コンサルの引き出し|和田創ブログ

だれの目の前にも可能性の地平は広がる。それを切り拓けるかどうかは自分次第である。「面白くないジョークの会」初代会長が解き明かす経営と人生の奥義とは?

宮原知子GPシリーズ

宮原知子、芝居がかった表情と表現力は唯一無二

氷上で日本の「舞」を再現、究極の完成度
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高貴さと絢爛さが融合した美技
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どこかしら屏風絵・襖絵を連想させる

フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ第4戦「NHK杯」女子シングル。
宮原知子は6年連続の出場です。
GPシリーズ第1戦「スケートアメリカ」で勝っており、表彰台に上ればGPファイナル進出は大丈夫でしょうが、あくまで2015年以来の優勝を目指しています。
公式練習では調子のよさをうかがわせました。

今シーズンに取り組んでいるジャンプの見直しもうまくいっているようです。
高さがないためにしばしば取られた「回転不足」もスケートアメリカでは消えました。



ショートプログラム(SP)が終わりました。
(この記事は11月9日にまとめました。)
ロシアのエリザベータ・トゥクタミシェワが 76.17点の1位でした。
宮原知子は 76.08点の2位でしたが、スケートアメリカの得点を上回っています。
3本目のジャンプを3回転フリップから基礎点の低い3回転ループに変え、GOE(出来栄え点)で稼ぐ作戦が当たりました。
(エッジエラーを嫌いました。)

「ミス・パーフェクト」の名にふさわしい、すきのない演技でした
見る側からいえば「安心感」が凄いです。
さらに「表現力」も異次元に高まっています。
演技構成点は出場選手で最高でした(もっと差がついていい)。

宮原知子は氷上でまばゆい「オーラ」を放っています。
テレビを通じて見る「表情」はいささかオーバーな気もしますが、リンクを芝居の舞台と考えればあれでいいのでしょう。
遠い席の観客にも伝わることが大切です。
日本の「舞」を再現するかのような風情があり、究極の完成度に近づいています。

私は宮原知子がここまでの「表現者」に成長するとは考えませんでした。
京都の文化に浸かりながら育ったのでしょう。
装飾的な「芸術性」があり、高貴さと絢爛さが融合しています。
詳しくありませんが、どこかしら屏風絵・襖絵の大仰さを連想させます。
濱田美栄コーチと唯一無二、突出した世界観を築き上げました。

得点などたいした問題でないとさえ思えてきます。

羽生結弦もそうです、宇野昌磨もそうです、何と美しいのでしょう。
フィギュアスケートファンとして、これに勝る喜びと幸せはありません。

余談。
私にとり、宮原知子のジャンプの速さと切れは苦でなくなりました。
こういう選手なのです。
が、もうちょっと高さが出れば、文句のつけようがありません。

category:宮原知子ブログはこちら。

◇◆◇

宮原知子に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年10月23日「宮原知子は横綱相撲、スケートアメリカで坂本花織を圧倒」はこちら。

⇒2018年3月23日「宮原知子は「美しい十代」を総括する滑りを!」はこちら。

⇒2018年3月20日「宮原知子、世界選手権3枠確保はエースの責任」はこちら。

⇒2018年2月11日「宮原知子、平昌五輪銅メダル獲得の必要条件」はこちら。

⇒2018年2月11日「宮原知子、足は子鹿ちゃん、頭はおでこちゃん」はこちら。

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宮原知子は横綱相撲、スケートアメリカで坂本花織を圧倒

グランプリ(GP)シリーズ「スケートアメリカ」
宮原知子は横綱相撲で危なげなく2連覇

フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ初戦「スケートアメリカ」が終わりました。

SPは首位発進、ジャンプ見直しの成果

ショートプログラム(SP)。
宮原知子は本人の言葉によれば、緊張をうまく力に変えることができ、 73.86点の首位で発進しました。
米国のジャッキー・ウォン記者がとりわけ冒頭の3回転ルッツ−3回転トウループの連続ジャンプの出来を絶賛しました。
おそらく2022年の北京冬季五輪出場を見据え、ジャンプの見直しに取り組んでいます。
早くもその成果が表れたのでしょう。

宮原知子は9月のUSインターナショナルクラシックのSPでは3回転ジャンプがすべて回転不足の判定を受けています。
今大会のSPでは回転不足を取られず、スピンとステップもレベル4をそろえました。

FSはプレッシャーをはねのけノーミス

フリースケーティング(FS)。
宮原知子は1位の145.85点をマークし、合計は今季世界3位の219.71点です。
GPシリーズ通算3勝を挙げました。
スケートアメリカでの2連覇は、2008年と2009年、韓国のキム・ヨナ(金妍児)以来です。
SP2位の坂本花織がFS2位となり、日本勢はワンツーフィニッシュです。
お疲れさま、そしておめでとう。

宮原知子は実に落ち着いて、しかも堂々と滑りました。
3回転ルッツ―3回転トウループの連続ジャンプなどを決めるとともに、華麗なスピンと切れのあるフットワークで楽しませてくれました。
むろんノーミスでした。
表現力もよし。
滑り終えて笑みを浮かべ、声援に応えました。

直前に滑った坂本花織が会心の演技を見せて、暫定トップに立ちました。
しかし、宮原知子はそのプレッシャーを感じさせず、優雅にタンゴを舞いました。
フィギュアスケート、まして女子シングルに対する形容に的確と思えませんが、危なげのない「横綱相撲」です。
風格と貫禄を感じさせます。
ジャンプを含めた演技の「安定感」が抜群であり、自らを追いかける坂本花織を圧倒しました。
(二人を喧嘩させようという気はありません、念のため。)

シーズン初戦ですが、悪い点を見つけられないほど完成度が高まっています。
「質」を重視した採点ルールへの変更も追い風にしており、それは実力があってこそ可能です。
宮原知子の次戦は11月9〜11日に広島で行われる「NHK杯」です。
12月のGPファイナル進出は間違いないでしょう。

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宮原知子に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年3月23日「宮原知子は「美しい十代」を総括する滑りを!」はこちら。

⇒2018年3月20日「宮原知子、世界選手権3枠確保はエースの責任」はこちら。

⇒2018年2月11日「宮原知子、平昌五輪銅メダル獲得の必要条件」はこちら。

⇒2018年2月11日「宮原知子、足は子鹿ちゃん、頭はおでこちゃん」はこちら。

⇒2018年2月4日「宮原知子と濱田美栄コーチ、自己ベストの平昌五輪」はこちら。

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本田真凜の得点次第でスケートアメリカ表彰台独占へ

グランプリ(GP)シリーズ「スケートアメリカ」
表彰台独占は本田真凜のFSの得点次第か

フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ第1戦「スケートアメリカ」がワシントン州エバレットで行われています。

女子のショートプログラム(SP)。
平昌五輪4位の宮原知子が 73.86点で首位に立ち、6位の坂本花織は 71.29点で2位につけました。
二人とも、このくらいの得点は当然です。
私が注目した本田真凜は62.74点で4位に留まりました。

本田真凜は回転不足を取られて表情が一変

本田真凜はミスなく演技を終え、笑顔で両手を突き上げてガッツポーズを見せました。
しかし、冒頭の3回転ループ―3回転トウループの連続ジャンプ、後半の3回転フリップで回転不足を取られました。

本田真凜は浅田真央を指導したこともあるラファエル・アルトゥニアンコーチのもとで練習を積んでいます。
真価が問われるシーズンですが、得点を確かめて表情が曇りました。

本田真凜は自ら口にするとおり練習漬けの毎日を送っているのでしょう。
体つきが引き締まった印象を受けました。
動きも大きく、きびきびしています。
アーティストというだけでなくアスリートという雰囲気が漂いはじめました。

本田真凜は「新生」とまではいきませんが、明確な変化が見て取れます。
私は順調な再スタートを切れたと感じました。
(演技の出来も素晴らしかったと思います。)

中野園子は坂本花織を「いい子」となでる

坂本花織は演技に安定感が増し、ジャンプもダイナミックです。
ノーミスです。
得点が出ると中野園子コーチからいい子、いい子と頭をなでられました。

本人は今シーズンに結果を残さないと、オリンピック出場はまぐれと思われると語っています。
そんな心配は不要です。
あの時点の実力どおりの代表選考でした。

坂本花織は大舞台の経験を踏み、ずいぶんと落ち着いて滑れるようになりました。
動きの大きさだけでなく柔らかさを感じさせます。
宮原知子を超えそうな勢いです。

宮原知子はスケートアメリカ2連覇へ余裕

宮原知子は冒頭の3回転ルッツ−3回転トウループの連続ジャンプを決めました。
ノーミスです。
回転不足の判定を受けた9月のUSインターナショナルから得点を伸ばしました。
スケートアメリカで2連覇を目指しています。

日本女子のエース・宮原知子はさすがでした。
が、ジャンプにもうちょっと伸びやかさがほしいと思いました。
(高さがなく、滞空時間が短いからそう感じるのでしょうか。)
また、選手が丁寧に滑ろうとしすぎると、見る側は緊張や怖さを感じてしまってリラックスできません。
初戦のせいか、演技全体に硬さが出ました・・・。

派手さはありませんが、宮原知子はいまでも着実に成長を遂げています。



4位の本田真凜は3位につけたロシアのソフィア・サモドゥロワと僅差です。
(アリーナ・ザギトワと同い年生まれで、今シーズンがシニアデビューの選手です。)
本田真凜はフリースケーティング(FS)が得意のはずですので、日本勢がスケートアメリカの表彰台を独占するかもしれません。

女子のFSは21日(日本時間22日)に行われます。
また、GPシリーズの成績上位6人が出場するGPファイナルは12月5〜9日にカナダ・バンクーバーで行われます。
ここに進出するにはスケートアメリカでどうしても3位以内に入っておきたいところです。

category:本田真凜ブログはこちら。

◆書き加え(10月22日)

FSはジャンプがミスの連続で散々の出来だったようです。
(日本選手では本田真凜の演技だけ見られませんでした。)
冒頭の3回転ルッツ―3回転トウループの連続ジャンプで転び、右足首を捻りました。

朝の練習から違和感があり、痛みが出ていたとのこと。
ならば、コーチか本人の判断で演技を途中で打ち切るべきでしょう。
転びっ放しのイメージがすり込まれ、マイナスになります。
また、負傷を悪化させるとシーズンを棒に振りますし、選手生命に関わる恐れもあります。

◇◆◇

本田真凜に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年10月21日「本田真凜とアルトゥニアンのスケートアメリカに注目」はこちら。

⇒2018年4月29日「本田真凜、アルトゥニアンコーチとジャンプ強化」はこちら。

⇒2017年12月21日「本田真凜は一発逆転、金の鳥と平昌五輪代表へ」はこちら。

⇒2017年12月15日「残り1枠に本田真凜の奇跡、NHKアスリートの魂」はこちら。

⇒2017年11月11日「本田真凜の得点が低すぎるフィギュア採点」はこちら。

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宮原知子へ全日本選手権2位狙いのすすめ

フィギュアスケート女子シングルの宮原知子がグランプリ(GP)シリーズ第6戦「スケートアメリカ」でほぼ完璧な演技を見せ、優勝を飾っています。
休養明け2戦目で当然のように勝ってしまうとは驚きです。
(本人もここまでの出来は想像していなかったでしょう。)
2週間前に行われた第4戦「NHK杯」から階段を2つほど上りました。

宮原知子は体型的には身長が低く、骨格ががっちりしていましたが、体重の増加を懸念していたのでしょう、がりがりという印象でした。
しかし、けがから復帰した宮原知子は体つきがふっくらとし、女性らしさが出てきました。
顔もふくよかになり、表情を含めた「表現力」がずいぶん豊かになりました。
(体全体も大きく感じられました。)

宮原知子は今大会後に痛みが出なければ、平昌五輪代表最終選考会を兼ねる全日本フィギュアスケート選手権へ向け、トレーニングの強度を上げていきます。
体力を養いながら調子を整えていくわけですが、彼女のことですから落ち着いて取り組むことでしょう。
考え方がしっかりしており、焦りもコントロールできます。

宮原知子は全日本選手権3連覇の実績を持ちます。
もちろん4連覇を成し遂げていいのですが、オリンピック代表選考の観点からいえば宮原知子が全日本選手権で2位になるのが一番もめません。
この結果なら、だれもが納得しますし、日本スケート連盟も胸をなでおろします。

宮原知子は試合に戻ってこられたことを何より喜んでいるはずです。
そもそも最大の目標はオリンピックに出場することでした。
全日本選手権4連覇にこだわりすぎると、けがの再発などのアクシデントが起こりかねません。
私は今シーズンの宮原知子に余裕の「2位狙い」をすすめます。
夢の大舞台で滑る自分の姿を思い描きながら慎重に、慎重に練習を積んでほしい。
実力からして、おのずと結果はついてきます。

◆書き加え(11月27日)

宮原知子は優勝を収め、結果として平昌五輪代表候補のライバルの樋口新葉のGPファイナル出場を支援する形になりました。
もっともそんなことを気にするような彼女でないでしょう。
日本女子のGPファイナル進出ゼロを防ぎました。

◇◆◇

宮原知子に関するブログは以下のとおり。

⇒2017年11月27日「宮原知子は全日本選手権2017へ復活をアピール」はこちら。

⇒2017年11月25日「宮原知子はスケートアメリカで 210点に届く」はこちら。

⇒2017年11月15日「宮原知子の復帰で平昌五輪代表争いは大混戦」はこちら。

⇒2017年11月14日「宮原知子は焦りを抑え、全日本選手権に合わせる」はこちら。

⇒2017年11月12日「宮原知子の復帰戦の演技に胸が熱くなる」はこちら。

⇒2017年11月10日「宮原知子がGPシリーズNHK杯で復帰する」はこちら。

⇒2017年10月9日「宮原知子は試練と競争を乗り越えて平昌五輪代表へ」はこちら。

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宮原知子は全日本選手権2017へ復活をアピール

フィギュアスケートの女子シングル。
宮原知子は左股関節疲労骨折の回復に手間取り、長期にわたって休養せざるをえませんでした。
グランプリ(GP)シリーズ第4戦「NHK杯」で約11か月振りに実戦に復帰したばかりです。
それもけがの再発を恐れ、高難度ジャンプの練習を積めない状態で臨んでいます。
が、この大会で 190点強、5位というまずまずの成績を収めました。

宮原知子は第6戦「スケートアメリカ」のショートプログラム(SP)で首位に立っています。
予想より高得点だったのでしょう、濱田美栄コーチと目を合わせ、ちょっと驚いた表情を見せています。

冒頭の連続3回転ジャンプの後半でステップアウトしています。
が、3回転ループ、ダブルアクセル(2回転半)はきれいに決めました。
スピンも正確にこなし、持ち味の安定感がかなり戻っています。

私はスケートアメリカで 210点台に届けば十分だと考えていました。
目安としてはSPで70点、フリースケーティング(FS)で 140点です。
今大会で 70.72点でしたので、得点から眺めれば至って順調といえます。
必死に滑っているはずですが、表情も柔和になっています。
(神経質そうな印象が薄らいでいます。)

宮原知子が大変なのはSP1位で迎えるFSです。
いくら平常心で臨もうと努めても、アスリートですから勝ちたいという「欲」が出てくるのは当然でしょう。
また、2018年平昌五輪代表最終選考会を兼ねる全日本フィギュアスケート選手権2017へ向けて復活をアピールしたいでしょう。
それと、FSは演技時間が長くなり、高難度ジャンプの本数も増えますので、はたして体力が持つかどうか心配です。

FSでも狙いどおりの得点を出せるなら、わずか2週間で20点高めたことになります。
全日本選手権で 220点に届くかもしれません。

◆書き加え(11月27日)

これは書き溜め記事ですが、FSが終わりました。
宮原知子がFSでも143.31点で1位となり、214.03点で2015年NHK杯以来の通算2勝目を挙げました。
体力の不安を感じさせない素晴らしい出来でした。

ジャンプを次々に決め、観客がステップを手拍子で盛り立てました。
コンディションが上がっただけでなく「実戦感覚」が戻ってきたのでしょう。
あまり危なげがありません。

得点が表示されると、右手で不自然にガッツポーズをしました。
惜しい、この辺りはもうちょっと精進が必要でしょう。
(自分に似合わないことをむりにやるのはやめましょう。)
大丈夫、はにかんだ表情をしているだけで気持ちは伝わってきます。

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⇒2017年11月12日「宮原知子の復帰戦の演技に胸が熱くなる」はこちら。

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宮原知子は焦りを抑え、全日本選手権に合わせる

フィギュアスケート女子シングルの宮原知子。
「派手さ」はありませんが、これほど着実に成長を遂げた選手はほかに思い当たりません。
一つずつステップを上ってきました。

演技の正確さとジャンプの安定感が際立ちました。

2013年シーズン、15歳でシニアデビューを果たし、五輪代表選考会を兼ねた全日本フィギュアスケート選手権でショートプログラム(SP)とフリースケーティング(FS)でノーミスの演技を見せて4位になりました。

鈴木明子が引退し、浅田真央が休養した2014年シーズン、全日本選手権でSP2位から逆転優勝を遂げています。
そして、世界フィギュアスケート選手権でいきなり銀メダルをつかみました。
宮原知子はこれ以降、日本女子を牽引する活躍を見せ、「エース」と呼ばれるまでになります。

2015年シーズン、フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ「NHK杯」を制し、その勢いでGPファイナルで2位に入りました。
全日本選手権で2連覇、四大陸フィギュアスケート選手権で優勝を飾っています。

この間、課題とされた「表現」も徐々に改善されています。

2016年シーズン、GPファイナルでSPとFSの自己ベストを塗り替え、2年連続で2位に入りました。
全日本選手権で2位の樋口新葉に15点差をつける圧勝で3連覇を成し遂げました。
ここまでの歩みは至って順調でした。

しかし、アスリートとして最大の目標としていたオリンピック出場まで後1年というところで暗転しました。
年明けに左股関節の疲労骨折が判明しました。
実は、GPファイナルや全日本選手権で痛みを感じていました。
当初はその現実を受け入れられず、呆然自失の状態でした。

そして、治療とリハビリに専念するためにすべての試合を欠場しました。
休養中はスケートのことを考えないようにし、映画や音楽に親しむように努めたそうです。
練習漬けだった宮原知子にとり、もっともつらい日々を過ごしたことになります。

宮原知子はGPシリーズ第4戦「NHK杯」で11か月ぶりに復帰し、5位に留まりました。
この時点でGPファイナル出場は絶望的になりました。
第6戦「スケートアメリカ」でジャンプを戻すことを課題に挙げました。
しかし、焦りを抑え、全日本選手権に照準を合わせると語りました。

宮原知子はSP70点台、FS 140点台が必須と考えているようです。
私の推察では、三原舞依と樋口新葉の出来にもよりますが、全日本選手権は 210点代後半から 220点代前半の戦いになります。
また、そうでなくてはオリンピックで表彰台に立てません。
調整の不足や実戦感覚の欠如が案じられますが、「五輪を諦めない」と語っています。

宮原知子が欠場した世界選手権で日本勢は振るわず、平昌五輪の出場枠が「2」に減りました。
その後、三原舞依や樋口新葉が世界の舞台を経験して目覚ましい成長を遂げています。
同じリンクで練習する本田真凜もシニアデビューを果たしています。

代表選考レースは熾烈を極めるはずですが、大きな試練を乗り越えた宮原知子にはさらなる「強さ」が備わっていることでしょう。

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宮原知子の復帰戦の演技に胸が熱くなる

フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ第4戦「NHK杯」。
女子シングルでは宮原知子が11か月近いブランクを経て出場しています。
3連覇を成し遂げた昨年の全日本フィギュアスケート選手権後に判明した左股関節の疲労骨折の治療休養からの復帰です。

宮原知子がリンクに姿を現すと地元の関西ということもあり、会場は一段と大きな歓声に包まれました。
「この舞台にやっと戻ってこられた」と感無量だったようです。

「想像していたよりは緊張しなかった」とのことですが、実戦から遠ざかっていましたのでわりと好調だった練習のような演技はできませんでした。
やむをえないことです。

ショートプログラム(SP)では冒頭の3回転ルッツ+3回転トウループのコンビネーションジャンプがルッツは回転不足、トウループは2回転になっています。
その後の3回転ループ、ダブルアクセルは決めました。
スピンはレベル4を得ています。
演技構成点も8点台を取っています。
が、自己ベストにまるで及ばない 65.05点の6位です。

フリースケーティング(FS)では前半の3回転フリップ、後半の3回転サルコウがともに2回転になるほか、ジャンプにミスが相次ぎました。
126.75点で合計191.80点の5位に終わっています。

宮原知子がけがの回復に努めている間に、三原舞依や樋口新葉、本田真凜などの十代半ば過ぎの選手が台頭しました。
しかし、復帰戦のNHK杯でとりあえず滑ることができて安堵の表情を浮かべました。
それなりの手応えをつかめたということでしょう。

私が演技を通じて感じたのは、苦悩を乗り越えた宮原知子の人間的な成長でした。
音楽や映画に親しんで刺激を受け、アイスショーの衣装もデザインしたそうです。
復帰戦ですから緊張があって当然なのですが、柔和な印象です。
優等生一辺倒の正確な滑りから、表情が豊かになり、表現が磨かれています。
演技に深みが増したのでないでしょうか。
私はFSを見ていて胸が熱くなりました。

宮原知子は今後、ジャンプの精度と演技の完成度を高めていきます。
それ以前に、プログラム全体を滑り切る体力をつけていきます。
2週後のGPシリーズ第6戦「スケートアメリカ」に出場しますが、いくらか得点を伸ばせるはずです。

そして、その先にあるのは、念願の平昌五輪への出場です。
年末の全日本選手権での2枠の代表争いはいったいどうなるのでしょう。
私は皆を応援していますが、弾かれる選手が心配になってきました。
凄まじく厳しい戦いになります。

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宮原知子がGPシリーズNHK杯で復帰する

フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ第4戦「NHK杯」女子シングル。
ついに日本女子のエース・宮原知子が登場します。
昨年12月の全日本フィギュアスケート選手権で3連覇を達成した直後に左股関節疲労骨折が判明し、戦線を離脱していました。
けがの回復が思わしくなかったのか、それとも調整が間に合わなかったのか、今シーズンの初戦に予定していた10月の「フィンランディア杯」を回避しています。
万全を期すために下した判断だったはずです。

「練習の虫」と呼ばれてきた宮原知子にとり、それを思いどおりに積めない期間は言葉に表せないほどのつらさ、そして焦りと向かい合ったのでないでしょうか。
私が妻から聞いた情報によれば、その代わりにトレーニングを(しっかりと)積み、でん部(の周辺)に相当な筋肉がついたようです。
ならば、高難度ジャンプを跳ぶ際に安定感が一段と増すことになります。

しかし、体が大丈夫だとしても大会から1年近く遠ざかっており、実戦感覚が鈍っているはずです。

宮原知子は昨年の全日本選手権で2位の樋口新葉に15点以上の大差をつける214.87点を叩き出しました。
濱田美栄コーチに優勝を狙いなさいとリンクに送り出され、見事に勝ち切っています。
宮原知子が治療休養中に三原舞依や樋口新葉が得点を伸ばしたといっても、本来の実力を発揮するならば優勝候補の筆頭でしょう。
ただし、3人が得点上でほぼ並んでおり、今年の全日本選手権は余裕がないはずです。

4年に一度のオリンピックへの出場はトップクラスのアスリートにとって最大の目標です。
はたして五輪代表選考会を兼ねる全日本選手権で2枚しかない切符を手にすることができるのでしょうか。
コンディションがどこまで上がっているかもNHK杯でおおよそ判明します。
国内では無敵だった昨シーズンの強さを取り戻しているのかどうか。

宮原知子は苦しみを乗り越えた分、人間的にさらに成長を遂げているかもしれません。
もともと何事においても自らを律することのできる選手でした。
全日本選手権では1年弱のブランクを感じさせない滑りを見せてほしい。
こちらがはらはらすることもなく高難度ジャンプを正確に跳びそうな気もします。

宮原知子と同じマネジメント会社に所属する卓球の石川佳純が「自分のために頑張って」とエールを送りました。
私も同感です。
二人は10月に初めて食事をともにする機会を持っています。
「真面目でこつこつというのをテレビを通じて知っていたので刺激を受けました」と語っています。

なお、NHK杯には男子シングルの羽生結弦も出場しますが、こちらは何の不安もなく、私の関心はそれほど高くありません。
平昌五輪の本番にピークを持っていけるなら、おのずと連覇を成し遂げると考えています。
GPファイナルも全日本選手権も羽生結弦にとって通過点にすぎません。
12月の2大会で頑張りすぎないことです。

◆書き加え(11月8日)

このブログは書き溜め記事を家族にアップしてもらっています。

宮原知子が公式ブログで、復帰戦へ向けた練習を続けるホームリンクにファンから届けられたメッセージブックの写真を掲載しました。
多くの応援メッセージが一冊にまとめられています。
「皆さまの応援を力に頑張ります」と綴っています。

宮原知子が非公式練習に参加しています。
「調子はまあまあです。自分ができることをやりたいです」と笑顔で語りました。
長い間休んでいましたので、いまは楽しみという気持ちのほうが大きいでしょう。
公式練習、そして直前練習と徐々に緊張が高まっていくかもしれません。

◆書き加え(11月9日)

宮原知子がピンクの衣装をまとい、公式練習に登場しています。

ショートプログラム(SP)「SAYURI」の曲をかけ、冒頭の3回転ルッツ―3回転トウループのコンビネーションジャンプを決めました。
続く3回転ループは着氷がやや乱れましたが、最後のダブルアクセルは成功しました。

調子は戻りつつあるようですが、ぶっつけ本番に不安を感じていることでしょう。

世界女王、ロシアのエフゲニア・メドベージェワがいますので、宮原知子としては何とか2位に食い込みたいところです。
ロシア杯でエフゲニア・メドベージェワに次ぐ2位となったイタリアのカロリーナ・コストナーを上回ることができるでしょうか。
回復具合を推察するバロメーターとなります。

◇◆◇

宮原知子に関するブログは以下のとおり。

⇒2017年10月9日「宮原知子は試練と競争を乗り越えて平昌五輪代表へ」はこちら。

⇒2017年5月17日「宮原知子はメドベージェワを超えたのか」はこちら。

⇒2017年4月29日「宮原知子、五輪代表への試行錯誤」はこちら。

⇒2017年3月22日「宮原知子欠場でどうなる平昌五輪代表3枠」はこちら。

⇒2017年3月16日「宮原知子の調子と浅田真央の経験 世界フィギュア」はこちら。

⇒2017年3月4日「宮原知子が世界フィギュア選手権に強行出場」はこちら。

⇒2017年2月8日「宮原知子がけがで欠場、五輪出場枠大ピンチ」はこちら。

⇒2017年2月2日「宮原知子で大丈夫なのか・・・緊張と重圧」はこちら。

⇒2017年1月31日「宮原知子は悪くても表彰台・・・世界選手権枠取り」はこちら。

⇒2016年12月25日「宮原知子は転んでください」はこちら。

⇒2016年12月24日「宮原知子は危なげなし・・・全日本女王」はこちら。

⇒2016年12月14日「宮原知子に五輪出場枠の重圧 世界フィギュア選手権2017」はこちら。

⇒2016年12月13日「宮原知子への疑問 〜ガッツポーズは練習するものか」はこちら。

⇒2016年12月11日「宮原知子は2位と大健闘も、人工的な演技」はこちら。

⇒2016年12月4日「私が宮原知子の演技にストレスを感じるわけ」はこちら。

⇒2016年12月3日「宮原知子に喝、「いつやるか」「いまでしょ」」はこちら。

⇒2016年12月2日「宮原知子は伸び悩み・・・得意のジャンプで苦労」はこちら。

⇒2016年12月1日「エースのプレッシャー、宮原知子のぐりんこ」はこちら。

⇒2016年10月29日「宮原知子は3連覇・・・2016年全日本選手権」はこちら。

⇒2016年10月27日「宮原知子と安藤美姫・・・ジャンプの美しさ」はこちら。

⇒2016年2月21日「宮原知子はスターになれるか…視聴率」はこちら。

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和田創

和田創研代表
シニア起業家
和田 創(わだ・そう)

数字立て直し(伸長)一筋の経営コンサルタント。
教育と指導の年間実績は約百回。対象は社長から役員、管理者、社員まで、テーマは経営から管理、採用、事業、商品、企画まで広範。著書や教材は多数。
2017年、66歳以降はAIやロボット関連の起業に挑むとともに、おもに内需・地場企業から先端分野・成長分野の事業・商品開発を請け負う。

その他の役職
面白くないジョークの会会長 

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