コンサルの引き出し|和田創ブログ

だれの目の前にも可能性の地平は広がる。それを切り拓けるかどうかは自分次第である。「面白くないジョークの会」初代会長が解き明かす経営と人生の奥義とは?

浅田真央敗因

浅田真央は「魂」をなくしたのか

全日本フィギュアスケート選手権が行われている。
浅田真央は2年ぶりに戻った舞台だったが、トレードマークの笑顔が消えていた。
SPのプログラムの難度を下げて臨んだが、それでもジャンプにミスが相次いだのは屈辱的である。
5位と出遅れた。

浅田真央は団体戦のジャパンオープンでは次世代が主体となった日本チームの優勝を姉さん格で引っ張った。
個人戦のGPシリーズ中国杯では優勝を果たし、自身もファンも世界のトップクラスでまだやれるとはしゃいだ。
しかし、GPシリーズNHK杯ではジャンプにミスが目立ち、3位に留まった。
そして、圧倒的な強さを誇ってきたGPファイナルはまさかの最下位(6位)に沈んだ。
とくにフリーのジャンプは散々だった。

浅田真央はインタビューで「やらなきゃというのが強すぎるのかもしれない」と唇をかみ締めた。
その傾向は前からあったが、ジャンプの出来にかなりの波がある。
復帰直後は新鮮な喜びを感じながら「無欲」で滑ることができた。
あまりにスムーズな成功に落とし穴があった。
勝てるという意識、やがて勝たなければという意識が「滑る喜び」に勝り、浅田真央からしなやかさを奪っていった。
実際、わくわくした気持ちが試合を重ねるごとに薄れていったという本音を漏らしている。

完璧主義者の浅田真央は高い理想を掲げ、必要以上に自分を追い詰めたがる。
得点源のジャンプでつまずくと気持ちを切り替えらず、最後まで引きずりやすい。
ルッツの踏み切り違反の判定も堪えた。
意識が過剰になり、体の動きを委縮させ、演技そのものを硬直化させている。

このところの浅田真央の演技から伝わってくるのは楽しさより「頑張り」、頑張りより「義務感」だった。
これでは見ているほうもつらい。
上辺の表現は何とか整えているものの、内側から溢れ出る歓喜が感じられない。
平たく言えば、表現者としての「魂」をどこかに置き忘れている。

私は、全日本選手権のSP後の「気持ちが下降気味」「いいイメージを持って試合に入れない」という言葉に驚いた。
浅田真央は自分をすっかり見失い、負の連鎖に陥っている。
目から光、表情から力が消えた。
(覇気に満ちた宮原知子と対照的である。)

ひどく不安定な精神状態で臨むフリーでの巻き返しは至難だろう。
しかし、浅田真央は絶望的な状況で底力を見せてきたのも事実である。
2014年ソチオリンピックのフリーは感動的だった。

私自身は、浅田真央が復帰シーズンで世界最高難度のプログラムを組む以上は長期計画で推し進めるつもりと理解している。
したがって、世界選手権への出場にこだわることもないと思う。

なお、私の見立てでは、浅田真央は「メッセージの発信」「本番へのメンタルの持っていき方」で失敗を繰り返してきた。
この2つが大舞台での主たる敗因でなかろうか。

◆書き加え(12月27日)

いま浅田真央の全日本選手権でのフリーを見た。
SPでは5位と出遅れた。
フリーでは初めの2つのジャンプのミスを引きずらず、最後まで粘って滑った。
3位に入れば上出来である。

私は、浅田真央は世界選手権に出ても出なくてもどちらでもいいと考えていた。
ただし、選手は大会が続くと疲労が溜まるが、大会が空くと勘が鈍ってしまう。
それ以前に、大会への出場は練習の目標とモチベーションになっている。
世界選手権に出られるに越したことはない。

女子シングルの日本代表は、余裕の1位の宮原知子、3位の浅田真央、4位の本郷理華の3選手で決まり?

2位の樋口新葉(ひぐち・わかば)は14歳で出場資格がない。
この子の2百点近い高得点は立派である。
昨年も3位に入っている。
本田真凜(ほんだ・まりん)など中学生に楽しみな選手がたくさんいる。

余談。
浅田真央は、自分は追い詰められてからが強いなどと言い聞かせないことだ。
追い詰められなくても強いほうがいい。
応援していて、はらはらする。

私はフリー後半の演技を見て、浅田真央はいまだに世界一の女子フィギュアスケーターだと確信した。
安易に新旧交代などという言葉を使うべきでない。

               ◇◆◇

浅田真央に関する最近のブログは以下のとおり。

⇒2015年12月26日「浅田真央、最高難度の無謀と動揺」はこちら。

⇒2015年12月12日「浅田真央評価…努力は報われない」はこちら。

⇒2015年11月29日「浅田真央はあんなもの」はこちら。

⇒2015年10月10日「浅田真央、GPシリーズ2015へ」はこちら。

⇒2015年10月9日「浅田真央、現役続行の条件」はこちら。

⇒2015年10月7日「浅田真央はピョンと跳び、チャンと降りる」はこちら。

⇒2015年10月5日「浅田真央、勝負師の宿命」はこちら。

⇒2015年10月3日「浅田真央が帰ってきた」はこちら。

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浅田真央、敗因と奇跡…ソチフィギュア女子シングル

ソチオリンピック、フィギュアスケート女子シングル。
浅田真央がきのうのショートプログラム(SP)で、ジャンプをことごとく失敗した。
自らが競技人生の集大成と位置づける五輪の大舞台で、よりによって今シーズンの自己ワーストを記録した。
前日の練習でも当日の練習でも直前の練習でも調子は悪くなかった。
したがって、調子は無関係だ。

大舞台の勝者が「練習はうそをつかない」と語ることがある。
練習に打ち込んできた自分に対するご褒美の言葉であり、練習を支えてくれた周囲に対する感謝の言葉である。

しかし、オリンピックで金メダルを目指す選手は皆、練習を積んできた。
ならば、勝者以外は「練習はうそをついた」ことになる。
本人は悪気があって「練習はうそをつかない」と言っているわけでないが、真に受けていけない。

私たちは、この言葉を「練習を成果に出せた」と翻訳して理解すべきだ。
勝因は、練習どおりに本番でやれるかにかかっている。

⇒2014年2月19日「浅田真央ソチメダル予想(順位・得点)」はこちら。

浅田真央は大きな意味の技術面(スキル)で世界一である。
練習どおりに滑れば、おのずと本番で勝てた。
そうなると、敗因は、精神面(メンタル)である。

ひたむきな真面目さが多くのファンをつくってきた。
日本人はとくにそうした特性を好み、熱心に応援する。

浅田真央は努力したという手応えがほしくて練習にのめり込む。
ときに、練習を増やして不安を打ち消そうとする。
だれよりも過酷になる。
練習にすがることになり、心身の消耗と疲弊を深める。
私は、練習過多は精神面の問題だと思う。

浅田真央は、「練習(トレーニング)」と「調整(コンディショニング)」の違いがいま一つ分かっていない。
気持ちが練習に向かってしまい、冷静な思考と判断を行えず、周囲の忠告や助言を腑に落とせない。
私は、浅田真央は頑固で人の意見を聞かないのでなく、不安で人の意見が聞こえない状態だったと思う。
彼女の真の苦悩と最大の問題を解消できるスタッフがそばについていてほしかった。
ほんとうに残念・・・。

⇒2014年2月20日「浅田真央の深い孤独…ソチフィギュア女子SP」はこちら。

再建屋の私が、結果を出せない営業に対する教育指導で繰り返し説いてきたのは、「頑張るのでなく変わろう」だった。
「あなた方はこれまでだって頑張ってきたではないか。その結果がこの数字(成績)である。いい加減、目を覚ませ」と…。
人の意見が聞こえないと、自分は変わりようがない。

浅田真央は、技術面で文句なく世界一とされながらソチオリンピックで敗北を喫した高梨沙羅に通じる。
私は、敗因を努力(練習)不足に求めると、同じ失敗を犯すと思う。

⇒2014年2月12日「高梨沙羅、ソチ金メダルならず…ジャンプ女子」はこちら。

ブライアン・オーサーやタチアナ・タラソワなどは、「そんなに練習すると勝てない」と、はっきり叱る。
日本には、選手に練習を禁じるコーチはあまり多くない。
私は、営業立て直し・業績テコ入れでは、社員に長時間の労働(努力)を厳しく禁じている。
もっぱら年度末の数字(成績)にフォーカスし、それがよくなるように誘導している。
不毛のガンバリズムの排除である。
日本では、選手も、コーチも、ストイックな国民性が抜けない。
それが行き過ぎると、結果は悪くなる。

私は、「努力は報われない」と述べている。
むしろ、ここに人生の醍醐味がある。
努力しか報われないのは確かだが、努力が報われるくらいなら何の苦労もない。
そうでなく、何事においても報われる努力しか報われないのだ。
練習の量で、オリンピックの金メダルは獲得できない。
長時間の労働で、企業の予算目標は達成できない。
問われるのは、練習の有効性である。
問われるのは、労働の有効性である。
頑張りの有効性のこと。

勝つための体制を築き、勝つための戦略を練り、それにしたがって勝つための練習を積み、勝つための調整で仕上げる。
私は、浅田真央の努力はピカイチでも、努力のあり方に合理性や科学性が欠けていたと考える。
それは本人の責任だけでなく、スタッフの務めである。

選手上がりのコーチは一匹狼が多く、選手はそれに師事する。
が、それぞれに得手、不得手がある。
こうした状態では、オリンピックで勝てる選手をなかなか出せない。
日本のフィギュアスケート界にもコーチ体制が生まれるべきだ。

そして、適任は、私が敬愛する高橋大輔である。
彼は人望があり、コーチのまとめ役になれそうだ。
次世代のメダリストを育てるインキュベーター(孵卵器)を整えてほしい。
そうしたムーブメント(運動)は、2020年に迎える東京オリンピックで開催国にふさわしい成績を残すことにもつながる(五輪は都市開催だが、各国の競争、国別のメダル獲得数に関心が向かう)。

コーチ体制がなくても金メダルを獲れるのは、トップクラスのなかでも勝つツボをつかんでしまった選手に限られる。

なお、浅田真央は当日の練習で茫然自失の状態が顔に表れており、落胆が背中に出ていた。
相当に深刻である。
精神的に一杯いっぱいで、演技することが難しい。
フリーではジャンプの難度を落としたらよい。
転倒などの失敗を重ねると、挫折感や敗北感しか残らない。
彼女の今後にプラスにならない。

浅田真央は、フリーでは考えられない第2組での滑走になった。
スピンやステップなどのスケーティングは大崩れしていないのだから、持ち前の美しい滑りで魅せることに徹する。
ならば、笑顔で終われる。
それを見たくて応援しているファンも大勢いるはずだ。

各国ソチメダル獲得数ランキング(国別・地域別)

私は、すべての日本選手を応援しているが、浅田真央と高橋大輔は格別である。
フィギュア人気を国民人気に高めた最大の功労者といえる。
それ以前に、若い二人を尊敬している。
今年2冊目の著作『御社の営業をよくするヒント』でも簡単に触れている。
この本には『あなたの人生をよくするヒント』という願いも込めた。
その二人が、自身が納得のいく演技を見せられなかったことが、私はとても悔しい。

近い将来、もしも時間が許されるなら、突出した存在の二人を中心にしたフィギュア本を書いてみたい。
私は、このスポーツに関して“ずぶの素人”だが、フィギュア界の周辺を含め、いろいろ思うところはある。
また、このブログ自体に膨大な記述(原稿)が含まれる。
が、筆を抑えており、書きたいことは書いていない。

率直に述べて、天性の資質と努力の才能を合わせ持つ浅田真央にオリンピック金メダルを獲らせられない日本スケート連盟では価値がない。
大人の女性とはいえ、まだ20代前半である。
周囲の大人はいったい何をやっているのか。
当日練習の浅田真央は魂の抜け殻のようで、滑るどころか立っているのもやっとに見えた。
使命感と義務感だけでリンクに出てきた。
胸が締めつけられた。
そうした私のもやもやを含め、考えと思いを綴って出版するかもしれない。

私は、フィギュアスケートが日本のお家芸でありつづけてほしい。

◆書き加え1(2月21日)

フリーが終わった。
会心の演技だった。
感動、鳥肌ものだ。
素晴らしいの一言。

SPの失敗があるので無条件とはいかないが、久々の笑顔を見られた。
浅田真央は一度壊れた気持ちを短時間で立て直し、よく頑張った。
やはり世界一である。

お疲れさま。
そして、ありがとう。

きょうは眠るのをやめた。

◆書き加え2(2月21日)

浅田真央は、代名詞のトリプルアクセル(3回転半)など、コンビネーションも含めた6種類の3回転ジャンプをことごとく決めた。
フリーを迎えたときの精神状態を考えれば、奇跡が起こった。
が、これが本来の実力なのだ。

そして、自己最高となる142.71点を叩き出した。
合計198.22点。
浅田真央は演技終了と同時に感極まり、天を仰いで涙をこらえた。

バンクーバーオリンピックから4年間、苦しかった練習の成果を最後にファンに見せられた。
本人も恩返しができたと語った。

◆書き加え3(2月21日)

浅田真央は、まさかのSP16位から6位入賞とおおいに盛り返した。
SPの失点(?)が挽回不能なほど大きく、表彰台に立てなかったのが惜しまれる。

                ◇◆◇

浅田真央に関するブログは以下のとおり。

⇒2014年2月20日「浅田真央の深い孤独…ソチフィギュア女子SP」はこちら。

⇒2014年2月19日「浅田真央ソチメダル予想(順位・得点)」はこちら。

⇒2014年2月11日「浅田真央、気持ちを立て直せ…ソチ個人戦」こちら。

⇒2014年2月10日「浅田真央、個人戦への戦略と調子…ソチ」こちら。

⇒2014年2月9日「浅田真央、もっともっとよくなる…現役続行」こちら。

⇒2014年2月7日「浅田真央はキム・ヨナの敵でない」こちら。

⇒2014年2月5日「浅田真央か羽生結弦か…ソチ金メダル予想」こちら。

⇒2014年2月1日「浅田真央への厳しい予想…ソチ女子フィギュア」はこちら。

⇒2014年1月21日「浅田真央の得点…ソチフィギュア女子シングル」はこちら。

⇒2014年1月14日「浅田真央に絶対に負けない…和田創」はこちら。

⇒2014年1月6日「浅田真央とキム・ヨナの一騎打ち…ソチ五輪」はこちら。

⇒2013年12月26日「浅田真央、エキシビションの美しさ…全日本選手権」はこちら。

⇒2013年12月21日「浅田真央はゆうゆう1位、関心は合計得点!」はこちら。

⇒2013年12月16日「浅田真央や高橋大輔の頑張り…ソチ代表入り」はこちら。

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世界フィギュア採点のなぞ…安藤美姫の勝利

世界フィギュアスケート選手権2011(モスクワ大会)。
「東日本大震災」にともなう開催都市の変更、開催時期の延期の影響か、得点はともかく、全般に出来が低調という印象を受けた。
オリンピックイヤーの翌年ということも一因かもしれない。

そのなかで、1年ぶりに国際試合に登場した韓国のキム・ヨナ(金妍児)はさすが「五輪女王」という演技を見せた。
やはり圧倒的な実力を備えている。
スケーティング全般もさることながら、そこに豊かな表情を交えながら深い情感を塗り込めていく。
ほかの選手の表現が淡泊に感じられるほど・・・。

⇒2011年4月23日「キム・ヨナの恩返しと現役引退…世界フィギュア」はこちら。

キム・ヨナは会場を巻き込み、観客を惹き付ける術(すべ)にたけている。
しかし、案の定、ブランクの影響がジャンプに出た。
それでも金メダル・安藤美姫と僅差の銀メダル。
脱帽!

⇒2011年4月29日「浅田真央の連覇か安藤美姫の返り咲きか…世界女王」はこちら。

また、浅田真央は滑りの修正(矯正)期間ということを割り引いたとしても深刻な状態である。
いまの延長では、これから先もおそらく勝てない。
次のブログで、彼女自身に根差す“敗因”を探っている。

⇒2011年5月1日「浅田真央、世界で勝つ判断と作戦…佐藤信夫コーチ」はこちら。

私が待ち望んでいた世界フィギュア。
が、彼女は変化(成長)が遅い。
むしろ、周りに置いて行かれている。
身近な小塚崇彦やベテランの安藤美姫、外国選手のほうが著しい変化を遂げている。
むろん、キム・ヨナも・・・。

⇒2011年4月30日「浅田真央、やってみないと分からない…修正途上」はこちら。

                       ◇

さて、私は世界フィギュアで採点に対する疑問を感じた。

主要な国際試合では選手はとりわけ順位を競っている。
1位(金メダル)、2位(銀メダル)、3位(銅メダル)、4位、5位、6位・・・。
採点競技では当然、採点結果で順位が決まる。
2010年バンクーバー冬季五輪(オリンピック)の女子シングルにおけるキム・ヨナ、本大会の男子シングルにおけるカナダのパトリック・チャンのように“ぶっちぎり”というケースでは順位が変わるわけでなく、たいして気にならない。
私は、大会の地元選手を除き、会場の反応はかなり正しいと思う。
それ以前に、自分が上か相手が上かは、戦った選手がもっともよく分かっている。
勝負の世界に身を投じている人はたいていそうだ。
それが感じられないとしたら一流、まして一番になれない。

ところが、本大会の女子シングルにおけるショートプログラム(SP)のように1位と2位が僅差というケースでは採点結果に関心が向かう。
私は、キム・ヨナと安藤美姫の得点、したがって順位に違和感を覚えた。
それで終わらなかった。
フリースケーティングにおける二人の得点も腑に落ちなかった。
明らかなミスを犯したキム・ヨナがなぜ同じような採点結果になるのかと・・・。

⇒2011年4月30日「安藤美姫、逆転世界女王!…審査員の粋な計らい」はこちら。

私は世界フィギュアで不正があったと述べているのでない。
あれが客観的だというなら、採点基準(方法)そのものに問題がありはしないか。
競技の評価は専門家(審査員)が行うことに異論はない。
が、観衆(ファン)あってのスポーツ。
ファンの印象と審査員の判定がかけ離れていることは好ましくない。
なるべく大勢にとっての分かりやすさは、競技の人気を高めるうえでも重大な要素でなかろうか。
私は門外漢だが、フィギュアスケートの採点基準(方法)を見直したほうがいいと感じた。
知識を持たない素人でもそれなりに共感できるものであってほしい。

⇒2011年4月29日「安藤美姫、世界女王へガッツポーズの品格」はこちら。

                       ◇

人間がつくった採点基準(方法)に完璧はない。
ゆえに、ときどきもしくはしばしば、いくらかもしくはかなり変更される。
しかも、広い意味の「政治力」が関わることがある。
非常に厄介だ。
これは採点基準でなくルールの変更だが、日本では過去に複合を含めたノルディックスキージャンプの選手が苦しめられた。
世界に敵なしの荻原健司はそれにより突然、勝てなくなってしまった。
天国から地獄に突き落とされた。
彼が苦悩する姿を見て、何と理不尽なことかと思った。

採点基準が変更され、特定の選手が有利になったり不利になったりするということが起こる。
あるいは、特定の国や地域が…。
競った(せった)展開では、観衆やファンに対して採点がグレーという印象が残りかねない。

今日、採点に関してあからさまな不正は行われない。
話題の国際試合になるほど、マスコミもファンも世界中が監視しているからだ。
明白な順位が引っ繰り返るというのは、よくよくのこと。
ただし、審査員が採点に当たって特定の国や選手に肩入れすることは起こりうる。

また、採点は人間が行うことなので、審査員がすり込まれた情報、植えつけられたイメージなどにより左右される。
大会の事前や寸前に、陣営がそれらをどのようにコントロールするかも選手の得点に影響する。
選手の名声や人気、実績、勢い、さらに会場の盛り上がりなど、もろもろの要素が採点の圧力として作用する。
むろん、国際情勢も…。
今回の世界フィギュアでは会場のあちこちで掲げられた「日の丸」がいくらか影響したのでないか。
世界が日本の復興を応援していた。
また、1年ぶりに登場したキム・ヨナを勝たせてよいのかというためらいが働いた?

そもそも審査員の採点ははなはだ危うく、したがって選手の得点もはなはだ怪しい。
採点競技の宿命といってよい。

注目のスポーツにおける採点の問題は、それ自体よりも基準のほうがはるかに大きい。
競技が高度化するにつれ、採点が複雑化しやすい。
素人は理解不能に…。
やがて審査員の判定とファンの印象が大きく食い違うという事態が生じる。

そうした採点基準だが、選手の演技(表現と技術)の向上や進化をもたらしてきた。
とくに国際試合を活躍の舞台とする有力選手に、努力(練習)の方向性やあり方を決定づけている。
世界中の選手とファンが納得しやすいことが大切だろう。

⇒2011年4月25日「女子フィギュアと熱烈ファン…勝敗に目くじら」はこちら。

以下に、「浅田真央を取りあげた、いい加減なブログ」と題する2010年12月18日のブログを収める。
ついては原稿にいくらか手を入れた。

                      ◇◆◇

名もない私のブログに大勢の読者が訪れてくれる。
心より感謝したい。
私は懸命に執筆しているが、これは「いい加減なブログ」である。
それをお断りしておきたい。
このブログを読むうえで頭に入れておいてほしいことは、以下のとおり。

記事とは「取材」を行って書くものだ。
そうすれば“確証”が得られると限らないが、これが基本中の基本である。
そうでない記事は信憑性(しんぴょうせい)がきわめて低い。
何せじかに見たり聞いたり触れたりしていない。

私は年中無休で働いており、仕事に四六時中追われている。
ブログを書くために取材をわざわざ行うことはない。
内容に相当な限界がある。

このブログを含め、ネット上に流通する情報は他人の情報を土台としていることが多い。
私が心がけているのは、なるべく取材を経た記事を参考にすること、そうでない場合には信用が置けそうな記事を参考にすることくらい。
それが精一杯だ。

このブログのなかで、事実に関する記事はテレビや新聞の報道を踏まえており、わりと正確である。
だが、それとてもメディア(媒体)が取捨選択、編集加工を行っており、バイアス(偏向)がかかっている。
私がそれを下敷きにして書いた記事は事実が歪んでいるかもしれない。

このブログのなかで、私の体験に基づいて書いた記事はもっとも信頼が置ける。
すなわち、自ら実行した事柄、自ら遭遇した事柄だ。
その中心になるのは、私の本職である再建・変革・創造系の「コンサルティング」と密接に関わる内容。
これらの情報はそれなりに的確でなかろうか。
記事により、豊富な体験を踏まえて“信念”に達した事柄を述べている。

とりわけ熱心な読者に、このブログの危うさを十分に理解していただきたい。
私が取材をはしょる以上、記事を書く際に確証を得ているということはまずない。

しかし、それがなくては記事を書けないとなると、このブログは成り立たない。
そこで、私はなるべく“確信”が持てた事柄を書くように努めている。
が、確信とは主観に基づいた“憶測”にすぎない。
間違いだらけ・・・。

                       ◇

私は記事を書く際に、その場に自分を置くという「イマジネーション」を大切にしている。
特定の個人や団体(企業・組織)を取りあげるとき、面と向かって言えることしか書かない。
あるいは、講師という仕事柄、大勢を前にして演台で言えることしか書かない。
ブログの左サイドに記したとおり、記事の一部を講演や公開セミナー、企業研修でしばしば用いる。
これまでに数えきれないほど会場全体が凍りついた。

一例を挙げれば、トヨタを痛烈に批判した記事がある。
もし私が同社で講演を行うとしたら述べる。
もし豊田章男社長と面会を行うとしたら述べる。

私は、企業のセレモニー(記念行事)に招かれることがある。
人前で話す商売を長く続けているのに、こうしたおめでたい席でスピーチを頼まれたことが一度もない。
「あいつは指名するな」と言われているのか・・・。

私は自分なりに確信が持てないと述べない。
むろん、最終的には相手や参加者が判断することだ。
私は自分なりに確信が持てないと書かない。
むろん、最終的には読者が判断することだ。

私は出張が非常に多い。
このブログはおもに車中や宿泊先でまとまった時間が取れるときにどんどん書き溜めている。
1年前、2年前の素材を仕上げることもある。
ブログを始めた頃からコメントにほとんど対応できなかった。
去年までは社員、今年からはマネジャーや妻がときどきチェックし、まとめて削除。
残すのは、まれに寄せられる知人のコメントのみ。
が、アクセスが千を超えてから、それとても対応できなくなった。
そうした状態なので、いまは受け付けていない。

                       ◇

実は、浅田真央が銀メダルに終わった2010年バンクーバー冬季五輪(オリンピック)以降、このブログにコメントなどが寄せられた。
フィギュアスケートの採点に関する意見だ。
私はちらっと見たことがある。
おそらくすべてが浅田真央の得点に不満を訴える内容であり、その勢いで韓国のキム・ヨナを退ける。
たいてい“裏情報”が添えられる。
ワンパターンで、読むに値しない。

すでに述べたとおり、私は韓国へ行って当事者や関係者に面と向かって言えることしか書かない。
それなりに確信が持てる事柄にほかならない。
なお、フィギュアスケートの採点について私がどう思ったかは、このブログで2度述べている。
もちろん韓国で言える。

採点競技では採点方法により得点はもちろん順位まで動くことはよく知られている。
ノルディックスキー複合の超人(鳥人)・荻原健司は度重なるルール変更で勝てなくなった。
これは採点競技にも通じる。

「明日へのヒント 荻原健司」はこちら。

                       ◇

これもブログで繰り返し述べているが、私はあの人が好きか嫌いかという自分の気持ちに興味がない。
それは私の勝手な感情であり、どうでもいい。
このブログにわざわざつづらない(好きに限り述べることはある)。
人生の貴重な時間をそれに費やすことはしない。

⇒2010年11月8日「自分の時間を他人の批判に費やす」はこちら。

あの人を評価するかしないか。
これに尽きる。
好きだから応援するわけでない。
評価するから応援する。
このブログを貫く基本姿勢である。

⇒2010年4月27日「素人とプロの決定的な違いとは?」はこちら。

私は個人の好き嫌いを表明しない(好きに限り述べることはある)。
意味がないからだ。
その人が嫌いと思った瞬間、その人から学ぶべきことまで見えなくなる。
頭も心も貧しくなる。
つまらん。
人は皆、評価できる点と評価できない点が混在していると、私は考えているのだ。

この世に絶対的に正しい人、絶対的によい人はいない。
そうした人がいたなら、大勢が教えを乞おうとする。
「門前、市を成す」。
世間が放っておかない。

⇒2010年4月26日「学びとは違和感、成長とは不快」はこちら。

以前、公開セミナーの休憩時間、私のブログの読者だという参加者が話しかけてきた。
ありがたい。
「先生は****が好きですか」。
幾度か取りあげたタレントだった。
私は答に窮した。

こう述べると、誤解されるかもしれない。
「和田創は****が嫌いだ」。
そういうことでない。
このブログで取りあげる尺度は「好き嫌い」とまったく無関係である。

「明日へのヒント 大山康晴」はこちら。

ブログの執筆では、好き嫌いと評価をごちゃ混ぜにしないように戒めている。
とくに自分の感情に引きずられないように…。

                       ◇

私はイマジネーションを大切にしている。
特定の個人を取りあげるとき、つきあいたいと思うかどうかを自らに問いかけている。
浅田真央でも、北島康介でも、イチローでも同様。

和田創は、なぜ凡人のままなのか?
理由は簡単、彼らとつきあいたいと思わないからだ。
苦しくて、辛くて、私には耐える自信がない・・・。

彼らと本気でつきあおうと思う人は、すでに素晴らしい成果を上げ、実績を残しているはずだ。
私は彼らからかならず逃げ出そうとする。
食らいつく覚悟があったら、私はいまの地点やレベル(水準)に留まっていない。
平たく言えば、偉くなっている。

はたから応援するのは気楽。

私は、自分がつきあいたくない人を取りあげることが断然多い。
つきあいたくない人とは、私が学ぶべき人にほかならない。
相手の年齢は問わない。
“尊敬”に値する人物である。
還暦目前とはいえ、このブログを自らの成長の糧にしたいと願う。
そして、懸命に執筆している。

⇒2010年7月29日「和田創ブログ&セミナーの基本スタンス」はこちら。

きょう述べたことは、このブログで大切にしている基本姿勢である。
ところが、人格者でないので、それをまま外してしまう。
あくまで私が心がけていることだ。

このブログなど取るに値しない。
くだらん。
まして馴れあいのブログやサイトは・・・。
大事なのは、世間や周りに惑わされず、自分の頭で考え抜くことだ。
考えて、考えて、考えて、考えて、考えよ。

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浅田真央新コーチ人選、ソチ金メダル条件

私が2010年カナダ・バンクーバー冬季五輪(第21回冬季オリンピック)でもっとも注目した選手は、フィギュアスケート女子、19歳の浅田真央(あさだ・まお)だった。
試合後の大泣きは痛ましく、私はテレビ画面をまともに見られなかった。
同時に、心を激しく揺さぶられた。
ここまで悔しがる人は世間に滅多にいないし、ここまで悔しがることは人生で滅多にない。
自分の限界を超えた練習を続けてきた証だろう。
還暦目前の私はそうした経験を一度として味わっていない。
いつも逃げてばかりいた。

浅田真央は、女王キム・ヨナに真正面から戦いを挑み、そして散った。
恥じる必要などさらさらない。
私は、その時点の実力を存分に発揮したと思う。
立派の一言。

それにしても銀メダルを獲得し、国民の多くから「かわいそう」「金メダルを取らせてやりたかった」と心底思われる選手というのは、ホント凄い。
可憐さに加えて人柄、それゆえの“人気”があったから…。
応援は熱狂的だった。

しかし、浅田真央は2014年ロシア・ソチ冬季五輪(第22回冬季オリンピック)で金メダルを目指すなら、己を突き放し、冷静かつ客観的に振り返らなくてなるまい。
すなわち、自己対峙、自己観照、自己検証である。

私はスポーツの素人であり、フィギュアスケートについて詳しくないが、浅田真央が資質や努力でキム・ヨナに劣っているとは思えない。
にもかかわらず、得点に驚くほどの“大差”がついた。
過酷な練習を積み重ねるだけでは埋められない開きだろう。
この現実を直視し、敗因を分析しなくてならない。

⇒2010年2月28日「浅田真央敗因分析、ソチ金へ新コーチ」はこちら。

ソチ五輪では4回転を跳ぶのかなどという話題が聞こえてくるが、瑣末の問題である。
採点方法の変更への迅速な対応が不可欠なのは言うまでもないが…。
なお、私は、バンクーバー五輪では浅田真央にしかできないトリプルアクセルの配点は低すぎたと思っている。

浅田真央は周囲から可愛がられる性格であり、つねに応援や支援、助言や指導が得られる。
2006年イタリア・トリノ五輪(第20回冬季オリンピック)金メダリストの荒川静香(あらかわ・しずか)を例に引くまでもなく、自らの意思で勝てる道を切り開いていかなければならない。
浅田真央は意志が弱いということはありえないが、頂点に立つために何が必要かを“己一人”で考え抜くべきだ。
だれにも相談しないこと。
そして、それに基づいて思い切った決断を下してほしい。

私は、浅田真央が居心地のよさと決別することが急務と考える。
孤独は人を強くする。
平たく言えば、地元を離れ、コーチを含めたスタッフを入れ替える。
浅田真央は23歳で迎えるソチ五輪では、人間的にも大きく成長していなくてなるまい。

キム・ヨナは出場し、浅田真央の前に立ちはだかる可能性が高い。
ほかにもライバルになりそうな若い選手が何人か出てこよう。
ソチ五輪も非常に厳しい戦いが予想される。

浅田真央が新コーチを招へいすれば金メダルを獲得できるというわけでない。
インターネット上に次期コーチの候補者の具体的な名前が挙がっている。
内外から売り込みもあるようだ。
確かに、優れたコーチは一定のレベルに選手を引き上げる。
しかし、そこから先に行けるかどうかは本人次第であろう。

ソチ金へ、浅田真央は何より精神的な自立が条件となる。
それを担保するためにも、万全の指導体制の構築に加え、より大きな生活環境の選択が重大となる。
むしろ、カギは環境では…。
私は、雑音としがらみの多い日本から飛び出すのがベストと考える。
そうでなくては、再び悔し涙を流しかねない。
私は浅田真央が流す“嬉し涙”が見たいのだ。

                      ◇◆◇

2010年カナダ・バンクーバー冬季五輪(第21回冬季オリンピック)およびフィギュアスケート女子・浅田真央などに関するブログは以下のとおり。

⇒2010年2月13日「バンクーバー五輪開幕、日本メダル予想」はこちら。

⇒2010年2月17日「男子フィギュアSP、高橋3位、織田4位」はこちら。

⇒2010年2月19日「高橋大輔、攻めか守りかメダル予想」はこちら。

⇒2010年2月19日「高橋大輔、4回転失敗も銅メダル!」はこちら。

⇒2010年2月21日「浅田真央、金メダル極秘練習全記録…NHKスペシャル」はこちら。

⇒2010年2月24日「浅田真央と荒川静香、金メダルの苦闘」はこちら。

⇒2010年2月28日「浅田真央敗因分析、ソチ金へ新コーチ」はこちら。

⇒2010年3月4日「あきれた浅田真央と高橋大輔の言葉!」はこちら。

⇒2010年3月26日「高橋大輔、日本男子初の金メダル!」はこちら。

⇒2010年3月27日「浅田真央vs長洲未来…ソチ五輪前哨戦?」はこちら。

⇒2010年3月28日「笑顔がこわばる浅田真央…フィギュア表彰台」はこちら。

⇒2010年3月30日「銀・浅田真央は金・荒川静香より凄い!」はこちら。

⇒2010年3月31日「金荒川静香が通った道…羽生結弦」はこちら。

⇒2010年4月1日「キム・ヨナ、圧巻のエキシビション!」はこちら。

⇒2010年4月10日「石川遼と浅田真央、あふれる悔し涙」はこちら。

⇒2010年4月16日「妹真央を兄大輔が気遣う春の園遊会」はこちら。

⇒2010年4月18日「キム・ヨナ、気になる去就に決着か」はこちら。

⇒2010年5月4日「アンジェラ・アキと浅田真央の失敗」はこちら。

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和田創

和田創研代表
シニア起業家
和田 創(わだ・そう)

数字立て直し(伸長)一筋の経営コンサルタント。
教育と指導の年間実績は約百回。対象は社長から役員、管理者、社員まで、テーマは経営から管理、採用、事業、商品、企画まで広範。著書や教材は多数。
2017年、66歳以降はAIやロボット関連の起業に挑むとともに、おもに内需・地場企業から先端分野・成長分野の事業・商品開発を請け負う。

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