コンサルの引き出し|和田創ブログ

だれの目の前にも可能性の地平は広がる。それを切り拓けるかどうかは自分次第である。「面白くないジョークの会」初代会長が解き明かす経営と人生の奥義とは?

紀平梨花メンタル

紀平梨花はSP首位なら記録尽くめの世界選手権初制覇

滑走順は紀平梨花39番、ザギトワ最終40番

世界フィギュアスケート選手権がきょう「さいたまスーパーアリーナ」で開幕します。
私は日本勢の大活躍を期待できる今大会が滅茶苦茶楽しみです。

真っ先に行われるのは女子シングルのショートプログラム(SP)。
その滑走順抽選が19日に行われ、40選手中で紀平梨花は39番目になりました。
坂本花織は35番目、宮原知子は37番目、エフゲニア・メドベージェワは38番目、アリーナ・ザギトワは最終40番になりました。

紀平梨花はSPの重要性をたびたび口にしてきました。
「すべてのジャンプ(3本)を成功させる」。
今シーズン6戦6勝の国際試合はフリースケーティング(FS)で逆転するパターンが多かったのですが、トップ選手が万全のコンディションで臨む世界選手権で通用するとは限りません。

米国コロラド合宿から帰国後に母親から「世界選手権は特別。そう簡単じゃない。五輪の練習が3回できると思ってやろう」と声をかけられました。
娘に対する激励と動機づけのツボを心得ています。

紀平梨花はSPのジャンプを跳んだうえで、フリースケーティング(FS)のトリプルアクセルを決めると波に乗れると言葉を続けました。

練習で不調のジャンプを本番で修正できる

私がウェブ記事で感じたのは、公式練習初日18日の高難度ジャンプの出来の悪さです。
代名詞のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)もそうですが、その他の得点源の3回転ジャンプやそのコンビネーションも成功率があまりよくありません。

私は今シーズンの中盤辺りからジャンプの軸が傾きはじめているように感じています。
コロラド合宿でプログラムのブラッシュアップに加え、その克服にも取り組んできたはずです。

⇒2019年3月1日「紀平梨花、回転軸の傾きと回転不足が気になるジャンプ」はこちら。

しかし、この選手は抜群の修正力を誇ります。
本番へ向けて感覚が研ぎ澄まされていきます。
19日はトリプルアクセルを計17本決めるなど、1日でかなり立て直しました。
FSの曲かけ練習で冒頭のトリプルアクセル−3回転トウループのコンビネーション、続く単発のトリプルアクセルをきれいに着氷しました。

後は本番当日の練習を見れば、コンディションの良し悪しがおおよそ分かるでしょう。

紀平梨花がSP首位発進の時点で勝負あり

女子シングルは紀平梨花がSPで首位発進となった時点で勝負ありです。
トリプルアクセルを決めれば直後の最終滑走、平昌五輪金メダリストであり今シーズンの世界最高得点記録を持つアリーナ・ザギトワにプレッシャーもかけられます。
グランプリ(GP)ファイナルを上回る演技、そして得点を期待しています。

今大会は日本勢が史上最強の布陣であり、例年にも増してロシア勢との全面対決の様相を呈しています。
しかし、海外メディアはほぼ紀平梨花を優勝候補の大本命としています。
私もそう思います。

紀平梨花にもし不安材料があるとすれば5年ぶりの日本開催で一層のしかかる「重圧」でしょうが、この選手には自分を見失わず、マイペースを貫けるメンタル(精神力)があります。
とにかく落ち着いて演技を行えます。

日本勢男女を通じて最年少優勝、初の3冠

紀平梨花が勝てば、埼玉で行われた2014年世界選手権の浅田真央以来、5年ぶりの優勝になります。
また、17歳5か月の浅田真央を抜き、日本勢男女を通じて最年少の16歳7か月での優勝になります。
さらに、グランプリ(GP)ファイナル、四大陸選手権と合わせた3冠も日本勢男女を通じて初快挙になります。
世界選手権初制覇は記録尽くめです。

本人は大きなリンクで緊張があるかもしれないとしながら、「疲労もプレッシャーも感じていない」と頼もしく語っています。

すべてのライバルを圧倒し、世界女王の地位についてください。
紀平梨花はそれだけの実力と魅力を備えています。

category:紀平梨花ブログはこちら。

◆書き加え(3月20日)

最終調整でジャンプは崩壊気味、絶不調

紀平梨花が昼過ぎに行われた練習リンクでの公式練習に臨みました。
これが本番前の最終調整になりますが、トリプルアクセルの成功が4本に留まっています。
転倒も2度ありました。
曲かけの通しでもトリプルアクセル、3回転フリップ−3回転トウループ、3回転ルッツのうち、コンビネーションの後ろのジャンプが抜けました。
精度が低く絶不調です。

4回転ジャンプの特訓を行うと3回転ジャンプが一時的に壊れることがあります。
私は世界選手権直前の4回転ジャンプの練習はリスクが大きすぎると思っていました。
それが影響しているかどうかは不明です。

はたして本番でクリーンに跳べるでしょうか。

⇒2019年2月28日「紀平梨花のコロラド合宿はけがとジャンプ崩壊のリスク」はこちら。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年3月16日「紀平梨花専属トレーナー橋本大侍が明かす強さの秘密」はこちら。

⇒2019年3月15日「世界選手権で唯一勝てるとしたらトゥクタミシェワ」はこちら。

⇒2019年3月10日「紀平梨花、世界女王へトリプルアクセルは2本か1本か」はこちら。

⇒2019年3月9日「世界選手権で紀平梨花の最大のライバルはだれか」はこちら。

⇒2019年3月8日「紀平梨花のジャンプ基礎点にライバルは戦意喪失」はこちら。

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紀平梨花、世界女王へトリプルアクセルは2本か1本か

「梨の花」には深くて静かな華がある!

フィギュアスケート女子シングルの紀平梨花。
「梨の花」とは何と素敵な名前なのでしょう。
私がこれまでにどの選手にも感じたことのない、深くて静かな「華」があります。
彼女のイメージにピッタリです。

⇒2019年2月13日「紀平梨花、慈愛が息づく深くて静かな華」はこちら。

泣くに泣けない絶望的な状況に直面する

紀平梨花は、四大陸選手権の開幕前に左側のスケート靴をサブに取り替えました。
また、練習中にジャンプで転倒し、左手薬指関節を亜脱臼しました。
これ以上はないというアクシデントが続きました。

負傷箇所をテープで固定し、衣装の手袋をはめた上をさらに透明のテープで小指と一緒に固定しました。
がちがちです。
ジャンプを跳ぶ際に、回転軸をつくるために拳を握ることができなくなりました。

ショートプログラム(SP)ではこの2本を伸ばしたまま、残る3本を握って得点源のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を跳んでいます。
案の定、回転がほどけてシングルアクセルになり、規定違反で痛恨の「0点」でした。
泣くに泣けない、絶望的な状況に直面しています。

紀平梨花は全身がセンサー、感覚が繊細

紀平梨花は不発に終わった大技をどのように跳ぶかで頭が一杯になりました。
昨年1月に同じ薬指を骨折した際に跳び方を変えた記憶をたどりました。
指が伸びた状態では空気抵抗が大きくなり、腕を振りあげてから体を締めるまでのテンポが遅れたことを思い出しました。
この選手は全身がセンサーなのでしょうか、信じられないくらい感覚が繊細です。

そこで「強く速く」を心がけました。
遅くなっていた回転速度を見直し、重心を中心からやや右へ移して跳ぶように変えました。
フリースケーティング(FS)当日午前の練習では大半をトリプルアクセルの調整に費やし、4連続を含めて7度決められました。
これで心がいくらか落ち着きました。

そして苦手とする夜遅くの本番。
紀平梨花は逆転優勝へ向け、トリプルアクセルを2本にするか1本にするかで直前の6分間練習で滑るまでは迷っていました。
リンクの感触をつかみきれていないと判断し、安全運転で1本に絞ると決意しました。

四大陸のタイトルは世界への自信と財産

濱田美栄コーチは「2本目は自分の感覚があるから自分で判断したらいい。決めたら迷うな」と送り出しました。

冒頭のトリプルアクセルをクリーンに決め、2.51点の高い出来栄え点(GOE)を引き出しました。
次のトリプルアクセル−3回転トウループのコンビネーションジャンプをダブルアクセルに落として決めました。
これでリズムに乗り、ほぼノーミスで滑り終えました。
「ビューティフル・ストーム」の音楽が鳴り止むとともに観客は総立ちになり、リンクは大歓声に包まれました。
自然に軽いガッツポーズが出ました。

⇒2018年12月9日「紀平梨花、ビューティフル・ストームの生命力」はこちら。

濱田美栄コーチによれば、紀平梨花はもともと神経質であり、ちょっとでも不安があると「集中力」を欠くタイプでした。
それが半年ほどで、ずいぶんとたくましくなりました。
3月には世界一を決める世界選手権が日本の「さいたまスーパーアリーナ」で開かれます。

「どんどんプレッシャーが大きくなるけれど、自分を見失わず、自分がやれることをいつもできるように」と注文をつけることを忘れませんでした。

紀平梨花はミスが絶対に許されない状況をポジティブにとらえ、たった一晩で立て直しました。
逆境を跳ね返し、首位と5.06点差を引っ繰り返してつかんだ四大陸選手権のタイトルは大きな自信と財産になります。

「メンタル」も劇的に成長した16歳の紀平梨花は世界選手権で最高の演技を見せてくれることでしょう。
これほど世界女王の戴冠が似合う選手はいません。

category:紀平梨花ブログはこちら。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年3月9日「世界選手権で紀平梨花の最大のライバルはだれか」はこちら。

⇒2019年3月8日「紀平梨花のジャンプ基礎点にライバルは戦意喪失」はこちら。

⇒2019年3月7日「紀平梨花が描く世界女王の青写真、浅田真央超え3冠達成」はこちら。

⇒2019年3月6日「世界ランキング上昇、紀平梨花が不利な滑走順を回避」はこちら。

⇒2019年3月4日「紀平梨花は4回転サルコウで女・羽生結弦を目指す」はこちら。

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紀平梨花はそれでもSPでトリプルアクセルを跳ぶのか

無傷の5連勝、結果だけ見れば敵なし
3Aを跳ばなければだれにも負けない

四大陸フィギュアスケート選手権2019で優勝を収めた紀平梨花が、3月20日にさいたまで開幕する世界フィギュアスケート選手権2019に出場します。
シニア1年目の国際大会は無傷の5連勝を飾っており、結果だけ見れば敵なしの状態です。

しかし、3戦が逆転優勝であり、ショートプログラム(SP)で出遅れ、フリースケーティング(FS)で巻き返すパターンです。
会場でもテレビでも盛りあがりますので、SPの失敗がかき消されます。

ちなみに、FSは全試合で1位と圧倒的な強さを誇っています。

⇒2019年2月10日「逆転優勝の紀平梨花、結果オーライで喜べない」はこちら。

紀平梨花は全試合のSPで冒頭に代名詞のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を跳んでいますが、きちんと着氷して基礎点8点以上を得たのはグランプリ(GP)ファイナルの1試合に留まります。
(ルール改定後の世界最高を記録したSPです。)
GPシリーズ第6戦「フランス杯」と四大陸選手権ではシングルアクセルになって「0点」でした。

四大陸選手権では開幕直前に左手薬指関節を亜脱臼し、欠場も検討したほどです。
それも響いてSPで5位に沈みましたが、FSでトリプルアクセルを1本に絞り込んで成功させ、2位に大差をつけて逆転しています。

FSでの「修正力」が光りますが、強豪が出場する大舞台になるほどSPでの失敗を挽回するのは容易でありません。

⇒2019年2月9日「紀平梨花はSPのトリプルアクセルが敗因」はこちら。

SPスタートポーズで足ががくがく?

トリプルアクセルの成功率がここまで低いのは、精神的な状態に左右されるからです。
翌日に行われたFSであっさりと跳んでいるところを見ても、技術的な問題といえません。

紀平梨花は「試合で緊張しない」と語っています。
それがほんとうだとすれば、集中できていないのでしょう。
(むろん本人も気づかない緊張があるのかもしれません。)

四大陸選手権のSPではスタートポーズで左足ががくがくしていました。
震えのようにも見え、専門家が緊張と指摘していましたが、おそらく無意識で左のスケート靴の感触を確かめていました。
(スタートポーズにつく前に、左のスケート靴を気にする仕草をしていました。)
拳(こぶし)を握れない状態で踏み切るトリプルアクセルのことが頭にあり、集中できていなかったのです。

紀平梨花は「総合力」が際立ちますが、本人のなかでは高難度のジャンプが得意との気持ちがどこかに残っているのでしょう。
SPでは3本しか跳ぶことを許されず、1本の失敗、まして最大の得点源となる冒頭のトリプルアクセルにプレッシャーを感じて当然です。
これをしくじった瞬間にSPの首位は遠のきますから。
プレッシャーも感じないとして、少なくとも「神経質」になって集中力を欠いているのは確かです。

SPでの失敗はFSでの成功の踏み台

紀平梨花のトリプルアクセルに対するスタンスは競技人生をかけたといっても過言でない浅田真央と異なります。
本人はリアリストの側面もあり、そこまでの「こだわり」を持っていません。
私は逆転優勝が続くとしたら、SPでトリプルアクセルを跳ぶ必要があるのか疑問に思います。

が、これまでの試合を振り返ると、話はそれほど単純でありません。
紀平梨花は、SPでの失敗をFSでの成功の“踏み台”にしている節があります。
つまり、前者を肥やしにして、後者を咲かせるという因果関係です。
ならば、SPでのトリプルアクセルは成否にかかわらず必須となります。

しかも、紀平梨花は決して失敗を引きずらず、すぐに気持ちを切り替えられます。
(悔しくないはずがありませんが、自信の裏返しなのか、けろっとしています。)
そのうえで、自分の調子やリンクとの相性なども含めて冷静・緻密に失敗を分析し、具体的で明確な対処を行えます。
16歳にして、頭も心(メンタル)も第一級の選手です。

⇒2019年1月20日「紀平梨花は反省しない(本田真凜と大差がついたわけ)」はこちら。

紀平梨花はもちろんSPでつまずこうなどとは考えていません。
世界選手権へ向けて「SPから集中力を出せるようにし、SPとFSを揃えたい」と繰り返し語っています。

この選手はどのような国際大会でもライバルの存在さえ気にする必要がないほど強い。
戦う相手は、自分のほかにいないのです。
「完璧」を求める繊細さが過剰になり、まま集中力を奪っています。

トリプルアクセルを大切にしてほしい

最後に私の率直な気持ちを記します。
紀平梨花には日本女子の「お家芸」をかならず入れてほしいと思っています。
浅田真央のようにかならず挑んでほしい。
もっと得点力の大きい「4回転ジャンプ」をプログラムに組み込むようになってもトリプルアクセルを大切にしてほしい。

しかし、コンディションの問題も関わりますから、大舞台では勝負に徹してください。
四大陸選手権ではSPはダブルアクセルで十分でした。
大事なのは、最終組の後半3人のなかに入ることです。
文句のつけようのないチャンピオンとして、ここで滑ることに自分自身を慣らしたほうがいい。
残念ながら滑走順は選べませんが、SPで首位に立ち、FSで最後を締めて圧勝を収めるイメージを膨らませてください。

それこそが世界女王の紀平梨花にふさわしい。

category:紀平梨花ブログはこちら。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年2月13日「紀平梨花、慈愛が息づく深くて静かな華」はこちら。

⇒2019年2月11日「紀平梨花がやばい、リングを嵌める左手薬指関節が腫れる」はこちら。

⇒2019年2月11日「紀平梨花と宇野昌磨はけがも金メダルも仲よし」はこちら。

⇒2019年2月10日「逆転優勝の紀平梨花、結果オーライで喜べない」はこちら。

⇒2019年2月9日「紀平梨花はSPのトリプルアクセルが敗因」はこちら。

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紀平梨花は反省しない(本田真凜と大差がついたわけ)

メンタルコンディションづくり
大舞台へ独自の流儀を編み出す

フィギュアスケート女子シングルの紀平梨花。
いわゆる「心技体」が揃わなくては主要な国際大会で勝利を収めることはできません。
フィギュアスケートではグランプリ(GP)ファイナル、世界選手権、そしてオリンピックが大舞台と呼べます。

心技体のうち、技術と身体についてはわりと把握しやすい。
もっとも難しいのは心理(精神)を把握することです。
技術や身体が優れているのに大舞台で勝利を収められない選手は珍しくなく、おおよそ「メンタルが弱い」とされてきました。
しかし、そう表現しても何の解決にもなりません。
「メンタルコンディションづくり」ができなかったと考えるのが実践的です。

私がシニアデビュー1年目、16歳の紀平梨花について感じたのは、このメンタルコンディションを整える能力の高さです。
それをどのように習得していったのでしょう。

勝つべくして勝つことが可能に

不思議な気がしますが、紀平梨花はジュニア時代に順位の変動がかなり激しい選手でした。
得点源の「トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)」が不安定だったことが主因です。

成功したときの精神状態や心理状態。
失敗したときの精神状態や心理状態。

紀平梨花は試合経験を積むなかで、その「事実」を踏まえ、高難度ジャンプを跳ぶコツをつかんでいったのでしょう。
失敗にとらわれず、あくまで成功と対比しつつ、自分にとっての理想的な精神状態や心理状態を導き出しました。
それにより、勝つべくして勝つことが可能になります。

そして、そのためには事実を正確に記憶することが前提となります。
実際には難しいので、紀平梨花はノートなどに記録します。
(若い世代ですから、紙媒体を使っていないかもしれません。)
なるべく時間を置かずに書き留め、かならず振り返る。

紀平梨花はこの地道な作業を通じ、試合に臨むメンタルコンディションを整える独自の流儀を編み出していきました。
そのタイミングがジュニアからシニアへの移行期、つまり今シーズンに当たりました。
濱田美栄コーチでさえ読めなかった大ブレイクでした。

「失敗から学ぶ」とよくいいますが、失敗の経験を成功へ反映させられる人は一握りです。
私を含め、たいてい似たような失敗を繰り返して一生が終わります。

反省より内省、自己分析が深い

反省より内省。
紀平梨花は「自己分析」が的確で深いように思います。
それが緊張の高まる試合でのミスを冷静にリカバーする「修正力」にもつながります。
そもそも反省などサルでもできるわけで、私は反省を繰り返すうちに70歳を迎えようとしています。

世界の大舞台で頂点に立つには「頭のよさ」が必須になります。
紀平梨花はこの点においても際立っています。
だれかに教わるのでなく、自ら粘り強く考える力が突出しています。
おそらく「自問自答」が習慣になっているのです。

さらに、この子は勝負師にふさわしいシビアな「リアリスト」の側面も持っているように感じます。
願うだけ、追うだけでは「夢」は叶えられません。

世界選手権など大舞台ほど強い

先に挙げた大舞台のうち、オリンピックだけは4年に1回の開催になります。
わずかな体形変化や体重増加などで得点源のジャンプに狂いが生じる繊細なフィギュアスケーターにとって長いスパンといえます。
オリンピックの金メダルはピークが重なった選手が獲得するという運の要素が大きい。
とくに女子選手はそうです。
したがって、成長期を迎えている紀平梨花については先行きがどうなるかを見通せません。
(このブログで述べていますが、私は壁にぶつかっても乗り越えられると思っています。)

しかし、毎年開催のGPファイナルや世界選手権は勝つべくして勝つことのできる紀平梨花が得意とする大会のはずです。
いまではジャンプを中心とした技術要素点(TES)に加え、表現力などによる演技構成点(PCS)でも世界トップクラスになりました。
私は期待せずにはいられません。

ファンは応援している選手が優勝を収めるとうれしいものです。
が、点数と順位がすべてと思っているわけではありません。
重圧のかかる本番で至難でしょうが、何より選手が演技を楽しんでほしいと望んでいます。

紀平梨花はそれができる選手と私は考えています。

(1月16日執筆)

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◆書き加え(1月20日)

本田真凜と紀平梨花に大きな差

「反省」という言葉はとても使うのが難しい。
その気になってしまうところが怖い!

反省は、多分に情緒的です。
したがって、まま「涙」がともないます。
人は涙を流すといくらか気持ちが晴れ、再びやる気が湧いてきます。
しかし、何かが変わるわけでありません。
同じ失敗を繰り返して涙を流します。

内省は、多分に分析的です。
敗北(失敗)と向かい合い、その原因を自らの言葉で明確に表そうとします。
目に見えた成長(進化)は内省によってしかもたらされません。
私は16歳の紀平梨花が失敗後に語る自己分析がきわめて「具体的」であることに驚かされます。
表情にあどけなさを残しているのに、この子はとんでもなくすごい。

私は戦後生まれの男ですから涙を流しませんが、反省を繰り返してもほとんど何も変えられずに70歳を迎えようとしています。
このザマです。

ともに素晴らしい才能に恵まれながら、本田真凜と紀平梨花に大きな差がついた原因もこの辺りにありそうです。

反省は、私みたいな凡人がやることです。
上に立つ、まして頂点に立とうとする人がやることではありません。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2019年1月19日「魂が救済される滑り・・・紀平梨花は美しい」はこちら。

⇒2019年1月13日「紀平梨花は4回転ジャンプ競争元年に笑顔」はこちら。

⇒2019年1月9日「紀平梨花は米国合宿へ、ブラッシュアップと滑り込み」はこちら。

⇒2019年1月8日「紀平梨花は期待の重圧に寝つかれず」はこちら。

⇒2019年1月6日「紀平梨花はコスチュームにセンスとこだわり」はこちら。

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紀平梨花、全日本フィギュア初制覇は揺るがず

「全日本までスケート靴を持たせる」
コメントが意味不明、説明を補足して


紀平梨花は年齢制限により出場資格を満たせませんでしたが、五輪代表最終選考会を兼ねた昨年の全日本フィギュアスケート選手権で3位となり表彰台に立ちました。
オリンピック出場を懸命に目指すシニアのなかに中学3年生のジュニアが割って入り、インパクトを与えました。
結果として、女子シングル2枠の選考に影響を与えました。
この大会ではショートプログラム(SP)1本、フリースケーティング(FS)2本の「トリプルアクセル」を決めています。

紀平梨花は今シーズン、シニアデビューを果たしています。
あれから1年、ジャンプ、スピン、ステップなどの「技術」、さらには「表現」を磨いてきました。
もともと優れていた「スケーティング」が洗練度を増すにつれ、「GOE(出来栄え点)」で大きく稼げるようになりました。
GPファイナルでノーミスの演技を見せられなかったことが悔しかったのでしょう、全日本選手権で「SPとFSを揃える」と誓いました。

紀平梨花はプログラムの基礎点が高く、得点力は群を抜きますので、とんでもないミスを連発しないかぎり初制覇は揺るぎません。
メンタルが強く、しかも滑っている最中でも沈着冷静ですので、最悪の事態が起こることは考えられません。
失敗を犯しても何とか点数を取り戻せるのは凄いです。

紀平梨花はGPファイナルから帰国後、「トリプルアクセルの調子を下げないこと。靴が柔らかくなってきたので、靴を壊さないように気をつけて練習しないといけないし、何とか全日本選手権まで持たそうと思います」と語っています。
おそらく「貧しくてスケート靴を新調できない」という意味でなく、フィギュアスケートに詳しい人にしか理解できないコメントです。

が、こうした話を聞くとトリプルアクセルを跳ぶのは大変なのだろうと感じます。
そういえば浅田真央もスケート靴の話をよくしていたことを思い出しました。

⇒2018年1月25日「浅田真央のぼろぼろ靴と穴あきソックス」はこちら。

ひょっとしたら、前向きで踏み切って後ろ向きで降りることとも関係しているのかもしれません(不確か)。
高難度ジャンプの失敗後に「靴が合わなくて」とこぼす選手が結構いますので、3Aを跳ぶことは関係ないのかもしれません。

紀平梨花は世界選手権に新調したスケート靴で臨むことになります。
足に馴染むまでに時間がかかり、なおかつ馴染んで柔らかくなると高難度ジャンプを跳べなくなるということなのでしょうか。
先ほどの意味不明のコメントから「フィギュアスケーターにとって靴が一番重要な道具」というニュアンスは伝わってきます。

⇒2011年6月22日「浅田真央の肉球、アメショーのトリプルアクセル」はこちら。

紀平梨花が全日本選手権を制するとGPファイナルと合わせてシニア1年目で2冠に輝くことになり、スーパーヒロインの浅田真央を超えます。
羽生結弦が欠場する男子シングルと異なり、女子シングルは盛り上がります。
それなりのTV視聴率が取れるはずです。

いよいよ全日本フィギュアスケート選手権2018の開幕です。
試合後に「全日本まで靴が持ってよかった・・・」など説明を補ってほしい。

(2018年12月14日執筆)

category:紀平梨花ブログはこちら。

◆書き加え(12月20日)

スケート靴がやばすぎる状態で全日本へ

紀平梨花が公式練習を行い、スケート靴についてコメントを補足しています。
GPファイナルの疲れが取れていい状態で臨めるとのことですが、柔らかくなったスケート靴をしきりに気にする仕草を見せています。
練習では決めているものの、「トリプルアクセル」を跳ぶのが難しそうです。
最大の得点源です。
応急処置としてテープを巻いて固めて微調整を行いますが、苦労しています。

フィギュアスケートはスケート靴で滑るので、それが大切ということは競技経験のない私にも飲み込めます。
本人は靴がギリギリでも「気合で乗り切る」と無理気味の説明をしています。

私の結論として、全日本選手権初制覇の最大の敵はどうやらスケート靴です。

◆書き加え(12月21日)

先ほどSPが終わりました。

1位 宮原知子(29番滑走)
   76.76点(40.54点 36.22点 0.00点)
2位 坂本花織(20番滑走)
   75.65点(41.08点 34.57点 0.00点)
3位 三原舞依(19番滑走)
   72.88点(39.48点 33.40点 0.00点)
4位 樋口新葉(25番滑走)
   72.63点(38.79点 33.84点 0.00点)
5位 紀平梨花(27番滑走)
   68.75点(36.54点 33.21点 1.00点)
※点数はSP(TES、PCS、減点)です。

中野園子コーチ同門の三原舞依と坂本花織は互いにパーフェクトな演技を見せました。
樋口新葉は久し振りに元気一杯の滑りを見せ、ほっとした表情を浮かべています。

紀平梨花は滑る前からあれだけ足下を気にしていてはトリプルアクセルを跳べるはずがありません。
スタートポーズで顔が引きつっており、これまでの勢いがすっかり消えています。

宮原知子はGPファイナルで得点伸び悩みの最大の原因となった回転不足を解消しました。
安定した演技を見せ、「ミス・パーフェクト」の復活を印象づけました。

山下真瑚は 62.94点で9位、白岩優奈は 59.99点で12位、本田真凜は 52.75点で18位です。

私は坂本花織と樋口新葉が大健闘という印象を受けました。
紀平梨花はFSに同じスケート靴で臨むしかありませんので、さすがに8点以上の差は引っ繰り返せません。
5連覇を目指す宮原知子と初制覇を目指す坂本花織の戦いになるように思います。
が、ひょっとしたら樋口新葉が割り込んでくるかもしれません。
故障明けで7本のジャンプを跳び、4分を滑りきれるかどうか。

演技そのものに破たんのない宮原知子が5連覇へ前進したのは確かです。

◆書き加え(12月23日)

FSで2本決めても引っ繰り返せない

午前に公式練習が行われ、紀平梨花が入念な調整を行いました。
メディアはトリプルアクセルの成功を盛んに取り上げています。
FSで2本決めれば宮原知子を引っ繰り返せるという印象です。

が、実際にはそうはなりません。
紀平梨花はすべてのジャンプを決めたうえで、すべての要素でGOE(出来栄え点)を引き出さなければなりません。
大きな加点が必要です。

SPとFSを比べると、時間は2分40秒から4分に伸び、ジャンプは3本から7本に増えます。
壊れかかったスケート靴の微調整は格段に難しくなります。
まして紀平梨花は神経質になっています。

逆転には 160点近い得点が最低ライン

宮原知子がノーミスで滑ると、紀平梨花はノーミスでなくパーフェクトに滑らないと上回れません。
宮原知子の調子を加味して考えると、 160点近い得点が最低ラインでしょう。
おそらく自力による初制覇は不可能です。

SP5位の紀平梨花は20番滑走です。
驚異的な得点を叩き出せれば、22番滑走で3位の三原舞依、23番滑走で1位の宮原知子、最終24番滑走で2位の坂本花織に大きなプレッシャーをかけられます。
(それを跳ね返せる選手もいます。)

ロシア選手権はSP1位と5位が真逆

とはいえ、ロシア選手権ではSP1位のアリーナ・ザギトワと5位のアンナ・シェルバコワが入れ替わるというとんでもない展開で幕を閉じました。

⇒2018年12月19日「アリーナ・ザギトワはロシア選手権2018で女王陥落か」はこちら。

5連覇を阻止される宮原知子には気の毒ですが、史上最大の逆転劇はさぞかしドラマチックだろうと思わないわけでもありません。

結果はまもなく分かります。
私は濱田美栄コーチ同門の二人に持てる力を出し切ってほしい。

◆書き加え(12月23日)

坂本花織が圧巻の演技で全日本初優勝

FSが終わり、坂本花織が圧巻の演技を見せて初優勝を飾りました。
私が知る範囲でベストだったのでないでしょうか。
昨年はSP1位から宮原知子に逆転され、今年はSP2位から宮原知子を逆転しています。

濱田美栄コーチ、そして選手としては悔しいでしょうが、私は同門としては悪い決着でなかったと思います。
宮原知子が日本女王、紀平梨花が世界女王になると理想的と考えていましたので、ほっとしました。

私は紀平梨花も宮原知子もパーフェクトな出来だったと思いません。
結果から眺めれば、紀平梨花はFSで 160点が必要でした。
(スケート靴をかすかにかばいながら滑っているようで、ダイナミックなスケーティングとはいえません。)

格闘技でないのですが、三原舞依を含めた上位4選手の力勝負は素晴らしかった。

◆書き加え(12月24日)

全日本フィギュア2018女子シングル結果

全日本選手権の結果(順位・得点)は次のとおりです。

1位 坂本花織(24番滑走)
   228.01点(152.36点 79.11点 73.25点 0.00点 75.65点)
2位 紀平梨花(20番滑走)
   223.76点(155.01点 82.95点 72.06点 0.00点 68.75点)
3位 宮原知子(23番滑走)
   223.34点(146.58点 71.49点 75.09点 0.00点 76.76点)
4位 三原舞依(22番滑走)
   220.80点(147.92点 78.15点 69.77点 0.00点 72.88点)
5位 樋口新葉(21番滑走)
   197.63点(125.00点 59.78点 66.22点 1.00点 72.63点)
6位 山下真瑚(17番滑走)
   197.14点(134.20点 69.29点 64.91点 0.00点 62.94点)
※点数はFS(TES、PCS、減点、SP)です。

濱田美栄コーチ門下の宮原知子と紀平梨花、中野園子コーチ門下の三原舞依と坂本花織という関西に練習拠点を置く4選手の戦いになりました。
坂本花織がSPでもFSでも、そしてジャンプなどの技術点でも表現などの演技点でも他の選手を圧倒しました。
とくに最終滑走のFSは出色の出来栄えです。
自らの潜在力を開花させました。

今年の全日本選手権では三原舞依が出した高得点に刺激され、坂本花織がさらに高得点を叩き出しています。
坂本花織の初制覇は、三原舞依の存在も大きかったと考えます。

また、紀平梨花の持つ優れた才能と精神力を改めて感じさせられました。
シニア1年目です。
ただし、FSでトリプルアクセルを2本決めていますが、スケート靴のことがいくらか意識にあるせいか、本来のスケーティングは見られませんでした。
それを土台とした演技点も伸びませんでした。
(ここまでよくぞ立て直したとは思っています。)

日本で開催される世界選手権2019の代表は坂本花織、紀平梨花、宮原知子ですんなりと決まりです。
私としては三原舞依にも行ってほしいのですが、最大3枠ですから致し方ありません。

見応えが凄かった。
選手の皆さん、ありがとう。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年12月17日「全日本フィギュア選手権2018女子シングル優勝・順位予想」はこちら。

⇒2018年12月15日「紀平梨花の演技構成点(PCS)が低すぎるわけ」はこちら。

⇒2018年12月11日「紀平梨花TV視聴率はスターの証、女・羽生結弦へ」はこちら。

⇒2018年12月10日「紀平梨花に夢中、応援疲れで本日閉店」はこちら。

⇒2018年12月9日「紀平梨花、ビューティフル・ストームの生命力」はこちら。

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紀平梨花、メンタルとGOEであっさりと世界最高得点

紀平梨花はメンタルの強さで重圧と緊張を克服
GOEの大きさでアリーナ・ザギトワを圧倒
GPファイナルも世界選手権も制覇か

フィギュアスケート・グランプリ(GP)ファイナル女子シングルのショートプログラム(SP)。

紀平梨花はドビュッシー「月の光」。
ルール改定後の世界最高得点となる 82.51点を叩き出し、首位で発進しています。
衝撃的なGPファイナルデビューを飾りましたが、あっさりという印象です。

冒頭のトリプルアクセルを完璧に決めました。
続く3回転フリップ―3回転トウループのコンビネーションをきれいに着氷しました。
後半の3回転ルッツもきれいに着氷しました。

3本のジャンプのGOE(出来栄え点)は順に2.51点、1.74点、2.36点です。
あくまでも予想ですが、これからは「ミス・ジー・オー・イー」と呼ばれるはずです。
会心の演技に笑顔とともにガッツポーズが飛び出しました。

大きな意味でのスケーティングの「質」が素晴らしく、ナチュラルでありながら強さと切れがあります。
のびやかでしなやかで、私はとてもエクセレントでビューティフルだと思います。
GPシリーズ第4戦「NHK杯」のフリースケーティング(FS)では感動に震えてしまいました。

演技点5項目の合計は 35.15点。
アリーナ・ザギトワの 35.83点とほぼ互角に渡り合っています。
ちなみに私はアリーナ・ザギトワより低いのが腑に落ちません。
互いにパーフェクトに滑ればという前提ですが、少なくともFSでは紀平梨花のほうが上だと思います。
「ビューティフル・ストーム」は曲調も振付も彼女の持ち味にマッチしています。

⇒2018年11月27日「紀平梨花、音を筋肉で感じ取り再現する才能」はこちら。

紀平梨花はフライングシットスピンがレベル2に留まりました。
FSではスピンもステップもレベル4をそろえるはずです。

私がもっとも感心したのは、紀平梨花に「気負い」がまるで感じられないことでした。
落ち着き払っていました。
紀平梨花は「ポスト浅田真央」として大きな期待がかかっていました。
しかし、そうした重圧と緊張を克服して試合に臨んでいます。
「メンタル」がとても強いです。

⇒2018年12月4日「紀平梨花にのしかかるポスト浅田真央の重圧」はこちら。

紀平梨花は「驚いた。こんなに高い得点になるなんて想像もしていなかった」と語っています。
キス・アンド・クライで切れ長の目が真ん丸になりました。
しかし、その後の会見で恐ろしく冷静に語っています。
「これからジャッジスコアなどで確認し、FSの伸び代を探っていきたい」。
超冷静です。

⇒2018年11月26日「紀平梨花は頭もいい、超新星は超クール、GP連勝は当然」はこちら。

昨年女王のアリーナ・ザギトワが 77.93点で4.58点差の2位につけています。
が、私はFSでさらに点差が開くと思っています。
おそらく 240点を超えます。
いや 240点台半ばに迫るかもしれません。

シニア1年目でGPファイナルを制した日本勢は2005年の浅田真央だけです。
日本勢の優勝も2013年の浅田真央が最後です。
FSで女子シングルに待望のニューヒロインが誕生します。
世界選手権2019も紀平梨花が当然のように制するでしょう。

category:紀平梨花ブログはこちら。

◆書き加え(12月7日)

いつ書いたか記憶が曖昧ですが、こんな記事がありましたのでアップします。
3日ほど前でしょうか?

GPファイナルはロシア勢3選手と日本勢3選手が激突します。
優勝候補の筆頭は実績を踏まえれば平昌五輪金メダリストのアリーナ・ザギトワです。
が、高難度ジャンプが不安定になり、オリンピックシーズンの盤石の強さが失われました。

彼女を脅かす存在は同じ16歳、GPシリーズ初参戦で連勝を飾った紀平梨花です。
ミスが出ましたが、潜在力と得点力の高さを強烈に印象づけました。
SPとFSでパーフェクトに滑るなら 230点を余裕で超えられます。

ロシアメディアがアリーナ・ザギトワの対抗馬に紀平梨花の名前を挙げています。
(二人は馬でありません。)
しかし、母国でさえも本命に紀平梨花を押す声も少なくありません。
世界最高の基礎点を持つうえ、GOE(出来栄え点)で稼げるからです。
私は秋田犬「マサル」の肉球パワーを借りても紀平梨花を上回れないと考えています。

紀平梨花はアリーナ・ザギトワと同じ2002年生まれですが、彼女より誕生日が2か月ほど遅かったために平昌五輪の出場資格を満たせませんでした。
ちなみに、代表最終選考会を兼ねた全日本選手権で3位に食い込んでいます。

GPファイナルはジュニア1勝1敗で迎えるシニア初対決です。
紀平梨花の優勝はSP冒頭で跳ぶ、代名詞のトリプルアクセルにかかっているといえます。
実は、紀平梨花がクリーンに跳んだのは、第4戦「NHK杯」FSの2本だけでした。
時差ぼけの影響で感覚が狂うことを避けるため、早めに現地入りしてコンディションを整えているようです。

GPファイナルは一騎打ち、 230点台の争いです。
しかし、2選手にミスが出て 220点台半ばの戦いになれば宮原知子に初優勝の目が出てきます。
ただし、演技全体の安定感が崩れないとしてもエッジエラーや回転不足の判定を受けるとその水準に届きません。

◆書き加え(12月8日)

紀平梨花は女王なのだから、「フィニッシュポーズ」をしっかり止めてください。
会心の演技で笑顔とガッツポーズが飛び出してしまう心情は分かりますが、こちらが感動の余韻に浸る「間」を与えてほしい。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年12月7日「紀平梨花とザギトワ、GPファイナル2018直接対決」はこちら。

⇒2018年12月6日「紀平梨花はGPファイナルでザギトワに勝てるのか」はこちら。

⇒2018年12月5日「紀平梨花、シニア1年目のブレーク、逆転劇の理由」はこちら。

⇒2018年12月4日「紀平梨花にのしかかる「ポスト浅田真央」の重圧」はこちら。

⇒2018年12月3日「フィギュアGPファイナル2018優勝予想・順位予想」はこちら。

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紀平梨花、シニア1年目のブレーク、逆転劇の理由

努力の天才・宮原知子を手本にしてきた
豊富な練習と反省のメモで修正能力を培う

シニア1年目でブレークを果たしたフィギュアスケート女子シングルの紀平梨花。
生まれながらにして身体能力や運動神経に恵まれていたのは確かですが、それだけではありません。
初参戦のGPシリーズでの大躍進を裏づけるだけの理由があります。

第1に、通学の必要のないインターネットの通信高校(N高)に進みました。
「人生をかけてスケートをやっている」。
競技に打ち込める環境を最優先しました。
紀平梨花は濱田美栄コーチのもとで「努力の天才」と評される日本女子エースの宮原知子を手本にし、練習に励んできました。

第2に、ジュニア時代から練習や試合の反省を携帯電話のメモ帳に書き留めています。
日本女子の武器となってきた「トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)」に注目が集まりがちです。
得点力の大きい高難度ジャンプが強みであるのも確かです。
しかし、紀平梨花はスケーティング、ステップやスピンなど、どの要素でも弱点がありません。

第3に、ジュニア時代からダンススクールで揉まれました。
芸能界へのデビューを目指す生徒のなかで「表現力」を身につけてきました。
紀平梨花は発展途上とはいえ、演技構成点も高い。
地球の誕生をテーマとしたフリースケーティング(FS)「ビューティフル・ストーム」は鳥肌が立つほどの美しさです。



GPシリーズ第6戦(最終戦)「フランス杯」では直前の6分間練習で調子が急降下していました。
冒頭のトリプルアクセルは何とかこらえましたが、筋肉が悲鳴を上げたそうです。
(私が動画を見ると、かすかに筋肉の叫び声が聞こえてきました。)
次のコンビネーションのトリプルアクセルをためらわずダブルアクセルに変えました。
最大の武器を捨て、他の要素を完璧に演じると割り切りました。
脚に力が入らない状態でも精一杯の得点を引き出しました。

⇒2018年11月26日「紀平梨花は頭もいい、超新星は超クール、GP連勝は当然」はこちら。

結局、トリプルアクセルはショートプログラム(SP)とFSで成功がゼロでしたが、それでも勝利を収めています。
GPシリーズ第4戦「NHK杯」に続くフランス杯での逆転劇は偶然や幸運でありません。
追い詰められた状態での冷静さ、演技途中の修正能力は先に述べた豊富な練習とメモによる振り返りによっても培われました。

紀平梨花は濱田美栄コーチによれば、かつては報道陣のカメラやシャッター音に集中力を遮られるほど神経質だったようです。
技術を習得しても、実力を養成しても、それを生かせるメンタル(精神)面の安定がないと本番の演技、したがって得点に結びつけられません。

紀平梨花はコンディションの変動にもあたふたしなくなっており、GPファイナルの大舞台でもしっかりと結果を残してくれると思います。

(2018年11月29日執筆)

category:紀平梨花ブログはこちら。

◆書き加え(12月5日)

紀平梨花がバンクーバー郊外のリンクで90分ほどの練習を行っています。
トリプルアクセルを14度着氷しています。
さらに、トリプルアクセル−3回転トウループのコンビネーションを着氷しています。
調子はかなりよさそうです。

◇◆◇

紀平梨花に関するブログは以下のとおり。

⇒2018年12月4日「紀平梨花にのしかかる「ポスト浅田真央」の重圧」はこちら。

⇒2018年12月3日「フィギュアGPファイナル2018優勝予想・順位予想」はこちら。

⇒2018年12月2日「紀平梨花、全日本選手権2018で宮原知子へ恩返し」はこちら。

⇒2018年12月1日「紀平梨花に北京五輪金メダル獲得の可能性はあるのか」はこちら。

⇒2018年11月27日「紀平梨花、音を「筋肉」で感じ取り再現する才能」はこちら。

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紀平梨花は驚異の高難度ジャンパー

フィギュアスケートのシングル。
男子は羽生結弦という五輪王者がいて、その背中を追いかける宇野昌磨がいます。
今後次第で宇野昌磨もオリンピックの頂点を争えますが、その後に続く選手が見当たりません。

ところが、女子はロシア勢が図抜けて強いこともあり、頂点を争える選手がいません。
それに一番近い宮原知子は国内女王に留まります。
私は現状の延長線だと難しいと考えています。
3月の世界フィギュアスケート選手権で「ブレイクスルー」を果たしてください。
(浅田真央がもしも本調子を取り戻せば話は別です。)

その代わりという表現は適切でありませんが、近い将来に五輪のメダルを狙える10代半ば前後の選手が目白押しです。

私が気になる一人が兵庫県の公立中学校に通う14歳の紀平梨花(きひら・りか)。
兵庫県西宮市出身。O型(血液型)。
アクセルを含めて6種類の3回転ジャンプを跳べます。
年齢制限のために2018年平昌五輪に出られません。

紀平梨花は、初心と基礎を大切にする浜田美栄コーチの指導を仰いでいます。
教え子に宮原知子と本田真凜、白岩優奈がいます。
一緒に練習できることもあるわけで、環境としては恵まれています。
取り組み姿勢や方法、技術や表現、コンディションづくりを学べ、新鮮な刺激を受けられます。
競争心も掻き立てられます。
要は、「切磋琢磨」が可能なのです。

⇒2017年2月6日「浜田美栄コーチと選手の愛の五重奏」はこちら。

紀平梨花は昨年、国際スケート連盟公認のジュニアグランプリ(JGP)シリーズに出場しました。
そして、初戦のチェコスケートで2位、次戦のリュブリャナ杯で1位となり、JGPファイナルに進出しました。

このリュブリャナ杯のフリースケーティング(FS)で、史上7人目となるトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を決めました。
日本人では伊藤みどり、浅田真央、中野友加里に次いで4人目です。
さらに、このFSで、女子選手としては史上初となる8回の3回転ジャンプを決めました。
紀平梨花は驚異の高難度ジャンパーです。

ところが、紀平梨花は期待に胸を膨らませて臨んだ全日本ジュニア選手権でトリプルアクセルに失敗して11位に終わりました。
また、ジュニアGPファイナルでもトリプルアクセルで転倒して4位に留まりました。

日本は「フィギュアスケート王国」と呼ばれ、競技の人気は突出しています。
若い選手が主要大会で結果を残すと、一気に注目が集まります。
それとともに選手は重圧を感じるようになります。
無心で滑っていた頃の精神状態を保つことができなくなります。
紀平梨花はそれを痛感させられたのでないでしょうか。
緊張が強いと、なかでもトリプルアクセルはうまくいきません。

表現面はこれからですが、技術面は飲み込みがとても早いようです。
とくに持ち味の高難度ジャンプには失敗を恐れず、果敢に挑みます。
自立心が強くて物おじせず、さらに負けず嫌いで闘争心が強い。
性格的にもアスリート向きなのでしょう。
紀平梨花は浜田美栄コーチの「秘蔵っ子」といえるかもしれません。

紀平梨花は、浅田真央や宮原知子を目標にして練習に打ち込んでいます。
しかし、おそらく身体の変化する時期にも差しかかります。
これからいくつもの困難と壁を乗り越え、ようやくオリンピックの舞台に羽ばたいていけます。
私は1〜2年後がとても楽しみです。

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坂本花織、大舞台での緊張と動揺

フィギュアスケートのジュニアグランプリ(GP)ファイナル。
6選手のうち、日本はロシアと同じ3選手を送り込むことができました。
人数だけを見れば健闘といえるでしょう。
しかし、実情はロシア勢の一強です。

日本勢は、16歳の坂本花織(さかもと・かおり)、15歳の本田真凜(ほんだ・まりん)、14歳の紀平梨花(きひら・りか)が出場しました。
(世界ジュニア女王の本田真凜はインフルエンザで棄権しました。)

女子シングルは全日本ジュニア女王の坂本花織がショートプログラム(SP)2位からフリースケーティング(FS)で3位と順位を落としました。
中盤以降の高難度ジャンプでミスが相次ぎ、得点を伸ばせませんでした。
緊張に押しつぶされたのか、所作や演技にはっきりと動揺が表れていました。
本人によれば、体が重く感じ、すべてにキレを欠いたそうです。

坂本花織は練習の段階からロシア勢のスピードに圧倒されてしまい、本番で普段の自分を出せませんでした。
試合後に悔し涙を流しています。
が、初のGPファイナルですから立派といえます。

紀平梨花はSP5位から4位と順位を上げました。
冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で転びましたが、その後は何とかまとめました。
こちらも相当な緊張が伝わってきました。
本人によれば、演技後も震えが止まらなかったそうです。

日本勢は2014年に樋口新葉(ひぐち・わかば)、2015年に本田真凜、2016年に坂本花織が3年連続で3位に食い込みました。
ロシア勢に果敢にチャレンジしましたが、7連覇を阻止することはできませんでした。
1位の14歳のアリーナ・ザギトワに30点以上の大差をつけられています。
3選手とも、世界の大舞台ではまだ通用しません。
ジュニアに注目される有望選手は何人かいますが、宮原知子に続くことができません。

ロシア勢は名前も覚えられないくらい新星が現れており、しかも勝利を収めています。
追い越すのはもちろんですが、追いつくのが大変です。

日本の3選手は、それぞれ多くの課題を抱えています。
共通するのは、トップクラスと戦えるメンタルと体力の強化を図ることでしょう。

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和田創

和田創研代表
シニア起業家
和田 創(わだ・そう)

数字立て直し(伸長)一筋の経営コンサルタント。
教育と指導の年間実績は約百回。対象は社長から役員、管理者、社員まで、テーマは経営から管理、採用、事業、商品、企画まで広範。著書や教材は多数。
2017年、66歳以降はAIやロボット関連の起業に挑むとともに、おもに内需・地場企業から先端分野・成長分野の事業・商品開発を請け負う。クライアントとともに77歳までに百社の設立を目指す(内、自ら11社)。

その他の役職
面白くないジョークの会会長 

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