コンサルの引き出し|和田創ブログ

だれの目の前にも可能性の地平は広がる。それを切り拓けるかどうかは自分次第である。「面白くないジョークの会」初代会長が解き明かす経営と人生の奥義とは?

濱田美栄コーチ

4回転サルコウ投入の紀平梨花は一転して勝てなくなる恐れ

来季は世界初の高難度プログラムを予定
FSで4回転サルコウを前半に組み込む

世界選手権の女子シングルで無念の4位に留まった紀平梨花が来シーズンのフリースケーティング(FS)で世界初となる高難度プログラムを予定しているとのことです。

紀平梨花は習得中の「4回転サルコウ」を演技の前半に入れ、今シーズンは頭と次に組み込んできたトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の1本を後半に移します。
これはきわめて大胆な決断です。

女子シングルで4回転ジャンプとトリプルアクセルを同一プログラムで成功させた選手は存在しません。
また、演技後半にトリプルアクセルを決めるのは、1992年アルベールビル五輪の伊藤みどりまでさかのぼります。
現行の採点方式では初の快挙となります。
逆に言えば、それくらい至難ということです。

トリプルアクセル1本は後半で1割増し

4回転ジャンプを除いてトリプルアクセルの基礎点が一番高く、それを点数が1割増しになる演技後半で跳ぶなら、大きなアドバンテージを得られるだけでなく、ライバルに大きなプレッシャーをかけられます。
フィギュアスケートは格闘技のような神経戦の様相も帯びます。
大会にジャンプ構成の基礎点が高い選手が出場していることは頂点を目指す選手ほど気になります。
ショートプログラム(SP)でリードしても、FSで逆転される可能性に怯えながら滑ります。

トリプルアクセルの成功率がさらに悪化

濱田美栄コーチもこの構想を記者会見で明かしました。
体力がある演技前半、それも冒頭に一番難しいジャンプを跳ぶのがセオリーです。
にもかかわらず、紀平梨花はトリプルアクセルをまま失敗してきました。
最初に4回転サルコウを跳ぶのはいいとして、体力がない後半にトリプルアクセルを持っていくと成功率がさらに悪化します。
大舞台での勝利の条件はノーミスのはずですが、望むべくもありません。

来シーズンは4回転ジャンプを跳べるロシアのジュニア勢がシニアに上がってきます。
紀平梨花が高難度のジャンプ構成に挑みたがる気持ちが分からないわけでありません。
しかし、練習段階からけがのリスクがおおいに高まります。
3回転ジャンプの調子を崩すかもしれません。
代名詞のトリプルアクセルを自分のものにしてからでも遅くないと思います。
男子シングルに遅れ、女子シングルも「4回転ジャンプ競争」に突入するのは必然の流れですが、シニアに上がったジュニアが成長期でも成功させられるとは限りません。
紀平梨花は焦りすぎでしょう・・・。

羽生結弦の応援でインスピレーション!

紀平梨花は世界選手権終了後の記者会見で、前夜の男子シングルのFSを客席から応援し、五輪2連覇の羽生結弦から4回転サルコウを跳ぶインスピレーションを得たと声を弾ませました。
「力が抜けて軽いジャンプをしていた。無駄な力が入らないお手本のようなジャンプだった」。
イメージがだいぶ固まってきました。

不確かですが、1月のコロラド合宿でそこそこ跳んでいるようです。
また、練習でもすでに着氷しているようです。

ちなみに、紀平梨花は四大陸選手権で左手薬指を負傷し、世界選手権直前のコロラド合宿で4回転ジャンプの特訓を行わなかったことを知りました。
プログラムのブラッシュアップに努めたようで、世界選手権でのジャンプの不調は特訓に起因したものでありません。

シニア2年目はあたふたを愛嬌と呼べず

この実質的なシーズン最終戦で4位に終わった紀平梨花は「目標はもっと高いところにある」と語りました。
私もその通りだと思います。
トップクラスの選手は出場するからには優勝を狙うとしても、全試合に勝つことは不可能です(男子シングルのネイサン・チェンは全勝です)。
それでは精神的にも持ちません。
だから負けることもありますし、不本意な負け方をすることもあります。
しかし、勝ちにいった試合で惨敗を喫するようだと、オリンピックでの金メダル獲得は難しいでしょう。

今シーズンを振り返れば、トリプルアクセルを3本揃えたことがなく、試合のたびにあたふたを繰り返しました。
紀平梨花はシニア2年目の来シーズン、そうした醜態を「愛嬌」と呼べなくなります。
安易に4回転ジャンプを投入すると、ばたばたになるのは目に見えています。
美しいプログラムそのものが壊れかねず、私は慎重に進めてほしい。

裏目に出ると、一転してまったく勝てなくなる恐れもあります。

category:紀平梨花ブログはこちら。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年4月1日「濱田美栄コーチは使いっぱしり、怒りが収まらず愚痴が止まらない」はこちら。

⇒2019年3月30日「紀平梨花の新エキシビションはシーア「ザ・グレイテスト」」はこちら。

⇒2019年3月26日「紀平梨花に致命的弱点、五輪金メダル獲得は絶望的か」はこちら。

⇒2019年3月25日「世界選手権惨敗の紀平梨花に一番大事なこと」はこちら。

⇒2019年3月23日「紀平梨花、プレッシャーとの戦いは始まったばかり」はこちら。

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濱田美栄コーチは使いっぱしり、怒りが収まらず愚痴が止まらない

世界選手権4位の紀平梨花に辛辣コメント
敗因は「まだ子ども」とばっさり切り捨て

フィギュアスケートの濱田美栄コーチの怒りと愚痴が止まりません。
世界選手権の女子シングルで国内外から優勝間違いなしと見られていながら4位に終わった紀平梨花に対し、記者会見などで辛辣なコメントを発しています。

私は四半世紀を超え、社長を含む経営系、営業系と企画系の人材開発に携わってきました。
人を育てるという観点ではコーチと共通性があります。
そして、期待する人材にはどうしても厳しく接してしまいます。
早く育ってほしい、大きく育ってほしいとの願いから指導する側も熱くなります。
フィギュアスケートに限らず、他のスポーツでも、あるいは他のジャンルでも変わらないでしょう。

叱責は紀平梨花の才能への期待の裏返し!

紀平梨花への叱責も才能を認めているからこそで、並々ならぬ期待の裏返しにほかなりません。
肝心の本人はどのように受け止めているのでしょうか。
のほほんとしたところが魅力の一つでもあり、世界選手権での敗北を本気で悔しがっているのか、振り返っているのか、いま一つはっきりしません。
負けてもけろっとしているのが私は気がかりです。

濱田美栄コーチはフリースケーティング(FS)終了後に記者から敗因を問われ、「まだ子ども」とばっさり切り捨てました。
相当怒っています。

アリーナ・ザギトワも紀平梨花と同じ16歳

例年だとライバルになるロシア勢は平昌五輪金メダリストのアリーナ・ザギトワ、銀メダリストのエフゲニア・メドベージェワが今シーズンは不調のどん底でもがいており、表彰台に上ることも厳しいと予想されていました。
しかし、二人とも世界選手権へ向けてきっちり仕上げ、1位と3位になりました。
圧倒的な優勝候補だった紀平梨花は優勝を逃すどころか、表彰台を外れています。
実は、アリーナ・ザギトワも紀平梨花と同じ16歳です。

濱田美栄コーチは記者会見で「試合以前の問題」と愚痴が止まりません。
例えば、紀平梨花はウオーミングアップの時間もやり方もまちまちです。
「自分のペースを見つけないと」と憤っています。
滑走順(待ち時間)によっても変えなければならないそうです。
ならば、紀平梨花は6分間練習直後が好きなはずであり、順番が遅くなるほど嫌いなはずです。

⇒2019年3月26「紀平梨花に致命的弱点、五輪金メダル獲得は絶望的か」はこちら。

行き当たりばったりで自己管理ができない

紀平梨花はフィギュアスケーターとして豊かな資質に恵まれ、鋭敏な感覚も持っていて、どうしても現象や細部にとらわれてしまうのでしょう。
大きな観点からシーズンの組み立てや大会への手はずを考えることが苦手のようです。

濱田美栄コーチは世界選手権でどうせ「スケート靴問題」が再発すると想定し、硬さを調整できそうなビニールテープなど、厚みも異なる複数の種類を用意しました。
こうなると選手のコーチでなく使いっぱしりです。
「5千円分買いました」と苦笑いするほかにありませんでした。
最終的には古いスケート靴に、水道につけるような強力で分厚いテープを巻いてしのぎました。

濱田美栄コーチは愛弟子の紀平梨花について大崩れがなくなるといった成長を認めたうえで、「行き当たりばったり」と苦言を呈しました。
(これでは私の人生とあまり変わりません。)
大舞台で戦うための「自己管理」がまるでなっていないということ。
自ら計画を立て、そのとおりに準備を進めて本番に臨むという経験がありません。
やはり紀平梨花は子どもでした。

⇒2019年3月25日「世界選手権惨敗の紀平梨花に一番大事なこと」はこちら。

準備不足が一番表れるのがSP冒頭の失敗

そして、濱田美栄コーチが嘆く「準備不足」が一番はっきりと表れるのがSP冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)だったのです。
グランプリ(GP)ファイナルで1度決めただけです。
何のことはない、紀平梨花は勝負以前で出遅れていました。
国内最重要の全日本選手権もそうでしたが、大舞台で勝利を収められるわけがありません。

紀平梨花は不安要素を徹底してつぶして本番に臨んでいる印象がありました。
しかし、濱田美栄コーチは「最大の課題は本番へ向けた計画性」と指摘しました。

「目標はもっと高いところ」は、負け惜しみ

紀平梨花はシニア1年目でスーパースターに駆け上がりました。
が、シーズンで最重要の世界選手権でほろ苦さを味わいました。
6戦無敗の快進撃を続けていた国際大会で初めて土がついたのです。

大会後に紀平梨花が語った「目標はもっと高いところ」という言葉は、負け惜しみにしか聞こえません。
勝てる試合に勝っておかなければ、オリンピックで金メダルをつかめるはずがありません。
五輪2連覇の羽生結弦のように自分をばっさり切るべきでした。

⇒2019年3月31日「勝負師・羽生結弦は負けは死も同然と切り捨てる」はこちら。

濱田美栄コーチがずばり指摘した課題を来シーズンは克服し、ぜひとも世界選手権で初制覇を成し遂げてほしい。
さいたまスーパーアリーナで鳴り響いたように、大勢のファンや国民が応援していることを忘れないでください。

category:紀平梨花ブログはこちら。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年3月30日「紀平梨花の新エキシビションはシーア「ザ・グレイテスト」」はこちら。

⇒2019年3月26日「紀平梨花に致命的弱点、五輪金メダル獲得は絶望的か」はこちら。

⇒2019年3月25日「世界選手権惨敗の紀平梨花に一番大事なこと」はこちら。

⇒2019年3月23日「紀平梨花、プレッシャーとの戦いは始まったばかり」はこちら。

⇒2019年3月22日「歯車が狂った紀平梨花は負けるべくして負ける」はこちら。

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紀平梨花は4回転サルコウで女・羽生結弦を目指す

4回転サルコウを完全マスター
お手本とするのは羽生結弦

フィギュアスケート女子シングルの紀平梨花。
四大陸選手権後にウェブ情報を参考にしてまとめかけた材料が出てきました。
きょうは、それをブラッシュアップしました。

やはり、この時点では「コロラド合宿」は4回転ジャンプの習得が目的とされていました。
(マスコミが記事にしやすいので、そこを強調した可能性もあります。)



紀平梨花は四大陸選手権での逆転劇から一夜明け、亜脱臼した薬指と左右の指をテープで巻き、取材エリアに姿を現しました。
そして、2月28日に米国へ出発し、10日間のコロラド合宿を再度行うことを明らかにしました。
今回は濱田美栄コーチが同行し、来シーズンでの投入を目指す「4回転サルコウ」を完全にマスターします。

紀平梨花は1月16日から27日までコロラド合宿を行っています。
シーズン中では初の試みらしく、分刻みのスケジュールで練習しました。
韓国の金妍児(キム・ヨナ)を指導したトム・ディクソンからフリースケーティング(FS)「ビューティフル・ストーム」の振付の手直しを受けています。
また、世界選手権まで使う予定だった新しいスケート靴を履きつぶすほど4回転ジャンプを跳びました。

このスケート靴はトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を踏み切る左足が傷み、四大陸選手権では右足が金色のエッジ、サブを投入した左足が銀色のエッジで滑っています。
スローで動画を見ると、色違いがよく分かります。

1800mの高地は空気抵抗が少なく、ジャンプに高さが出やすい。
プログラムのブラッシュアップと合わせて4回転ジャンプの強化を図り、以前からたびたび決めていたトウループに加えて、サルコウも下りられるようになりました。
紀平梨花は帰国後3日間、足が動きませんでした。
しかし、この猛練習が四大陸選手権で直面したアクシデントを乗り切る自信とパワーになりました。

羽生結弦のコーチに助言受ける

昨年6月、練習拠点の関大に訪れた羽生結弦のジャンプコーチを務めるジスラン・ブリアンの指導を仰ぐ機会に恵まれました。
「世界一美しい」とされる羽生結弦が4回転サルコウを跳ぶ映像をスローで見ながら助言をもらうことができました。
それまでは「ハ」の字に両足を開いて円を描くようにして氷を蹴っていましたが、踏み切る左足に重心を置いて右足を添えるような踏み切りにしました。
当初は3回転サルコウも跳べなくなるほど苦しみましたが、反復練習を経て土台ができてきました。
「こういうふうに跳べばいいというイメージはできあがっている」と語りました。

紀平梨花は女子シングルのエースとして、羽生結弦は男子シングルのエースとして、3月の世界選手権で「日の丸」を背負います。
紀平梨花はシニア後初めて間近で羽生結弦の演技を見ます。
その4回転サルコウを手本にしてコツをつかみ、女・羽生結弦を目指します。

ライバルの動向次第で早期投入

日本女子で過去に試合で4回転ジャンプを決めたのは「安藤美姫」だけです。
が、昨年の世界ジュニア選手権で当時13歳のアレクサンドラ・トゥルソワがサルコウ、トウループの2種類を決めました。
昨年のロシア選手権で14歳のアンナ・シェルバコワが高難度のルッツを決め、平昌五輪金メダリストのアリーナ・ザギトワを破って優勝を果たしました。

紀平梨花は来シーズンのFSにトリプルアクセル2本に加え、4回転サルコウ1本を跳ぶことも視野に入れています。
私は紀平梨花が2022年北京五輪で金メダルを獲れると考えています。
けがのリスクの大きい4回転ジャンプの投入はなるべく遅いほうがいい。
しかし、シニアに上がってくるロシアのジュニア勢の動向次第ではいつでもプログラムに組み込める状態にしておくことは大賛成です。

世界一も4回転も追い求める!

私は他のジャンプまで一時的に跳べなくなる恐れがあり、世界選手権の終了後に4回転ジャンプの練習に打ち込んでほしいと思っていました・・・。

ほぼ同時期に世界一のタイトルと4回転サルコウの習得を追い求めるのはすごい決断というか勇気です。
どうか頑張ってほしい。

category:紀平梨花ブログはこちら。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年3月3日「消音動画同時再生で分かる紀平梨花のぶっちぎり」はこちら。

⇒2019年3月2日「濱田美栄コーチが同行、紀平梨花は世界一で締め括り」はこちら。

⇒2019年3月1日「紀平梨花、回転軸の傾きと回転不足が気になるジャンプ」はこちら。

⇒2019年2月28日「紀平梨花のコロラド合宿はけがとジャンプ崩壊のリスク」はこちら。

⇒2019年2月25日「紀平梨花は国際大会6戦全勝で世界選手権へ確かな道筋」はこちら。

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濱田美栄コーチが同行、紀平梨花は世界一で締め括り

コロラド合宿は世界選手権への最終調整

フィギュアスケート女子シングルの紀平梨花。
2月に米国の四大陸選手権とオランダのチャレンジカップ(チャレンジ杯)を戦い、いずれも鮮やかな逆転優勝を収めました。
26日に帰国し、中1日という強行スケジュールで28日に、1月に続いて2度目の米国・コロラド合宿へ向かいました。
これで年明けから地球の約 1.5周分の7万キロ以上を移動したそうです。
体が恐ろしく強いのでしょう、疲れ知らずの超人です。

リンクが標高1800メートルの高地にあり、体が浮くために高難度ジャンプの調整に打ってつけです。
今回は濱田美栄コーチも同行しています。

四大陸選手権直後のウェブ情報では「4回転サルコウ」の習得に全力を注ぐとされていました。
しかし、初出場で初優勝を目指す「世界選手権への最終調整」がおもな目的と語りました。
大会前の4回転ジャンプの猛特訓は、けがとジャンプ崩壊のリスクが大きすぎると心配していた私はほっとしました。

⇒2019年2月28日「紀平梨花のコロラド合宿はけがとジャンプ崩壊のリスク」はこちら。

プログラムの「曲かけ練習」に打ち込み

紀平梨花は約10日間でけがをしない体づくりを意識しつつ、通しでプログラムの「曲かけ練習」に打ち込みます。
リンクを長時間使えるメリットを生かし、1枠45分のレッスンを1日最低4枠こなします。
そのうち、3枠を調整に充てる意向です。
すでに前回の合宿でフリースケーティング(FS)の振り付けの手直しは済ませています。
恵まれた環境で密度の濃い練習を積めますので、ジャンプを含めた演技の完成度がおおいに高まります。

ロシア代表選手が平昌五輪金メダリストのアリーナ・ザギトワ、銀メダリストのエフゲニア・メドベージェワ、欧州選手権1位のソフィア・サモドゥロワに最終決定しました。
戦う相手がはっきりし、紀平梨花の気持ちも引き締まったでしょう。
一段と気合が入るはずです。

日本勢の宮原知子と坂本花織を除けば、ライバルはシニア1年目で勢いが出てきたソフィア・サモドゥロワです。
それと復調気配がいくらか感じられるエフゲニア・メドベージェワです。

紀平梨花はコロラド合宿で練習の量も質も大切にし、強さに磨きをかけます。
私は16歳のニューヒロインがシニアデビューシーズンを世界一で締め括るとともに、国際大会7戦全勝の快挙を成し遂げると考えています。

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紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年3月1日「紀平梨花、回転軸の傾きと回転不足が気になるジャンプ」はこちら。

⇒2019年2月28日「紀平梨花のコロラド合宿はけがとジャンプ崩壊のリスク」はこちら。

⇒2019年2月25日「紀平梨花は国際大会6戦全勝で世界選手権へ確かな道筋」はこちら。

⇒2019年2月23日「謎が深まる紀平梨花とスケート靴の繊細な関係」はこちら。

⇒2019年2月21日「紀平梨花が自己ベストで3冠達成宣言」はこちら。

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本田真凜、地上波で放送されない屈辱の順位

気分屋で陶酔型からの脱却
自分の「甘さ」を捨てられるか

環境を変えても結果がともなわない

フィギュアスケート女子シングルの本田真凜。
昨年4月から米国へ練習拠点を移し、世界のトップスケーターを育てているラファエル・アルトゥニアンコーチに師事しています。
米国のネイサン・チェンが教わり、かつては浅田真央も教わっています。

本田真凜はジャンプを中心とした見直しに取り組み、スケートの練習に加えてフィジカルの鍛錬に明け暮れています。
両者の比重は半々とか。
筋肉量が増したことでスケートがかみ合わなかったようですが、徐々に感覚が慣れてきました。

思い切って環境を変えたのは北京五輪出場を見据えての決断でした。
しかし、結果がまったくともないません。
GPシリーズは「スケートアメリカ」で8位、「フランス杯」で6位と精彩を欠きました。
救いはスケーティングにいくらかスピードと力強さが増した印象を受けたことくらいです。

リベンジの全日本選手権でミス続出

本田真凜は2016年世界ジュニア選手権で1位になり、2017年世界ジュニア選手権でもロシアのアリーナ・ザギトワに次いで2位になっています。
大舞台で素晴らしい実績を残し、大きな期待を背負ってオリンピックシーズンにシニアデビューを果たしました。
根が「目立ちがり屋」ですのでメディアの注目を浴びることも苦痛を感じなかったはずですし、自分がもっともわくわくしていました。

しかし、五輪代表選考レースの最後尾を走る展開になり、起死回生を目論んだ全日本選手権で7位に終わり、2018年平昌五輪代表切符を逃しました。
本人はオリンピック出場を前提にした発言を繰り返していましたので、落胆はひどかった。

全日本フィギュアスケート選手権2018はそのリベンジの一戦でした。
「家族にも久しぶりに会えた。全日本選手権は一番楽しみでもある。いい感じで調整ができた」と手応えを口にしていました。

ショートプログラム(SP)が行われました。
冒頭のフリップ―トウループのコンビネーションはフリップで尻餅をつきました。
次のダブルアクセルは着氷が乱れました。
最後のジャンプはかろうじてコンビネーションにしました。
本田真凜は 52.75点という信じられない得点で18位と出遅れました。
地上波の放送時間帯(ゴールデンタイム)に滑ることもできない屈辱の順位です。

以前は得意と語っていたフリースケーティング(FS)が行われました。
ジャンプの転倒や回転不足などのミスが続出しました。
本田真凜は111.48点で15位、合計164.23点で15位に沈みました。

本田真凜の2年近い足踏みが不思議

私は記憶があいまいですが、シニアに上がる2年ほど前に本田真凜の演技を見ました。
そのときに「ポスト浅田真央」の本命がついに現れたと感じました。
ルックスは愛らしくスタイルは抜群です。
スケーティングも美しく、なかでも表現力が突出していました。
「華」があり、視線を釘づけにする存在感を漂わせていました。
大勢のフィギュアスケートファンが魅了されたのも当然でした。

表現を中心とした才能は天性のものです。
体つきからしても高難度ジャンプに不利と思えません。
ステップだってスピンだって大丈夫でしょう。
本田真凜が2年近く足踏みしていることがきわめて不思議です。

いまだに2016年世界ジュニア女王と称されるのは、シニアになってから主要大会で実績を残していないからです。

消えるか輝きを取り戻せるかは不明

本田真凜はジャンプが崩壊しました。
滅茶苦茶です。
採点競技のフィギュアスケートで最大の得点源となる高難度ジャンプを成功させられなくては得点など伸ばせません。
惨敗に次ぐ惨敗から脱出したいと願っても、ジャンプを立て直すには重大な覚悟と相当な時間が必要になるでしょう。

ジュニアでは才能とセンスで勝てたかもしれませんが、シニアでは強烈な向上心を持ち、追い込んだ練習を積めなければトップクラスで戦えません。
濱田美栄コーチが吐き捨てた「すごく甘い」「感覚で跳ぶだけで、頭を使って失敗に備えたジャンプ練習に取り組んでいない」というコメントに尽きるようです。

⇒2018年11月23日「天才肌の芸術家・本田真凜はこのまま消える」はこちら。

このまま消えていくのか、輝きを取り戻せるのか。
来シーズンまで様子を見ないと分かりませんが、正念場を迎えていることは確かです。
それでも結果を出せないようなら、この選手は終わりです。

どのような人間関係でもそうですが、コーチと選手には相性もあります。
が、本田真凜が濱田美栄コーチのもとを去ったのは「環境を変えるためだったのか」、それとも「厳しさを嫌って逃げたのか」ということがはっきりすると思います。

自らに染み着いた「甘さ」を捨てるのは容易でありません。
気分屋で陶酔型の自己を変えられるかどうかにかかっています。
練習に臨む「意識」がまるでなっていないのでしょう。
せっかくの才能が泣いています。

(1月13日執筆)

category:本田真凜ブログはこちら。

◇◆◇

本田真凜に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年11月25日「本田真凜が取り戻した笑顔と輝きはほんものか」はこちら。

⇒2018年11月23日「天才肌の芸術家・本田真凜はこのまま消える」はこちら。

⇒2018年10月22日「本田真凜の得点次第でスケートアメリカ表彰台独占へ」はこちら。

⇒2018年10月21日「本田真凜とアルトゥニアンのスケートアメリカに注目」はこちら。

⇒2018年4月29日「本田真凜、アルトゥニアンコーチとジャンプ強化」はこちら。

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坂本花織、計算ミスで全日本初優勝の珍事

日本女子エースの称号は恐ろしく重い
坂本花織が真価を問われる世界選手権

坂本花織のベストパフォーマンス、開化へ

全日本フィギュアスケート選手権2018の女子シングル。
フリースケーティング(FS)が行われ、坂本花織が圧巻の演技を見せて初優勝を飾りました。
ブラボー!

「点数の計算ミス」という声も聞こえてきますが、私が知る坂本花織の演技のなかで一番の内容でした。
非の打ちどころがない。
昨年はSP1位から宮原知子に逆転され、今年はSP2位から宮原知子を逆転しています。

濱田美栄コーチ門下の宮原知子と紀平梨花、中野園子コーチ門下の三原舞依と坂本花織という関西に練習拠点を置く4選手の争いになりました。

終わってみれば、坂本花織がSPでもFSでも、そしてジャンプなどの技術点でも表現などの演技点でも他の選手を圧倒しました。
とりわけFSは出色の出来栄えです。
自らの潜在力を開花させました。

坂本花織は試合後、国際大会よりも全日本選手権のほうが緊張すると語りました。
しかもFSは最終滑走です。
直前滑走の宮原知子の得点を聞いて勝負をかけたようです。
そんなことをしたら余計に緊張が高まると思うのですが、それに打ち克ってノーミスというよりパーフェクトな演技を見せました。

なお、紀平梨花はトリプルアクセルを2本とも決めていますが、スケート靴を気にしながらジャンプミスを防ぐことに精一杯という印象で、スケーティングと表現の魅力が損なわれました。
私が大逆転勝利に必要と考えていた 160点近くにまったく届きませんでした。

紀平梨花は2位になり、シニア1年目の2冠を逃しました。
宮原知子は3位になり、全日本選手権5連覇を逃しました。

坂本花織の初制覇に三原舞依の存在

全日本選手権の結果(順位・得点)は次のとおりです。

1位 坂本花織(24番滑走)
   228.01点(152.36点 79.11点 73.25点 0.00点 75.65点)
2位 紀平梨花(20番滑走)
   223.76点(155.01点 82.95点 72.06点 0.00点 68.75点)
3位 宮原知子(23番滑走)
   223.34点(146.58点 71.49点 75.09点 0.00点 76.76点)
4位 三原舞依(22番滑走)
   220.80点(147.92点 78.15点 69.77点 0.00点 72.88点)
5位 樋口新葉(21番滑走)
   197.63点(125.00点 59.78点 66.22点 1.00点 72.63点)
6位 山下真瑚(17番滑走)
   197.14点(134.20点 69.29点 64.91点 0.00点 62.94点)
※点数はFS(TES、PCS、減点、SP)です。

今年の全日本選手権では三原舞依が出した高得点に刺激され、坂本花織がさらに高得点を叩き出しています。
坂本花織の初制覇は、中野園子コーチ同門の三原舞依の存在も大きかったと考えます。
感謝の気持ちを込め、お歳暮を贈ったほうがいいでしょう。

⇒2017年12月24日「坂本花織は紀平梨花にお歳暮を贈れ」はこちら。

世界選手権の代表は坂本花織、紀平梨花、宮原知子ですんなりと決まりです。
私は会心の演技をそろえた三原舞依にも出場してほしいのですが、最大3枠ですから致し方ありません。

見応えが凄かった。
選手の皆さん、ありがとう。

日本女王重圧は宮原知子から坂本花織へ

坂本花織はもともと演技の安定感があります。
しばしば緊張を口にしますが、あれは彼女なりの緊張対策です。
私は「勝負度胸」が据わっていると思います。

大きく流れるような滑りが魅力的であり、ジャンプがダイナミックです。
スピンもステップも悪くありません。
宮原知子につけられていた「表現力」の差を一気に縮めました。
得点が大きく伸びて当然でした。

⇒2018年10月24日「坂本花織はジャンプよし、表現力よし、安定感よし」はこちら。

今大会の結果により、坂本花織が「日本女王」の座につき、「日本女子エース」の称号を得ました。
メディアでの扱いもまったく変わり、「重圧」が宮原知子から坂本花織へかかります。
最初に真価を問われるのが日本で開催される「世界フィギュアスケート選手権2019」です。

身軽な宮原知子に大変革のチャンス

長らく女子シングルを牽引してきた宮原知子は全日本選手権5連覇を阻止され、身軽になれました。
世界(おもにロシア)に目を移せば、有力なジュニア勢がシニアに続々と上がってきます。
「4回転ジャンプ競争」が起こるのは避けられません。
宮原知子は北京五輪に出場して表彰台に立ちたいと願っているはずです。

試合での成績をそれほど恐れずに、高難度ジャンプの習得に励むことができます。
トリプルアクセルはもとより4回転ジャンプを跳べるようになるかもしれません。
この敗北はこれからもトップアスリートとして戦っていくうえで大変革のチャンスとなります。

濱田美栄コーチ同門に悪くない決着

私は紀平梨花が大逆転勝利を収めるにはFSで 160点近くが必要だと考えていました。
しかし、得点を伸ばせませんでした。
この時点で宮原知子の全日本選手権5連覇が達成されるだろうと感じました。
ところが、宮原知子の得点もあまり伸びませんでした。

最終滑走の坂本花織を残し、紀平梨花がほんのわずかに宮原知子を上回っていました。
このまま決着がつくと思っていたら、坂本花織が驚異的な得点を叩き出して1位になりました。
彼女の持ち味が凝縮されたうえに、感情のこもった演技でした。

で、濱田美栄コーチ、そして選手としては悔しいでしょうが、私は同門としては悪い決着でなかったと思います。
あくまで競技の結果ですが、宮原知子が日本女王、紀平梨花が世界女王になるのが理想的と考えていましたので、ほっとしました。

私は国際大会で応援する選手に困ることはまずありませんが、全日本選手権はかなり迷います。
シーズンごとに変わることもあるくらいです。
ほぼ同等の上位選手を複数抱えるコーチにとり、かなり気疲れする大会です。
もっとも困るのは、実質的に「一騎打ち」になる試合です。
当人同士もコーチもメンバーも大変です。
先輩の5連覇の偉業を止めたのが後輩でなくてよかった・・・。

東京(横浜)にも名古屋にも頑張ってほしいですが、当面は大阪(京都)と神戸が切磋琢磨する見通しです。
フィギュアスケートが日本のお家芸でありつづけるために、女子シングルのレベルを引き上げてほしい。

category:坂本花織ブログはこちら。

◆書き加え(12月24日)

世界選手権は日本勢が表彰台独占の快挙

私の予想です。
日本勢と戦えるロシア勢がいませんので、表彰台を独占します。

1位 紀平梨花  246点(84点 162点)
2位 宮原知子  228点(78点 150点)
3位 坂本花織  222点(74点 148点)

私はGPファイナル後の人気の爆発と期待の重圧、そしてスケート靴の不調(SPの失敗)という大混乱のなかで、出来はよくなかったとはいえ、FSであれだけの高得点を叩き出した紀平梨花は化け物だと思いました。
中1日で立て直してしまう頭とメンタルがすごい。
日常生活ではあどけなさが残る少女なのにね。

宮原知子は今シーズンの練習での重点的な取り組みの成果が出ると思います。
ジャンプでミスがなくなり、GOE(出来栄え点)を稼ぎます。

坂本花織は日本女子の看板選手になりますので重圧がかかると考えます。
これでもし 230点近い得点を記録するとすれば覚醒して次のステージに上ったということです。

この3選手は日本女子シングル史上最強の布陣となります。
過去に一度もなかったことですが、全員が抜群の「安定感」を誇ります。
紀平梨花はトリプルアクセルを失敗しません。

◆書き加え(12月24日)

坂本花織はフィギュア史に名前を残した

私は連休明けの納入仕事に追われ、詳しく調べる時間がありません。
ふと、思いました。

もしも計算ミスによる全日本選手権初優勝だとしたら、坂本花織はフィギュアスケート史上に永久に名前が残る快挙を達成したことになるのでないかと。

おめでとう、よくやったね!!!

この日を迎えるまで、いったいどれくらい多くの苦難を乗り越えてきたことでしょう。
私は目頭が熱くなってきました。

◇◆◇

坂本花織に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年12月18日「坂本花織は自分の特色を強く押し出せ」はこちら。

⇒2018年11月8日「坂本花織は「トラウマ」から死ぬ気で「カモメ」へ」はこちら。

⇒2018年10月31日「坂本花織、初のGPファイナルへフィンランド大会2位」はこちら。

⇒2018年10月24日「坂本花織はジャンプよし、表現力よし、安定感よし」はこちら。

⇒2018年2月23日「坂本花織、平昌五輪銅メダル獲得の必要条件」はこちら。

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濱田美栄コーチ、同門対決の心労とプライド

有力選手がひしめく関大IA濱田チーム
一人勝ちゆえの贅沢な悩み
宮原知子への早めの後継指名がベストか

勝敗を競うスポーツでは「ライバル関係」が注目されます。
両者の力が拮抗するほど、どちらが勝つかに関心が集まります。
代表的なところでは、浅田真央と韓国の金妍児(キム・ヨナ)です。
マスコミでもしばしば取り上げられますので、おのずと当人も意識せざるをえません。
これはトップクラスのアスリートの「宿命」ともいえます。

フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ第4戦「NHK杯」。
日本女子エースとして長らく君臨する宮原知子を紀平梨花が抑え、ファンを驚かせました。
しかも、この二人は濱田美栄コーチに師事する同門の先輩と後輩という間柄です。

濱田美栄コーチは紀平梨花のポテンシャルの大きさを分かっていました。
しかし、シニアデビューでいきなり宮原知子を上回ることは想定していなかったでしょう。
「同じ大会に二人を出すのは難しかった」と語ったようです・・・。

⇒2018年11月13日「濱田美栄コーチは胸中複雑、紀平梨花が宮原知子に勝利」はこちら。

濱田美栄コーチは二人の関係をより発展的なものにしようと腐心しています。
競争相手をエネミー(敵)でなく、よきライバルであると考えられるように導いています。
互いにリスペクトし、力や強みを認め、それを糧にして成長することの重要性を訴えています。

どちらもグランプリ(GP)ファイナルに出場しますので、濱田美栄コーチは神経を使います。
私は本領を発揮すれば紀平梨花は頂点に立てると思っていますが、紀平梨花やアリーナ・ザギトワの出来により宮原知子が頂点に立つこともありうると考えています。
試合の展開次第では二人の対決、真っ向勝負の構図になります。
濱田美栄コーチの予想もおおよそ変わらないでしょう。

が、もっと悩ましいのは宮原知子が4年連続で優勝を飾っている「全日本選手権」のはずです。
これはほんとうに困ります。
宮原知子は浅田真央もなしえなかった5連覇がかかっています。
その夢を打ち砕くとしたら同門の紀平梨花を置いてほかにいません。

選手同士の緊張、そしてコーチの緊張もMAXに達します。
私は二人が濱田チームの好敵手として2022年北京五輪まで日本女子を引っ張っていくのが理想と考えますが、3人それぞれの接し方がきわめて微妙です。
ある意味で贅沢な悩みですが、濱田美栄コーチの心労は計り知れません。
同時に、選手育成を使命とする指導者のプライド(誇り)でもあります。

私自身は濱田美栄コーチが早めに宮原知子を「後継者」に指名するのが丸く収まると考えます。
立派な指導者になりうる数少ない「人財」であり、多くの選手を輩出できるでしょう。
私は日本のフィギュアスケート界の将来にわたる発展のためにも宮原知子にその道を歩んでほしい。
これ以上の適任者はだれも思い浮かべられません。

宮原知子は両親が医師ということもあり、将来の夢が「ドクター」になることという記事をウェブで見たことがあります。
米国で幼少期を過ごしており、TOEICの点数が高くてインタビューでも通訳を必要としません。
おそらく何事においても努力家ですから、練習を優先しながらも勉強を怠らないはずです。
表情やコメントからしても「才女」と分かります。
たやすくありませんが、スポーツ系のドクターの資格を持つコーチが生まれれば画期的といえます。
(そのくらいでないとオリンピックで頂点に立つアスリートを育てられない時代が訪れるかもしれません。)



ところで、フィギュアスケート選手の所属先としてしばしば見かけるのが、「関大KFSC」です。
ウェブで触れた記事によれば、2016年4月にNPO法人として誕生しました。
トリノ五輪で荒川静香が金メダルに輝いた2006年の7月、高槻市に総工費約8億円の「関西大学たかつきアイスアリーナ(関大IA)」が完成しました。
(京都でなく大阪なのですね。)
当時は関西でリンクの閉鎖が相次ぎ、多くのスケーターがここに集まるようになりました。

他のスケートクラブと違ってISU(国際スケート連盟)の試合に出るための組織であり、選手とコーチとの契約は個々で行われます。
※ISU(国際スケート連盟)でなく、JSF(日本スケート連盟)かもしれません。
現在の会員数は20名強であり、トップアスリートを目指しています。

新星・紀平梨花、女王・宮原知子、4年振り現役復帰の高橋大輔ら、錚々たる顔ぶれが関大IAを練習拠点として切磋琢磨しています。
しかし、選手が師事するコーチは同じとは限りません。

関大IAにおける指導体制は大きく3つに分かれます。
「織田チーム」は織田信成の母でもある織田憲子コーチが中心です。
「本田(長光)チーム」は本田武史と長光歌子両コーチが中心です。
「濱田チーム」は濱田美栄コーチが中心です。
そして、各チームは4人のインストラクター、トレーニングコーチ、バレエ・ダンスコーチなどで構成されます。
定員はそれぞれ35人であり、約百人が練習を積んでいます。
最年少は5歳、最年長は高橋大輔の32歳です。

したがって、関大IAでは他チームの所属選手からも刺激を得られます。
宮原知子は曲かけ練習で瞬間に世界をつくってしまう高橋大輔の表現力に感嘆しています。
ここは必然的に選手が集い、育つ好循環が生まれます。

この3チームのなかで濱田美栄コーチのもとに有力選手がひしめき、濱田組の一人勝ちとされています。
宮原知子 20歳
白岩優奈 16歳
紀平梨花 16歳
本田望結 14歳
本田紗来 11歳
17歳の本田真凜は今春、濱田美栄コーチのもとを離れ、ラファエル・アルトゥニアンコーチのもとへ移りました。
詳しい事情は分かりかねますが、ほぼ同世代の有力選手との関係も気になったのかもしれませんね。

クラウドファンディングで競技と練習を続けるための資金調達を行った白岩優奈が伸びると、濱田組はさらに活況を呈します。

コーチの指導だけでも、選手の努力だけでもトップクラスの選手は生まれないはずであり、資質が欠かせません。
そうなら、コーチとして成功を収めるには選手との出会いも大切になります。
いくらか運にも左右されるのでしょうか。

(2018年11月29日執筆)

category:宮原知子ブログはこちら。

◆書き加え(12月12日)

GPファイナルの結果はご承知のとおりです。
紀平梨花が天分を開花させて平昌五輪金メダリスト、ロシアのアリーナ・ザギトワを寄せつけず、世界の頂点に立っています。
スターダムに駆け上っています。

私は濱田美栄コーチのリンクサイドやキス・アンド・クライでの様子を注視していました。
すでに心の準備ができていて、二人への接し方・処し方をつかんでいると感じました。
頭がいいし腹も括っているからでしょう。
このコーチはマネジメントができるのかな・・・。

⇒2018年11月13日「濱田美栄コーチは胸中複雑、紀平梨花が宮原知子に勝利」はこちら。

◇◆◇

宮原知子に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年12月13日「宮原知子、全日本選手権4連覇は勝ちすぎ」はこちら。

⇒2018年12月12日「宮原知子から努力を取ったら何も残らない」はこちら。

⇒2018年12月3日「フィギュアGPファイナル2018優勝予想・順位予想」はこちら。

⇒2018年11月11日「宮原知子、濱田美栄コーチ同門の紀平梨花にライバル心」はこちら。

⇒2018年11月10日「宮原知子、芝居がかった表情と表現力は唯一無二」はこちら。

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天才肌の芸術家・本田真凜はこのまま消える

奔放さに手を焼くアルトゥニアンコーチ
本田真凜は地道な反復を嫌う
濱田美栄コーチも指摘した問題・・・

本田真凜はジュニア時代に世界の大舞台で派手な活躍を見せ、注目を集めました。
そして、昨シーズンのシニアデビューとともに人気が爆発し、メディアでアイドル並みの扱いを受けました。
しかし、当初は自信たっぷりに語っていた平昌五輪出場を果たすことができませんでした。

その悔しさを胸に刻み、4年後の北京五輪へ向けて練習環境を変えるという決断を下しました。
浅田真央が山田満知子コーチの元を離れて最初に指導を仰いだラファエル・アルトゥニアンコーチを頼り、海を渡っています。
私は練習嫌いの本田真凜は濱田美栄コーチに受け入れられないと思っていました。

新天地でスケート漬けの毎日を送っています。
小さい頃から憧れていたアシュリー・ワグナー、ネイサン・チェンなどと練習し、刺激も受けています。
ジャンプの量をこなすだけでなく、ジムでトレーニングを積むなどしているそうです。

その本田真凜が出場するということで関心が高まったグランプリ(GP)シリーズ初戦「スケートアメリカ」でしたが、足首の不調もあって8位に終わりました。
シニアデビュー以降、結果を残せません。
私は天賦の才能に期待していましたので、このまま消えていってしまうのでないかと案じています。

GPシリーズ第6戦「フランス杯」に出場します。



ウェブの記事によればラファエル・アルトゥニアンコーチは「真凜は持っている能力のまだ30%しか使っていない」と嘆きました。

本田真凜は天才肌の芸術家であり、自らのセンスとイマジネーションに従って滑りたがります。
それは確かに美しいスケーティングです。
高難度ジャンプも跳べないわけでありません。
本来なら演技構成点も技術点も取れていいはずですが、そうなりません。

本番で安定した演技を行うには、練習で同じことを繰り返して体に覚え込ませなければなりません。
本田真凜はそうした地道な反復をひどく嫌います。
独創性と即興性でプログラムをアレンジして滑ります。
コーチと決めた練習メニューどおりにやらないのです。
濱田美栄コーチも指摘した問題です。

名伯楽のラファエル・アルトゥニアンコーチもすでに自由奔放さに手を焼いています。
この選手は指導するのがとても難しいのでしょう。
本田真凜はそれ以前に、体をいい状態に保てず、スタミナも足りません。
もっとも基礎的な訓練を退屈に感じてしまうようです。

コーチは「真凛がスケートにどう向き合うか、それがすべて」と言い切りました。
やはり、濱田美栄コーチも指摘した問題です。

category:本田真凜ブログはこちら。

◆書き加え(11月23日)

本田真凜がGPシリーズ第6戦(最終戦)「フランス杯」に出場します。
GPファイナル進出の夢は断たれましたが、自身初となるGPシリーズの表彰台には立っておきたいところです。
スケートアメリカで痛めた右足首は大丈夫のようです。

練習で本田真凜が好感触を口にしました。
氷が自分に合っているとか。
また、この1カ月で体重管理がしっかりと行えたそうです。
陸上トレーニングを多くした結果、筋肉が増えてジャンプが重い感じだったのが、徐々に使いこなせるようになりました。
「自己ベストをSP、FSのどちらでも出せるように頑張りたい」と語りました。

しなやかで伸びやかで指先にまで感情のこもった繊細な表現力、そして素敵な笑顔を久しぶりに見られるでしょうか。

◇◆◇

本田真凜に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年10月22日「本田真凜の得点次第でスケートアメリカ表彰台独占へ」はこちら。

⇒2018年10月21日「本田真凜とアルトゥニアンのスケートアメリカに注目」はこちら。

⇒2018年4月29日「本田真凜、アルトゥニアンコーチとジャンプ強化」はこちら。

⇒2017年12月21日「本田真凜は一発逆転、金の鳥と平昌五輪代表へ」はこちら。

⇒2017年12月15日「残り1枠に本田真凜の奇跡、NHKアスリートの魂」はこちら。

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白岩優奈、競技生活の活動費が不足(資金調達完了)

クラウドファンディングで資金調達
白岩優奈、北京五輪で感動を!

フィギュアスケート女子シングルの白岩優奈。
私はウェブで彼女が「ACT NOW」というクラウドファンディングで活動費の不足分、4百万円を募集していることを知りました。
以前、フィギュアスケーターが競技生活を続けるには年間1千万円前後が必要という記事を目にした記憶があります。
スポンサー契約を結べるとか、広告収入を得られる選手はほんの一握りのようで、大半の選手が活動費の手当てに苦しんでいます。

白岩優奈は昨シーズンにシニアデビューし、日本スケート連盟のフィギュアスケート強化選手に選ばれています。
そして今シーズンはフィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ第3戦「フィンランド大会」で4位になりました。
ショートプログラム(SP)2位で迎えたフリースケーティング(FS)では表彰台がちらついたのか、それとも緊張と重圧からか、ミスが出ました。

GPシリーズで活躍できる選手でもサポートがないのです。
彼女は、年間の活動費を 610万円と計算しました。
内訳は振付代・衣装代 100万円、氷上・表現レッスン代 150万円、フィジカル・メンタルトレーニング60万円、海外強化合宿 150万円、国内外試合経費 150万円です。

白岩優奈は「北京オリンピックで4回転ジャンプと表現力で感動を届けたい」と夢をつづりました。
「個人では資金調達に限界があり、フィギュアスケートを思うように続けられない」と窮状を訴え、応援を求めています。

ファンからは驚きとともに支援金の申し出が殺到しており、すぐに百万円を突破しました。
期限は1月15日までとなっています。
支援者には金額に応じてサイン入りポストカードやタオルなどのお礼を提供するそうです。

白岩優奈は宮原知子や紀平梨花と同門であり、濱田美栄コーチの指導を仰いでいます。
濱田組は有望な選手が多いのですね。

◆書き加え(11月16日)

驚きました。
クラウドファンディングが開始初日で早くも目標の4百万円に到達しました。
ファンはあたたかい。

白岩優奈はケガで欠場した樋口新葉の代わりにGPシリーズ第5戦「ロシア杯」に出場します。
公式練習に臨み、入念に氷の状態を確認しました。
大勢が応援してくれたわけですから、本人とすればいい演技を見せたいところですね。
(今大会は急きょ出場ですので、コンディションづくりが難しいかな。)

◆書き加え(11月17日)

私はあす日曜日から出張になり、その前に片づけなければならないデスクワークに追われています。
午前3時を回ったところで、ウェブに白岩優奈のショートプログラム(SP)の得点が表示されました。
映像を見ていませんが、日本勢で最高の 60.35点で5位でした。
まあまあ頑張ったといえるでしょう。

直前に滑った(不確か)ロシアのアリーナ・ザギトワが80点台を記録しています。

◆書き加え(11月17日)

白岩優奈は冒頭の3回転ルッツ−3回転トウループのコンビネーションでどちらも回転不足を取られました。
続くダブルアクセル(2回転半)、最後の3回転ループは決めましたが、GOE(出来栄え点)を引き出せませんでした。

やはり直前の滑走がアリーナ・ザギトワであり、完璧な演技への歓声や興奮がリンクに残っていて、平静な精神状態を保つのに必死だったそうです。
観客席がざわついていると演技に集中しにくく、気の毒でした。

◆書き加え(11月18日)

クラウドファンディングはすでに1千万円を突破しているそうです。
勇気づけられますが、プレッシャーにもなるでしょう。
急な代役は心身の準備が難しい。

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濱田美栄コーチは胸中複雑、紀平梨花が宮原知子に勝利

濱田美栄コーチの気遣い
宮原知子、紀平梨花と祝勝会と慰労会

フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ第4戦「NHK杯」女子シングル。
フリースケーティング(FS)はショートプログラム(SP)5位の紀平梨花が先に滑り、とんでもない高得点を叩き出しました。
本人が喜んだのは当然として濱田美栄コーチも感無量の様子でした。

その同門、SP2位の宮原知子が後から滑り、パーフェクトな演技を見せました。
完成度の高さはさすがです。
実際には回転不足などを取られたのですが、滑り終わった瞬間に優勝争いは二人に絞られたとだれもが思う会心の出来でした。

「どちらが勝ったのか」という微妙な空気が会場に漂いました。

濱田美栄コーチは宮原知子とキス・アンド・クライで得点を確かめ、何とも複雑な表情を浮かべました。
結果を予想できたはずですが、にもかかわらず心の準備が間に合いませんでした。
(私はどちらも応援していましたが、素人なりに紀平梨花に及ばないと感じていました。)
リアクションを取れず、宮原知子にかける適切な言葉を見つけられませんでした。
本人としては精一杯の演技でしたから余計に困ります。
濱田美栄コーチの胸中は複雑だったと推察します。

私は平昌五輪での同門対決、ロシアのアリーナ・ザギトワとエフゲニア・メドベージェワのエテリ・トゥトベリーゼコーチの表情を思い出しました。
こういうときは対応や対処がきわめて難しい。



濱田美栄コーチの人間性とたゆまぬ努力を重んじた指導が宮原知子を育てました。
必死についていった宮原知子も立派でした(「練習の虫」とされています)。
が、開花した宮原知子が濱田美栄コーチの名声を高めた側面もあります。
二人は人生観や価値観が共通していて、相性もいいのでしょう。

そして、日本女子エースとなった宮原知子が同門の選手の最高の手本となり目標となりました。
濱田美栄コーチは指導を通じ、宮原知子は競技人生のありようや普段の練習への取り組み姿勢を通じ、若い選手を率いてきました。
濱田組はうまく回っていきます。
しかし、後輩が「同一大会」で先輩に勝ってしまうと厄介です。
NHK杯のFSの技術点で、紀平梨花は宮原知子に15点以上の大差をつけました。

私は宮原知子と紀平梨花を違う大会に割り振ることができなかったのかと思いました。
(ちなみに、どのように出場選手が決まるかを理解していません。)
きっとやむをえなかったのでしょう。
勝者と敗者しかいない競技の世界とはいえ、宮原知子には気の毒でした。
厳しい自己管理(節制)と鍛錬により階段を一つずつ上ってきた濱田組の看板選手ですから・・・。

濱田美栄コーチによれば、紀平梨花は調子の波がかなり大きいそうです。
(トリプルアクセルに挑むことと無関係でないはずです。)
が、好調ならば高得点を出せると考えていました。
したがって、こういう事態はいつしか起こります。
それでも、長らく不安定だった紀平梨花がシニアデビューの実質初戦でいきなりびしっと決めることは想定外だったのではないでしょうか。
「早すぎる」というつぶやきが聞こえてきます・・・。

濱田美栄コーチはFS(試合)の終了後にお祝いとねぎらいを兼ねた食事会を設けました。
その席で何と語ったのか知る由もありませんが、どちらかというと宮原知子への気遣いからでしょうか。
宮原知子は「おめでとう」と紀平梨花を祝福しました。
よかった、よかった・・・。

二人は記者の質問に対し、互いに刺激を受けていると語っています。
宮原知子は「悔しい気持ちはあるけれど、また一緒に頑張りたい」と誓いました。
また、濱田美栄コーチは日頃からライバルを敬い、ライバルに学ぶことの大切さを説いているようです。

宮原知子と紀平梨花の競り合い、切磋琢磨が日本女子全体のレベルアップにつながってほしい。
(猛烈な負けず嫌いの宮原知子はこの敗北を踏まえて立て直してくるでしょう。)



私はすべての日本選手を応援していますが、女子シングルは宮原知子と紀平梨花の「二強の時代」がやってくると感じました。
それも後輩の紀平梨花が上に立ちます(幾度か述べていますが、女性としての成長期を乗り越えられるという前提です)。

同じコーチが1位と2位の選手を預かるのは至難です。
とりわけ女性のコーチ、女性の選手は・・・。
例えば、全日本選手権では両者が激突します。
そうした状態が続くことを、私はイメージできません。

濱田美栄コーチは頭のいい方ですから二人をさらなる高みへ導きながら、チームをうまくまとめあげていくのかもしれません。
自らの度量や力量も試されることになります。

でも、やはり厄介です。
宮原知子が勝てなくなってから(第一人者でなくなってから)紀平梨花が勝てるようになる(第一人者になる)のが理想的でした。
そうなら、宮原知子は姉さん格のまとめ役として濱田組で存在意義を発揮できました。
私まで頭がずきずき痛み出しました。
困った・・・。

category:紀平梨花ブログはこちら。

category:宮原知子ブログはこちら。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年11月12日「紀平梨花はエキシビションで女王のオーラ」はこちら。

⇒2018年11月9日「16歳紀平梨花はNHK杯で16歳浅田真央に並ぶ」はこちら。

⇒2018年11月7日「紀平梨花、GPシリーズNHK杯で高得点へ」はこちら。

⇒2017年12月21日「紀平梨花、全日本で勝っちゃっていいんですか」はこちら。

⇒2017年12月9日「紀平梨花は3回転半でロシア勢を吹き飛ばす」はこちら。

◇◆◇

宮原知子に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年11月11日「宮原知子、濱田美栄コーチ同門の紀平梨花にライバル心」はこちら。

⇒2018年11月10日「宮原知子、芝居がかった表情と表現力は唯一無二」はこちら。

⇒2018年10月23日「宮原知子は横綱相撲、スケートアメリカで坂本花織を圧倒」はこちら。

⇒2018年3月23日「宮原知子は「美しい十代」を総括する滑りを!」はこちら。

⇒2018年3月20日「宮原知子、世界選手権3枠確保はエースの責任」はこちら。

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紀平梨花はエキシビションで女王のオーラ

紀平梨花はたった一日でさらに成長
全日本フィギュア選手権の優勝候補筆頭

土曜日はフィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ第4戦「NHK杯」女子シングルのフリースケーティング(FS)を応援し(といってもテレビ観戦)、くたくたになりました。
質が高く、見応え十分の勝負でした。

1位の紀平梨花、2位の宮原知子、4位の三原舞依の3選手はそれぞれいまできるベストの演技を見せてくれました。
何よりミスらしいミスが出なかったことが素晴らしい(回転不足、踏み切り不明瞭、3⇒2回転などはありました)。
とりわけジャンプで転倒が出ると、見る側ものめりこめません。



女子フィギュアを席巻してきたロシアのトップクラスと互角に戦える選手がついに現れました。
それは伊藤みどり、浅田真央のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)の流れを汲む「紀平梨花」です。
日本女子の「伝家の宝刀」を自らの代名詞にしました。

紀平梨花はフィジカルの強靭性と柔軟性を兼ね備えており、ほれぼれするスケーティングです。
鍛えすぎると演技のやわらかさや動きのしなやかさが損なわれます。
身体能力の高さは生まれ持ったものでしょう。
懸命な努力を重ねる選手を「才能」の一言で片づけてはいけませんが、それでも私はすごい才能だと感じました。

FSでは冒頭のトリプルアクセル―3回転トウループのコンビネーションを決めると、続く単発のトリプルアクセルも決めました。
どちらも流れと切れがあります。
これで一気に波に乗り、ほぼ完ぺきに滑り終えました。
そして、ガッツポーズを炸裂させました。
「見事」としか言い表せません。

紀平梨花は研究熱心だそうです。
濱田美栄コーチの指示にそのまま従うのでなく、どこを直せば点数が伸びるかを考えながら練習に取り組んでいます。
トリプルアクセルで転倒したショートプログラム(SP)後のインタビューでの受け答えにも頭のよさがはっきりと現れています。
16歳と思えない冷静さです。

紀平梨花はトリプルアクセルを安定して成功させることの難しさを語っています。
ハイリスク・ハイリターンを承知しているのです。
FSでは朝練から修正と確認を繰り返し、ドラマチックな大逆転を演出しました。



NHK杯のエキシビションではすでに「女王」のようなオーラを発していました。
勝利からたった一日でさらに成長を遂げています。

16歳という微妙な時期に差しかかっていますが、これを乗り切ればエースに育つはずです。
私は年末の全日本フィギュアスケート選手権の優勝候補の筆頭だと思います。
ジャンプをノーミスで決めると、だれも得点が及びません。
技術点がきわめて高いうえに、演技点も高く、しかも伸びています。
スピンやステップを含むすべてのエレメンツで加点を稼げます。
単なる高難度ジャンパーでなく「総合力」で戦えます。

category:紀平梨花ブログはこちら。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年11月9日「16歳紀平梨花はNHK杯で16歳浅田真央に並ぶ」はこちら。

⇒2018年11月7日「紀平梨花、GPシリーズNHK杯で高得点へ」はこちら。

⇒2017年12月21日「紀平梨花、全日本で勝っちゃっていいんですか」はこちら。

⇒2017年12月9日「紀平梨花は3回転半でロシア勢を吹き飛ばす」はこちら。

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宮原知子、濱田美栄コーチ同門の紀平梨花にライバル心

後輩・紀平梨花に敗れて闘志!
ジャンプ構成の基礎点を引き上げるか

フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ第4戦「NHK杯」女子シングル。
先ほどフリースケーティング(FS)が終わりました。
最終滑走、ショートプログラム(SP)2位の宮原知子はSP1位のロシアのエリザベータ・トゥクタミシェワを何とか上回りました。
FSでは143.39点、合計では219.47点でした。

しかし、それをさらに上回ったのがSP5位の紀平梨花でした。
FSでトリプルアクセル(3回転半)を2本決め、 220点超えの高得点を叩き出しました。
紀平梨花は濱田美栄コーチの指導を受ける同門の後輩です。
男女を通じて日本勢で初となるGPシリーズ初出場初優勝を飾りました。

宮原知子は豊かな表現力と安定したジャンプを見せました。
ほぼ完璧な演技でした。
スタンディングオベーションが沸き起こり、満面の笑みを浮かべました。

私もエースにふさわしい出来だと思いました。
体は小さいのですが四肢を限界まで使っており、滑りがダイナミックになり、しかもドラマチックになりました。
切れと伸びのあるステップも素晴らしい。
非の打ちどころがないでしょう。
会場を自分の色に染め、観客を惹き込む術を備えています。
(この選手はどのような曲を用いても演技に繊細で優雅な「和」のテイストが漂います。)

宮原知子は回転不足を防ぐため、ジャンプの改良に取り組んできました。
GPシリーズ第1戦「スケートアメリカ」でも前日のSPでも回転不足を取られませんでした。
ところが、FSでは2つの回転不足、2度のルッツで不明瞭な踏み切りと判定されました。
本人はかなりの緊張を感じていて、硬さが出てしまったと語っています。
それでもGOE(出来栄え点)や演技構成点の高さで2位に入りました。

紀平梨花には普段の練習から刺激を受け、ライバル心を持ちつづけています。
濱田美栄コーチからはそれぞれの選手のよさを盗み、足りないところを補うように言われています。
「悔しい気持ちがあるけれど、もっと頑張らないといけない」と闘志を燃やしました。

昨シーズンは故障の影響で補欠からの繰り上げだったGPファイナルへ4年連続出場を決めました。
それまでにNHK杯の課題を修正したいと語りました。



紀平梨花がSPでトリプルアクセルを決めていると得点差はさらに開きます。
これは、GOE(出来栄え点)で埋めるのが大変です。
(紀平梨花は演技構成点も伸ばしてきそうです。)
宮原知子はジャンプ(構成)の基礎点を高めないと上回れないと考えているのかもしれません。

昨シーズンの全日程が終わった4月に医師から完治の知らせを受け、心おきなくトレーニングを積めるようになりました。
ジャンプの回転不足の克服などを目的に、メニューも変えています。
10圓良蕾戮鬚け、スクワットも行っているようです。
ジャンプの難度を引き上げるステップなのでしょうか。
トリプルアクセルや高難度のコンビネーションジャンプを組み込めると得点が大きく伸びます。
今シーズンは間に合わなくても来シーズンは巻き返してくると思います。

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◇◆◇

宮原知子に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年11月10日「宮原知子、芝居がかった表情と表現力は唯一無二」はこちら。

⇒2018年10月23日「宮原知子は横綱相撲、スケートアメリカで坂本花織を圧倒」はこちら。

⇒2018年3月23日「宮原知子は「美しい十代」を総括する滑りを!」はこちら。

⇒2018年3月20日「宮原知子、世界選手権3枠確保はエースの責任」はこちら。

⇒2018年2月11日「宮原知子、平昌五輪銅メダル獲得の必要条件」はこちら。

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宮原知子、芝居がかった表情と表現力は唯一無二

氷上で日本の「舞」を再現、究極の完成度
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高貴さと絢爛さが融合した美技
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どこかしら屏風絵・襖絵を連想させる

フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズ第4戦「NHK杯」女子シングル。
宮原知子は6年連続の出場です。
GPシリーズ第1戦「スケートアメリカ」で勝っており、表彰台に上ればGPファイナル進出は大丈夫でしょうが、あくまで2015年以来の優勝を目指しています。
公式練習では調子のよさをうかがわせました。

今シーズンに取り組んでいるジャンプの見直しもうまくいっているようです。
高さがないためにしばしば取られた「回転不足」もスケートアメリカでは消えました。



ショートプログラム(SP)が終わりました。
(この記事は11月9日にまとめました。)
ロシアのエリザベータ・トゥクタミシェワが 76.17点の1位でした。
宮原知子は 76.08点の2位でしたが、スケートアメリカの得点を上回っています。
3本目のジャンプを3回転フリップから基礎点の低い3回転ループに変え、GOE(出来栄え点)で稼ぐ作戦が当たりました。
(エッジエラーを嫌いました。)

「ミス・パーフェクト」の名にふさわしい、すきのない演技でした
見る側からいえば「安心感」が凄いです。
さらに「表現力」も異次元に高まっています。
演技構成点は出場選手で最高でした(もっと差がついていい)。

宮原知子は氷上でまばゆい「オーラ」を放っています。
テレビを通じて見る「表情」はいささかオーバーな気もしますが、リンクを芝居の舞台と考えればあれでいいのでしょう。
遠い席の観客にも伝わることが大切です。
日本の「舞」を再現するかのような風情があり、究極の完成度に近づいています。

私は宮原知子がここまでの「表現者」に成長するとは考えませんでした。
京都の文化に浸かりながら育ったのでしょう。
装飾的な「芸術性」があり、高貴さと絢爛さが融合しています。
詳しくありませんが、どこかしら屏風絵・襖絵の大仰さを連想させます。
濱田美栄コーチと唯一無二、突出した世界観を築き上げました。

得点などたいした問題でないとさえ思えてきます。

羽生結弦もそうです、宇野昌磨もそうです、何と美しいのでしょう。
フィギュアスケートファンとして、これに勝る喜びと幸せはありません。

余談。
私にとり、宮原知子のジャンプの速さと切れは苦でなくなりました。
こういう選手なのです。
が、もうちょっと高さが出れば、文句のつけようがありません。

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⇒2018年2月11日「宮原知子、足は子鹿ちゃん、頭はおでこちゃん」はこちら。

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本田真凜、アルトゥニアンコーチとジャンプ強化

フィギュア男女シングルは3枠確保

私はこのところ仕事に追われっ放しでブログの更新が滞っています。
とりわけフィギュアスケート関連で書きたいことがたくさんありました。

世界フィギュアスケート選手権で日本勢が女子シングルも男子シングルも3枠を確定させています。
ライバル選手が不甲斐なかったとはいえ、女子シングルで二人が表彰台に上りました。
私が諦めていた男子シングルで友野一希が素晴らしい演技を見せました。

本田真凜は濱田美栄コーチと離れる

また、本田真凜がシニアデビューシーズンの低迷を打開するため、濱田美栄コーチのもとを離れました。
そして米国のネイサン・チェンを指導するラファエル・アルトゥニアンコーチのもとに入りました。
人生観が日本人離れした本田真凜は日本人らしい努力を重んじる濱田美栄コーチと感覚的にも相容れなかったのでしょう。
濱田美栄コーチは7歳まで米国生活の経験を持ちながら典型的な日本人である宮原知子のようなタイプの選手と相性がいいのでしょう。

全日本選手権では魂が抜けた演技?

ラファエル・アルトゥニアンコーチは浅田真央の指導に携わったこともあります。
本田真凜は目標とした平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)出場を逃しました。
五輪代表最終選考会を兼ねた全日本フィギュアスケート選手権では魂の抜けたような演技に終始しています。
兄の本田太一とともに練習環境を変えての「リスタート」ということになります。

本田真凜はジャンプの得点を伸ばす

本田真凜は得点源となる高難度ジャンプを伸ばそうと考えています。
ラファエル・アルトゥニアンコーチはジャンプを中心とした技術面の指導を得意としています。
本田真凜は天性の表現力を備えており、今回の決断は妥当だと思います。
あとは自分の努力次第でしょう。
私は2018年シーズンの活躍を楽しみにしています。

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本田真凜に関するブログは以下のとおり。

⇒2017年12月21日「本田真凜は一発逆転、金の鳥と平昌五輪代表へ」はこちら。

⇒2017年12月15日「残り1枠に本田真凜の奇跡、NHKアスリートの魂」はこちら。

⇒2017年11月11日「本田真凜の得点が低すぎるフィギュア採点」はこちら。

⇒2017年11月7日「本田真凜、五輪代表選考レースから脱落か」はこちら。

⇒2017年11月4日「本田真凜、中国杯は全日本五輪選考前哨戦」はこちら。

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宮原知子、平昌五輪銅メダル獲得の必要条件

女子シングルの焦点は銅メダルの争い

平昌五輪フィギュアスケート女子シングルの宮原知子。
21日に江陵アイスアリーナでショートプログラム(SP)が行われます。

私は出張中でまたしても生放送も再放送も楽しめず、動画で見ることになります。
時間の都合をつけられなくても動画に助けられているわけですから文句をいう筋合いでありませんが、先に結果を知ってしまうことになり、緊張感や期待感がありません。
どきどき、わくわくしながら宮原知子と坂本花織の演技を応援したかった・・・。

女子シングルはロシア(個人資格での参加)のエフゲニア・メドベージェワとアリーナ・ザギトワの同門対決によるワンツーフィニッシュは動きません。
金メダルと銀メダルは2選手の実質、予約席です。

そうなると、焦点は表彰台の一角の「3位」です。
宮原知子はイタリアのカロリーナ・コストナー、カナダのケイトリン・オズモンドとともに銅メダル争いに身を投じます。
ほかに、カナダのガブリエル・デールマン、トリプルアクセル(3回転半)を跳ぶ米国の長洲未来です。

私は伸び盛りの坂本花織が勢いをそのまま出せれば十分にチャンスがあると考えています。

メダル獲得へ、求められる完璧な演技

4回転ジャンプ競争が過熱した男子シングルと異なり、女子シングルはジャンプの基礎点でそれほど差がつきません。
したがって、破綻のない演技が求められます。

宮原知子は「ミス・パーフェクト」の異名を持ちます。
とくに大きなミスはまず犯しません。

メダル獲得へ向け、宮原知子は完璧な演技が必要条件です。
(ここでいう必要条件とは、最低条件と置き換えられるでしょう。)
ところが、私には気がかりなことがあります。

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ジャンプの低さを回転の速度でカバー

宮原知子は復帰戦となった昨年11月のGPシリーズ「NHK杯」を含め、今大会が6戦目となります(団体戦を1と数えると個人戦は7戦目)。
試合勘とスタミナはすでに取り戻しており、心配はいりません。
もともと練習量の豊富な選手でした。

問題は高難度ジャンプです。
苦手というわけでありませんが、ジャンプが低く、回転の速度でカバーしてきました。
高く跳べないと、速く回るほかにありません。

しかし、今シーズンはGPファイナルのフリースケーティング(FS)、全日本選手権のSPとFS、四大陸選手権のSPとFS、平昌五輪の団体戦SPと、6回連続で「回転不足」と判定されました。

宮原知子の最大のライバルは回転不足

宮原知子は持ち味だった演技の「安定感」に加え、おもに表現力を示す「演技構成点」でも稼げるようになりました。
にもかかわらず、総得点が伸び悩んでいます。

私は宮原知子の最大のライバルはメダル候補とされる有力選手でなく、自らの高難度ジャンプの「回転不足」と考えます。
回転不足をライバルと呼ぶのは日本語として適切でないのですが、この難敵を退治しなくては表彰台など上れません。

実は、いまに始まったことでなく、宮原知子はずっと回転不足に悩まされてきました。
濱田美栄コーチとオリンピックまでにその克服に時間を割いたはずです。

平昌五輪団体戦SPで表情が凍りつく

2月11日に行われた平昌五輪団体戦SP。
宮原知子と濱田美栄コーチ、そして私の妻のような熱烈なファンは衝撃を受けました。

宮原知子はジャンプの着氷もきれいで、パーフェクトな滑りを見せています。
演技の終了直後、確かな手応えに力強いガッツポーズを取りました。

しかし、キス&クライで 68.95点が表示された瞬間に表情が凍りつき、呆然としています。
宮原知子は自分の目を疑い、納得のいかない会場もざわつきました。
(私もあまりに低い点数に愕然としました。)

その原因は冒頭の3回転ルッツ−3回転トウループでどちらも回転不足を取られたためでした。
回転不足を取られると「GOE(出来栄え点)」がマイナスになります。
高得点を見込んだコンビネーションジャンプで減点されると致命的です。

宮原知子はスピンやステップでレベル4を取れ、緊張やバテがないかぎりは取りこぼしません。
結局、6人中4位に甘んじています。

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回転不足は「グッ」「バンッ」で克服する

宮原知子はこの悪夢を振り払おうと、一時帰国の日本でも練習に励んできました。
しかし、私が気になったのは、SPの直前に語った回転不足の対処法でした。

それは、「グッと上がり、バンッと降りる」。
かの長嶋茂雄ばりの擬音語で克服への意志を明かしました。

後者は、足の裏の中心で降りる「ミッドフッド着氷」です。
それができるなら、次のジャンプでグッと上がれます。
はたして緊張の高まる本番で目論見どおりにやれるでしょうか。

染みついた回転不足の修正はたやすくない

回転不足の判定は微妙ですから「微修正」で済ませられるはずです。
が、それは宮原知子に染みついたものであり、立て直すのはたやすくありません。

選手はそれぞれが固有の跳ぶリズムやタイミング、高さや幅、空中姿勢や滞空時間を持ちます。
それをわずかに変えるだけでも自分のジャンプが崩壊するリスクがあります。
ごく限られた日数での修正は危険と裏腹です。

また、回転不足に神経質になると動きが鈍くなり、演技全般に悪影響を及ぼしかねません。
これまでの自分の努力を信じて思い切り滑ることです。

バンクーバー浅田真央以来のメダルを!

私は2010年バンクーバー五輪銀メダルの浅田真央以来となる女子シングルのメダルをぜひとも持ち帰ってほしい。

宮原知子は公式練習などでは相変わらずノーミスの好調を保っています。
後は、本番で審査員がジャンプをどう判定するかでしょう。

表彰台が残り一人の状況では宮原知子と坂本花織が二人ともというわけにいきません。
私自身はどちらも応援していますので、どちらかが銅メダルをつかんでくれるとうれしい。

このブログは書き溜め記事をアップしており、SPの結果が出ています。

私はそうならないことを願いますが、SPで修正できないとすれば、ジャンプの種類と本数の多いFSでは厳しい得点を覚悟しなければなりません。

北京五輪への課題は「ジャンプの高さ」

私は復帰後の宮原知子の演技に感動を覚えるようになりました。
表現力の向上を感じますし、演技構成点でライバルに引けを取りません。
それ以前に、演技中の表情がとても豊かになりました。
「練習の虫」にとって一番つらい長期離脱という苦難を乗り越え、人間的にも大きく成長したからです。

しかしながら、率直に言えば、高難度ジャンプにもっと高さがあれば、見るほうはもっと楽しめると感じてきました。
これは宮原知子自身にも技術面と表現面、さらにGOEにおいても可能性を生み出します。
平たく言えば、得点の伸び代になります。

平昌五輪も終わっていないのに、気の早い話ですみません。
私は、宮原知子の2022年北京五輪へ向けての最大の課題は、幅もさることながら「ジャンプの高さ」を出すことだと考えます。

category:宮原知子ブログはこちら。

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宮原知子に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年2月11日「宮原知子、足は子鹿ちゃん、頭はおでこちゃん」はこちら。

⇒2018年2月4日「宮原知子と濱田美栄コーチ、自己ベストの平昌五輪」はこちら。

⇒2018年1月30日「宮原知子、平昌「練習の虫」作戦は大丈夫か?」はこちら。

⇒2018年1月12日「宮原知子と坂本花織は四大陸選手権で調整」はこちら。

⇒2018年1月7日「宮原知子選手に憧れました・・・」はこちら。

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宮原知子、足は子鹿ちゃん、頭はおでこちゃん

わくわく、初出場のオリンピックへ

平昌五輪フィギュアスケート団体戦女子シングル。
ショートプログラム(SP)がきのう行われ、全日本選手権4連覇中のエース、宮原知子が滑りました。

開幕直前の7日に現地に入り、初の夢舞台となるピョンチャンオリンピック出場に、「わくわくしていて、楽しみな気持ちでいっぱい。メダルというより、しっかりと自分の演技をすることしか考えていない」と抱負を語っています。

SAYURIも蝶々夫人も練習好調

四大陸選手権では左足甲の炎症の影響で3位に留まり、珍しく悔し涙を流しています。
その後は曲かけ練習を倍増させて追い込みましたが、痛みは出ていないとか。
一日にSPとフリースケーティング(FS)をそれぞれ2〜3回通しました。
「プログラムを滑りきる練習と厳しい状況でもジャンプを跳べる練習を積んできた」と納得の表情で話しました。

当初は練習中の滑走でバランスを崩して転倒し、ヘッドスライディングしたこともありました。
スケート初心者のように「足が子鹿ちゃんみたいになりました」となぞのコメントを残しています。
しかし、日に日に調子を上げてきました。
四大陸選手権で取られた回転不足も克服できたようで濱田美栄コーチも太鼓判を押しています。
(空耳でしょうか、私にはポンという音が聞こえました。)

ピンクの本番衣装で臨んだ公式練習ではSP「SAYURI」を通して滑り、3回転ルッツ−3回転トウループのコンビネーションなど、すべてのジャンプを決めました。
夕方のサブリンクではFS「蝶々夫人」を通して滑り、冒頭の3回転ループで回転が抜けたほかはミスなくまとめました。
手応えを感じているせいか、表情は柔和です。

オズモンド、コストナーとぶつかる

SPでは金メダルの最有力候補、ロシアのエフゲニア・メドベージェワ、表彰台争いのカナダのケイトリン・オズモンド、イタリアのカロリーナ・コストナーとぶつかります。
個人戦の前哨戦として、火花が散ります。

しかし、宮原知子がライバルの出来を気にしたところでどうにもなりません。
「自分のスケートを成長させてくれるチャンス」と前向きにとらえています。

宇野昌磨の団体戦SPの活躍に刺激

宮原知子はかつて「五輪の魔物」についてレポートをまとめたそうです。
したがって、自分の気持ちに負けるとか、オリンピックの雰囲気に飲まれることはありません。

宮原知子は応援席で見届けた男子SP1位の宇野昌磨の活躍に「さすが」と刺激を受けました。
その雄姿を脳裏に焼きつけ、団体戦SPに立ち向かいます。

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濱田美栄コーチと額をつけられない

会場の江陵アイスアリーナは、昨年の四大陸選手権を欠場した宮原知子にとって初めてになります。
が、氷の状態がいいうえに、滑っていて汗ばむほどの暖かさだそうです。
けがで苦しんだ彼女は、体が温まりやすく動きやすいこのアイスリンクが気に入りました。

ところが、大問題が発覚しています。
サイドフェンスが恐ろしく分厚くて、濱田美栄コーチが宮原知子と額をくっつけてアドバイスを与え、リンクに送り出す恒例のセレモニー(儀式)ができません。
あれは集中力を高めるとともにスイッチを入れる役割を果たします。

「二人の愛を引き裂くな」とフェンスを叱ったところで手遅れです。

◆書き加え(2月11日)

ガッツポーズ後、得点に呆然とする

宮原知子がフィギュアスケートを滑る一番の理由は「見てくださる方々に感動を伝えたい」という思いです。
私は団体戦SPのパーフェクトな演技を見て、それが伝わる出来だとうれしくなりました。
本人も演技後にガッツポーズで喜びを表しました。

しかし、発表された 68.95点に信じられないという表情を浮かべました。
予想していた得点と大きな開きがあり、キスアンドクライ(応援席)で呆然としています。

私は前滑走のカロリーナ・コストナーの演技を素晴らしいと思いつつ、得点は宮原知子のほうが上と感じていました。
ちなみに、1位のエフゲニア・メドベージェワが自らの世界歴代最高を更新する 81.06点、2位のカロリーナ・コストナーが 75.10点、3位のケイトリン・オズモンドが 71.38点です。

銅メダルにはSPで75点前後が必要

宮原知子は冒頭の3回転ルッツ−3回転トウループのコンビネーションジャンプのいずれでも回転不足を取られています。
練習でしっかりと跳べているはずなのに、本番でなぜこうしたことが起こるのか素人の私には分かりません。
(それにしても得点が低すぎると私は感じています。)

救いは、本人の「それほど硬くならなかった」というコメントです。
実際、落ち着き払って滑ることができました。
もう一つ、かろうじて濱田美栄コーチとおでこがくっついています。
これこそ二人の愛が引き起こした正真正銘の奇跡です。

宮原知子が平昌五輪で銅メダルをつかむためにはSPでどうしても75点前後を出しておきたい。
ならば、FSとの合計で 225点前後に届き、表彰台に立てる可能性が大きくなります。

しかし、この回転不足の解消はあまり簡単でないのかもしれません。
自分の感覚と審判の判定がずれているわけで、気をつけないと個人戦でも同じ失点を繰り返します。

私は2010年バンクーバー五輪銀メダルの浅田真央以来となる女子シングルメダルをぜひとも日本に持ち帰ってほしい。

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宮原知子と濱田美栄コーチ、自己ベストの平昌五輪

濱田美栄コーチは負担と疲労を心配

フィギュアスケートの女子シングル。
平昌五輪代表の宮原知子は、本番へ向けての調整の機会と位置づけて四大陸選手権に出場しました。
それと、本番へ向けての最後の実戦と位置づけて出場したはずです。

宮原知子は長期のけがから復帰してGPシリーズ2戦、GPファイナル、全日本選手権の4大会で滑りましたが、自分の気持ちとしては試合の感覚をもっと磨いておきたかったのでしょう。

実は、濱田美栄コーチは出場を見送るように助言しました。
練習の強度を上げ、短期間で4試合に出場した身体的な負担と疲労を心配したのです。
それに対し、宮原知子は自ら志願して四大陸選手権に出場しました。
(私は後で知ったのですが、これが強行出場気味でした。)

宮原知子はジャンプで痛みを感じる

宮原知子はショートプログラム(SP)で1位に立ちましたが、フリースケーティング(FS)で3位に落ちました。
SPで僅差の2位につけていた平昌五輪代表の坂本花織に逆転されたというより、自分のミスで敗れました。
平昌五輪代表になれなかった昨年の覇者、三原舞依にも抜かれています。

濱田美栄コーチが試合後に明かしたのは、1月上旬に右足甲に炎症が出て、本人が大会前に不安を感じていたことでした。
ジャンプを跳ぶときに痛みを感じるとかで、安定感が持ち味の宮原知子がFSの演技後半の3回転サルコウで転倒したわけが分かりました。
ロシアのエフゲニア・メドベージェワもそうでしたが、滅多に転ばない選手が転ぶときにはたいてい故障を抱えています。

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選手にブレーキをかけるのは難しい

宮原知子は記者会見で「自信がなかった」と語り、悔し涙を流しました。
ならば、私は休むべきだったと思います。
本人が課題と話していた「回転不測の克服」も果たせませんでした。

優秀なコーチでも選手の頑張りたいという気持ちにブレーキをかけるのは難しい。
(羽生結弦でも現役を引退した浅田真央でもそうでした。)
本人の意向を無視して出場をやめさせると信頼関係が崩れてしまいます。

膝を交えて話し合っても選手の意思が変わらなければコーチが譲るほかにありません。
我慢、我慢の職業なのです。

敗北経験をモチベーションに変える

私がちょっと救いを感じたのは、全日本選手権を 100とするなら、四大陸選手権は60くらいの状態だったという言葉です。
本人は「ジャンプの面で見直さないといけない。そこをしっかり調整したい」と口にしました。
この敗北経験をモチベーションに変え、本番までにコンディションをしっかりと整えてくると信じます。

ロシアの2選手の平昌優位は動かず

平昌五輪ではロシア(個人参加)のエフゲニア・メドベージェワとアリーナ・ザギトワの2選手の優位はまず動きません。
欧州選手権で苦もなく 230点台を出し、金メダル争いは 240点前後になりそうだと感じさせました。

しかしながら、銅メダルを争う選手にはそれほど大きな力の差がありません。
日本の2選手に加え、ロシアのマリア・ソツコワ、カナダのガブリエル・デールマンとケイトリン・オズモンド、米国のブラディー・テネルと長洲未来、イタリアのカロリーナ・コストナーの名前が挙がります。

宮原知子はけがの苦労を味わっていますので、復帰戦のエフゲニア・メドベージェワの演技を称えています。
おおいに刺激も受けたはずです。

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宮原知子は 225点で銅メダルに届く

「練習の虫」とされる宮原知子は努力を積み重ね、技術力を高めただけでなく表現力を培ってきました。
世界のトップクラスの選手と演技構成点でも引けを取りません。
(観戦して楽しめるようになりました。)

女子シングルではSPで75点を出せると、FSで 145点を出すことで 220点台に届きます。
宮原知子も坂本花織もSPの点数をいくらかでも伸ばしたいところです。

私は3位に食い込むには 225点が必要になるのでないかと考えています。
そこにもっとも近いのはノーミスで滑ったときの宮原知子でしょう。
ちなみに、宮原知子の自己ベストは218.33点です。
右足甲の痛みは心配ですが、万全な状態で滑るなら決して不可能な点数でありません。
(ロシアの2選手が致命的なミスを犯せば、順位が引っ繰り返ることもありえます。)

本人も表彰台に狙いを定めています。
やってくれるでしょう。

◇◆◇

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⇒2017年12月31日「宮原知子の演技はお年玉並みの安定感」はこちら。

⇒2017年12月29日「宮原知子といえば練習の虫、辛抱の天才」はこちら。

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宮原知子、平昌「練習の虫」作戦は大丈夫か?

脱秀才宣言まで飛び出す

四大陸フィギュアスケート選手権の女子シングル。
ショートプログラム(SP)で1位の宮原知子はフリースケーティング(FS)でジャンプに回転不足と転倒が出て、同じ平昌五輪代表の坂本花織に逆転されました。
前年の覇者の三原舞依にも抜かれ、3位に甘んじています。
(さとちゃん、かち〜ん。)

大会前から左足甲に炎症

最大の持ち味だった「安定感」がもろくも崩れてしまいました。
濱田美栄コーチによれば、大会前から左足甲に炎症が出ていて、本人は不安を感じながら出場していました。
全日本選手権の状態を百とすると60くらいだったようです。
私はそれを知り、ちょっと安心しました。

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2014年から日本勢トップ

宮原知子はこの四大陸選手権まで、全日本選手権だけでなく、2014年シーズン後に出場したGPシリーズ、GPファイナル、四大陸選手権、世界選手権の主要大会で日本勢のトップを守り抜いています。
よほど悔しかったのでしょう、試合後に「あまり自信がなくて」と涙を流しています。
(心のバリアーが取れたせいか最近は感情が素直に表れます。)

四大陸選手権は平昌五輪へ向けた最後の調整の機会だったのですが、実際に敗れてみるとショックを受けました。
「自分に負けてしまった。この瞬間から気持ちを切りかえていきたい」と語りました。

哲学じみたコメント発信

宮原知子は一夜明け、笑顔が戻りました。
「考えた結果、考えることをやめた」と哲学じみたコメントを発しています。
「もっと単純になりたい」と脱秀才宣言まで飛び出しています。

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曲かけ・通し練習を倍増

さらに、台湾から帰国して、耳を疑う決意を明かしました。
平昌五輪まで練習量を倍増するというのです。

本番で自信を持てるようにするため、一日1回のSPとFSの曲かけ・通し練習を多くします。
これまでの「練習の虫」に磨きをかける作戦です。

復帰間もない体が悲鳴を上げるということはないのでしょうか。
また、炎症を起こしている左足甲がパンクしないのでしょうか。

宮原知子は四大陸選手権の出来を踏まえ、「ジャンプを見直さないといけない」と課題を口にしていました。
トップアスリートは皆、悔しさをモチベーションとして得点を伸ばしてきました。
それは承知していますが、私はかなり無謀と考えます。

奇跡的な追い込みでつかんだ初の五輪代表切符ですから、何としても故障は避けてほしい。

◇◆◇

宮原知子に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年1月12日「宮原知子と坂本花織は四大陸選手権で調整」はこちら。

⇒2018年1月7日「宮原知子選手に憧れました・・・」はこちら。

⇒2017年12月31日「宮原知子の演技はお年玉並みの安定感」はこちら。

⇒2017年12月29日「宮原知子といえば練習の虫、辛抱の天才」はこちら。

⇒2017年12月25日「エース宮原知子と伸び盛り坂本花織が平昌五輪代表」はこちら。

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宮原知子といえば練習の虫、辛抱の天才

宮原知子は練習の虫

宮原知子といえば「練習の虫」です。
私は子ども向けの昆虫図鑑で調べましたが、見つかりませんでした。
(発行年が古くて新種が載っていないのかもしれません。)
人間が虫になるのはよくよくのことです。

宮原知子は辛抱の天才

彼女を指導する濱田美栄コーチは「辛抱の天才」と評しました。
66年生きてきた私は世の中にいろいろなタイプの天才がいることを知っていますが、これも新種といえます。
辛抱といえばNHK朝ドラ「おしん」を思い浮かべますが、天才と呼ぶのは違和感があります。
宮原知子はついに「おしん超え」を果たしました。

不器用な努力家

宮原知子が注目されるようになった頃、私は不器用な努力家だと思いました。
正確に滑り、正確に跳びますので、得点は悪くありません。
しかし、懸命な練習の積み重ねにより「技術」を伸ばしたとしても、一流のフィギュアスケーターになれない・・・。

ところが、その後の成長と活躍は知られるところです。
全日本選手権で3連覇を飾り、世界選手権で銀メダルをつかんでいます。

私は、フィギュアスケートの「表現」は生まれつきの資質がかなり影響すると考えていました。
なのに、その表現さえ練習の積み重ねにより着実に高めました。
復帰後は表情も含めて心のこもった演技を行えるようになり、「演技構成点」が劣ることはありません(むしろハイスコアです)。

けがを好機に変える

練習漬けの宮原知子はけがをし、適度に休養を取ることの大切さに気づきました。
治療中はとくにフィギュアスケート以外の領域や事柄に積極的に触れ、親しみました。
東京のリハビリ・トレーニング施設でけがの苦しみと戦い、早期の復帰を目指すさまざまな競技の選手とも交わりました。
こうした経験が内に向きがちだった視線を外へ向かわせ、人間の幅を広げました。
アスリートとして最大のピンチ(苦境)をチャンス(好機)に変えています。
この子はおそらく頭もいい。

ミス・パーフェクト

宮原知子は復帰後、短期間で3戦をこなしました。
GPファイナルの後にオフを2回取って体を休め、温泉でリフレッシュしたそうです。
私はもともとメンタルが強い宮原知子がリラックスして五輪代表最終選考会を兼ねる全日本フィギュアスケート選手権で滑ったらミスをするはずがないと思っていました。
あまり知られていませんが、ミスをしないから「ミス・パーフェクト」と呼ばれているのです。
本人はこれまでで一番緊張したと語っていますが、はた目にはとても冷静でした。

SPは宮原さゆりへ

宮原知子はピンク色の衣装を着てショートプログラム(SP)を舞いました。
感情移入を含めた表現が素晴らしく、いつのまにか「宮原さゆり」になりきっていました。
回転不足を取られて得点は僅差の2位に留まりましたが、私は「勝ったな」と思いました。

私はこの選手が大崩れした演技を思い出せません。
五輪代表切符がかかる大一番というのに呆れるほどの落ち着きです。
動きや仕草にも細やかな神経が行き届いています。
フリースケーティング(FS)はさらに安心して見ていられました。
合計 220点台は見事でした。

宮原知子のジャンプ

正直に述べれば、2〜3年前より改善された気がしますが、ジャンプにもうちょっと高さと幅があれば見るほうは一層楽しめます。
(跳躍力のある若手が多くなりました。)
美しさの備わったジャンプのはずですが、先に「正確さ」を感じてしまいます。
が、私はもう宮原知子に求めないことにしました。
選手にはそれぞれ自分が跳ぶタイミングやリズムがあるのでしょう。

宮原知子のコメント

宮原知子は平昌五輪へ向けて体力が増し、調子が上がり、滑りがさらに力強くなっていくことでしょう。
「ようやくこれで世界のトップと戦うためのスタート地点にたどり着きました」とあくまで謙虚に語っています。
このコメントも好感が持てます。

宮原知子も焼肉怪獣へ

その宮原知子が全日本選手権4連覇を叶え、焼肉で祝ったそうです。
あの坂本花織に続いて宮原知子も「焼肉怪獣」と化し、平昌五輪で戦います。
フィギュア女子シングルの選手の間にカルビ肉によるエネルギーチャージが流行りはじめています。

⇒2017年12月27日「焼肉怪獣坂本花織は韓国平昌で勝てるのか?」はこちら。

私はピョンチャンオリンピックでの二人の活躍がとても楽しみです。
待ち遠しい・・・。

◇◆◇

宮原知子に関するブログは以下のとおり。

⇒2017年12月25日「エース宮原知子と伸び盛り坂本花織が平昌五輪代表」はこちら。

⇒2017年12月22日「伏兵・坂本花織と本命・宮原知子の対決へ」はこちら。

⇒2017年12月18日「宮原知子は引っ込み思案なのに閉店しない」はこちら。

⇒2017年12月13日「宮原知子が五輪代表選考レースから抜け出す」はこちら。

⇒2017年12月10日「ハマちゃんとサーさんコンビ、GPファイナルの感動」はこちら。

⇒2017年12月8日「宮原知子、GPファイナルは全日本へのステップ」はこちら。

⇒2017年12月2日「宮原知子、GPファイナル出場のマイナス」はこちら。

⇒2017年11月29日「宮原知子は2位に僅差の4位なら平昌五輪代表へ」はこちら。

⇒2017年11月28日「宮原知子へ全日本選手権2位狙いのすすめ」はこちら。

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坂本花織は紀平梨花にお歳暮を贈れ

京都・神戸の関西連合は強し
濱田門下生が中野門下生をアシスト

平昌五輪代表最終選考会を兼ねる全日本フィギュアスケート選手権。
2枠をかけた女子シングルの戦いは熾烈を極めました。
フリースケーティング(FS)が行われ、やはり本命・宮原知子と伏兵・坂本花織の対決になりました。

宮原知子は京都に拠点を置く濱田美栄コーチの門下生です。
坂本花織は神戸に拠点を置く中野園子コーチの門下生です。

⇒2017年12月22日「伏兵・坂本花織と本命・宮原知子の対決へ」はこちら。

そして、宮原知子(みやはら・さとこ)が浅田真央以来の4連覇を成し遂げ、平昌五輪代表に決まりました。
表彰式では自分の定位置に収まったかのような貫禄を漂わせました。
2か月ほどでエースの完全復活です。

実は、心配性の私はFSが終わりもしないのに、「宮原知子が1位、坂本花織が2位、樋口新葉が3位」になったら、あるいは「坂本花織が1位、樋口新葉が2位、宮原知子が3位」になったら五輪代表はどうなるのかやきもきしていました。
滅茶苦茶ややこしそうです。

選考基準というガイドラインが公表されていますが、きわめて曖昧です。
人間が行うことですから「印象」にもかなり左右されます。
オリンピックでよりいい成績を収め、よりいい順位を取れそうかどうか。
この印象には、五輪へ向けての勢いも含まれます。

五輪代表切符をつかもうとする有力選手はFSを滑り終えた直後の表情に「当落」が見て取れます。

失意の樋口新葉、歓喜の坂本花織

当事者が何より分かっているのです。

精一杯滑った樋口新葉が氷に「感謝」を伝えた仕草に心を打たれました。
同時に、彼女の「観念」が反映されている所作にも思えました。

2位が坂本花織、3位が樋口新葉ならば、平昌五輪代表選考は揉めたかもしれません。
しかし、二人に6点以上の得点差があります。
それに、実績が抜群の選手を除いて全日本選手権の結果が重んじられてきました。

決定的だったのは五輪出場資格のない紀平梨花が3位に割り込んだことです。
それにより樋口新葉が全日本選手権の表彰台を逃しました。


気の毒ですが印象が悪すぎます。
坂本花織がすんなりと選ばれるでしょう。
だれも異論を唱えないはずです。
世界フィギュアスケート選手権で3枠を確保していたら樋口新葉も選ばれましたが、致し方ありません。

私は濱田門下生の紀平梨花が表彰台に上るようなことがあれば、五輪代表選考に影響を及ぼすと考えていました。
結果として、中野門下生の坂本花織の選出をアシストしました。

坂本花織は紀平梨花にお歳暮を贈ったほうがいいのかもしれません。
お年玉をあげてもいいのかもしれません。
お金がなければメールで済ませるという節約の一手もあります。
(私が新幹線のぞみに乗ったとき、おそらく大阪の中小企業の社長がケータイでこてこてに値切っていました。)

坂本花織はSP1位の重圧と最終滑走の緊張に打ち克ちました。
SPとFSをおおよそノーミスで滑ったのは立派です。
この選手は体つきががっしりとしてパワーもあるので、演技が引き立ちます。
とりわけジャンプの見栄えがします。

坂本花織は五輪代表選考レースを後方から一気にまくりました。
さし馬みたいな「馬力」があったということです。
あとは一流馬に特有の「品格」を備えるだけです。

横綱は勝つだけでは尊敬されません。
敗者への敬意と心配りも忘れてはなりません。

本人はFSの記憶があまり残っていないそうですが、私にはとても落ち着いて滑っているように見えました。
シニア1年目であり、オリンピックまでに 220点台に届きそうな勢いを感じます。
宮原知子もそうですが、表彰台に上る可能性があると思います。

坂本花織、おめでとう!

なお、平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)代表選考は私が行うわけでありません。
残念ながら、何の権限も持ちません。
私は信じて疑いませんが、正式発表はきょう、男子シングルのFSが終わった後、午後10時30分頃です。

◇◆◇

坂本花織に関するブログは以下のとおり。

⇒2017年12月22日「伏兵・坂本花織と本命・宮原知子の対決へ」はこちら。

⇒2017年12月3日「坂本花織は自ら演技の余韻をぶち壊す」はこちら。

⇒2017年10月22日「樋口新葉と坂本花織のフィギュアGPシリーズ」はこちら。

⇒2017年10月16日「坂本花織は関節をぼきぼき鳴らす・・・17歳の勢い」はこちら。

⇒2017年3月18日「本田真凜、坂本花織、白岩優奈はうふん!」はこちら。

⇒2016年12月17日「坂本花織、大舞台での緊張と動揺」はこちら。

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伏兵・坂本花織と本命・宮原知子の対決へ

中野園子コーチと濱田美栄コーチの代理戦争?
表彰台の頂点に立つのは神戸か京都か、それとも・・・

平昌五輪代表最終選考会を兼ねる全日本フィギュアスケート選手権が行われています。
わずか2枠を巡る熾烈な争いを繰り広げる女子シングルのショートプログラム(SP)が終わりました。

1位 坂本花織 73.59点
2位 宮原知子 73.23点
3位 本郷理華 70.48点
4位 樋口新葉 68.93点
5位 紀平梨花 66.74点(年齢制限で平昌五輪出場資格なし)
6位 本田真凜 66.65点
7位 三原舞依 64.27点
8位 白岩優奈 63.33点

全日本選手権の前に、私が平昌五輪代表の有力候補と考えていた5選手について記します。

⇒2017年12月14日「フィギュア平昌五輪代表予想、もう一人はあの子!」はこちら。

候補に入っていましたが、坂本花織の首位には驚きました。
わずかに宮原知子を上回っています。

◆坂本花織 1位 73.59点

体つきががっしりとしていて迫力を感じさせます。
表情が硬いかなとも思いましたが、演技に入ると落ち着いて滑りました。
出来がとてもよかった。
本人の予想よりも高得点が出ましたが、キスアンドクライでは喜びを抑えました。
優勝狙いですから、はしゃぐわけにいかないでしょう。

3回転フリップ−3回転トウループ、3回転ループ、ダブルアクセルのすべてのジャンプを基礎点が 1.1倍となる演技後半に跳びました。
いずれも高さと幅があり力強い。
演技を終えて右拳を握りました。
自身初の70点超えとなりました。

シニア1年目で成長真っ只中という印象です。
一戦ごとに力をつけ、安定感が増しています。
体力というかエネルギーが余っており、この子はまだ得点を伸ばせそうです。
GPシリーズ最終戦「スケートアメリカ」で210.59点の自己ベストを叩き出し、2位になりました。
今シーズンでは世界8位、日本3位に当たる高得点で平昌五輪代表候補に急浮上しました。
このとき本人が「いけるんじゃね」と感じた勢いは衰えていません。
フリースケーティング(FS)で緊張に負けなければ、このまま「勝てるんじゃね」と思いました。
ちなみに、本人はまったくびびらず、ずっと平常心で滑れたと語っています。
それがほんとうならば、肝っ玉姉ちゃんです。

⇒2017年12月3日「坂本花織は自ら演技の余韻をぶち壊す」はこちら。

⇒2017年10月16日「坂本花織は関節をぼきぼき鳴らす・・・17歳の勢い」はこちら。

⇒2016年12月17日「坂本花織、大舞台での緊張と動揺」はこちら。

◆宮原知子 2位 73.23点

けがから復帰してそれほど時間は経っていませんが、早くも安定しています。
技術も表現もよく総合力が高い。
わりと落ち着いて滑っているように見えましたが、本人はインタビューで一番緊張したと語っています。
私は意外に感じましたが、慎重な演技だったのは確かです。

冒頭の3回転ルッツ−3回転トウループのコンビネーションジャンプ、後半の3回転ループ、最後のダブルアクセルをすべて決めています。
ただし、3回転トウループで高さが出ず、回転不足を取られました。
スピンやステップもよく、出来はよかったと思います。
何より観客を惹き込めるようになっています。

おそらく1位か2位ですので、念願の五輪出場が叶います。

⇒2017年12月18日「宮原知子は引っ込み思案なのに閉店しない」はこちら。

⇒2017年12月10日「ハマちゃんとサーさんコンビ、GPファイナルの感動」はこちら。

◆樋口新葉 4位 68.93点

全日本選手権を得意とし、結果を残してきました。
2014年3位、2015年2位、2016年2位と表彰台の常連です。
今大会の東京会場はいわばホームですが、緊張のせいか力を出し切れず、得点を伸ばせません。
この出遅れは痛い。

冒頭のダブルアクセルがシングルアクセルになりました。
しかし、後半の3回転ルッツ−3回転トウループのコンビネーションジャンプ、3回転フリップはしっかりと決めました。

平昌五輪代表選考は圏内ですが、確実にするにはやはり1位を目指したい。

⇒2017年12月9日「樋口新葉はこの程度で浮かれるわけにいかない」はこちら。

◆本田真凜 6位 66.65点

シニアの戦いを甘く考えていたわけでないでしょうが、本気になるのが遅すぎました。
ファンが期待した成長はほとんど見られませんでした。
が、氷上に感性が舞っているという趣(おもむき)があります。

冒頭の3回転フリップ−3回転トウループのコンビネーションジャンプを決めました。
しかし、後半の3回転ループでバランスを崩して手をついています。
最後のダブルアクセルは決めました。
ステップがレベル3に留まりました。

演技後の濱田美栄コーチの険しい表情が印象に残りました。
低い得点を覚悟したかのようでした。
平昌五輪代表選考は圏外であり、表彰台というより優勝が条件でしょう。

⇒2017年12月21日「本田真凜は一発逆転、金の鳥と平昌五輪代表へ」はこちら。

◆三原舞依 7位 64.27点

表情に余裕がなく、プログラムをこなすのが精一杯という印象です。
昨年と別人であり、滑るのがつらそうにさえ見えます。
(体調の悪化を伏せているのかもしれないと思ったほどです。)
緊張からでしょうか、滑りに切れや伸びが感じられません。
丁寧に演じていますが、動きが硬く、勢いが弱い。

冒頭の3回転ルッツ−3回転トウループのコンビネーションジャンプを決めましたが、後半のダブルアクセルを跳び急いで転倒しました。
最後の3回転フリップを決めましたが、演技後に肩を落としました。
SPはこのところ鬼門です。
大人の女性へのイメージチェンジを目論んだタンゴが負担になっているようにも思えます。

平昌五輪代表選考は圏外なので、表彰台というより優勝が条件でしょう。
日本女子歴代1位の得点記録を持つFSで巻き返すしかありません。

⇒2017年11月19日「三原舞依、シニア2年目の伸び悩み」はこちら。

なお、本郷理華が渾身の演技を見せ、スタンディングオベーションを受けました。
本人は感極まって涙を流しています。
主要大会での70点超えは初めてとか。
申し訳ないのですが、私のなかでは五輪代表候補の有力選手でありませんでした。
回転不足を取られて苦しんできましたが、ジャンプを回り切っています。
問題は、この勢いをFSに持ち込めるかでしょう。
身長が高いので、いい演技ができると訴える力が強い。
日本人離れしたダイナミズムを感じさせます。

以上。
今年の全日本選手権は伏兵・坂本花織と本命・宮原知子の対決になるのでしょうか・・・。
決着のつくFSがとても楽しみです。

私は中野園子コーチと濱田美栄コーチの代理戦争とは言いません(←ちょっと言ってる)。
コーチ同士の競争意識が指導スキルなどの向上につながり、結果として選手の成長を早めます。

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紀平梨花、全日本で勝っちゃっていいんですか

年齢制限のトリプルアクセルジャンパー
宮原知子と本田真凜に手加減無用

全日本フィギュアスケート選手権が平昌五輪代表最終選考会を兼ねて行われています。
十代後半の有力選手は競技人生をかけて大一番に臨んでいます。
ところが、「五輪前年の7月1日までに15歳になっていなければならない」という年齢制限により出場資格のない紀平梨花が大きな注目を集めています。

国際スケート連盟公認のジュニアGPファイナルのフリースケーティング(FS)で史上初めてトリプルアクセル(3回転半)−3回転トウループのコンビネーションジャンプを決めています。
ジュニアGPファイナルではショートプログラム(SP)でダブルアクセルを入れなければなりませんした。
しかし、全日本選手権ではSPにトリプルアクセルを組み込めます。
したがって、SPとFSで3度跳ぶという攻撃的なジャンプ構成に変えられます。

紀平梨花は公式練習でトリプルアクセル、トリプルアクセル―3回転トウループを決めました。
「すごくいいイメージができた」と無邪気に笑っています。
ノーミスで滑れば自己ベストを15点以上更新し、 210点台に届くかもしれません。

有力選手が極限の緊張と戦うなか、紀平梨花は「勝っちゃっていいんですか」くらいの気楽な立場で思い切って挑めます。
優勝争いに絡んでくると、代表選考がややこしくなります。

紀平梨花はアイスリンクの氷の状態やカメラのシャッター音などに神経質になり、集中が乱れたりしました。
それを次第に克服するとともに、持ち前の運動能力に磨きをかけてきました。

成長期の只中で身長がかなり伸びているようです。
とくに女子選手は体のバランスがちょっと変わるだけで高難度ジャンプを跳べなくなることもあります。
1〜2年後にどうなるかは分かりません。
が、北京五輪の代表切符をつかむ立場になったとき、今大会は貴重な経験になります。

濱田美栄コーチはおそらく紀平梨花に「全日本選手権で勝っちゃっていいんです」と告げています。
私も手加減は無用だと思います。
同門の宮原知子と本田真凜の得点を超える勢いで跳んでほしい。

⇒2017年12月21日「本田真凜は一発逆転、金の鳥と平昌五輪代表へ」はこちら。

◆書き加え(12月21日)

紀平梨花は朝の公式練習に臨み、トリプルアクセルを4度成功させています。
調子はかなりいいようです。

◆書き加え(12月21日)

SP「カンフーピアノ」が終わりました。
素晴らしいトリプルアクセルでした。
後半の3回転フリップ−3回転トウループもよし。
リズムを刻み、これは高得点が出そうとわくわくしながら見ていたら、最後の片手を上げた3回転ルッツが2回転になってしまいました。
素人の私にはどうしてこういうことが起こるのか分かりません。
もったいない。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2017年12月9日「紀平梨花は3回転半でロシア勢を吹き飛ばす」はこちら。

⇒2017年12月1日「紀平梨花はトリプルアクセルで全日本初優勝の快挙へ」はこちら。

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本田真凜は一発逆転、金の鳥と平昌五輪代表へ

浅田真央の悲劇性を秘めた美しさ 本田真凜の癒しに満ちた美しさ


私が待ちわびた全日本フィギュアスケート選手権2017が行われます。
平昌五輪代表最終選考会を兼ねています。
フィギュアスケートに限らず、アスリートにとり最大の目標は4年に一度開催されるオリンピックの大舞台への出場です。
私は選手一人ひとりに悔いがないよう、実力を出し切ってほしいと願います。

さて、注目が集まるのが代表枠「2」に対して有力選手がひしめく女子シングルです。
宮原知子は当確と思われますので、実質残り1枠を巡る争いになります。
候補として名前が挙がる樋口新葉、三原舞依、坂本花織、本田真凜の4選手のうち、とくに出遅れたのが本田真凜でした。
(ただし、いずれも優勝を収めないかぎり当確となりません。)

私は本田真凜に密着取材したNHK総合『アスリートの魂』が放送された日曜日は一睡もしない状態でセミナー講師を務めました。
しゃべっている途中、幾度か意識が遠のきました。
ぜひとも視聴したかったのですが、深夜まで起きていられませんでした。

⇒2017年12月15日「残り1枠に本田真凜の奇跡、NHKアスリートの魂」はこちら。

本田真凜は存在と演技に「」があるのは確かですが、競技として眺めると滑りにきれや動きにめりはりが弱いのも確かです。
いくら「表現力」に定評があるといっても、優美な仕草だけでは得点を伸ばせません。
力強いシニア選手に混ざると印象で負けてしまいます。

スーパースターの浅田真央が引退し、後継者としての期待もかかります。
平昌五輪代表への可能性が一番低いのですが、人気が一番高いのは本田真凜です。
フィギュア王国には、新しいヒロインの誕生が望まれます。
(人気は得ようとしても得られるものでなく、だから彼女は貴重なのです。)

本田真凜はシニアとして初の全日本選手権に臨みます。
落ち込むほどの低得点に留まったGPシリーズ2戦から時間はわずかですが、どのように演技を立て直し、得点を伸ばすのでしょうか。
私は、必死に練習を積んだ本田真凜の現時点の最高の演技を見たい。
それでも代表切符をつかめなければ自らも納得できるでしょうし、北京五輪へ気持ちを切り替えられるでしょう。
(若い世代に追い上げられる20歳となりますが、幸いにも技術点が抑えられるようです。)

⇒2017年11月6日「次回の五輪出場はないフィギュア女子シングルの現実」はこちら。

ところで、宮原知子と本田真凜を指導するのは濱田美栄コーチです。
ほかに白岩優奈、年齢制限により北京五輪代表入りを目指すトリプルアクセル(3回転半)ジャンパーの紀平梨花が名を連ねます。
これら門下生は「濱田組」と呼ばれます。
看板は出していませんが、女子シングルにおいて大きな勢力を誇っています。

濱田美栄はむろんフィギュアスケートのコーチですから、滑りに関する技術指導が中心になります。
しかし、十代半ばの女の子を預かっていることもあり、人間教育や生活指導などの基礎的な躾(しつけ)に厳しそうです。
アスリートとしての覚悟、練習に取り組む姿勢の大切さについてもすり込んでいます。
「私は嫌われていい」というのが口癖とか・・・。
(社長や幹部、精鋭の教育指導に当たる私もそう言っていますが、実は言う前に嫌われています。)

⇒2017年12月10日「ハマちゃんとサーさんコンビ、GPファイナルの感動」はこちら。

濱田美栄コーチはなかでも天賦の才能に恵まれた本田真凜には容赦ありませんでした。
概して期待するほど厳しくなります。

私は全日本選手権での本田真凜の精一杯の演技がとても楽しみです。
浅田真央の「悲劇性」を秘めた美しさも格別でしたが、この子の「癒し」に満ちた美しさも素晴らしい。
と書いていたら、昨年の浅田真央の散々の演技を思い出し、胸が熱くなってきました。
海外試合はともかく全日本選手権で姿を見られないと、さみしさが募ります。

⇒2017年5月8日「浅田真央、五輪金メダルは悲願のまま」はこちら。

これは12月19日の書き溜め記事ですが、21日にショートプログラム(SP)が終わります。
そして、23日にフリースケーティング(FS)が終わり、順位は決まります。
はたして本田真凜が流すのは嬉し涙でしょうか、悔し涙でしょうか。

◆書き加え(12月20日)

本田真凜が20日の公式練習に参加しています。
GPシリーズ第3戦「中国杯」以降は得点源のジャンプを中心に、スピンなどの練習を積んできました。

私自身は宮原知子を除く最上位者を平昌五輪代表にすればいいと考えていますが、本田真凜のシニアデビュー1年目の成績を踏まえれば優勝を収めないと選ばれないでしょう。
(得点がそれなりに開けば話は別です。)

本田真凜は自らすべてをデザインし、前日に届いたばかりの紫の新衣装を着て現れ、ショートプログラム(SP)の「ザ・ギビング」を滑りました。
私はこれまでのピンクの衣装がちょっと子どもっぽいかなと思っていました。

「背中にさりげなく金の鳥がいる。羽ばたけるように頑張ります」と語りました。
ひりひりするような緊張感が漂うなかで集中力を高め、勝負度胸を発揮できるでしょうか。

本田真凜は有力選手のなかでもっとも遅れを取っており、私には一発逆転によってしかオリンピックへの道は切り拓けないように思います。

◆書き加え(12月21日)

本田真凜は他愛ありません。
年齢的なものだけでなく、性格的なものでしょう。
SPの滑走順を決める抽選で最終30番を引き、「やったわー」と喜びました。
何のことやら。

おそらく「大トリ」と「金の鳥」で験(げん)を担いでいます。
金メダルへ羽ばたこうとしています。
まずSPで3位以内に入ることです。

◇◆◇

本田真凜に関するブログは以下のとおり。

⇒2017年12月15日「残り1枠に本田真凜の奇跡、NHKアスリートの魂」はこちら。

⇒2017年11月11日「本田真凜の得点が低すぎるフィギュア採点」はこちら。

⇒2017年11月7日「本田真凜、五輪代表選考レースから脱落か」はこちら。

⇒2017年11月4日「本田真凜、中国杯は全日本五輪選考前哨戦」はこちら。

⇒2017年11月3日「本田真凜に手を焼く濱田美栄コーチ」はこちら。

⇒2017年11月1日「本田真凜は三原舞依と樋口新葉と戦う・・・五輪代表」はこちら。

⇒2017年10月30日「本田真凜のメンタル、濱田美栄コーチの苦言」はこちら。

⇒2017年10月28日「本田真凜GPシリーズ「スケートカナダ」へ挑戦」はこちら。

⇒2017年10月15日「本田真凜は最高難度のジャンプ構成でGPシリーズへ」はこちら。

⇒2017年10月14日「本田真凜は2022年北京五輪代表でいいのか」はこちら。

⇒2017年10月10日「本田真凜、身に染みる五輪代表2枠の厳しさ」はこちら。

⇒2017年10月7日「本田真凜SPザ・ギビング(The Giving)」はこちら。

⇒2017年9月26日「本田真凜、浅田真央後継認定試験をパス」はこちら。

⇒2017年9月20日「天真爛漫な本田真凜に気合のスイッチ」はこちら。

⇒2017年9月17日「本田真凜の名言・・・シニアデビューで連発」はこちら。

⇒2017年5月5日「本田真凜はなぜうずうずしているのか」はこちら。

⇒2017年4月24日「真央から舞依、真凜へ、マママの系譜」はこちら。

⇒2017年4月5日「華のある本田真凜の3姉妹と兄の競演」はこちら。

⇒2017年3月26日「本田真凜と金妍児(キム・ヨナ)の共通点」はこちら。

⇒2017年3月25日「本田真凜のコメントに光る女優の感性」はこちら。

⇒2017年3月23日「本田真凜、早すぎる現役引退表明」はこちら。

⇒2017年3月21日「本田真凜は天衣無縫、この選手はいける」はこちら。

⇒2017年3月20日「気分屋の本田真凜に一つ残念なこと」はこちら。

⇒2017年3月19日「本田真凜、最高の笑顔で帰っておいで!」はこちら。

⇒2017年3月18日「本田真凜、坂本花織、白岩優奈はうふん!」はこちら。

⇒2017年3月17日「本田真凜の調子、世界ジュニア連覇の重圧」はこちら。

⇒2017年3月15日「本田真凜とザギトワの激突・・・世界ジュニア選手権」はこちら。

⇒2017年3月14日「本田真凜はいつもどおりで世界ジュニア連覇」はこちら。

⇒2017年2月13日「本田真凜は2百点超えで世界ジュニア連覇へ」はこちら。

⇒2017年1月13日「本田真凜は妹思い、姉の鏡なのか」はこちら。

⇒2016年12月26日「本田真凜の愛らしさと天性の表現力」はこちら。

⇒2016年9月13日「本田真凜、ジュニア女王の重圧・・・フィギュアGP」はこちら。

⇒2015年12月22日「本田真凜を本田望結が追いかける」はこちら。

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宮原知子は引っ込み思案なのに閉店しない

街並みに調和した和風の外観が心地よい京都市東山区のコンビニエンスストア「ローソン八坂神社前店」が年明けに閉店することになりました。
インバウンドの急増を背景とした宿泊施設などの建設ラッシュで同地区は地価が高騰していました。
どうやら賃貸契約更新交渉で家主と折り合わなかったようです。

同店は八坂神社と東大路通を挟んだ西向かいにあり、1997年のオープンとか。
新潟県直江津市(現上越市)生まれの私は直江津小学校時代、八坂神社の近くで暮らしていました。
むろん京都の八坂神社の流れを汲んでいます。
当時の一番の楽しみといえば毎年7月下旬に行われる「直江津祇園祭」。
19の町内(当時は不明)の屋台(山車=だし)が4日間練り歩き、最終日に八坂神社に米俵が奉納されます。
私は「八坂神社」と聞くだけで何ともいえない親しみと懐かしさを感じます。

ローソン八坂神社前店は、市の屋外広告物条例や市民グループの要望などを踏まえ、祇園地域の景観との調和が図られたそうです。
青地に白色の通常の看板に対し、同店は白地に濃い茶色の字体を用いました。
ガラス窓に格子をあしらっています。
由緒ある観光地にふさわしいコンビニエンスストアとして長らく注目されてきました。
今回の閉店により、その歴史に幕を閉じます。



強引ですが、フィギュアスケート好きの私は京都といえば女子シングルの「宮原知子」と結びつけたくなります。
1年近くけがに苦しみましたが、平昌五輪代表選考会を兼ねる全日本フィギュアスケート選手権の直前に復帰しています。
我慢に我慢を重ねたのでしょう、ぎりぎりのタイミングでした。
浅田真央の不在期間を引っ張ってきた日本女子のエースですから、よかった。

宮原知子はオリンピックシーズンに「和」のプログラムで勝負をかけてきました。
ショートプログラム(SP)は映画「SAYURI」の曲です。
私は観ていませんが、一人の男性を思いつづける芸者の物語らしい。
フリースケーティング(FS)はあまりに有名な「蝶々夫人」の曲です。
夫を待ち焦がれる芸者を描くオペラです。

宮原知子はSPとFSでテイストがかぶると考えましたが、振付で違った雰囲気を出せたので、これでいくと決めたようです。
一つのことを真剣に追い求める主人公のストーリーに自分との共通性を感じ、自然に溶け込めると語っています。
かならずしも「芸者」に憧れているわけでありません。
芯の強い日本女性を表すプログラムを滑りたかったのです。
わっと驚くほど「和」が似合います(←苦しい)。

⇒2015年12月13日「宮原知子、京都舞妓の風情が漂う」はこちら。

滑りの「正確さ」は依然として彼女の持ち味ですが、それが強調される面白みのない演技でなくなりました。
いまは心というか「感情」がすーっと伝わってきます。
表情の変化や動きの緩急を含め、表現力がとても豊かです。
演技構成点も高まりました。

宮原知子は寡黙で引っ込み思案の性格であり、とにかく真面目です。
果てしない練習の努力で今日の地位を築きました。
濱田美栄コーチと出会え、指導を受けられたことも幸運でした。

⇒2017年12月10日「ハマちゃんとサーさんコンビ、GPファイナルの感動」はこちら。

濱田美栄コーチは温厚な印象を受けますが、注意深く眺めると「厳しさ」が漂います。
「私は近所のおばちゃんじゃない」とだれかに言い放ったそうですから師弟のけじめを重んじています。
「他人に厳しく、自分に優しく」をモットーとする私なら1日で逃げ出しました。
しかし、宮原知子は当然のように濱田美栄コーチに食らいつき、選手稼業を閉店することはありませんでした(←おかげさまでブログのタイトルとつながりました)。

GPシリーズやGPファイナルで宮原知子にちょっとした、しかし明白な変化が表れています。
不自然なガッツポーズからラブリーなハートマークへ!

⇒2016年12月13日「宮原知子への疑問 〜ガッツポーズは練習するものか」はこちら。

復帰の喜びと、それまで支えてくれたスタッフやファンへ感謝の気持ちを伝えたかったのでしょう。
宮原知子はキスアンドクライでもだいぶさまになってきました。
全日本選手権でもこのシーンを見られると私は確信しています。

◆書き加え(11月15日)

私は東京証券取引所の新興市場への上場を目指す中小企業の社長と重大な打ち合わせを行いました。
はるばる遠方からお運びいただきました。
ごく短期間で全国にフランチャイズ網を形成することをお約束しました。

お帰りになる際、クライアントに対する感謝の気持ちを伝えたくて両手でハートマークをつくってみましたが、反応はいま一つでした。
こうした仕草にも適齢期があるようです。

◇◆◇

宮原知子に関するブログは以下のとおり。

⇒2017年12月13日「宮原知子が五輪代表選考レースから抜け出す」はこちら。

⇒2017年12月10日「ハマちゃんとサーさんコンビ、GPファイナルの感動」はこちら。

⇒2017年12月8日「宮原知子、GPファイナルは全日本へのステップ」はこちら。

⇒2017年12月2日「宮原知子、GPファイナル出場のマイナス」はこちら。

⇒2017年11月29日「宮原知子は2位に僅差の4位なら平昌五輪代表へ」はこちら。

⇒2017年11月28日「宮原知子へ全日本選手権2位狙いのすすめ」はこちら。

⇒2017年11月27日「宮原知子は全日本選手権2017へ復活をアピール」はこちら。

⇒2017年11月25日「宮原知子はスケートアメリカで 210点に届く」はこちら。

⇒2017年11月15日「宮原知子の復帰で平昌五輪代表争いは大混戦」はこちら。

⇒2017年11月14日「宮原知子は焦りを抑え、全日本選手権に合わせる」はこちら。

⇒2017年11月12日「宮原知子の復帰戦の演技に胸が熱くなる」はこちら。

⇒2017年11月10日「宮原知子がGPシリーズNHK杯で復帰する」はこちら。

⇒2017年10月9日「宮原知子は試練と競争を乗り越えて平昌五輪代表へ」はこちら。

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宮原知子が平昌五輪代表選考レースから抜け出す

高橋大輔と浅田真央が引退してさみしいかぎりですが、スポーツ音痴の私でもほぼ唯一楽しめるのが「フィギュアスケート」です。
仕事をやらないわけにいかないので、この時期は毎年、猛烈な寝不足になります。
フィギュアスケート・グランプリ(GP)ファイナルよりもっとへとへとになるのが、全日本フィギュアスケート選手権です。
今年は平昌五輪代表最終選考会を兼ねるのでなおさらです。



宮原知子はGPファイナルで5位に終わって3年連続の表彰台を逃していますが、2位と2.79点差です。
フリースケーティング(FS)で得点を伸ばせなかった原因は緊張もさることながら、過密スケジュールによる蓄積疲労でしょう。
体をかばっているせいか滑りが慎重すぎるようにも映りました。
が、出来としては決して悪くなく、持ち味の安定感も十分です。

繰り上げ出場で肉体的な負担は重かったはずですが、世界の大舞台で戦えるという手応えをつかめ、試合勘を取り戻せたのは収穫でしょう。

私はわりと最近まで五輪代表選考レースは横一線だと考えていましたが、復帰2戦目と3戦目で宮原知子が完全に抜け出したと思いました。
いくらかリードしている樋口若葉もそうですが、三原舞依や本田真凜は1位を取らないかぎり「当確」となりません。
宮原知子は全日本選手権で4連覇を成し遂げて文句なく選ばれようとしています。
しかし、これまでの実績に照らせば、表彰台を逃しても選ばれるかもしれません。

⇒2017年11月29日「宮原知子は2位に僅差の4位なら平昌五輪代表へ」はこちら。

全日本選手権までの約10日間でジャンプの回転不足を修正してくるでしょう。
頑張りすぎないように気をつければ宮原知子は大丈夫です。
(動けるようになったときが危ないのです。)



それにしても、宮原知子は成長しました。
個人的には今シーズンの演技がもっとも好きです。
ショートプログラム(SP)もFSも「和」ですが、とても似合っています。

不器用な選手がひたむきな練習を積み重ね、一段ずつ階段を上ってきました。
濱田美栄コーチが宮原知子を「辛抱の天才」と評しました。
地道な「努力」でつながったコンビです。

⇒2017年12月10日「ハマちゃんとサーさんコンビ、GPファイナルの感動」はこちら。

私が驚くのは、その効果が滑りの「技術」だけでなく、演技の「表現」にまで及んだことです。
先天的な資質や感性に負うところが大きいと思っていた「表現力」を著しく高めています。
見ていて「感動」を覚えますものね。

彼女なりの律儀な「美しさ」を手に入れ、表現世界を築きあげつつあります。
美しさも選手それぞれです。
私の実感レベルでようやく日本女子のエースになりました。
この選手を平昌五輪に送り出してほしい(2枠しかないからほとほと困ります)。

彼女は自力で切符をもぎ取りますけれどね・・・。

◇◆◇

宮原知子に関するブログは以下のとおり。

⇒2017年12月10日「ハマちゃんとサーさんコンビ、GPファイナルの感動」はこちら。

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ハマちゃんとサーさんコンビ、GPファイナルの感動

フィギュアスケート・グランプリ(GP)ファイナルの女子シングルが終わりました。
宮原知子はショートプログラム(SP)もそうでしたが、時間の長いフリースケーティング(FS)も丁寧に滑り切りました。
熱烈なファンの妻のうれしそうなこと・・・。

宮原知子は 210点台に乗せましたが、残念ながら表彰台に届きませんでした。
(とはいえ、別格のアリーナ・ザギトワを除けば、2位とわずか2.79点差です。)
FSでジャンプに回転不足などが出て、得点を伸ばせませんでした。
五輪代表選考レースで優位に立ちたいとの欲が出て、いくらか緊張が高まったのでしょう。
無意識のうちにけがの再発を恐れ、慎重になっていたのかもしれません。
私は、最大の原因は疲労の蓄積だと考えます。
復帰後はGPファイナルへの繰り上げ出場など、スケジュールが過密でした。
踏み切りの弱さや動きの切れのなさにそれが表れています。

しかし、いったん心身を休ませればこれらは解消できます。
平昌五輪代表切符のかかる全日本フィギュアスケート選手権までにきちんと調子を立て直してくるでしょう。
私は何の心配もしていません・・・。



宮原知子が短期間でここまで調子を取り戻すとは驚きです。
「この子は地道な練習を積み重ねて地味に開花したけれど、一番の目標だったオリンピック出場を果たせない」。
よくよく運のない選手だと気の毒に思っていたのです。
ところが、復帰わずか2戦目と3戦目で日本女子のエースということを再認識させました。

私がGPファイナルの演技を見て改めて感じたのは、1年弱のブランクがプラスになっているということでした。
SPも得点の伸びなかったFSもかちっと美しい。
(これなら舞妓としても十分にやっていけます。)

⇒2015年12月13日「宮原知子、京都舞妓の風情が漂う」はこちら。

人間的な成熟がもたらされたのか、全体的な印象が明るく開放的になり、表情が生き生きとしています。
自分と向かい合えた時間、スケート以外と触れ合えた時間が一回りも二回りも大きくしました。
(内向的で神経質な優等生という雰囲気が消えています。)
精神力の強さとそれを反映した演技の安定感にさらに磨きがかかっています。



宮原知子は「練習の虫」と評されてきました。
肝心のオリンピックシーズンにその練習を行えない状況に陥りました。
苦悩と焦りに押し潰されても不思議でありません。

むろん本人も大変でしたが、濱田美栄コーチも大変だったでしょう。
「何とか全日本選手権に間に合わせてやりたい」と願ったはずです。
おそらく互いに、はやる気持ちを抑え、辛抱を重ねました。

濱田美栄コーチは宮原知子の心の状態を前向きに保ち、体の状態を冷静に判断しながら、徐々に体力を取り戻させ、慎重に練習を積ませました。
その結果がぎりぎりのタイミングでの再生につながっています。



私は尊敬と親しみ込め、あえて「濱田美栄コーチをハマちゃん」「宮原知子選手をサーさん」と呼ばせていただきます(映画『釣りバカ日誌18』より)。

釣りの師匠・ハマちゃんと弟子・スーさんの信頼で結ばれたコンビは絶妙でした。
濱田美栄コーチと宮原知子選手の「努力」に対する信念で結ばれたコンビはとても堅固でした。
二人にとり最大の難局に直面しても揺らぐことはありませんでした。
気概と情熱を持って立ち向かっています。

1年近くの困難を乗り越えてつかんだGPファイナルでの手応えには、言い尽くせない感懐と価値があったことでしょう。
この二人の間に言葉は不要です。
(試合後の薄暗い通路で目を見て話さなくても通じるのです。)

「何にも言わなくていいです。何にも言わなくてもお気持ちはよ〜く分かります」(映画『釣りバカ日誌18』より)。

ハマちゃんとサーさん、ほんとうにお疲れさまでした。
感動をありがとう!!!
私はGPファイナルの演技に溢れ出た「生きざま」に胸が一杯になりました。
内面に、生きるひたむきさが詰まっています。

きょうだけは軽い祝杯を挙げ、全日本選手権へ向けて英気を養ってほしい・・・。
(おっと、宮原知子は19歳でした。ジュースにしてください。)
(落ち着いているので未成年ということを忘れてしまいます。)

◇◆◇

宮原知子に関するブログは以下のとおり。

⇒2017年12月8日「宮原知子、GPファイナルは全日本へのステップ」はこちら。

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本田真凜の得点が低すぎるフィギュア採点

ジャンプ基礎点後半1割増のナンセンス。
フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズを見て、つくづくそう思いました。

ショートプログラム(SP)でもフリースケーティング(FS)でも、演技後半に跳んだジャンプの基礎点が1.1倍、すなわち1割増しになります。
「体力が落ちる後半のジャンプは大変だから」がおもな理由なのでしょうか。

ナンセンスの極みです。

そうでなくてもジャンプを中心とした「技術」の比重を大きくし、過酷な練習を強いて身体の負担を増してきました。
そのうえに選手が疲れる後半にジャンプを跳ばせようとしています。

本格的な高難度ジャンプ競争に突入してから、十代半ばの選手にまでけがが増え、選手寿命を縮めています。
ジャンプに有利な体形を維持するために厳しい食事制限を行う選手が出てきます。
それが行き過ぎて摂食障害、さらに拒食症に追い詰められます。

アスリートも人間なのだから、採点方法や採点基準にもうちょっとやさしい心づかいがあっていい。

見る側も、FSの後半に7本のジャンプを詰め込まれてもフィギュアスケートならではの興趣がそがれます。
手を挙げた棒切れ状態でくるくる回られても面白くありません。
選手の動きがせわしなく、こちらにもストレスになります。

私がGPシリーズを見て印象に残ったのは、中国杯での本田真凜の美しさでした。
慎重に滑ろうとするあまり、アピールする力が弱かったなど不満に思うところはありますが、とても優美で繊細な演技でした。

表現の採点は人それぞれの感性や感覚といった主観に左右されやすく、客観性や公平性を保つのが難しいのは確かです。
とはいえ、本田真凜の得点はもうちょっと高くなってもいいのでないでしょうか。

GPシリーズの得点を見るかぎり、本田真凜の平昌五輪代表入りが厳しくなりました。
全日本フィギュアスケート選手権まで1か月ちょっとしか残されていません。

⇒2017年11月7日「本田真凜、五輪代表選考レースから脱落か」はこちら。

ジャンプ構成を大きく変えることはできませんので、スピンやステップの取りこぼしをなくし、ジャンプを含めてGOE(出来栄え点)を伸ばすことが一つ。
もう一つは、演技の完成度を高めていくことでしょう。

今年の世界ジュニア選手権で本田真凜が敗れたロシアのアリーナ・ザギトワはごく短期間で著しく得点を伸ばし、無敵の世界女王のエフゲニア・メドベージェワに追いつきそうな勢いです。

本田真凜はGPシリーズでロシアなどの有力選手、五輪代表枠を争う日本の有力選手とぶつかり、シニアにおける自身の水準や実力を確かめられました。
これまでは悪びれることなく「練習嫌い」を公言してきましたが、それでは世界のトップクラスと戦えないと身に染みて分かったはずです。

本田真凜が全日本選手権でチャレンジャーとして大胆に滑り、しかも完璧に演じられるなら、奇跡が起こらないと限りません。
この子は大勢の心を惹きつける天性の才能を備えていると思います。
私は平昌五輪に出てほしい。

彼女には彼女のよさがあるので、単に練習振りを宮原知子と比べるのは気の毒ですが、濱田美栄コーチの指摘のとおり、練習に打ち込むほかに活路を切り拓けません。
鬼のような厳しい言葉を吐くのも本田真凜に期待していることの裏返しでしょう。

◆書き加え(11月10日)

GPシリーズ第4戦「NHK杯」の公式練習に臨んだ羽生結弦にアクシデントが起こりました。

難度の一番高い4回転ルッツを跳んだ際に体の軸が傾きました。
(第1戦「ロシア杯」では初挑戦ながら成功させていました。)
着氷で右足をひねって転倒し、右の足首と膝を痛めました。
顔をゆがめたそうですから、かなりの痛みを感じたのでしょう。

羽生結弦はロシア杯で米国のネイサン・チェンに敗れて2位に留まり、その後は拠点のトロントで調整を積んでいました。
前人未到の5連覇がかかるGPファイナルに進出するためにNHK杯で勝つつもりでした。

フィギュアスケートに限らず、アスリートはけがの危険性と背中合わせで練習を行っています。
とりわけ4回転ジャンプは体への負荷が重くなります。

羽生結弦は現時点で出場の意向を持っているようです。
私としてはGPファイナルを諦め、平昌五輪までに最良のコンディションを整えてほしい。

◇◆◇

本田真凜に関するブログは以下のとおり。

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本田真凜に手を焼く濱田美栄コーチ

本田真凜を指導する濱田美栄コーチは試合会場では柔和な表情です。
しかし、ときに切り捨てるような言葉を吐きます。
むろん、彼女の才能を認め、性格も踏まえたうえでしょう。
絶大な期待の裏返しといえます。

フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズの第2戦「スケートカナダ」。
フリースケーティング(FS)3位の得点を出し、ショートプログラム(SP)10位から合計5位に巻き返してほっとしている本田真凜を厳しく叱りつけました。
5人抜きの本田真凜に「練習してほしい」と言い放っています。

「その程度の得点で喜んでいたら平昌五輪に行けない」と言ったかどうかは分かりませんが、そんな気持ちからでしょう。

濱田美栄コーチが口を酸っぱくして言っても本田真凜に響きません。
「(SP後)むちゃくちゃ怒りました。いつも言っていることですが、なかなか懲りないので。私は近所のおばちゃんじゃなくて、コーチなので」。
頭から猛烈な湯気を立てて怒っています。

「アスリートとしては粘着質なところがなさすぎて、落ち込んでいるように見えても次の日になったら忘れるタイプなので」。
この性分は選手を預かるコーチとしてはきわめて厄介です。

私は本田真凜が語る「練習嫌い」を本気にしていませんでした。
もしそうなら世界ジュニア選手権で頂点に立つことなどできません。
ところが、まんざらうそでもなかったと思うようになりました。
生まれ持った資質と感覚でここまで成長を遂げてきたのかもしれません。

濱田美栄コーチは本田真凜にシニアで戦う心構えがまったくできていないと考えています。「結果オーライ」になってしまう性格にほとほと手を焼いています。
どんなにきつく叱ったところで選手がそれを改めなければコーチはお手上げです。
先の「練習してほしい」というシンプルでストレートな言葉は本田真凜への本心なのでしょう。

濱田美栄コーチは「失敗したときの対処やリカバーは練習でしか学べない」と語りました。
本田真凜の練習の姿勢とあり方にシビアな注文をつけています。
エース・宮原知子という手本を身近で見られるのですから倣ってほしい。

本田真凜は伸び代が大きいのは確かですが、五輪代表選考会を兼ねる全日本フィギュアスケート選手権に間に合わせるのが危うくなっています。
おそらく210点〜220点、三原舞依などの進化や宮原知子の出来次第でそれ以上の得点の勝負になります。
現時点でははるかに及びません。
たった2枚しかないオリンピック切符を手にするには、自身が変わることが先決です。

GPシリーズ第3戦「中国杯」での演技はどうなるのでしょう。

◇◆◇

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⇒2017年3月14日「本田真凜はいつもどおりで世界ジュニア連覇」はこちら。

⇒2017年2月13日「本田真凜は2百点超えで世界ジュニア連覇へ」はこちら。

⇒2017年1月13日「本田真凜は妹思い、姉の鏡なのか」はこちら。

⇒2016年12月26日「本田真凜の愛らしさと天性の表現力」はこちら。

⇒2016年9月13日「本田真凜、ジュニア女王の重圧・・・フィギュアGP」はこちら。

⇒2015年12月22日「本田真凜を本田望結が追いかける」はこちら。

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本田真凜のメンタル、濱田美栄コーチの苦言

フィギュアスケート・グランプリ(GP)シリーズの第2戦「スケートカナダ」が行われています。

平昌五輪の代表入りを目指している本田真凜はショートプログラム(SP)で10位と出遅れました。
初披露の「ザ・ギビング」は自身が望んだ出来とはかけ離れたものになりました。
「情けない演技をしてしまった。あす頑張ろうと思います」と落ち込んだ様子ながら何とか気持ちを切り替えようとしていました。

その本田真凜が一夜明けて午前6時からフリースケーティング(FS)の公式練習を行っています。
青の新しい衣装でリンクに現れ、滑りを確かめました。
SPで受けたショックを引きずっているようです。
「トゥーランドット」の曲をかけて高難度ジャンプを決めましたが、出来にばらつきがありました。

また、現地入り後に痛みが発症した左でん部を気にする仕草が目立ったようです。
それを考慮してか、スピンを試さずに練習時間を10分残して切り上げました。
(SPではスピンが最低評価のレベル1になっています。)

本人はむろんFSでの巻き返しを狙いますが、どこまで順位を上げられるでしょうか。
これからは大舞台に臨む「メンタルコントロール」が一段と大事になります。
その難しさが分かったはずです。
もっと経験を積まなければならないのかもしれません。
五輪代表選考会を兼ねる全日本フィギュアスケート選手権に間に合うでしょうか。

⇒2017年10月14日「本田真凜は2022年北京五輪代表でいいのか」はこちら。

濱田美栄コーチは「精神的にも技術的にも足りない」と容赦ありません。
とりわけアスリートとしての心構えの甘さに苦言を呈しました。

本田真凜は、演技はもちろん発言においても感覚的でした。
おそらくこの子はすべての面でそうなのです。
それがかわいらしさやマスコミ受けにもつながっています。
が、シニアのトップクラスの選手と戦うようになり、その限界に早くもぶち当たりました。
勝利を収めるには、自分と厳しく戦うことが先決です。

とはいえ、何かきっかけをつかめば劇的によくなる可能性も十分に感じさせます。
それだけの資質を備えた選手だと、私は思います。

◆書き加え(10月29日)

本田真凜がFS3位と頑張りました。
本人も現状では満足できると語りました。
SPが終わった後の表情と違います。

とはいえ、合計178.24点で5位に留まっています。
この得点では国内のトップクラスの選手とまったく戦えません。
五輪代表が選ばれる日本選手権では国内の最高記録(宮原知子218.33点)を更新するくらいの水準に達しないと難しそうです。
本田真凜は短期間で得点を大幅に伸ばしていかなければなりません。

SPでいったんは失いかけた自信をFSでちょっぴり取り戻しています。
次戦のGPシリーズ「中国杯」は2週連続になります。
疲労、そして左でん部の痛みはどうなのでしょう。

最低でも2百点はほしいところです。
強い「危機感」を持つべきです。

◇◆◇

本田真凜に関するブログは以下のとおり。

⇒2017年10月28日「本田真凜GPシリーズ「スケートカナダ」へ挑戦」はこちら。

⇒2017年10月15日「本田真凜は最高難度のジャンプ構成でGPシリーズへ」はこちら。

⇒2017年10月14日「本田真凜は2022年北京五輪代表でいいのか」はこちら。

⇒2017年10月10日「本田真凜、身に染みる五輪代表2枠の厳しさ」はこちら。

⇒2017年10月7日「本田真凜SPザ・ギビング(The Giving)」はこちら。

⇒2017年9月26日「本田真凜、浅田真央後継認定試験をパス」はこちら。

⇒2017年9月20日「天真爛漫な本田真凜に気合のスイッチ」はこちら。

⇒2017年9月17日「本田真凜の名言・・・シニアデビューで連発」はこちら。

⇒2017年5月5日「本田真凜はなぜうずうずしているのか」はこちら。

⇒2017年4月24日「真央から舞依、真凜へ、マママの系譜」はこちら。

⇒2017年4月5日「華のある本田真凜の3姉妹と兄の競演」はこちら。

⇒2017年3月26日「本田真凜と金妍児(キム・ヨナ)の共通点」はこちら。

⇒2017年3月25日「本田真凜のコメントに光る女優の感性」はこちら。

⇒2017年3月23日「本田真凜、早すぎる現役引退表明」はこちら。

⇒2017年3月21日「本田真凜は天衣無縫、この選手はいける」はこちら。

⇒2017年3月20日「気分屋の本田真凜に一つ残念なこと」はこちら。

⇒2017年3月19日「本田真凜、最高の笑顔で帰っておいで!」はこちら。

⇒2017年3月18日「本田真凜、坂本花織、白岩優奈はうふん!」はこちら。

⇒2017年3月17日「本田真凜の調子、世界ジュニア連覇の重圧」はこちら。

⇒2017年3月15日「本田真凜とザギトワの激突・・・世界ジュニア選手権」はこちら。

⇒2017年3月14日「本田真凜はいつもどおりで世界ジュニア連覇」はこちら。

⇒2017年2月13日「本田真凜は2百点超えで世界ジュニア連覇へ」はこちら。

⇒2017年1月13日「本田真凜は妹思い、姉の鏡なのか」はこちら。

⇒2016年12月26日「本田真凜の愛らしさと天性の表現力」はこちら。

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本田真凜は表現の天才、即興も自在

フィギュアスケートの女子シングル。
私が浅田真央の後継者の最有力候補と考える本田真凜がオリンピックシーズンに滑ると決めたプログラムのうち、ショートプログラム(SP)を変えるそうです。
2018年平昌冬季五輪とそれへの代表切符がかかる全日本フィギュアスケート選手権はすぐそこに迫りますので、私はびっくりしました。
フリースケーティング(FS)は2006年トリノ冬季五輪で荒川静香が金メダルを獲った「トゥーランドット」を用います。

本田真凜は今シーズン、SPはタンゴを滑るつもりで準備を重ねてきました。
ところが、濱田美栄コーチが運転するクルマのなかで素敵な曲に巡り合ったのだとか。
(この子は曲を聴いた瞬間に演技のイメージが湧くのかもしれません。)
何のためらいもなく決断してしまうところが大胆というか乱暴というか。
おのずと振り付けもやり直しになります。
限られた時間で、はたして演技の完成度を高められるのでしょうか。
なお、タンゴは今シーズンのエキシビションに持っていきます。

本田真凜はシニア初戦のUSインターナショナルへ向けて出発しました。
緊張するのが当然でしょうが、それがほとんど感じられません。
順位にこだわるのでなく楽しむ気持ちを大切にしたいと語りました。
(SPは昨シーズンの「スマイル」で臨むそうです。)

本田真凜は表現の天才です。
生まれ持った感性で滑る選手ですので、それほど時間がかからないのかもしれません。
大舞台でもそのときどきの気分や感覚によって微妙に演出(手足や体の使い方と動かし方)が違うようです。
即興(アドリブ)を自在に取り入れていることになります。

私はフィギュアスケート史上でもっともエレガントに舞った選手は荒川静香だと思っています。
本田真凜はそれをしのぐ優美で繊細な滑りを披露してくれるかもしれません。
やわらかさとしなやかさでは負けていません。

◇◆◇

本田真凜に関するブログは以下のとおり。

⇒2017年5月5日「本田真凜はなぜうずうずしているのか」はこちら。

⇒2017年4月24日「真央から舞依、真凜へ、マママの系譜」はこちら。

⇒2017年4月5日「華のある本田真凜の3姉妹と兄の競演」はこちら。

⇒2017年3月26日「本田真凜と金妍児(キム・ヨナ)の共通点」はこちら。

⇒2017年3月25日「本田真凜のコメントに光る女優の感性」はこちら。

⇒2017年3月23日「本田真凜、早すぎる現役引退表明」はこちら。

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和田創

和田創研代表
シニア起業家
和田 創(わだ・そう)

数字立て直し(伸長)一筋の経営コンサルタント。
教育と指導の年間実績は約百回。対象は社長から役員、管理者、社員まで、テーマは経営から管理、採用、事業、商品、企画まで広範。著書や教材は多数。
2017年、66歳以降はAIやロボット関連の起業に挑むとともに、おもに内需・地場企業から先端分野・成長分野の事業・商品開発を請け負う。クライアントとともに77歳までに百社の設立を目指す(内、自ら11社)。

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