然としています。
宮原知子は自分の目を疑い、納得のいかない会場もざわつきました。
(私もあまりに低い点数に愕然としました。)

その原因は冒頭の3回転ルッツ−3回転トウループでどちらも回転不足を取られたためでした。
回転不足を取られると「GOE(出来栄え点)」がマイナスになります。
高得点を見込んだコンビネーションジャンプで減点されると致命的です。

宮原知子はスピンやステップでレベル4を取れ、緊張やバテがないかぎりは取りこぼしません。
結局、6人中4位に甘んじています。

category:宮原知子ブログはこちら。

回転不足は「グッ」「バンッ」で克服する

宮原知子はこの悪夢を振り払おうと、一時帰国の日本でも練習に励んできました。
しかし、私が気になったのは、SPの直前に語った回転不足の対処法でした。

それは、「グッと上がり、バンッと降りる」。
かの長嶋茂雄ばりの擬音語で克服への意志を明かしました。

後者は、足の裏の中心で降りる「ミッドフッド着氷」です。
それができるなら、次のジャンプでグッと上がれます。
はたして緊張の高まる本番で目論見どおりにやれるでしょうか。

染みついた回転不足の修正はたやすくない

回転不足の判定は微妙ですから「微修正」で済ませられるはずです。
が、それは宮原知子に染みついたものであり、立て直すのはたやすくありません。

選手はそれぞれが固有の跳ぶリズムやタイミング、高さや幅、空中姿勢や滞空時間を持ちます。
それをわずかに変えるだけでも自分のジャンプが崩壊するリスクがあります。
ごく限られた日数での修正は危険と裏腹です。

また、回転不足に神経質になると動きが鈍くなり、演技全般に悪影響を及ぼしかねません。
これまでの自分の努力を信じて思い切り滑ることです。

バンクーバー浅田真央以来のメダルを!

私は2010年バンクーバー五輪銀メダルの浅田真央以来となる女子シングルのメダルをぜひとも持ち帰ってほしい。

宮原知子は公式練習などでは相変わらずノーミスの好調を保っています。
後は、本番で審査員がジャンプをどう判定するかでしょう。

表彰台が残り一人の状況では宮原知子と坂本花織が二人ともというわけにいきません。
私自身はどちらも応援していますので、どちらかが銅メダルをつかんでくれるとうれしい。

このブログは書き溜め記事をアップしており、SPの結果が出ています。

私はそうならないことを願いますが、SPで修正できないとすれば、ジャンプの種類と本数の多いFSでは厳しい得点を覚悟しなければなりません。

北京五輪への課題は「ジャンプの高さ」

私は復帰後の宮原知子の演技に感動を覚えるようになりました。
表現力の向上を感じますし、演技構成点でライバルに引けを取りません。
それ以前に、演技中の表情がとても豊かになりました。
「練習の虫」にとって一番つらい長期離脱という苦難を乗り越え、人間的にも大きく成長したからです。

しかしながら、率直に言えば、高難度ジャンプにもっと高さがあれば、見るほうはもっと楽しめると感じてきました。
これは宮原知子自身にも技術面と表現面、さらにGOEにおいても可能性を生み出します。
平たく言えば、得点の伸び代になります。

平昌五輪も終わっていないのに、気の早い話ですみません。
私は、宮原知子の2022年北京五輪へ向けての最大の課題は、幅もさることながら「ジャンプの高さ」を出すことだと考えます。

category:宮原知子ブログはこちら。

◇◆◇

宮原知子に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年2月11日「宮原知子、足は子鹿ちゃん、頭はおでこちゃん」はこちら。

⇒2018年2月4日「宮原知子と濱田美栄コーチ、自己ベストの平昌五輪」はこちら。

⇒2018年1月30日「宮原知子、平昌「練習の虫」作戦は大丈夫か?」はこちら。

⇒2018年1月12日「宮原知子と坂本花織は四大陸選手権で調整」はこちら。

⇒2018年1月7日「宮原知子選手に憧れました・・・」はこちら。

Copyright (c)2018 by Sou Wada

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和田創

和田創研代表
シニア起業家
和田 創(わだ・そう)

数字立て直し(伸長)一筋の経営コンサルタント。
教育と指導の年間実績は約百回。対象は社長から役員、管理者、社員まで、テーマは経営から管理、採用、事業、商品、企画まで広範。著書や教材は多数。
2017年、66歳以降はAIやロボット関連の起業に挑むとともに、おもに内需・地場企業から先端分野・成長分野の事業・商品開発を請け負う。

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面白くないジョークの会会長 

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