政府与党が参議院議員選挙(2010年7月)をにらみ、激しく動きはじめた。
連立政権の難しさを痛感させられており、どうしても参議院で単独過半数を実現したい。
が、このままでは厳しい。
自民党の不甲斐なさに救われているとはいえ、第3勢力などに敗北を喫しかねない情勢だ。

政府与党は手始めに、支持率急落の主因となった政治とカネの問題から有権者の目を逸らそうとしている。
とくに小沢一郎幹事長の資金管理団体を巡る事件。
余談ながら、だれが名付けたのか「陸山会」にはゼネコン業界に睨みを利かせる凄みが感じられる。
政府与党は、大きな懸案について中長期のプロジェクトを立ち上げ、改革姿勢を印象付ける作戦に出た。
昨夏の衆院選と同様、情緒とポーズで有権者を煙に巻く。
何せ結論を容易に下せない問題なので、鳩山由紀夫内閣の延命を図れる。

また、枝野幸男元政調会長を「行政刷新担当相」として入閣させた。
例の「事業仕分け」を実質的に取り仕切った。
余談ながら、事業仕分けは有権者に分かりやすい最高のパフォーマンスだった。
4月以降、第2弾がスタートする。
参院選前の支持率回復に即効性がある。

しかも、枝野行刷相は非小沢系の代表格の一人。
鳩山首相は小沢幹事長と距離を置くつもりか。
一蓮托生でないことを示して世論の批判をかわし、鳩山内閣の延命を狙う。

鳩山首相は予算審議中の異例の人事で、小沢幹事長の問題を巡って与党内に生じた軋轢を修復するとともに、小沢幹事長から政権運営の主導権を奪取しようとしている。
今後、小沢離れが鮮明になるのか。

                         ◇

日本経済新聞によれば、鳩山首相は「政権を取る前のほうが楽だった」と明かした。
総理とは思えない志の低さに、私は愕然とした。

本音は、政権を投げ出したい?
鳩山内閣は末期を迎えつつある。

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