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この夏、熱海サンビーチが久々の賑わいを見せている。伊豆白浜の砂を持ち込んだ人工の海水浴場。
昨年の2倍を大きく上回る人出だとか。
むろん、不況による生活防衛意識の高まりが背景にある。
いわゆる「安近短」。
ここは海の家をつくれないのだろうか、結果としてカネを使わずに済む。
家族連れもカップルも出費を抑えられそう。
日程が合えば熱海海上花火大会の楽しみも…。

また、尾崎紅葉の名作「金色夜叉」で描かれた貫一とお宮の別れのシーンの、そして「お宮の松」がある。

ところで、観光客の誘致を目的にこしらえたサンビーチの人出が、そのまま宿泊客の増加につながるわけでない。
日帰り客がかなり含まれるはず。
それでも、街全体に活気を取り戻せる。
さみしい観光地は、さらに人を遠ざけてしまう。

かつて、この海岸通りは名門ホテルが立ち並び、浴衣姿の団体客が闊歩していた。
いまや、光景は一変している。
バブル崩壊後、ホテルの廃業や倒産が相次ぎ、その跡地に豪華なリゾートマンションが建てられた。
だが、購入した当初はそれなりに利用しても、次第に頻度が低下する。
総戸数が多いわりに人影を見かけないので、さびれた印象に輪をかける。
また、ホテルや旅館の宿泊客と異なり、地元にあまりカネを落とさない。
経済の活性化や財政への寄与などの効果はごくわずかか。

なお、熱海市のホームページでは、熱海後楽園ホテルタワー館屋上に設置したライブカメラの映像を流している。

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