日本プロ野球の投手防御率が今シーズンは劇的に改善している。
「打高投低」から一気に「投高打低」へ。
パ・リーグはもちろん、投手力で見劣りするセ・リーグでも1点台が続出している。
木曜日現在、パ・リーグは1位の田中将大(楽天)が1.19、2位の武田勝(日本ハム)が1.30、3位のダルビッシュ有(日本ハム)が1.39、4位の唐川侑己(ロッテ)が1.41、5位の杉内俊哉(ソフトバンク)が1.78、6位の和田毅(ソフトバンク)が1.84、7位の山田大樹(ソフトバンク)が1.96、8位の帆足和幸(西武)が1.98。
セ・リーグは1位の館山昌平(ヤクルト)が1.26、2位の内海哲也(巨人)が1.32、3位の吉見一起(中日)が1.70。
画期的な変化であり、ファンも華やかな打撃戦を期待して球場に足を運ぶと失望するかもしれない。

最大の理由は、今シーズン採用された低反発の公式球「飛ばないボール」にある。
ホームランが激減しており、現時点で3分の2ほどになっている(不確か)。
巨人はクリーンアップを打つ小笠原道大と阿部慎之介の故障もあり、現時点で半分以下だ。
また、両リーグとも打率が低下している(不確か)。

私はスポーツニュースか何かで、ボールを呼び込む打者がとくに影響を受けていると知った。
引き付けて打とうとすると差し込まれるというか、ボールに負ける。

さらに、投手はボールの曲がりが大きくなったという。
自分が思ったよりも変化する。
打者が手こずるはずだ。

⇒2011年6月15日「巨人、ホームラン・得点激減…飛ばないボールの影響?」はこちら。

それと、パ・リーグではストライクゾーンをセ・リーグ並みに広くした。
さらに、東日本大震災後の国を挙げての「節電」がかなり影響しているのでないか。
ゲーム時間を短縮するには、意図的にストライクゾーンを広げればよい。
私の勘違いか・・・。

これらのことを考えれば、打者がひどく苦戦するのは当然である。
数字を眺めれば、投手は天国、打者は地獄。

ところが、投手も手(首)や肘、肩への負担が大きく、シーズン終盤や終了後の影響を懸念する向きもある。
統一球を決めるのも簡単でないらしく、さまざまな問題が生じる。

                       ◇

先頃、日本生命セ・パ交流戦が終わった。
ソフトバンクが2年振り3度目の優勝を飾った。
これにより、2005年のスタート以来7年連続でパ・リーグ勢が制した。
パ・リーグの強さばかりが目立ち、興醒めだった。
投手防御率でセ・リーグに大差をつけた。

目玉投手を引き当てるドラフトのくじ運に加え、スカウトの眼力と努力でセ・リーグを圧倒し、球界を代表するエースはほとんどがパ・リーグに所属している。
飛ばないボールの採用により、今シーズンは両リーグのレベルが一段と開いた。

「人気のセ、実力のパ」から「人気も実力もパ」へ。

⇒2011年6月18日「AKB48の隆盛、浅田真央の奇跡、読売巨人軍の凋落」はこちら。

⇒2011年6月13日「原辰徳監督がサイン攻め…巨人軍はスター不在」はこちら。

とくに球界の盟主、読売巨人軍の落ちぶれ方がひどい。
そうしたなか、澤村拓一の入団と同時の活躍は久々に明るい話題である。
今年のルーキーでナンバーワンの実力者だ。
打線の援護に恵まれず、現時点で負け星が先行しているが、前評判どおりの投球を見せている。
新人で、防御率2.12は立派である。
勝つコツを覚えれば、彼の場合は楽に投げるコツを覚えれば、もともと体力は並外れていることもあり、勝ち星を伸ばしていくはずだ。

⇒2011年6月7日「澤村拓一の面構えとオーラ…真っ向勝負の魅力!」はこちら。

⇒2011年4月21日「澤村拓一、巨人黄金伝説の扉を開ける」はこちら。

Copyright (c)2011 by Sou Wada

人気ブログランキング←応援、よろしく!