きょうBShiで「日本の祭2010・秋田大曲全国花火競技大会」が放送される。
午後7時〜9時45分。
ハイビジョン生中継。

今年で百年目を迎える。
通称は「大曲の花火」。
大曲市は2005年、周辺町村との合併により「大仙市」に変わった。
正式名称は「全国花火競技大会」。
例年8月第4土曜日に開催される。

花火競技会のなかで最大の規模と最高の権威を誇る。
創造花火が盛んだ。
花火通や花火愛好家など、もともと玄人好みだった。
それが秋田新幹線の大曲駅乗り入れ、NHKの全国放送などにより、一気にポピュラーになった。
午後5時開始の「昼花火の部」があるらしい。

以下に、「花火大会ランキング人気&感動ベストテン」と題する2010年7月24日のブログを収める。
かなり手を加えた。

                      ◇◆◇

花火は日本の夏の風物詩である。

多くの人にとり、もっとも親しみを感じるのは地元の花火大会だろう。
私にとり、生まれ故郷の直江津の花火大会。
住民が唯一燃焼できる、待ち焦がれた4日間のイベント「祗園祭(祇園祭)」の初日に開かれる。
狭い市街地の真ん中辺りに自宅があったおかげで、わざわざ会場に足を運ばなくても十分に楽しめた(でも、足を運んだ)。
地方都市ゆえに規模は大きくなく、打ち上げ数は5千発、来場者数は10万人。
私が暮らしていた約半世紀前は不明。
直江津市は人口が約3万人だった。
現在は市町村合併により上越市になり、正式名称は「上越まつり大花火大会(直江津地区)」。
例年7月26日。
やはり当時は不明だが、7月下旬だったと記憶している。

次いで、私がいま暮らす横浜の花火大会。
「神奈川新聞花火大会」。
8千発、30万人。
人口 370万人弱の日本最大都市の住民はクールなのか。

私はインターネットで調べ、どのような尺度で日本一とするかを決めることも難しいと分かった。
打ち上げ数か、来場者数(人出)か。
それともさまざまな演出を含めた楽しさか、周囲の景観を含めた美しさか。
演出にはイベントやサービス、ほかに露店などを加えるか。

先に述べたように、直江津では花火大会は祗園祭の幕開けに行われる。
主会場となる関川(荒川)河口には舟形屋台(山車)が集結し、祭との相乗効果で盛り上がる。
5千発の打ち上げながら素晴らしい感動を味わえる。

私は、各地の花火大会に順位をつけることにあまり意味がないという、当たり前の結論に行き着いた。
「全国花火大会ランキング」の類は、レジャーや観光で出かける際の目安になるくらいだ。

ところで、私は新潟県の直江津小学校を卒業し、長野県の伊那中学校に入学した。
確か2年生の夏休みに家族4人で諏訪湖の花火大会を見にいき、あまりの迫力に圧倒された。
入園前の妹は震えていたのでないか。
私は妹のことが心配で、花火を楽しめなかった。
2歳前後から重い自家中毒に幾度もかかっていた。
噴水みたいに吐きつづける様子を見て、私は2度ばかり「命が助からない」と思った…。
それは精神的な興奮が引き金になっていたようだ。
伊那市駅まで鉄道(国鉄)で帰らなければならなかったこともあり、途中で引き揚げた(うろ覚え)。
花火の凄さをいやというほど味わったのと、乗り物の混雑を避けたいということだったと思う。

「諏訪湖祭湖上花火大会」。
なるほど、あれが人により日本一と讃える花火大会だったのだ。
約45年前は不明だが、4万発、50万人。
湖は安全面でゆとりがあり、大玉の打ち上げや大がかりな仕掛けが可能である。
スターマインやナイアガラなどのスケールは突出している。
波のほとんどない湖面に映る花火も美しさを増幅させる。
また、おおよそ山に囲まれており、音が体中に伝わる。
心臓にズドンと響く。
ホント、凄い。
湖畔に沿い、大勢が取り囲むように楽しめるのもよい。

あるランキングでは、山下清(やました・きよし)画伯の貼り絵で有名な「長岡まつり大花火大会」がベストテンに入っていた。
日本最長の信濃川の河川敷で行われる。
こちらは2日間合計で2万発、90万人弱。
私は小学生の頃、至近距離から貼り絵を見る機会があった。
丹念につくり込まれた作品に、大変な情熱と手間を感じた。

以下に、ヤフーでの花火大会人気ランキングベストテンを示す。
集計期間が2010年6月30日〜8月31日なので、途中経過だ。

1位:長野県 第62回諏訪湖祭湖上花火大会
2位:新潟県 長岡まつり 大花火大会
3位:秋田県 全国花火競技大会(大曲の花火)
4位:静岡県 全国花火名人選抜競技大会 ふくろい遠州の花火2010
5位:大阪府 教祖祭PL花火芸術
6位:滋賀県 びわ湖大花火大会
7位:大阪府 なにわ淀川花火大会
8位:三重県 全国花火サミット開催記念 第58回伊勢神宮奉納全国花火大会
9位:栃木県 真岡の夏祭り 大花火大会
10位:栃木県 尊徳夏まつり大花火大会

こうした調査は、組織票が入りやすい。
地元が熱心に応援すれば得票が伸び、順位が跳ね上がる。
参考にしかならない。
が、この時点で1位と2位が図抜けている。

私が見たいと思うのは、長岡、大曲、琵琶湖(びわ湖)の花火大会である。
それと、もう一度、諏訪湖。
印象が強烈だ。

                       ◇

私が親しみを感じるのは熱海の花火大会だ。
「夏季熱海海上花火大会」。
観光客を誘引する目的で行われている。
むろん、満足度を高める目的でも…。
打ち上げ数は5千発と多くないが、30分間に立てつづけ。
来場者数は2〜3万人か。
首都圏から近く(こだま号で約50分、ひかり号で約35分)、旅行などのプラスアルファの思い出づくりに最適である。
夏が中心だが、春や秋、冬にも行われる。
私は熱海が大好きなので、幾度か楽しんだ。

東京ディズニーランドの花火もそうだ。
東京ディズニーリゾートというべきか。
こちらは午後8時半から毎日(要、問い合わせ)。
名物のパレードの後にほんの数分間、お馴染みのディズニーソングとともに数百発が打ち上げられる。
一日の思い出、パレードの感動を仕上げる効果を狙っているのだろう。
花火が終わると、土産を買って帰る家族連れやカップルが少なくない。

熱海の花火も東京ディズニーランドの花火もそれ自体の魅力を訴えるというより、見る人に幸せを感じてもらうものだ。
人気の秘密はこれ。

人生のエポックと交わるとき、花火は燦然と輝く。
そして、心のなかに生きつづける。

                       ◇

そういえば、だいぶ前に「恋と花火と観覧車」という日本映画をテレビでたまたま見た。
例により、ながら視聴。
ストーリーや内容はすっかり忘れてしまったが、観覧車と花火が登場したように思う(当然か)。
どこか切なかった。

ウィキペディアによれば、男やもめの中年男(長塚京三)と、年下の女性(松嶋菜々子)の恋愛模様を描いたコメディとある。
長塚京三がラストで軽く跳び上がった?

しかし、それはウイスキーのCMだったかもしれないと思い直し、調べてみた。
やはりサントリーオールド。
「恋は、遠い日の花火ではない。」。

私の記憶は何といい加減…。

◆書き加え1(8月25日)

ヤフーでの花火大会人気ランキングベストテン。
その後、順位に変動があった。

1位:秋田県 全国花火競技大会(大曲の花火) ※2010年8月28日予定。
2位:長野県 第62回諏訪湖祭湖上花火大会 ※2010年8月15日予定。
3位:新潟県 長岡まつり 大花火大会 ※2010年8月2日〜3日予定。
4位:静岡県 全国花火名人選抜競技大会 ふくろい遠州の花火2010
5位:大阪府 教祖祭PL花火芸術
6位:大阪府 なにわ淀川花火大会
7位:滋賀県 びわ湖大花火大会
8位:三重県 全国花火サミット開催記念 第58回伊勢神宮奉納全国花火大会
9位:北海道 第60回勝毎花火大会
10位:三重県 熊野大花火大会

ただし、最終結果でない。
花火大会の実施時期も得票数に影響を与えているように思える。
ベスト3が突出しており、3位と4位では倍の開きがある。

◆書き加え2(8月27日)

私はウィキペディアで「日本三大花火大会」という言葉があることを知った。
全国花火競技大会(秋田県大仙市)、土浦全国花火競技大会(茨城県土浦市)、長岡まつり大花火大会(新潟県長岡市)を指す。
大曲と土浦は日本煙火協会が後援する競技大会であり、技術性と芸術性が特色だ。
花火の進歩や進化を訴えかける。
それに対し、長岡は祭の一環として行われ、華やかさや派手さが特色だ。
イベントの要素を前面に押し出す。
この三大会は知名度が高く、人出は開催地の人口をはるかに上回る。

私は茨城県藤代町(現取手市)に暮らした。
近くで行われる土浦全国花火競技大会がそれほど凄いとは思っていなかった。

また、35年以上前、学生時代に楽譜取次(卸・問屋)の松沢書店の一員として大曲を数回訪れた。
当時は全国花火競技大会があることさえ知らなかった。

いずれも、私に心の余裕がなかったからでないか…。

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