サラリーマンは儲からない。
生涯賃金は大手企業でも高が知れている。
かたや、リスクは経営者よりいくらか低いだけである。

ただし、サラリーマンは会社が倒産するまで、おおよそ一定の給料が支払われる。
こうした当面の安定性は、とりわけ自営業者やオーナー社長にない魅力、いや特権だろう。
ならば、これを目一杯活用しようでないか。
独立や起業の選択肢をつくっておく。

昇進の確率を起業の成功率と比べると、そこに驚くほどの差があると思わない。
ここでいう昇進とは、わりとリストラされにくい取締役クラスへの就任である。
どちらも非常に難しい。

サラリーマンと、自営業者やオーナー社長の決定的な違いとは?
前者では平としての生活を保てる。
それに対し、後者ではすべてを失うどころかマイナスに転じる可能性がある。
結局、サラリーマンとは、保障のことだ。

しかし、この唯一のメリットも揺らいでいる。
終身雇用の崩壊である。
景気後退や業績悪化で簡単に放り出される。

日本は経済が沈み、市場が縮む。
学生の就職人気ランキング企業の大半はその時点がピークだろう。
とくに内需型に関しては顕著である。
わが身を会社に委ねるわけにいかない。

サラリーマンは分の悪い職業になった。
私たちは労働環境や就労形態の変化を意識しながら、自分にとってよりよい働き方を探りつづけるべきだ。
半世紀に及ぶ長い職業人生では「まさか」が幾度か訪れよう。

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