きょうは父の91歳の誕生日。
私と妻は特別養護老人ホームへ。

父は数年前からだれも分からなくなった。
やがて、こちらが話しかけても、とんちんかんな言葉が返ってこなくなった。
ほとんど無反応。
このところ眠ったまま。

⇒2010年9月29日「わが子を忘れる…アルツハイマー」はこちら。

父は提携病院にしばらく入り、先だって施設に戻ってきた。
入院中も眠ったまま。

父は固形物を食べられないと施設の職員から聞かされていたので、私と妻はデパートの地下食品売り場でトロトロのプディングを買った。
味は申し分なし。
これなら大丈夫か。

今年からは「ウイダーinゼリー」の世話になる機会が増えていた。

⇒2009年11月8日「介護の現場は壮絶…特養職員に感謝!」はこちら。

父は衰えがひどかったが、数カ月でさらに進んだ。
急速。
担当者が食べ物をすりつぶし、液体に近い状態にして食べさせてくれる。
いまの問題は、担当者が口に入れたとしても、本人がそれを飲み込まないことである。

脳は体をコントールしているはずだ。
ということは、父は生物としての本能さえ働かなくなったのでないか。

妹は、両親のかつての実家に暮らす。
富山・滑川。
私も妹も覚悟はしている。

⇒2010年9月28日「陽気に『グッド・バイ』…尊厳死と安楽死」はこちら。

父のベッドのそばに、妹が米寿に贈った感謝の色紙が置かれている。
人は、ここまで素直な言葉をなかなか綴れない。
父は幸せだ。

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