「旅行代理店」の時代が終わろうとしている。
経営難に苦しむ航空会社が旅行代理店への販売手数料(コミッション)を相次いで廃止している。
経営教本0484空路だけでなく陸路、やがて海路の交通事業者も追随するのだろうか?
そうなると、旅行代理店は顧客への発券手数料(フィー)を設定せざるをえない。
これまでの収入を失うわけだから、当然だ。
それはチケットのプライスに上乗せされる。
私たちとしては抵抗があり、それをなくしたいというのが心情だ。
消費者は一斉に直接購入へ動く…。

航空会社はインターネットを通じた直接販売に傾斜する。
私は、陸路以外は利用しない。
ほとんど新幹線。
東海道新幹線と山陽新幹線についてはケータイ予約。

経営教本0485こうした旅行業界の地殻変動を受け、宿泊施設はインターネットを通じた直接販売に傾斜する。
私はかなり前から旅行代理店を利用しなくなった。
ここ数年はウェブ旅行代理店を利用。
ところが、ここ1〜2年はホテルや旅館のホームページで直接予約することが多くなった。
最近までウェブ旅行代理店が宿泊施設のホームページではありえない値段で案内のメールを送ってきた。
とくに空き部屋を間際に埋めようとするときなど…。
が、いまではホームページの最安値を下回ることが少なくなった。

ホテルや旅館はホームページで宿泊予約を受け付けると、詳細な顧客情報を得られる。
そして、顧客の承認を前提とし、それ以降は自由に働きかけを行える。
おもに手段がメールなので、手間とコストがかからず、時間が短く、しかも大きな効果を得られる。
経営教本0486案内の内容も、宿泊に館内のレストランやショップの利用を絡めたプランとすることにより、集客促進と販売促進を同時に図れる。
宿泊施設も販売手数料の廃止に踏み切るのだろうか?

中小・中堅クラスの旅行代理店のなかには、深刻な経営危機に直面しているところがある。
「あの旅行代理店は大丈夫?」。
不安の声が飛び交う。
今後は旅行業界全体に倒産や再編の暴風雨が吹き荒れる。
経営教本0487しかも、それはリアルに留まらず、ウェブ旅行代理店に及ぶ可能性が高い。
「JTB」に代表される旅行代理店の時代が終わろうとしている。

なお、旅行代理店のビジネスを消滅へ向かわせている最大の要因は、消費者(顧客)の変化だ。

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