バンクーバー冬季五輪フリースタイルスキー女子モーグル。
日本のエース、上村愛子(うえむら・あいこ)は、悲願のメダルに手が届かなかった。
後一人を残して3位のポジションについていたが、最終の滑走者が金メダルを獲得して圏外へ。
とても残念。
が、4位入賞は健闘したといってよい。

これで上村愛子は「7⇒6⇒5⇒4位」。
大会の都度、一つずつ順位を上げてきた。
立派なこと。
1998年長野が7位、2002年ソルトレイクシティが6位、2006年トリノが5位。
2010年バンクーバーは競技生活の集大成と位置づけて大会本番に臨んだが…。

オリンピックシーズン、そして競技当日をベストの調子で迎えるのは至難だ。
そこにピークを持ってこられた選手が勝利する。
上村愛子は、一番いいときの滑りではなかった。

私は、色はともかくオリンピックメダルを首にかけてあげたかった。
ラストから4人目、3人目の選手が相次いで転倒した。
いけないことと承知で、ハプニングを願ってしまった。

上村愛子は年齢的に厳しくなるが、「ソチ3位」への挑戦はどうする?
心と体を休めたうえで、じっくりと考えてほしい。
スポーツ選手としての経験と実績に加え、人気と人望があり、ルックスも申し分ないので、活躍の舞台に困ることはないが…。
今後の身の振り方に世間の注目が集まりそう。

国民の期待を背負った上村愛子。
笑顔と涙が同居したインタビューは印象的だった。
全力を出し切ったものの、目指していたメダルはするりと逃げた。
「何でこんなに一段一段なんだろう」と語った。
すがすがしい表情が救いである。

ところで、モーグルは、ノルウェー語の「Mogul(雪のコブ)」が語源。
凹凸(でこぼこ)の急斜面を滑り降り、ターン技術、エア演技、スピードの合計点を競う。
長く競技生活を続けると、腰と膝、足首がガタガタになるのでは…。
女性にとり過酷なスポーツに思える。
また、スリルを盛りあげるためなのか、上位3名が「ソファー(名称は不明)」に座る。
競技の途中はまだしも、最後に弾き出される選手にとり残酷な演出に思える。

上村愛子は米国のハナ・カーニーと抱き合い、金メダルを祝福した。
気持ちは複雑だろうに、偉い。
お疲れさま!

                       ◇

五輪初出場の村田愛里咲(むらた・ありさ)が8位入賞。
19歳、大学1年生。
大きな自信をつかんだはずで、4年後が楽しみだ。

私は思う。
日本代表に選出されるのが大変。
各国の有力選手が照準を合わせ、一堂に集うのが4年に一度のオリンピック。
世界でベストテンに入る選手は、ホント凄い。
まして、何回も入る選手は…。

次元の低い話をして申し訳ない。
私に言わせれば、自分を熱く応援してくれる人が大勢いること自体が凄い。
能力だけでなく努力とか人柄とかが周囲や世間を魅了してやまないのだろう。
通常は振り向いてももらえない。
私などは嫌われてばかり。

バンクーバー冬季五輪に関するブログは以下のとおり。
⇒2010年2月13日「バンクーバー五輪開幕、日本メダル予想」はこちら。

Copyright (c)2010 by Sou Wada

人気ブログランキング←応援、よろしく!