コンサルの引き出し|和田創ブログ

だれの目の前にも可能性の地平は広がる。それを切り拓けるかどうかは自分次第である。「面白くないジョークの会」初代会長が解き明かす経営と人生の奥義とは?

役立ち

提案営業の手本…営業提案書の見事な出来栄え

私が講師を務めた異業種交流・格闘型の「提案営業研修8日間コース」。
先週、研修成果物となる受講者の「提案書」が届き、その最終審査を行った。
そして、出来の優良な作品を2点選んだ。
どちらも顧客の上層部に渾身のプレゼンテーションを行い、大口商談を決定へ導いた力作である。
現物を見せられないのが残念・・・。
私が受講者へ寄せたコメントを紹介しよう。
きょう取りあげるのは製粉会社の中堅営業マンが作成した営業提案書。

「商品開発と店舗運営支援システム」

◇総評
同社は商品が例えば小麦粉であり、それ自体では差別化がきわめて難しい。
顧客に単に「買ってください」と迫ったところで、商談のテーブルにつけない。
素材メーカーの営業活動は、極論すれば“用途提案”のほかに考えられず、「提案営業」が必須である。
それも顧客の経営者の目線でどこまで「商品利用」に寄り添えるかの勝負になる。
本提案は直営店も展開する、地場の製パン会社に対するものだ。
表紙を見れば、提案の趣旨と概要が一目瞭然である。
すなわち、「地産地消による地域に根差した店づくり」の提唱。
生産者と消費者との交流、伝統的な食文化の継承など“食と農の結びつき”を打ち出しており、地域密着の掘り下げが際立っている。
しかも、商品開発のみならず店舗運営の支援に踏み込んでいる。
顧客の心を確実に捉える「提案営業の手本」といえよう。

◇内容
顧客は縮小市場のなかでマーケティング面など、さまざまな問題点を抱えて苦悩している。
そこで、業者として「商談」を行うのをやめ、パートナーとして「相談」に乗る姿勢に徹した。
独自商品を開発することにより優良顧客の囲い込みができるよう、渾身の知恵を絞っている。
ゆえに、製パン会社の繁栄の実現にフォーカスした内容に仕上がっている。
これこそが「役立ち(貢献)」を第一にする「提案営業」の基本精神である。
なかでも「顧客理解」の深さに脱帽する。
それを踏まえた内容は的確であり、かゆいところに手が届くとはこのこと!
それらを可能にする情報の共有や人材の育成など、社内のインフラの整備・強化にも内容が及んでいる。
素晴らしい!
この提案は特定の商品の販売を目的(着地)にするという類でない。
それだとその都度見積書を持っていくことになり、しかもその都度値引き要求に泣かされる。
顧客に個別の「取り引き」でなく、今後の「取り組み」をどっしりと持ちかけている。
したがって、提案が受け入れられると長期にわたるつきあいが叶い、高水準の収益が安定的に得られる。
「内容」の欄に面白さはない。
が、顧客と強力なタッグを組み(プロジェクトチームをつくり)、最終的に互いが成果を享受しようとする姿勢が光る。

◇表現
表現に派手さはない。
おそらく取締役へのプレゼンテーションを念頭に、ビジュアル要素や色づかいを意図的に抑えている。
しかし、内容と同様、実によく練りあげられ、すっきりとまとめられている。
まさしく“筋肉質”の出来栄えだ。
提案書はボリュームとしては大きくないが、上層部への働きかけに必要かつ十分な内容に絞り込んだうえで、簡潔かつ明快な文章力で要点を訴求している。
顧客が内容を理解する際にストレスをまったく感じないはずだ。
要は、とても分かりやすい。
全体的にセーブされた表現になっており、それが顧客の共感と信頼を得ることにつながっている。
非常に好感が持てる。
なお、「表紙」は傑作だ。
タイトル回りを中心に、一つひとつの言葉が吟味され研ぎ澄まされている。
さらに、それぞれのフレーズの連携が利いている。
見事!

◇今後
ソリューションに関しては、最高峰というレベルに到達している。
この「提案営業スペシャリスト養成編8日間」で学んだことを提案書という形にしっかりと落とし込んだ。
これは社内で素晴らしい“営業教材”になることだろう。
研修の成果を自身の成績の向上は当然として、後進の指導などにもぜひ生かしていただきたい。
営業の“牽引役”を期待する。

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被災地ボランティア大学生を優先せよ…新卒採用

東日本大震災の被災地でボランティア活動に打ち込む学生がいる。
非常に立派だ。
私などは仕事に追われっ放しでわずかな義援金を送るくらいしかできず、もっとも大変な手間、つまり労力と時間の提供は叶えられない。

その彼らのなかに、春休みが終わり、新学期が始まってもボランティア活動を続けたいとの意向を持つ人が少なくない。
被災地の復旧には長い歳月がかかる。
現場に乗り込んだ人はそれが実感として分かり、いくらかメドがつくまでは立ち去りたくないのだ。

先だって文部科学省が全国の大学に対し、学生がボランティア活動に参加しやすい環境づくりを行うように通知した。
学生が社会へ円滑に移行するという観点からも有意義と、ボランティア活動を後押しすべく単位を認める。

文部科学省は立場上、大学が単位の付与に一定の条件を設けることを求めている。
私は、現地が発行する簡単な証明書で十分、それも1年間認めたらいいと思う。
そして、卒業に必要な単位の3割程度を与える。
しかも必修科目に充当可能にする(実際には免除)。
教室での授業より実地での体験のほうが断然大切だ。
その間の授業料免除は当然の措置。

人の苦しみや痛みを我がことのように感じ、手を差し延べる人が大勢いる社会は幸せだ。
経済が衰退に向かう日本だからこそ、一層尊い。

                       ◇

私は東洋経済新報社から刊行した「起業の教科書(共著)」のなかで述べた。
大学(文部科学省)は在籍中に起業に挑み、一定期間続けた学生に対し、卒業に必要な単位の半分くらいを与えるべきだと・・・。
ジョーカー(代わり札、切り札)の性格を付与する。
これにより起業は一気に活発になる。
むろん、企業(経済界)はこうした学生を優先して採用する。
言い忘れたが、先のボランティア大学生についても…。

今日、大学を出ても全員に就職先が見つからないことは分かり切っている。
ならば、大学は就職先をつくることを並行して支援すべきだ。

日本が直面する雇用問題は「雇用創出」によってしか解決できない。
「雇用確保」は自民党時代を含めて歴代政権が叫んできたが、成果はほとんど上がっていない。
はっきりしているのは、だれかが起業に踏み切らなかったらサラリーマンはゼロだったということ。
したがって、新卒の就職内定率もゼロ。
世の中にぶら下がる職場自体がなくなる。

起業は、本人の「欲」の面が強調されやすいが、実際には社会への「役立ち」である。
私は、最高の“人助け”の一つと考える。
会社をつくれば、社員の給料を払うために、つまり社員やその家族の生活を支えるために、たいていは地獄を味わう。
皆どこかでそうした恐怖を感じるから、自分で職場を生み出そうとしない。
リスクは他人に負わせたいというのが本音だ。

なお、きょう述べた2つが結びつく可能性がある。
「社会起業家」と呼ぶらしい。

続きはあした、「新卒就活講座…起業とはウンコである」のブログで・・・。

◆書き加え1(4月15日)

きょうのブログはかなり前の素材(メモ)を仕上げてアップした。

                      ◇◆◇

新卒学生の就職活動に関するブログ(一部)は以下のとおり。

⇒2011年1月20日「新卒学生就活、壊れた雇用にしがみつく」はこちら。

⇒2010年11月1日「雇用確保、セーフティネット拡充のジョーク」はこちら。

⇒2010年10月29日「新卒学生就活の極意…就職先の見つけ方」はこちら。

⇒2010年10月28日「新卒就活地獄…就職支援室の限界、大学の怠慢」はこちら。

⇒2010年10月2日「新卒就活の社会通念、青春のオシッコ飛ばし」はこちら。

⇒2007年7月31日「学生へ告ぐ。就活をやめなさい」はこちら。

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和田創

和田創研代表
シニア起業家
和田 創(わだ・そう)

数字立て直し(伸長)一筋の経営コンサルタント。
教育と指導の年間実績は約百回。対象は社長から役員、管理者、社員まで、テーマは経営から管理、採用、事業、商品、企画まで広範。著書や教材は多数。
2017年、66歳以降はAIやロボット関連の起業に挑むとともに、おもに内需・地場企業から先端分野・成長分野の事業・商品開発を請け負う。クライアントとともに77歳までに百社の設立を目指す(内、自ら11社)。

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