コンサルの引き出し|和田創ブログ

だれの目の前にも可能性の地平は広がる。それを切り拓けるかどうかは自分次第である。「面白くないジョークの会」初代会長が解き明かす経営と人生の奥義とは?

小原糸子モデル

カーネーションは夏木マリ、尾野真千子はサザエさん

私は仕事が凄まじく立て込んでいて、このブログも実質休止の状態が続いている。
記事を書くに当たり、いくらかでも「考える」ことを大切にしているが、それが難しい。
このところは記事を書く時間も取れなくなった。

NHK朝の連続テレビ小説「カーネーション」。
すでにクランクアップしており、ヒロイン・小原糸子を演じた3人が顔を揃えて記者会見を行った。
幼少期を演じた子役の二宮星(にのみや・あかり。9歳)、尾野真千子(30歳)、晩年期を演じた夏木マリ(59歳)。

朝ドラ「カーネーション」は、私がご無沙汰している間に歳月がどんどん進んだ。
妻によれば、3月3日、土曜日の放送でヒロインの目覚めの顔が突然、夏木マリに変わる。
尾野真千子は「年齢的に無理がある」と、72歳以降を夏木マリにバトンタッチすることを納得している。
が、主演の交代に賛否両論が渦巻く。

この朝ドラは半世紀におよぶ歴代作品と比べて異色だった。
いや、異端だった。
見事に“決まり事”を壊した。
痛快、痛快・・・。
まず、ちっともさわやかでない。
予告どおり、品がない(がらが悪い)。
おまけに、毒がてんこ盛りだ。

小原糸子は眉間にしわを寄せ、口を尖らせて怒鳴り散らし、ときに舌打ちまでする。
男勝りで、岸和田弁の言い回し、さらに悪態と啖呵もぴたり。
小原糸子は年齢を重ね、いかにもという関西のおばちゃんになった。
朝ドラでは無神経さや図太さが誇張されている。

尾野真千子は感情の起伏やドロドロを表現するのがうまい。
が、それ以前に小原糸子は“ハマリ役”である。
このブログで幾度か述べたが、「カーネーション」で主演を務めるために3度のオーディションで落とされたと思えてくる。

尾野真千子はいわゆる美人でない。
また、前作の朝ドラ「おひさま」でヒロイン・須藤陽子(丸山陽子)を演じた井上真央のような透明感がない。
須藤陽子がやわらかな知性のなかにたたずむ趣は美しかった。
尾野真千子は女優としては声が太く、低く、がらがらだ。
小原糸子は、人間がなりふり構わず生き、働く悪臭のようなものをお茶の間にまき散らす。
「朝からはきつい」と敬遠する視聴者が出てくるのはよく分かる。
とくに関東など東日本。
ストーリーも演出もコテコテ・・・。

しかし、だからこそ、尾野真千子は癖になる。
私はこの朝ドラから消えるとなるとさみしい。
カーネーションは尾野真千子。
老け役も彼女で通してほしかった。

⇒2012年2月18日「朝ドラ・カーネーション、戦後の家庭教育と学校教育を笑う」はこちら。

自分がろくに見られなかったせいもあるが、朝ドラ「カーネーション」は1年の放送でよかった。
とくに11月半ば〜1月半ばまでの2カ月ほどの展開にもっと時間をかけてほしかった。
進行が滅茶苦茶、慌ただしい。
小原糸子という特異な人格形成に大きな影響を及ぼした幼少期についても同じ。
二宮星に2〜3週間の出番を与えてよかった(小原直子役は除く)。

ヒロイン・小原糸子のモデルとなった小篠綾子(こしの・あやこ)の人生そのものが非常に濃厚である。
ドラマとして大幅な脚色が施されているにしろ、やたらと面白い。
半年の放送なら、3人の子ども(コシノ三姉妹)が巣立つ頃をゴールとし、最後まで尾野真千子が演じればよかったのでないか。
主演の交代は残念だ・・・。

⇒2012年2月25日「小篠弘子と小篠順子の衝突、小篠美智子のマイペース」はこちら。

                       ◇

Wikipedia(ウィキペディア)の「カーネーション(朝ドラ)」の項(頁)に視聴率が載っている。

◆週間最高視聴率(週間平均視聴率にあらず)

第1週=2011年10月3日〜10月8日:あこがれ 17.4%
第2週=2011年10月10日〜10月15日:運命を開く 18.5%
第3週=2011年10月17日〜10月22日:熱い思い 17.9%
第4週=2011年10月24日〜10月29日:誇り 19.2%
第5週=2011年10月31日〜11月5日:私を見て 18.6%
第6週=2011年11月7日〜11月12日:乙女の真心 19.7%
第7週=2011年11月14日〜11月19日:移りゆく日々 19.6%
第8週=2011年11月21日〜11月26日:果報者 19.7%
第9週=2011年11月28日〜12月3日:いつも想う 20.4%
第10週=2011年12月5日〜12月10日:秘密 20.5%
第11週=2011年12月12日〜12月17日:切なる願い 20.8%
第12週=2011年12月19日〜12月24日:薄れゆく希望 19.7%
第13週=2011年12月26日〜12月28日:生きる 18.9%
第14週=2012年1月4日〜1月7日:明るい未来 18.4%
第15週=2012年1月9日〜1月14日:愛する力 19.7%
第16週=2012年1月16日〜1月21日:揺れる心 20.1%
第17週=2012年1月23日〜1月28日:隠しきれない恋 25.0%
第18週=2012年1月30日〜2月4日:ライバル 20.5%
第19週=2012年2月6日〜2月11日:自信 20.7%
第20週=2012年2月13日〜2月18日:あなたを守りたい 20.8%
第21週=2012年2月20日〜2月25日:鮮やかな態度 20.6%
第22週=2012年2月27日〜3月3日:悔いなき青春 23.0%
第23週=2012年3月5日〜3月10日:まどわせないで 21.3%
第24週=2012年3月12日〜3月17日:宣言 20.3%
第25週=2012年3月19日〜3月24日:奇跡 −
第26週=2012年3月26日〜3月31日:あなたの愛は生きてます −
(関東地区・ビデオリサーチ社調べ)

⇒2011年11月29日「尾野真千子はつくりものでない カーネーション視聴率と評判」はこちら。

別のデータによる。

◆週間テレビ視聴率ランキング

10月24日〜10月30日:8位(10月27日放送分) 関西17.7% 関東17.0%
10月31日〜11月6日:1位(11月4日放送分) 関西20.4% 関東17.7%
11月7日〜11月13日:1位(11月11日放送分) 関西20.0% 関東19.5%
11月14日〜11月20日:2位(11月16日放送分) 関西21.1% 関東18.9%
11月21日〜11月27日:5位(11月26日放送分) 関西20.5% 関東18.9%
11月28日〜12月4日:2位(12月2日放送分) 関西20.4% 関東20.1%
12月5日〜12月11日:5位(12月9日放送分) 関西19.7% 関東20.5%
12月12日〜12月18日:3位(12月15日放送分) 関西20.7% 関東19.4%
12月19日〜1月1日:8位(12月19日放送分) 関西20.8% 関東19.2%
1月2日〜1月8日:10位(1月5日放送分) 関西18.1% 関東16.4%
1月9日〜1月15日:4位(1月9日放送分) 関西20.6% 関東18.8%
1月16日〜1月22日:2位(1月20日放送分) 関西21.4% 関東19.9%
1月23日〜1月29日:1位(1月23日放送分) 関西22.7% 関東19.5%
1月30日〜2月5日:1位(2月2日放送分) 関西22.0% 関東20.5%
2月6日〜2月12日:1位(2月10日放送分) 関西20.6% 関東19.1%
2月13日〜2月19日:1位(2月14日放送分) 関西21.9% 関東20.8%
2月20日〜2月26日:1位(2月22日放送分) 関西22.1% 関東20.0%
2月27日〜3月4日:1位(3月1日放送分) 関西22.4% 関東23.0%
3月5日〜3月11日:1位(3月5日放送分) 関西21.8% 関東21.3%
3月12日〜3月18日:1位(3月15日放送分) 関西22.2% 関東20.3%

⇒2012年1月15日「尾野真千子の暴走と渡辺あやの復讐…カーネーションの異次元」はこちら。

朝ドラ「カーネーション」は視聴率が絶好調だ。
関東でも決して悪くない。
噂では、尾野真千子の再登板のシーンが設けられる。

「カーネーション」は、「サザエさん」と視聴率の上位を争っている。
私はふと思った。
アニメーションでなく、尾野真千子が演じる「サザエさん」を見てみたい。
テレビでもいいし、映画でもいい。
同じ長谷川町子の「いじわるばあさん」も面白そうだ。

私は尾野真千子のファンになった。
彼女が朝ドラ「カーネーション」放送終了の1カ月前に早々と姿を消すのはあまりにさみしい。
皆で声を合わせ、「オー、ノー、待ちこー!」と叫ぼう。

                      ◇◆◇

尾野真千子と朝ドラ「カーネーション」に関するブログは以下のとおり。

⇒2012年3月4日「尾野真千子カーネーションの感動…次の朝ドラ主演作品」はこちら。

⇒2012年3月2日「尾野真千子・小篠綾子の見納め…カーネーション視聴率推移」はこちら。

⇒2012年2月28日「尾野真千子と渡辺あやが共謀、いじわるばあさん辛辣版」はこちら。

⇒2012年2月27日「カーネーションは夏木マリ、尾野真千子はサザエさん」はこちら。

⇒2012年2月25日「小篠弘子と小篠順子の衝突、小篠美智子のマイペース」はこちら。

⇒2012年2月18日「朝ドラ・カーネーション、戦後の家庭教育と学校教育を笑う」はこちら。

⇒2012年2月11日「尾野真千子、オーノー、アヒル口…朝ドラヒロイン」はこちら。

⇒2012年2月7日「尾野真千子、朝ドラ再登板…カーネーション最高視聴率記録」はこちら。

⇒2012年2月5日「長女・コシノヒロコと次女・コシノジュンコのライバル心」はこちら。

⇒2012年2月4日「小原ハル⇒小原善作⇒小原糸子⇒コシノ三姉妹の乗り移り」はこちら。

⇒2012年2月1日「尾野真千子・小原糸子の不倫・無断外泊・朝帰り」はこちら。

⇒2011年1月24日「どうした尾野真千子?…カーネーション視聴率と主演降板」はこちら。

⇒2011年1月19日「尾野真千子、修羅場の連続に目をそむける…カーネーション」はこちら。

⇒2011年1月18日「朝ドラ・カーネーション、小篠綾子と夫、コシノ三姉妹」はこちら。

⇒2012年1月15日「尾野真千子の暴走と渡辺あやの復讐…カーネーションの異次元」はこちら。

⇒2011年12月19日「尾野真千子カーネーション1位の見ごたえ…朝ドラ歴代作品」はこちら。

⇒2011年12月17日「尾野真千子、イライラが爆発!…カーネーション主演の剣幕」はこちら。

⇒2011年12月16日「正司照枝…朝ドラ・カーネーションの感動、かしまし娘の芸達者」はこちら。

⇒2011年11月29日「尾野真千子はつくりものでない カーネーション視聴率と評判」はこちら。

⇒2011年11月27日「正司照枝の温かみ、栗山千明のつっけんどん…カーネーション」はこちら。

⇒2011年11月22日「尾野真千子の演技…小原洋裁店開店から結婚へ急展開」はこちら。

⇒2011年11月19日「カーネーション・オープニング映像の出来…辻川幸一郎」はこちら。

⇒2011年11月6日「尾野真千子カーネーション…朝ドラ最高傑作」はこちら。

⇒2011年11月4日「カーネーション視聴率のネックは何か…面白いのになぜ?」はこちら。

⇒2011年10月31日「威張る小林薫、とぼける麻生祐未…朝ドラ・カーネーション」はこちら。

⇒2011年10月28日「尾野真千子がコシノ三姉妹に対面、夢中のオーラを感じる」はこちら。

⇒2011年10月24日「カーネーション・ヒロイン小原糸子のモデル…小篠綾子」はこちら。

⇒2011年10月21日「尾野真千子・小原糸子の演技、朝ドラ・カーネーションの評判」はこちら。

⇒2011年10月18日「松下奈緒・瀧本美織・井上真央・尾野真千子…朝ドラヒロイン素顔」はこちら。

⇒2011年10月12日「松下奈緒、朝ドラ視聴率・朝ドラ人気回復に最大の貢献!」はこちら。

⇒2011年10月8日「二宮星お多福の演技力…カーネーション・朝ドラヒロイン」はこちら。

⇒2011年10月5日「尾野真千子カーネーション視聴率…井上真央おひさまに及ばず」はこちら。

⇒2011年10月3日「尾野真千子、朝ドラオーディション4度目の正直で号泣!」はこちら。

⇒2011年10月1日「おひさま井上真央からカーネーション尾野真千子へ…視聴率20%超連発」はこちら。

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尾野真千子・小原糸子の演技、朝ドラ・カーネーションの評判

NHK朝の連続テレビ小説「カーネーション」。
大阪・岸和田で大正〜昭和〜平成を駆け抜けたた故・小篠綾子(こしの・あやこ)をモデルにした波乱万丈の物語。
ファッションデザイナーの草分けとしてその道を切り拓きつつ、女手一つで「コシノ三姉妹(コシノヒロコ、コシノジュンコ、コシノミチコ)」を育てあげた。
女優・尾野真千子が強くてエネルギッシュなヒロイン・小原糸子(おはら・いとこ)を演じる。

私は締め切り仕事に追われてたまにしか見られないが、この「カーネーション」が面白い。
尾野真千子は非常に頑張っている。
私が一番気に入ったのは、演技をこねくり回したようないやらしさがまったくないこと。
役づくりは当然として、スパッとした本人の性格によるところが大きいのでは…。
カラッとしており、とにかく小気味よい。

元気になったり、落ち込んだり…。
嬉しくなったり、悲しくなったり…。
やる気になったり、投げやりになったり…。
人は意思や気持ちが揺れ動きながら長い人生を生きていく。
尾野真千子は「演技」ということを忘れさせるほど自然だ。
ヒロイン・小原糸子になりきっている。
視聴率は知らないが、「カーネーション」を見た知人の評判(評価)は良好。

尾野真千子は女優としては美人でない。
高くて大きな鼻に特徴がある。
好き嫌いがはっきりと分かれそうな顔立ちだ。
が、見慣れると、人懐っこい。
朝ドラファンに愛されるのでなかろうか・・・。

                       ◇

尾野真千子は放送がスタートする前の記者会見で、長丁場の朝ドラを全うする秘訣として十分な睡眠と栄養を挙げた。
そして、休日でも「肉」を食べると語った。

ヒロイン・小原糸子は感情とエネルギーを爆発させる。
登場は14歳から。
実年齢と大きく隔たるが、尾野真千子は思い切りテンションを上げて乗り切った。
走ったり、戦ったり、体の動きが激しく急である。
あの身のこなしは、猛烈に大変そう・・・。
腹が減り、疲れがたまる。

奈良出身の尾野真千子が苦戦しているのは意外にも「岸和田弁」だった。
大阪弁と微妙に違うため、かえって難しいらしい。

                      ◇◆◇

尾野真千子と朝ドラ「カーネーション」に関するブログは以下のとおり。

⇒2011年10月18日「松下奈緒・瀧本美織・井上真央・尾野真千子…朝ドラヒロイン素顔」はこちら。

⇒2011年10月12日「松下奈緒、朝ドラ視聴率・朝ドラ人気回復に最大の貢献!」はこちら。

⇒2011年10月8日「二宮星お多福の演技力…カーネーション・朝ドラヒロイン」はこちら。

⇒2011年10月5日「尾野真千子カーネーション視聴率…井上真央おひさまに及ばず」はこちら。

⇒2011年10月3日「尾野真千子、朝ドラオーディション4度目の正直で号泣!」はこちら。

⇒2011年10月1日「おひさま井上真央からカーネーション尾野真千子へ…視聴率20%超連発」はこちら。

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和田創

和田創研代表
シニア起業家
和田 創(わだ・そう)

数字立て直し(伸長)一筋の経営コンサルタント。
教育と指導の年間実績は約百回。対象は社長から役員、管理者、社員まで、テーマは経営から管理、採用、事業、商品、企画まで広範。著書や教材は多数。
2017年、66歳以降はAIやロボット関連の起業に挑むとともに、おもに内需・地場企業から先端分野・成長分野の事業・商品開発を請け負う。

その他の役職
面白くないジョークの会会長 

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