親友・池江璃花子の病気にかける言葉を失う

フィギュアスケート女子シングルの樋口新葉がチャレンジカップ(チャレンジ杯)に出場しました。

実は、頻繁に連絡を取り合う親友、2020年東京五輪での金メダル獲得が期待されていた自由形とバタフライの競泳選手、池江璃花子が病気に見舞われました。
かける言葉を失うくらいのショックを受けたことでしょう。

池江璃花子は2000年7月4日の生まれ、樋口新葉は2001年1月2日の早生まれですので学年は同じです。
また、池江璃花子は私が高校時代に暮らした江戸川区出身、樋口新葉は下町出身でないようですが日本橋女学館高等学校に通学しています。
どちらもおそらく東京出身の選手のはずです。
樋口新葉は親友を励ますためにもいい演技を見せたいと思っていました。

回転軸が傾き、コンビネーションを跳べない

ところが、1か月ほど前から突然、ジャンプが跳べなくなりました。
回転軸が傾くため、とくにコンビネーションを決められません。
後のジャンプを続けられないのです。
練習でも失敗が続いていました。

ショートプログラム(SP)は後半の3回転フリップがパンクして0点になりました。
3本しかジャンプを跳べないSPでは致命的なミスとなり、4位に留まりました。
懸命に修正に取り組んでいる段階であり、覚悟はできていたのでしょう。
「予想どおりだった」と振り返りました。

フリースケーティング(FS)は映画007の「スカイフォール」を復活させました。
昨年の世界選手権で2位をつかんだ縁起のいいプログラムです。
彼女の持ち味を発揮しやすいのか、とてもよく似合います。

前半は3回転ルッツ−3回転トウループのコンビネーションを2回転トウループに落とすなどしてまとめました。
しかし、終盤は空中でパンクするジャンプが出るなどして苦しみました。

樋口新葉は合計186.24点で3位となりました。
表彰台に乗れるのと表彰台を外れるのでは大違いです。
最悪のコンディションでしたが、得意の演目を意地で滑り終えたという印象です。
よく頑張りました。

樋口新葉に来シーズンの完全復活を期待する

今シーズンは右足甲の故障に悩まされ、目標としていた演技をまったく行えませんでした。
ジャンプを決められなくなった原因はまだ分かっていないそうです。
(負傷箇所をかばって跳んでいるうちに本来のジャンプを見失ったということはないでしょうか。)
技術要素点(TES)に占める得点源を失っては、国内でも戦えません。

私は樋口新葉の話題にほとんど接しませんでした。
何より本人がさみしさを感じていたことでしょう。
樋口新葉はジェットエンジンがついたようなパワフルなスケーティングとジャンプに定評がありました。
韓国の金妍児(キム・ヨナ)と安藤美姫に憧れており、体格を含めて若干の共通点を感じます。
もともと実力は十分の選手ですので「完全復活」を期待したい。

大阪の紀平梨花と宮原知子、神戸の坂本花織と三原舞依の4選手の争いに東京の樋口新葉が加わってほしい。
(私は本田真凜にも希望を捨てていません。)

category:樋口新葉ブログはこちら。

◆書き加え(2月26日)

明治大学へ進学、SPもFSも一新して臨む

樋口新葉が開智日本橋学園高校を卒業し、今春から明治大学へ進学すると明かしています。
私は5年中退ですので母校と呼べませんが、後輩になった気分はします。

フィギュアスケートはこれまでどおり岡島功治コーチに師事し、「明治神宮外苑アイススケート場」を練習拠点とします。
(抜群の立地ゆえに練習時間の確保が大変そうです。)

来シーズンはSPもFSもプログラムを一新して臨む意向であり、「学業と競技を両立できるように」と前を向きました。

どうか、味わった辛苦を飛躍の足がかかりにしてください。

◆書き加え(2月26日)

「スケートをやってきて一番辛いシーズン」

樋口新葉が今シーズンの最終戦となったチャレンジカップから成田空港着の航空機で帰国しました。
けががなかなか治らなかったり、ジャンプが突然跳べなくなったり。
「スケートをやってきたなかで一番辛いシーズンだった」「試合へ向けて気持ちを上げていくために、何をすればいいか分からなかった」と、胸の内を明かしました。
が、「最後の最後で表彰台に乗れてよかった」と、ほっとした表情を浮かべています。
また、今大会ではつねに笑顔を保ち、試合を終えられたと振り返っています。

これまで練習で大技のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に挑戦しています。
その目はすでに来シーズンを見据えています。

明治大学は「商学部」とか。

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樋口新葉に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年10月28日「樋口新葉は有言実行で自分を追い詰める」はこちら。

⇒2018年3月22日「樋口新葉、世界選手権自己ベストで3枠貢献へ」はこちら。

⇒2018年3月21日「樋口新葉は世界フィギュアで雪辱を果たせるか」はこちら。

⇒2017年12月28日「樋口新葉に足りないメンタルと運の2要素」はこちら。

⇒2017年12月9日「樋口新葉はこの程度で浮かれるわけにいかない」はこちら。

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