日本航空(JAL)再建問題に劇的な進展があった。
最大のネックとなっていた高額の企業年金の給付減額について、退職者(OB、OG)の3分の2の同意がぎりぎりで得られたのだ。
現役はともかくとして、困難との見方が大勢だった。
私はこのブログで幾度も日航の経営危機について取りあげ、厳しい意見を述べた。
いくら「ナショナル・フラッグシップ・エアライン」とはいえ、民間企業。
再建の道筋が曖昧なまま、巨額の公的資金が注入されることに我慢がならなかった。
それは国民の血税。
透明性を保つためにも、私は当初から破綻(倒産)を潜らせるべきだと考えていた。
当然の結論に落ち着くまでに時間がかかりすぎた気がしないでもない。
しかし、関係者が応分の責任を取ることで利害の調整がついた。
人生設計が大きく狂う社員やOBには気の毒だが、それもやむなし。
メガバンクなど銀行団の同意も得られ、日航は「法的整理」を経て、再建を目指すことになった。
自民党政権の責任の尻拭いをさせられた前原誠司国土交通相はいくらか肩の荷を下ろした。
日航は週明けの19日にも「会社更生法」の適用を申請する見通し。
こうした情勢を踏まえ、京セラの稲盛和夫名誉会長がCEO(最高経営責任者)に就任する可能性が出てきた。
氏は財界ほか多方面に影響力があり、経営はもとより営業の面においても大きな力になることは間違いない。
深刻な“客離れ”に歯止めをかけられよう。
ところで、この半年あまり、顧客や世間とじかに触れる女性社員が涙ぐましい頑張りを見せた。
スチュワーデスを含め、一番苦しく辛かったはず。
仕事に誇りを持ち、会社に愛情を捨てなかった。
報道番組から彼女らの真剣な思いが伝わってきた。
私はたびたび感動を覚えた。
だが、ほんとうの苦労と困難はこれから始まる。
さらなる合理化とリストラが避けられない。
むろん、安全を確保しつつ。
それでも日航は関係者が一丸となり、再建へ向けて力強く離陸するのでは…。
私はとてもよかったと思う。
どうか優良企業に生まれ変わってほしい。
企業再生支援機構は3年間での黒字化を目論む。
大勢の稲盛和夫ファンとともに、私も応援したい。
◇
以下は、日航問題に関する一連のブログ。
⇒9月16日「日本航空、存続危うし、綱渡り!」はこちら。
⇒9月24日「日本航空は法的整理へ…経営破綻」はこちら。
⇒9月24日「ついに日本航空(JAL)倒産へ」はこちら。
⇒10月3日「GMと日本航空に思う」はこちら。
⇒10月15日「経営破綻日航、救済・再建へ一歩前進」はこちら。
⇒10月19日「自主再建断念か…日航問題」はこちら。
⇒10月30日「税金注入、日航救済に国民感情は?」はこちら。
⇒11月19日「もう空を飛べない…日本航空消滅」はこちら。
Copyright (c)2009 by Sou Wada
←応援、よろしく!
最大のネックとなっていた高額の企業年金の給付減額について、退職者(OB、OG)の3分の2の同意がぎりぎりで得られたのだ。
現役はともかくとして、困難との見方が大勢だった。
私はこのブログで幾度も日航の経営危機について取りあげ、厳しい意見を述べた。
いくら「ナショナル・フラッグシップ・エアライン」とはいえ、民間企業。
再建の道筋が曖昧なまま、巨額の公的資金が注入されることに我慢がならなかった。
それは国民の血税。
透明性を保つためにも、私は当初から破綻(倒産)を潜らせるべきだと考えていた。
当然の結論に落ち着くまでに時間がかかりすぎた気がしないでもない。
しかし、関係者が応分の責任を取ることで利害の調整がついた。
人生設計が大きく狂う社員やOBには気の毒だが、それもやむなし。
メガバンクなど銀行団の同意も得られ、日航は「法的整理」を経て、再建を目指すことになった。
自民党政権の責任の尻拭いをさせられた前原誠司国土交通相はいくらか肩の荷を下ろした。
日航は週明けの19日にも「会社更生法」の適用を申請する見通し。
こうした情勢を踏まえ、京セラの稲盛和夫名誉会長がCEO(最高経営責任者)に就任する可能性が出てきた。
氏は財界ほか多方面に影響力があり、経営はもとより営業の面においても大きな力になることは間違いない。
深刻な“客離れ”に歯止めをかけられよう。
ところで、この半年あまり、顧客や世間とじかに触れる女性社員が涙ぐましい頑張りを見せた。
スチュワーデスを含め、一番苦しく辛かったはず。
仕事に誇りを持ち、会社に愛情を捨てなかった。
報道番組から彼女らの真剣な思いが伝わってきた。
私はたびたび感動を覚えた。
だが、ほんとうの苦労と困難はこれから始まる。
さらなる合理化とリストラが避けられない。
むろん、安全を確保しつつ。
それでも日航は関係者が一丸となり、再建へ向けて力強く離陸するのでは…。
私はとてもよかったと思う。
どうか優良企業に生まれ変わってほしい。
企業再生支援機構は3年間での黒字化を目論む。
大勢の稲盛和夫ファンとともに、私も応援したい。
◇
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⇒9月16日「日本航空、存続危うし、綱渡り!」はこちら。
⇒9月24日「日本航空は法的整理へ…経営破綻」はこちら。
⇒9月24日「ついに日本航空(JAL)倒産へ」はこちら。
⇒10月3日「GMと日本航空に思う」はこちら。
⇒10月15日「経営破綻日航、救済・再建へ一歩前進」はこちら。
⇒10月19日「自主再建断念か…日航問題」はこちら。
⇒10月30日「税金注入、日航救済に国民感情は?」はこちら。
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