コンサルの引き出し|和田創ブログ

だれの目の前にも可能性の地平は広がる。それを切り拓けるかどうかは自分次第である。「面白くないジョークの会」初代会長が解き明かす経営と人生の奥義とは?

朝ドラてっぱん

朝ドラ・カーネーション…尾野真千子の本音

NHK朝の連続テレビ小説でしばしば(?)取り入れられる「ナレーション」。
明鏡国語辞典によれば、「映画・テレビ・ラジオなどで、それぞれの場面にそって情景や筋の展開、登場人物の心理などを説明すること。また、その説明。語り。」とある。
尾野真千子主演「カーネーション」では、やけにテンションが低い。
例えば、瀧本美織主演「てっぱん」の中村玉緒のそれと比べると分かりやすい。

⇒2011年3月22日「中村玉緒、てっぱんナレーションのさじ加減」はこちら。

「カーネーション」のシナリオは、ファッションデザイナーの草分け・小篠綾子の実人生を土台としている。
脚本家・渡辺あやの人間描写は鋭く深い。
ナレーター(語り手)はヒロインであり、小原糸子のつぶやきだ。
飾らず、本音を吐露している。
抑え気味で、実にいい。
それが、この朝ドラにさらなるリアリティを与える。

尾野真千子は主演として、生きるのでも働くのでもしゃにむに突き進み、家族や周囲、世間としばしばぶつかる。
しかし、ナレーターとして、ドラマのなかの小原糸子と距離を置く。
気負いがなく、どこか突き放したような静かなナレーションが、この朝ドラに元気や勢いだけでなく、奥行と陰影を与えている。

退屈な良識からかけ離れた小原糸子という猛烈な存在が、地に足の着いたものになった。
灼熱の裏に潜む覚醒を感じさせる。
人がやっていくうえで味わう困難や挫折、悔いやみじめさ、迷いや苦しみ、そして抱く思いや願い・・・。
ヒロインのいつわりのない、内なる声だ。

尾野真千子のナレーションがとくに効いたのは、父・小原善作との激しい確執の時期だった。
善作は一家の大黒柱としてのメンツにこだわり、それが少しでも傷つけられると家族に当たり散らす。
小心で身勝手な性格だ。
自分に代わって家計を支えはじめた娘に対し、ひがみを持ったり、かんしゃくを起こしたりする。
暴力を振るうので、娘は従わざるをえない。

しかし、糸子は決して納得していない。
父の態度と対応はまったく筋が通らない。
はらわたが煮え繰り返るような感情が渦巻いた。
それを尾野真千子のナレーションは冷静に伝えた。

ここまでの記事は昨年11月〜12月頃に残したメモを仕上げた。

やがて善作の老いと衰えにつれ、ナレーションは父への心配や愛情の声に変わっていった。
ときに自らを客観的に眺める声になった。

                       ◇

ここからの記事は3月半ば頃(?)に残したメモを仕上げた。

一生オーダーメードでやっていく決意を固めた小原糸子。
その彼女のブランドをつくりたいとの依頼が寄せられた。
自分の年齢と体力を考えて最初はためらったが、やがて娘らの反対を押し切って受けることにした。
競争の熾烈なファッションビジネスにあえて身を投じる。
無謀な挑戦だ。

本人が言うところの「奇跡」を見せることに・・・。

コシノ三姉妹を女手一つで育てあげた事実にマスコミや世間のの関心が集まるとともに、小原糸子は一気にメジャーにのぼり詰めた。
真っ赤なカーネーションは、人生の終わりが迫った頃に花開いた。

脚本を手がける渡辺あやは長丁場で疲れ切ったのか。
夏木マリにヒロインが交代してから、ストーリーと解説が混在するようになった。
小篠綾子の最晩年の描写を重んじていたにしろ、脚本家の主張が生のまま押し出される。
フィクションに昇華していない。

                       ◇

母の愛をテーマとした朝ドラ「カーネーション」。
おそらく高視聴率を保ったまま、あす最終回の放送を迎える。

私は2月以降、遠ざかったが、いつも展開が気になっていた。
一言でいえば、面白く、しかも見応えがあった。
本格派のドラマだ。
私はときどき公式サイトを覗き、ダイジェスト版(?)で補い、妻に尋ねた。
脚本家と出演者、制作関係者にお疲れさまと申しあげたい。

目を閉じると、祖母・小原ハル(正司照枝)、父・小原善作(小林薫)、母・小原千代(麻生祐未)、ヒロイン・小原糸子(尾野真千子)の姿が浮かぶ。
懐かしい。

私は、朝ドラ史上最高傑作と信じて疑わない。
深夜の時間帯に再放送されたら、断固見る。
ぜひ、実現してほしい!!!

「カーネーション」はオープニングも挿入曲もよし。
椎名林檎の主題歌について書きかけた素材が残っているが、アップする前に終わった。
これもよし。
ただし、内容に比べ、視聴率が低すぎた。

私は、尾野真千子が最晩年の老け役に四苦八苦するところを楽しみたかった・・・。

                      ◇◆◇

尾野真千子と朝ドラ「カーネーション」に関するブログは以下のとおり。

⇒2012年3月28日「朝ドラ・カーネーションは子育て授業か…渡辺あや脚本」はこちら。

⇒2012年3月24日「夏木マリ・カーネーション視聴率推移…小原糸子最晩年へ」はこちら。

⇒2012年3月6日「夏木マリ・小原糸子老け役は俎板の鯉…気になる視聴率」はこちら。

⇒2012年3月4日「尾野真千子カーネーションの感動…次の朝ドラ主演作品」はこちら。

⇒2012年3月2日「尾野真千子・小篠綾子の見納め…カーネーション視聴率推移」はこちら。

⇒2012年2月28日「尾野真千子と渡辺あやが共謀、いじわるばあさん辛辣版」はこちら。

⇒2012年2月27日「カーネーションは夏木マリ、尾野真千子はサザエさん」はこちら。

⇒2012年2月25日「小篠弘子と小篠順子の衝突、小篠美智子のマイペース」はこちら。

⇒2012年2月18日「朝ドラ・カーネーション、戦後の家庭教育と学校教育を笑う」はこちら。

⇒2012年2月11日「尾野真千子、オーノー、アヒル口…朝ドラヒロイン」はこちら。

⇒2012年2月7日「尾野真千子、朝ドラ再登板…カーネーション最高視聴率記録」はこちら。

⇒2012年2月5日「長女・コシノヒロコと次女・コシノジュンコのライバル心」はこちら。

⇒2012年2月4日「小原ハル⇒小原善作⇒小原糸子⇒コシノ三姉妹の乗り移り」はこちら。

⇒2012年2月1日「尾野真千子・小原糸子の不倫・無断外泊・朝帰り」はこちら。

⇒2011年1月24日「どうした尾野真千子?…カーネーション視聴率と主演降板」はこちら。

⇒2011年1月19日「尾野真千子、修羅場の連続に目をそむける…カーネーション」はこちら。

⇒2011年1月18日「朝ドラ・カーネーション、小篠綾子と夫、コシノ三姉妹」はこちら。

⇒2012年1月15日「尾野真千子の暴走と渡辺あやの復讐…カーネーションの異次元」はこちら。

⇒2011年12月19日「尾野真千子カーネーション1位の見ごたえ…朝ドラ歴代作品」はこちら。

⇒2011年12月17日「尾野真千子、イライラが爆発!…カーネーション主演の剣幕」はこちら。

⇒2011年12月16日「正司照枝…朝ドラ・カーネーションの感動、かしまし娘の芸達者」はこちら。

⇒2011年11月29日「尾野真千子はつくりものでない カーネーション視聴率と評判」はこちら。

⇒2011年11月27日「正司照枝の温かみ、栗山千明のつっけんどん…カーネーション」はこちら。

⇒2011年11月22日「尾野真千子の演技…小原洋裁店開店から結婚へ急展開」はこちら。

⇒2011年11月19日「カーネーション・オープニング映像の出来…辻川幸一郎」はこちら。

⇒2011年11月6日「尾野真千子カーネーション…朝ドラ最高傑作」はこちら。

⇒2011年11月4日「カーネーション視聴率のネックは何か…面白いのになぜ?」はこちら。

⇒2011年10月31日「威張る小林薫、とぼける麻生祐未…朝ドラ・カーネーション」はこちら。

⇒2011年10月28日「尾野真千子がコシノ三姉妹に対面、夢中のオーラを感じる」はこちら。

⇒2011年10月24日「カーネーション・ヒロイン小原糸子のモデル…小篠綾子」はこちら。

⇒2011年10月21日「尾野真千子・小原糸子の演技、朝ドラ・カーネーションの評判」はこちら。

⇒2011年10月18日「松下奈緒・瀧本美織・井上真央・尾野真千子…朝ドラヒロイン素顔」はこちら。

⇒2011年10月12日「松下奈緒、朝ドラ視聴率・朝ドラ人気回復に最大の貢献!」はこちら。

⇒2011年10月8日「二宮星お多福の演技力…カーネーション・朝ドラヒロイン」はこちら。

⇒2011年10月5日「尾野真千子カーネーション視聴率…井上真央おひさまに及ばず」はこちら。

⇒2011年10月3日「尾野真千子、朝ドラオーディション4度目の正直で号泣!」はこちら。

⇒2011年10月1日「おひさま井上真央からカーネーション尾野真千子へ…視聴率20%超連発」はこちら。

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井上真央「おひさま」総集編は年末に再放送か

私はNHK朝の連続テレビ小説(朝ドラ)にそれなりの興味を持ちながら、実際には仕事に追われっ放しでたまにしか見られない。
1作品の放送期間中、数日はおろか1〜2週間ご無沙汰することも…。
瀧本美織主演の「てっぱん」のように目まぐるしいストーリー展開だと、チンプンカンプンになる。

その私にとり、朝ドラ終了後の総集編の放送はありがたく、楽しみでもある。
物語の全体の流れが分かり、頭のなかの細切れの記憶が一本の糸のようにつながる。
朝ドラをちゃんと見たという気分になれるのだ。

私は仕事の締め切りラッシュの時期と重なり、井上真央主演の「おひさま」からしばしば遠ざかった。
ほとんど見られない。

先日、「おひさま」総集編がすでに放送されたことを知った。
つまり、見逃したことになる。
第一章・前編は2011年7月18日(月)午前8時15分〜9時(45分間)。
第一章・後編は2011年7月18日(月)午前9時5分〜9時50分(45分間)。
第二章・前編は2011年10月10日(月)午前8時15分〜9時(45分間)。
第二章・後編は2011年10月10日(月)午前9時5分〜9時50分(45分間)。
私が驚いたのは、本編の放送中に第一章が終わっていたこと。
昔からそうだった?

私は、松下奈緒主演の「ゲゲゲの女房」総集編が年末に放送されたことをはっきりと覚えている。
彼女が紅白歌合戦の紅組の司会者に選ばれ、この時期に出演が集中したからだ。

⇒2010年12月28日「ゲゲゲの女房総集編…松下奈緒、感動を再び!」はこちら。

井上真央主演の「おひさま」も年末に総集編が放送されるのでなかろうか(不確か)。
となると、再放送・・・。

⇒2011年5月2日「てっぱん総集編、感動の嵐…瀧本美織は見納め!」はこちら。

余談だが、「おひさま」が終了すると同時(不確か)に、井上真央が出演する「チョコラBB」のCM(スポット)が再び流れ出した。
エーザイは、井上真央を見たいという視聴者の心理を読んだうえでスケジュールを決めたのか?
それとも販売に力を入れたい時期なのか?

ネットでちょっこら調べれば簡単に分かるはずが、私にはその時間もないぞ、と。

                      ◇◆◇

井上真央と朝ドラ「おひさま」に関するブログは以下のとおり。

⇒2011年10月2日「マイコの真知子、満島ひかりの育子、井上真央の陽子…白紙同盟」はこちら。

⇒2011年10月1日「おひさま井上真央からカーネーション尾野真千子へ…視聴率20%超連発」はこちら。

⇒2011年9月24日「おひさま井上真央と純情きらり宮崎あおい…O型ライバル女優」はこちら。

⇒2011年9月18日「井上真央のおでことえくぼ、華と存在感…実力派」はこちら。

2011年8月27日「平原綾香が歌うおひさま主題歌…あなたは私の軌跡」はこちら。

⇒2011年8月25日「おいでなさんし…井上真央と高良健吾のそば屋「丸庵」」はこちら。

⇒2011年8月24日「井上真央と高良健吾の呼吸…本物の夫婦のなごみ」はこちら。

⇒2011年8月22日「おひさま脚本家・岡田惠和、庶民の幸せを描く手腕に感心」はこちら。

⇒2011年7月18日「井上真央と松下奈緒、プライド激突、視聴率一騎討ち!」はこちら。

⇒2011年6月28日「井上真央と寺脇康文、おひさまに見る昔の父と娘」はこちら。

⇒2011年6月21日「井上真央、迷いを引きずった演技、おひさまに疑問」はこちら。

⇒2011年6月6日「井上真央、おひさまの陽子、八日目の蝉の恵理菜」はこちら。

⇒2011年5月24日「井上真央は演技に集中していない…おひさまヒロイン」はこちら。

⇒2011年5月21日「斉藤由貴のやかましさ、若尾文子のあでやかさ…おひさま」はこちら。

⇒2011年5月10日「おひさま感想…井上真央の演技、岡田惠和の脚本」はこちら。

⇒2011年5月9日「おひさまオープニング、視聴率を捨てる心地よさ」はこちら。

⇒2011年5月8日「おひさま、てっぱん、ゲゲゲの女房の視聴率比較」はこちら。

⇒2011年5月7日「井上真央と若尾文子、二人の須藤陽子の演技」はこちら。

⇒2011年5月4日「井上真央・おひさま、セーラー服と庶民顔」はこちら。

⇒2011年4月16日「井上真央おひさまの安全運転…朝ドラ視聴率低下」はこちら。

⇒2011年4月11日「おひさま陽子…伊那中・西駒登山、直小・妙高登山」はこちら。

⇒2011年4月9日「井上真央、謎めいた内面…おひさまヒロイン」はこちら。

⇒2011年4月8日「瀧本美織がおひさまヒロインを演じたら・・・」はこちら。

⇒2011年4月7日「八木優希のおかっぱ頭…おひさま陽子の子役」はこちら。

⇒2011年4月5日「おひさまの舞台、安曇野の自然の美しさ」はこちら。

⇒2011年4月4日「井上真央・おひさま、日本を明るく照らす」はこちら。

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和田創

和田創研代表
シニア起業家
和田 創(わだ・そう)

数字立て直し(伸長)一筋の経営コンサルタント。
教育と指導の年間実績は約百回。対象は社長から役員、管理者、社員まで、テーマは経営から管理、採用、事業、商品、企画まで広範。著書や教材は多数。
2017年、66歳以降はAIやロボット関連の起業に挑むとともに、おもに内需・地場企業から先端分野・成長分野の事業・商品開発を請け負う。

その他の役職
面白くないジョークの会会長 

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